3つの無料ツールでWindowsのクラスタサイズを変更|データ損失なし!
Windowsオペレーティングシステムにおいて、クラスターはファイルを保存および管理するための最小ディスク容量の論理単位です。場合によっては、何らかの理由で、クラスターサイズを変更する必要があります。ここでは、3つの無料ツールを使用して、クラスタサイズを効果的に変更する方法について説明します。
クラスタサイズについて
クラスタサイズ、しばしば「アロケーションユニットサイズ」とも呼ばれるもの、はHDDやSSDなどのストレージデバイス上でのデータ保存の最小単位を指します。言い換えれば、ストレージデバイスがデータを管理・アクセスする際の基本ブロックの大きさです。ディスク上のデータ構造管理のオーバーヘッドを低減するため、ファイルシステムはディスクセクタ単位での割り当てを行わず、いくつかのセクタをまとめたクラスタ単位で割り当てます。
周知のように、クラスタはファイルに割り当て可能なディスクスペースの最小論理単位で、クラスタのサイズが大きい場合、大きなファイルの保存やアクセスが高速になる傾向があります。そのため、クラスタが大きく設定されているファイルシステムで小さなファイルを格納すると、ディスクスペースを無駄にすることになります。このような無駄なディスクスペースをスラックスペースと呼びます。クラスタサイズが大きくなると、無駄なスペースも大きくなります。しかし、クラスタサイズが大きければ管理のオーバーヘッドが低減され、ディスクの読み書きの速度は全体として向上する可能性があります。そのため、特定の用途や作業に応じて、このクラスタサイズを調整することが、時として推奨されます。
WindowsでHDDのクラスタサイズを変更する理由
ハードディスクのパーティションはNTFS、FATやexFATでフォーマットすることができますが、Windowsで使用されるファイルシステムは、クラスタサイズ(アロケションユニットサイズとも呼ばれます)に基づいてハードディスクを構成します。パーティションをフォーマットするときにクラスタサイズを指定しなかったら、パーティションのサイズによってデフォルトのサイズが設定されます。これはWindowsでHDDのクラスタサイズを変更する理由の1つです。
ファイルシステムによって、デフォルトのクラスタサイズは異なります。だから、FATからNTFSにパーティションをフォーマットする場合は、WindowsでHDDのクラスタサイズを変更する必要があるかもしれません。既定では、Windows NT 4.0およびそれ以降のバージョンのNTFSは最大クラスタサイズは4 KBです。Convert.exeユーティリティを使ってFATをNTFSに変換すると、Windowsは常に元のFATのクラスタサイズ(最大4KB)をNTFSのクラスタサイズとして使用します。FATのクラスタサイズが4KBを超えるなら、NTFSのクラスタサイズは4KBになります。
セクタが512バイトの場合、512バイトのクラスタは1つのセクタに対応し、4KBのクラスタは連続してアクセス可能な8個のセクタに対応します。従来の512セクタ(512バイト)製品の代わり、次世代4Kセクタ(4KB)製品が主流となります。64Kクラスタサイズはゲーム、3D映画(立体映画)やHD写真などのような大容量ファイルを保存する為のものです。パフォーマンスを向上させるために、ファイルサイズによってHDDのクラスタサイズを変更しましょう~!
クラスタサイズ変更後のメリット:
✍ディスクの使用効率の向上:大量の小さなファイルを保存する場合、大きなクラスタサイズを持つと多くのディスクスペースが無駄になる可能性があります。このような場合、クラスタサイズを小さく設定することで、ディスクの無駄利用を減少させることができます。
✍読み書きパフォーマンスの最適化:逆に、大きなファイルを頻繁に扱う場合、大きなクラスタサイズにすることで一度の読み書きで多くのデータを処理できるため、パフォーマンスが向上する可能性があります。
✍特定のアプリケーション要件:一部のソフトウェアやアプリケーションは、特定のクラスタサイズを推奨する場合があります。これは、そのソフトウェアの動作を最適化するためのものです。
全体として、クラスタサイズを変更する理由は多岐にわたり、ユーザーの使用状況や目的に応じて最適なサイズが異なります。しかし、変更する際には、データのバックアップや、変更後のパフォーマンスや使用効率への影響を確認することが重要です。
クラスタサイズを確認する方法
HDDのクラスタサイズを変更する前に、クラスタサイズを確認してくだい。
ステップ 1. 左下のスタート(ウィンドウボタン)を右クリックし、Windows PowerShell(管理者)を選択します。
ステップ 2. 「fsutil fsinfo ntfsinfo c:」を入力します(cはドライブ文字です)。そして、クラスタサイズ情報が表示されます。
3つの無料ツールでHDDのクラスタサイズを変更する方法
多くのWindowsユーザーは、フォーマットせずにクラスタサイズを変更したいと考えています。ただし、これまでのところ、アロケーションユニットサイズを変更するにはボリュームを再フォーマットするしか方法がないため、(NTFS)クラスターサイズはフォーマットせずに変更することはできません。ただし、データの安全性を確保するために、再フォーマットする前に重要なデータをバックアップすることをお勧めします。ここでは、WindowsでHDDのクラスタサイズを変更する方法を3つ紹介します。
▼方法 1. WindowsファイルエクスプローラでHDDのクラスタサイズを変更
まず、WindowsファイルエクスプローラでHDDのクラスタサイズを変更しましょう~
ステップ 1. 「Windows+E」キーを合わせて押して、HDDのクラスタサイズを変更するパーティションを右クリックし、「フォーマット」を選びます。ここではGドライブを例として解説していきます。
ステップ 2. フォーマット画面が表示されます。アロケションユニットサイズ(クラスタサイズ)をクリックし、サイズを選択します。ここでは64キロバイトを選び、「クイックフォーマット」にチェックを入れて、「開始」をクリックします。
ステップ 3. フォーマットについての警告メッセージが表示されたら、「OK」をクリックして続行します。しばらくすると、フォーマットが完了し、HDDのクラスタサイズを変更しました。
▼方法 2. WindowsのDiskpartでHDDのクラスタサイズを変更
「format fs=ntfs quick unit=64k」コマンドを使用して操作を実行することもできます。
ステップ 1. 「スタート」ボタンをクリックし、検索ボックスに「cmd」と入力し、プログラムを管理者として実行します。
ステップ 2. コマンドプロンプトが表示されたら、「diskpart」と入力してEnterキーを押します。
ステップ 3. 「list disk」と入力し、Enterキーを押します。
ステップ 4. 「select disk 2」と入力し、Enterキーを押します(ここでの2は指定するディスクの番号ですから、変更できます)。
ステップ 5. 「list partition」と入力し、Enterキーを押します。
ステップ 6. 「select partition 1」と入力し、Enterキーを押します(ここでの1は指定するディスク上のパーティションの番号ですから、変更できます)。
ステップ 7. 「format fs=ntfs unit=64k」と入力し、Enterキーを押します。
▼方法 3. サードパーティ製のソフトでHDDのクラスタサイズを変更
Windowsファイルエクスプローラ、Diskpartのほかに、HDDのクラスタサイズを変更するためのフリーソフトもあります。AOMEI Partition Assistant Standardは、データを失うことなくクラスタサイズを変更するのに役立つツールです。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを無料でダウンロード、インストール起動し、メイン画面でクラスタサイズを変更するパーティションを右クリックして、「パーティションをフォーマット」を選択します。
ステップ 2. 「パーティションをフォーマット」ウィンドウで、パーティションラベルを編集し、ファイルシステムを選択して、ドロップダウンメニューでクラスタサイズを変更できます。ここでは、クラスターサイズを4kから64kに変更します。そして、「はい」をクリックします。
ステップ 3. メインインターフェイスに戻り、「適用」と「続行」をクリックして操作を実行します。
ステップ 4. 進行が100%に達するまで待ちます。後、プログラムを終了します。
実は、AOMEI Partition Assistant Standardは、データ損失なしでHDDのラスタサイズを変更する為のフリーソフトだけでなく、Windows 11/10/8/7ユーザ向けHDDパーティションマネージャーです。AOMEI Partition Assistant Professionalにアップグレードしたら、アプリ引っ越し、HDDの再パーティション化、GPTとMBRの変換などの機能も提供しています。
HDDのクラスタサイズを変更に関するよくある質問
Q:クラスタサイズの変更はデータに影響を与えるか?
A:クラスタサイズを変更する際には、通常、ディスクのフォーマットが必要となり、それによりデータが失われる可能性があります。変更前には必ず重要なデータのバックアップを取ることを推奨します。
Q:クラスタサイズの最適な値は?
A:「最適」なクラスタサイズは使用状況や目的によって異なります。多くの小さなファイルを扱う場合や、ディスク空間の効率的な使用を優先する場合は小さなクラスタサイズが適していることが多いです。一方、大きなファイルの読み書きを重視する場合は、大きなクラスタサイズが有効です。
Q:クラスタサイズを変更するためのツールは?
A:Windowsに内蔵されているディスク管理ツールや、サードパーティ製のディスクパーティション管理ツール(例:AOMEI Partition Assistantなど)を使用して、クラスタサイズを変更することができます。
Q:クラスタサイズの変更後、パフォーマンスが低下した場合の対処方法は?
A:クラスタサイズを元のサイズに戻すことを検討してください。また、ドライバのアップデートや、システムの最適化、他のハードウェアやソフトウェアの設定との相性も考慮すると良いでしょう。
Q:SSDの場合もクラスタサイズを変更する必要はありますか?
A:SSDはHDDとは構造が異なるため、クラスタサイズの変更が必ずしもパフォーマンスの向上に寄与するわけではありません。SSDの場合は、製品や使用状況に応じて適切なクラスタサイズを検討することが重要です。
結論
この記事では、WindowsでHDDのクラスタサイズを変更する3つ方法を説明します。読者様は、Windowsの内蔵ツール(ファイルエクスプローラ、Diskpart)またはサードパーティ製のソフトウェアから、ご希望のように選んでいいです。
はい、以上です。ご参考になれば、幸いです。もしご不明な点などがありましたら、遠慮なくご質問ください。弊社のメールは:[email protected]。ここまでありがとうございました。
最後!問題を解決しておめでとうございますヽ(〃'▽'〃)ノ☆!