Windowsを修復する方法は?Windows 10/11が起動しない時の対処法

この記事では、Windowsが起動しない原因と対処法をご紹介します。Windows 10/11が正常に起動しないときに、「自動修復」 メニュー、Windowsインストールメディア、回復ドライブ、システム修復ディスク、AOMEI Partition Assistant Professionalを利用して、システムを修復することができます。

投稿者 @ゆき 2024年04月30日 @ゆき 最後の更新 2024年04月11日
 

「Windowsが起動しなくてパソコンが使えない・・・。」このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?Windows 10/11が起動しないことでパソコンを使用できないといった局面を回避するためには、原因や解決する手法について知っておくことが不可欠です。そこで起動しない状況下でどういった行動をするかについて解説していきます。

 

Windowsが起動しない原因

まずは、Windowsが起動しない・立ち上がらないありがちな症状と主な原因を見ていきましょう。

🔊よく見られる症状:
「くるくる」が永遠に終わらずに起動しないといったケースがあります。
パソコンの画面が黒色もしくは青色となり、メッセージが表示されて起動できないといったケースがあります。
パソコン自体が起動しないといったケースもあります。
🔍考えられる原因:
ハードウェアの問題:パソコン、またはケーブルやバッテリーなどの周辺機器に発生したトラブル(例えば、メモリー、内蔵HDD/SSD、マザーボード、電源ユニットの故障、パソコン内部の埃、液晶ディスプレイの故障、ケーブル接続不良)によってWindowsが起動しないケースがあります。
ウイルスに感染した:パソコンがウイルスに感染するとWindowsが起動しないまま黒い画面が表示されたり、立ち上がらない状態でくるくるだけが出続けたりするケースがあります。
アップデートの失敗:Windowsのアップデート中にエラーが発生し、アップデートが失敗するとWindows10が起動しないケースもあります。
そのほか:ドライバーの不具合、ソフトウェアトラブル
......

Windowsが起動しない時の修復方法

上述のように、Windows 10/11が起動しないときに、OSにおいて何らか不具合が発生している可能性が高いです。 次は、システムを修復するいくつかの方法について説明していきます。

📖Windowsの修復とは、Windowsが正常に動作しない場合に、ハードウェアやソフトウェアで使われるファイル(システムファイル)を修復し、正常に動作するようにすることです。OSのクリーンインストールとは違い、ドライブ内のファイルに影響を与えることなくOSの状態のみを改善することができます。

方法❶:「自動修復」 メニューを利用

手順 1. 起動時の「エラーメッセージ」が表示されている状態で、「リセットボタン」または「電源ボタン」を長押ししてPCを強制終了させます。その後、電源を再投入し、パソコンメーカーのロゴが表示されたら、「リセットボタン」または「電源ボタン」を長押ししてPC を再度強制終了させます。

手順 2. 同じ操作を3回ほど繰り返すと、「自動修復」画面が表示されるので、「詳細オプション」をクリックします。

🔐「自動修復」が立ち上がってこない場合は、方法❷~方法❺でシステム修復を行うこともできます。

手順 3. 「オプションの選択」画面が表示されるので、「トラブルシューティング」をクリックします。

💻BIOSを知らない方でも、「デバイスの使用」をクリックすれば、USBドライブなどの外部メディアから簡単にブートすることができます。また、この方法は、端末(メーカーや製造時期、マザーボード)が異なっても使うことができるので、上級者の方でも、ここからブートすれば、Windowsの修復や再インストールが楽になると思います。

手順 4. 「トラブルシューティング」画面が表示されるので、「このPCを初期状態に戻す」か「詳細オプション」をクリックします。

📢「このPCを初期状態に戻す」を選択:

「このPCを初期状態に戻す」をクリックします。「個人用ファイルを保持する」または「すべて削除する」を選択し、「リセット」を押します。パソコンの初期化が始まるので、処理が終わるまで待ちましょう。

🧡注意事項:
「個人用ファイルを保持する」:アプリと設定を削除しますが、個人用ファイルは保持します。
「すべて削除する」:個人用ファイル、アプリ、設定をすべて削除します。
初期化は最終手段として扱います。

👍Windows 10 「PCを初期状態に戻す」機能で初期化する方法

🔔「詳細オプション」を選択:

「詳細オプション」をクリックします。「詳細オプション」画面が表示されるので、「スタートアップ修復」「スタートアップ設定」「コマンドプロンプト」「更新プログラムのアンインストール」「システムの復元」などの修復機能が使用可能になります。

📍オプション①「スタートアップ修復」

ステップ 1. 「スタートアップ修復」をクリックした後、複数の管理者アカウントが登録されているPC環境ではアカウント選択画面が表示されるので、対象のアカウントを選択します。

ステップ 2. アカウントのパスワードを入力して、「続行」を選択すると、修復処理が開始されます。

ステップ 3. 診断がスタートした後、「PCを診断中」⇒「ディスクのエラーを確認しています・・・」⇒「修復しようとしています」の順にメッセージが表示されます。問題点の検出と自動修復を待てばよいでしょう。修復が完了するまで1時間ほど待機します。

📢スタートアップ修復とは、自動的に不具合原因の検知を行い、必要な修復が実行される便利な機能です。しかし、処理が完了するまでに相当な時間がかかる場合があります。

修復が成功するとWindowsが起動し、ロック画面が表示されます。スタートアップ修復に失敗してしまった場合に「詳細オプション」を選択し、他の修復作業を進めることができます。

👍Windowsが起動しなくなったときにスタートアップ修復をする方法

📍オプション②「スタートアップ設定」

ステップ 1. 「スタートアップ設定」をクリックした後、「スタートアップ設定」画面が表示されるので、右下の「再起動」をクリックします。パソコンが再起動されるので、お待ちください。

ステップ 2. パソコンの再起動が完了すると、次の画面が表示されるので、キーボードの「4)セーフモードを有効にする」もしくは「5)セーフモードとネットワークを有効にする」のどちらかを押して、セーフモードに切り替えます。

💡セーフモードとは、パソコンの動作に必要最小限の環境だけを使って起動するモードです。不具合の原因を診断できる機能があることも特徴です。

ステップ 3. そうするとセーフモードが起動します。セーフモードでは、通常のデスクトップ画面と同じものが表示されます。セーフモードの立ち上げに成功したということは、パソコンの動作に影響を与えていると思われるプログラムやドライバーがある可能性が高いです。まずは、疑わしいものをチェックして、それらを削除してみましょう。

プログラム削除 「設定」の「アプリ」から直前にインストールしたアプリを削除
ドライバー削除 画面左下のWindowsアイコン上で右クリックから「デバイスマネージャー」を選択し、直前にインストールしたドライバーを削除
ウイルススキャン 画面左下のWindowsアイコンをクリックし、アプリ一覧からウイルス対策ソフトを立ち上げて、アップデートとスキャン及び迷惑ソフトを削除
不要なスタートアップアプリをオフ 「設定」の「アプリ」から「スタートアップ」内のアプリを選択してオフにする
チェックディスク Cドライブの上で右クリックからプロパティを開き、ツールタブで「チェック」を選択後「ドライブをスキャン」を実施してエラーが無いか確認
Windows Update適用前に戻す 「設定」の「更新とセキュリティ」内の「回復」から「前のバージョンのWindowsに戻す」を実施して以前のパソコンの状態に戻す
復元または初期状態に戻す 画面左下検索ボックスに「セキュリティとメンテナンス」と入力してそのアイコンを選択し、「回復」をクリックして「システムの復元を開く」で復元を実施
🧡注意事項:
セーフモードで起動できる場合は、アップデートやインストールされているソフトウェアなど、ハードウェアではなくソフトウェア関連が原因の可能性があります。パソコンがセーフモードでも起動できない場合は、ハードウェアに問題が起きているかもしれません(レジストリのエラーやウィルスの感染、HDDなどの故障も考えられます)。
セーフモードで起動させたら、必ずウイルス対策ソフトを最新版にアップデートするとともに、ウイルスチェックを行いましょう。コントロールパネルからシステムの復元を選択すると、正常に動作していた時点に戻せる可能性もあるので、試してみるのも一つの手です。
パソコンを再起動するとセーフモードから通常モードに戻ります。

📍オプション③「コマンドプロンプト」

ご存知のように、コマンドプロンプトとは、コマンドと呼ばれる命令文を用いてWindowsの操作や設定をおこなうためのツールです。コマンドプロンプトで修復を行うことでスタートアップ修復よりも厳密に問題をチェックし修復することができます。

ステップ 1. 「コマンドプロンプト」をクリックして、立ち上げます。

🔐「アカウント」の選択が必要な場合、「パスワード」を入力して、「続行」をクリックします。

ステップ 2. 「コマンドプロンプト」画面で、以下の文字を命令文として入力し(各「/」の前にスペースを入れ)、Enterキーを押します。

DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth(システムイメージをチェックし、不具合があればWindows Updateを使用して破損しているファイルの修復を行います。)
sfc /scannow(保護されているすべてのシステムファイルをスキャンし、破損したファイルがあった場合は「C:\Windows\System32\dllcache」の圧縮フォルダにあるキャッシュコピーから復元を行います。)
bootrec /fixmbr(MBRを修復します。)
bootrec /fixboot(アクティブパーティションのブートセクタを修復します。)
bootrec /scanos(ブート可能なシステムをスキャンし、ブート構成データ「BCD」に無い情報を列挙します。)
bootrec /rebuildbcd(ブート情報を修復します。)

ステップ 3. 「exit」と入力し、Enterキーを押して、コマンドプロンプトを終了します。

🧡注意事項:
修復は自動で行われますが、Microsoftのサーバー(Windows Update)より正しいデータを入手するため、あらかじめパソコンはネットワークに接続しておいてください。
ノートパソコンの場合はACアダプターをつないで作業を行ってください。
コマンドプロンプトでの作業は誤った入力でWindows 10/11を修復できない状態にもしてしまうので、十分ご注意ください。
コマンドプロンプトを使ったことがある人は、この方法がやりやすいですが、命令文の入力に抵抗がある人は、別の方法を試すことをおすすめします。

📍オプション④「更新プログラムのアンインストール」

更新プログラムを適用した直後に「PCが正常に起動しませんでいた」が表示された場合は、「最新の更新プログラム」をアンインストールしてみましょう。

ステップ 1. 「更新プログラムのアンインストール」をクリックして、 「最新の品質更新プログラム」あるいは「最新の機能更新プログラム」のどちらかを選択します。この例では「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」をクリックします。

🔐「アカウント」の選択が必要な場合、「パスワード」を入力して、「続行」をクリックします。
品質更新プログラムとは、毎月一回以上提供される、機能の改善、不具合の修正やセキュリティに関する更新プログラムです。
機能更新プログラムとは、大型アップデートとも呼ばれていて、年に2回あるWindows 10/11のバージョンアップデートです。

ステップ 2. 確認画面が表示されたら、「品質更新プログラムをアンインストールする」をクリックします。更新プログラムのアンインストールが開始されます。そのまま待ちます。

ステップ 3. アンインストールが終了すると、「完了」をクリックします。

ステップ 4. オプション画面が表示されます。「続行」を選択し、Windowsの起動が開始されます。Windowsが適切に表示されれば、OKです。

👍Windows 10 更新プログラム適用後に起動しない時の修復方法

📍オプション⑤「システムの復元」

ステップ 1. 「システムの復元」をクリックした後、対象となるアカウントを選択します。

ステップ 2. アカウントを選択すると「システムファイルの設定の復元」画面が表示されるので、「次へ」をクリックします。

ステップ 3. 日付と説明などにより、復元したい項目(復元したい日時の復元ポイント)を選択して、「次へ」をクリックします。

ステップ 4. 「復元ポイントの確認」画面が表示されるので、問題がなければ「完了」をクリックします。

ステップ 5. 「いったんシステムの復元を開始したら・・」というメッセージ画面が表示されます。そこで、「はい」を選択すると、システム復元の処理実行が始まります。

🧡注意事項:
「コンピューターのシステムドライブに復元ポイントが作成されていません」と表示された場合は、システムの復元を実行できません。
システムを復元すれば、パソコンを購入時の状態などに戻すことができ、起動できる可能性があります。

👍「Windows 10」システムの復元を実行する方法

📍オプション⑥その他の修復オプション

🎨「イメージでシステムを回復」:特定のシステムイメージ ファイルを使ってWindowsを回復します。

システムイメージが作成してある場合には、ここからWindowsドライブの書き戻し操作ができます。Windows7以来使用できるようになっているシステムイメージを作成する機能により、外付けHDDなどに作成したシステムイメージを使います。なお、「UEFIファームウェアの設定」メニューが無い場合は、このメニューは1ページ目に表示され、メニューの2ページ目は無くなります。

📂「UEFIファームウェアの設定」:PCのUEFIファームウェアの設定を変えます。

レガシーブート(BIOS)、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)ブートの選択、起動ドライブの順など、PCマザーボードの設定画面を呼び出します。 レガシーブートのみのPCではこのメニューは表示されません。

方法❷:AOMEI Partition Assistant Professionalを利用

サードパーティ製のWindows向けディスクパーティション管理ソフト「AOMEI Partition Assistant Professional」は、システムを修復するために、「MBRを再構築」「パーティションをチェック」「不良セクタをチェック」など、強力な機能をたくさん備えています。

また、Windows 10/11が起動しない時に、別のコンピューター(Windowsが正常に動作しているコンピューター)でAOMEI Partition Assistant Professionalの「ブータブルCD/USBを作成」機能を使用して、起動可能なメディアを作成することができます。そのメディアを利用して、Windowsを修復することができます。

💡ステップ1:ブータブルUSBを作成する手順

手順 1. USBメモリを別のコンピューターに接続します。AOMEI Partition Assistant Professionalをダウンロード、インストール、起動します。

Proのデモ版Win 11/10/8.1/8/7
安全かつ快適
注意:デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

手順 2. ツールバーの「ツール」タブ⇒「ブータブルCD/USBを作成」をクリックし、操作を確認してから「次へ」をクリックします。

手順 3. ブータブUSBを作成するために「USBブートデバイス」を選択してから「続行」をクリックします。

💻ここでは3種類のWindows PEブータブルメディアを作成できます。「CD/DVDドライブ」でブータブルCD/DVDを作成し、「USBブートデバイス」でブータブUSBを作成し、「ISOをエクスポート」でブータブルISOファイルを作成します。必要に応じて1つを選択してください。

手順 4. USBメモリをフォーマットする警告メッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。

💻USBメモリのデータがすべて削除されるので、重要なデータがあれば、事前にバックアップを作成しておいてください。

WinPEブータブルUSBの作成が開始します。数分がかかるので、少々お待ちください。

👍AOMEI Partition AssistantでWindows PEブータブルUSBまたはCDを作成する方法

💡ステップ2:USBメモリからPCを起動する手順

手順 1. 作成した起動可能なメディア(ブータブルUSB)を、Windowsが起動しないパソコンに接続します。

手順 2. パソコンを再起動し、画面に何も映っていないうちに、F2キーやDeleleキーなどを押してBIOSセットアップメニューに入ります。

💻ヒント:BIOS設定メニューは、一部のコンピューターではF10キー、F8キーまたはF6キーを押すことによりアクセス可能です。

手順 3. BIOSが開いたら、ブート設定にアクセスします。上に表示されているドライブから優先的に起動するようになっています。

ノートブックコンピュータ:「Storage」(ストレージ)>「Boot Options」(ブートオプション)を選択します。
デスクトップコンピュータ:「System Configuration」(システムの設定)>「Boot Options」(ブートオプション)を選択します。

手順 4. 上下の矢印キーを使用してUSBメモリ(ブータブルUSB) を選択し、「+/-」キーを使用して起動順位の一番上に移動します。

手順 5. Enterキー・カーソルキー・Escキーなどで操作します。Save&Exitで保存して、BIOSから出ます。その後、変更された設定でパソコンは再起動します。

👍起動ドライブの優先順位を変更するには

💡ステップ3:MBRを再構築する手順

ブータブルUSBから起動したら、AOMEI Partition Assistant Professionalが自動的に読み込まれています。この例では、「MBRを再構築」機能を利用して、Windowsを修復します。

手順 1. AOMEI Partition Assistant Professionalでシステムディスクを右クリックして、「MBRを再構築」を選択します。

手順 2. 次の画面で、お使いのオペレーティングシステム(OS)に応じて、適切なMBRタイプを選択し、「はい」をクリックします。

手順 3. その後、「適用」をクリックして、Windowsの修復操作を実行しましょう~

👍AOMEI Partition AssistantでMBRをどのように再構築?

方法❸:Windowsインストールメディアを利用

インストールメディアで起動して、「コンピューターを修復する」を選択すれば、修復機能が立ち上がり、様々な修復作業をすることができます。

💡ステップ1:Windowsインストールメディアを作成する手順

手順 1. 空のUSBメモリ(8GB以上の空き領域がある)またはDVD-DLディスク(2層・8.5GB)をPCに接続・挿入しておきます。Microsoftの「Windows 10のダウンロード」または「Windows 11をダウンロードする」ページを開いて、「ツールを今すぐダウンロード」または「今すぐダウンロード」をクリックして、インストールメディア作成ツール(MediaCreationTool)をダウンロードします。

💻インストールメディアの作成によりUSBメモリ(またはCD/DVD)内のデータは、全て削除されます。

手順 2. ダウンロードしたツール「MediaCreationTool」を管理者として実行します。

手順 3. 「同意する」→「別のPCのインストールメディアを作成する」→「次へ」を選択します。

手順 4. 現在のWindows環境に応じて、言語やエディション、アーキテクチャが自動的に選択されます。デフォルトの設定を変更したい場合は、「このPCにおすすめのオプションを使う」のチェックを外すと、オプションが選択できるようになります。設定が済みましたら「次へ」をクリックします。

🔉修復や再インストール(クリーンインストール)、上書きインストール用の場合は、必ず同じエディション(Home、Pro-32、64Bit)を選択してください。違うエディションでインストールすると、再認証が必要になります。

手順 5. 「使用するメディアを選んでください」が表示されたら、「USBフラッシュドライブ」を選択し、「次へ」をクリックします。

🔉DVDインストールディスクを作成したい場合、「ISOファイル」を選択します。DVDにコピーするためのISOファイル(イメージファイル)を保存します。

手順 6. 保存先としての(インストールディスクの作製に使用する)USBドライブを選択し、「次へ」をクリックします。

🔉Windows 10/11のインストールディスクの作製が開始されるので、終了するまで待ちます。かなり時間がかかる場合もあります。

手順 7. 「USBフラッシュドライブの準備ができました」と表示されれば、USBのインストールメディアの作成は完了です。「完了」をクリックして画面を閉じます。

👍Windows 10のインストールディスクの作成方法

💡ステップ2:WindowsインストールメディアからPCを起動する手順

もし、内蔵HDD/SSDが優先起動するように設定するなら、方法❷のステップ2を参考にして、BIOSでUSBメモリまたはDVDから起動するように変更してください。

手順 1. インストールディスクから起動すると、DVDの場合、「Press any key to boot from CD or DVD...」というメッセージが出ます。このまま操作をしないと、通常パソコンを起動した際と同じ状態に切り替わるので、すぐに「Enter」キー(どのキーでもいいので任意のキー)を押してください。

※USBメモリからの起動は、キーボードの操作は必要ありません。

手順 2. 最初に言語やキーボードなどを選ぶ初期設定の画面が表示されたら、そのままにして「次へ」をクリックします。

手順 3. 「コンピュータを修復する」をクリックします。

💡ステップ3:システムを修復する手順

手順 1. 「オプションの選択」画面が現れるので、「トラブルシューティング」クリックします。

手順 2. 「詳細オプション」画面が現れるので、修復の方法をクリックして修復作業を進めます。

💿インストールメディアのオプションからは、セーフモードの起動はできませんが、Windows10 がインストールされているなら、コマンドプロンプトでセーフモードを起動をすることができます。

方法❹:リカバリーディスクまたは回復ドライブを利用

リカバリーディスクはCDやDVDに保存されている、回復ドライブは自分でUSBフラッシュドライブに保存することができるという違いがあります。しかし、両者ともパソコンを工場出荷時に戻す同じ機能であり、CDやDVD、USBメモリなど利用するメディアに違いはあれど、実行に関しては同じ処理を行います。そのため、リカバリーディスクと回復ドライブは同義語として利用される場合もあるようです。

💡ステップ1:回復ドライブを作成する手順

手順 1. スタートボタンの隣にある「ここに入力して検索」欄に「回復ドライブ」と入力し、「回復ドライブの作成」の項目をクリックします。

※「ユーザーアカウント制御」のダイアログが表示されるので、「はい」をクリックします。

手順 2. 「回復ドライブの作成」画面が表示されるので、「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックが入っていることを確認して、「次へ」 をクリックします。

手順 3. USBフラッシュメモリーをパソコンに接続し、「使用可能なドライブ」に選択されていることを確認して、「次へ」をクリックします。

【ご注意】回復ドライブ作成時に、USBフラッシュメモリー内のデータがすべて削除されるので、必要なデータは事前にバックアップしてください。

手順 4. 「作成」をクリックすると、回復ドライブの作成が始まります。回復ドライブの作成には多数のファイルをコピーする必要があるため、完了まで時間がかかります。「回復ドライブの準備ができました」というメッセージが表示されたら、「完了」をクリックして、回復ドライブの作成が終了します。

👍Windows 10/11回復ドライブの作成と使い方(USBメモリ)

💡ステップ2:回復ドライブからPCを起動する手順

手順 1. まず、電源が切れた状態で、回復ドライブを作成したUSBフラッシュドライブをパソコンに接続します。その後、パソコンの電源を入れ、「F8キー」を連打して、ブートデバイスの選択メニューを出します。回復ドライブを作成したUSBフラッシュドライブを選択して、起動します。

製造メーカー等により表示は異なりますが、詳細な手順については、方法❷のステップ2を参考にして、BIOSでUSBメモリまたはDVDから起動するように変更してください。

手順 2. 「キーボードレイアウトの選択」が表示されるので、「Microsoft IME」を選択して、Windows回復環境を起動します。

手順 3. 「オプションの選択」が表示されるので、「ドライブから回復する」か「トラブルシューティング」をクリックします。

💡ステップ3:システムを修復する手順

📢「ドライブから回復する」を選択:

手順 1. 「ドライブから回復する」をクリックした後、「ファイルの削除のみ行う」か「ドライブを完全にクリーンアップする」のどちらかを選択します。

🔐BitLokcer(ドライブの暗号化)を有効にしている場合は、「回復キー」が必要になります。「回復キー」を入力し、「続行」をクリックします。

所有者が引き続き回復させるパソコンを使用する場合は、「ファイルの削除のみ行う」を選択することで「ドライブを完全にクリーンアップする」を選択した時よりも早く回復作業が行われます。
第三者にパソコンを譲る場合などは、「ドライブを完全にクリーンアップする」を選択することでHDDやSSDといったストレージに記憶されていた情報を他の人によって回復(復元)されにくくなります。

手順 2. 準備が整うと、下記の画面になります。注意事項を読んで、問題なければ、「回復」をクリックします。

手順 3. PCの回復がはじまります。しばらくすると、Windowsのインストールがはじまります。あとは画面の指示に従って、Windowsをセットアップすれば、OKです。

💻ノートパソコンの場合は、Windowsのインストール中に電源が落ちないようACアダプターを接続して作業を行いましょう。

📢「トラブルシューティング」を選択:

「トラブルシューティング」をクリックしたら、「詳細オプション」が表示されます。

方法❺:システム修復ディスクを利用

システム修復ディスクを事前に作成しておくことで、Windows 10/11が起動できなくなった状況でも、様々な修復方法を実行することができます。また、別の正常に起動するWindows 10/11搭載パソコンから作成したシステム修復ディスクも使用することができます。

💡ステップ1:システム修復ディスクを作成する手順

手順 1. スタートメニューより、「Windowsシステムツール」の「コントロールパネル」を選択します。

📢または「スタート」ボタンの横にある検索ボックスで、「コントロールパネル」を検索します。

手順 2. コントロールパネルより、「システムとセキュリティ」の「バックアップと復(Windows 7)」を選択します。

手順 3. パソコンの光学ドライブにブランクのCD/DVDメディアを挿入し、メディアが認識されましたら、「システム修復ディスクの作成」を選択します。

🔑「システム修復ディスクの作成」 を選択する前に、パソコンの光学ドライブにブランクのCD / DVDメディアをセットしておかないと警告が表示されます。

手順 4. 「ディスクの作成」 をクリックすれば、システム修復ディスクが作成されます。

手順 5. システム修復ディスクが作成されると「ディスクのラベルに次の情報を記載してください:」と表示されるので、「閉じる」を選択します。「システム修復ディスクが完成しました」と表示されるので、「OK」を選択します。

👍システム修復ディスクの作成

💡ステップ2:システム修復ディスクからPCを起動する手順

手順 1. システム修復ディスクを光学ドライブに挿入し、パソコンを立ち上げる際に「F8」を連打して、光学ドライブから起動します。

🔐ヒント:
システム修復ディスクからパソコンを起動する場合は、あらかじめBIOS設定でSecureBootをDisabled(無効)に設定しておく必要があります。
製造メーカー等により表示は異なりますが、詳細な手順については、方法❷のステップ2を参考にして、BIOSでUSBメモリまたはDVDから起動するように変更してください。

手順 2. 「Press any key to boot form CD or DVD...」と表示された場合は、任意のキー( Enterキーなど何かのキー)を押します。

手順 3. 「キーボードレイアウトの選択」画面が表示されるので、「Microsoft IME」を選択します。

手順 4. Windows回復環境(「オプションの選択」画面)が表示されるので、「トラブルシューティング」を選択します。

手順 5. 「トラブルシューティング」画面が表示されるので、「このPCを初期状態に戻す」か「詳細オプション」を選択します。

💡ステップ3:システムを修復する手順

🧿「このPCを初期状態に戻す」をクリックしたら、方法❶の手順 4を参考にしてください。

🧿「詳細オプション」をクリックしたら、「詳細オプション」画面が表示されるので、実行したいトラブルシューティングの項目を選択します。

そのほかの対処法

📍対処法①:周辺機器を取り外して再起動する

パソコンに接続している周辺機器が原因でWindows 10/11が正常に起動しないかもしれません。Windowsが起動しない場合は、周辺機器を取り外して再起動するとうまく起動することがあります。

周辺機器を新しく接続した場合、必要となるドライバーが新規にインストールされると前回起動時との環境が変化します。そのことが起因して起動しないこともよく見られるため、周辺機器をパソコンから全て取り外すことによって、前回起動した時と同様の環境にして起動を試してみることが解決方法となります。

📍対処法②:BIOSを初期化する

パソコンが立ち上がる時はBIOSを起動してからWindowsに取り掛かります。Windowsが起動しないと思ったらBIOSに問題が発生していたケースなどではBIOSを初期化すると効果的です。

手順 1. パソコンを起動するとメーカーロゴが表示されるので、機種ごとによって定められているBIOSの設定画面を開くボタンを押します。

手順 2. 「Load Optimized Defaults?」などの項目を選び、「Enter」キーを押します。

手順 3. 「Save configuration and reset?」と表示されたら、「Yes」を選択します。

📍対処法③:電源コードや接続ケーブルを確かめる

最初に電源コードがしっかりとパソコンに接続されているかを確かめましょう。電源がオンとならない原因が延長コードの可能性もあるため、タコ足配線を利用して接続している場合は、壁のコンセントへダイレクトに接続してから電源をオンにしてみます。

電源コードを一旦コンセントから外して、時間を少し空けてから再び接続するだけでも電源がオンとなることがあります。またノートパソコンの場合は、ACアダプターの細い接続ケーブルが破損しやすくなっているために注意が必要です。

📍対処法④:静電気を放電する

パソコンの静電気が帯電していることが原因で、正常な動作を制限されて起動できないこともあります。この場合はきちんと放電することで起動するようになるでしょう。放電する方法は電源ケーブルを外したうえで、バッテリーを取り外した状態で数分間待つだけです。電源供給がない状態で一定時間放置すれば、自然に放電が行われます。

......

Windowsの修復を行う時の注意点

ここまでさまざまな方法をお伝えしてきましたが、Windows 10/11の修復を行う場合は、次のような点に注意してください。

📙Windowsの修復は、環境によっては非常に長い時間が必要です。数時間から半日以上かかることも珍しくありません。その間に電源が落ちてしまったり、衝撃などが加わったりしないように作業環境に注意して行うと共に、十分な時間を確保して行ってください。

📙Windowsの修復では、行う作業によって設定情報や個人用ファイルが残るかどうかが異なります。作業によって大事なファイルが失われないように、事前にバックアップを取るなどしておくことが大切です。

📙Windowsの修復は完全ではありません。システムファイルの問題にはある程度対処できるものの、レジストリの破損やハードウェアやデバイスの物理的な破損に対しては効果がありません。

📙インストールメディアやプロダクトキーが必要になる場合もあるため、これらをしっかり保管しておく必要があります。

Windowsの新規インストール(再インストール)方法

Windowsが起動しないケースではWindows 10/11を再インストールすると問題が解決することがあります。OSを含むパソコン内の全てのデータを再インストールするクリーンインストールはインストールディスクを使って実行します。クリーンインストール中はパソコンを操作できないので、時間がある時に作業するようにしましょう。

手順 1. インストールメディアから起動します。

🔔ヒント:
もし、内蔵HDD/SSDが優先起動するように設定するなら、方法❷のステップ2を参考にして、BIOSでUSBメモリまたはDVDから起動するように変更してください。
インストールディスクから起動すると、「Press any key to boot from CD or DVD...」というメッセージが出ます。このまま操作をしないと、通常パソコンを起動した際と同じ状態に切り替わるので、すぐに[Enter]キー(どのキーでもいいので任意のキー)を押してください。

手順 2. 最初に言語やキーボードなどを選ぶ初期設定の画面が表示されたら、そのままにして「次へ」をクリックします。

手順 3. 「今すぐインストール」をクリックします。

手順 4. プロダクトキー(5文字×5組の25文字分)を入力して「次へ」をクリックします。

🔊ヒント:
「-」(ハイフン)は不要です。
プロダクトキー(ライセンスキー)はDSP版なら紙パッケージの表のシールに記載されています。
再インストールの場合は「プロダクトキーがありません」をクリックしても大丈夫です。次にエディションを選択しますが、現在使用しているエディションを選択しないと、再認証が必要となります。

手順 5. ライセンス条項を一読します。「同意します」にチェックを入れて「次へ」をクリックします。

手順 6. インストールの種類は「カスタム:Windowsのみをインストールする」をクリックします。

🔊ヒント:
クリーンインストール(すべてのデータを削除してWindowsを再インストールする)には「カスタム:Windowsのみをインストールする」を選択します。
「アップグレード:Windowsをインストールし、ファイル、設定、アプリを引き継ぐ」を選択すると上書きインストールになります。

手順 7. Windowsを新しくインストールするパーティションを選択します。

🎀注意:
Windowsをクリーンインストールする場合は全部のパーティションが必要ないので、各パーティションを全部削除してOKです。削除すべきパーティションを選択した状態で「削除」ボタンを押します。パソコンのHDD/SSD全部が未割り当て領域になった状態です(パソコンのHDD/SSDを真っ新にした状態で・・・)。
現存しているパーティションを削除しようとすると警告ダイアログが出てきますが、クリーンインストールする場合は無視してそのまま削除してOKです。
削除したパーティションには、PCの製造元からの重要なファイルやアプリが含まれている可能性があります。このパーティションを削除すると、保管されているすべてのデータが失われます。

手順 8. インストールをはじめるために、「次へ」をクリックして、進んでいきましょう。

🔉Windowsのインストールがはじまります。HDDだと多少時間がかかりますが、SSDだとあっという間で終わります。

手順 9. インストールが終わると、自動的に再起動され、Windows 10/11の初期設定作業がはじまります。

🔉ただしUSBメディア刺しっぱなしで再起動されてしまうと、起動の優先順位がUSB>HDD/SSDとなってるはずなので、そのままだとUSBでブートされてしまい、Windows 10/11の初期設定画面が現れません。

👍Windows 10新規クリーンインストール手順

まとめ

この記事では、Windows10/11が起動しない原因と対処法をご紹介しました。以上のようにWindows 10/11が起動しなくなった場合に、Windows回復環境から様々な修復方法を行うことで、Windowsを正常に起動できるようになります。

システム修復ディスク、復元ポイント、回復ドライブなどの作成が必要となるので、パソコン(Windows 10/11)の起動、挙動に問題がないうちに、事前に準備しておくことをおすすめいたします!

Windowsを再インストールしたり、パソコンを初期化したりする場合はパソコンに保存されているデータが消去されるので注意が必要です。

パソコンのデータを失うことなくWindowsが起動しないまま黒い画面が表示される、立ち上がらない状態でくるくるが続くなどのトラブルを解決したい場合はAOMEI Partition Assistant Professionalをご検討ください。AOMEI Partition Assistant Professionalはパソコンを自動修復する機能を備えており、簡単な操作でトラブルの解決を試せます。

解決策を試しても、改善しない場合は、修理に出すか購入を検討します。