「解決済み」パソコンがクラッシュした後のデータ復元

ユーザーからの質問

パソコンでは、重要な文書や大切な思い出写真、貴重なデータが保存されています。しかし、パソコンが時折クラッシュしたことがあります。パソコンがクラッシュすると、保存されている全てのファイルやデータを失うリスクがあります。

前述のユーザーのように、ただいくつかの写真を回復したいだけでも、クラッシュしたPCでは簡単な作業ではありません。

失われたデータを復元するために、このページではまずPCクラッシュの詳細を説明し、その後、データ復元の方法をいくつかご紹介します。

データ損失を引き起こす3つの異なるクラッシュ

すべてのデータ損失の状況は異なります。しかし、クラッシュしたパソコンからデータを復元しようとする際には、データ損失の原因を理解しておくことが重要です。データ損失を引き起こすクラッシュは、主に次の3つのカテゴリに分類されます。

▶ Windows OSのクラッシュ

特に新しいOSバージョン、例えばWindows 11では、OSのクラッシュがよくあります。しかし、MicrosoftがOSの最適化のためにアップデートをリリースすることで、クラッシュの可能性は低下します。また、マルウェアもOSのクラッシュを引き起こす可能性があり、深刻な場合はデータ損失を招くことがあります。

OSがクラッシュすると、ソフトウェアの障害が発生し、ソフトウェアの破損を引き起こすことがあります。DellとMozyEnterpriseの調査によると、ソフトウェアの破損はデータ損失の第3位の原因とされています。

▶ パソコンのクラッシュ

パソコンがクラッシュしたり、ハードウェアの障害が発生すると、1つ以上の物理コンポーネントが故障し、データが直接または間接的に失われることがあります。例えば、作業中やファイルの保存中にノートパソコンのバッテリーが故障すると、予期せぬシャットダウンやデータ損失につながる可能性があります。

職場におけるデータ損失の主要な原因は、ITプロフェッショナルの31%が報告しているハードウェアやシステムの障害です。同様の傾向は一般的なパソコンユーザーにも見られます。データ損失を防ぐための予防策を講じることは重要ですが、予期せぬハードウェアの故障は依然として発生する可能性があります。

▶ ハードディスクのクラッシュ

ハードディスクの問題に関しては、データ損失のリスクが直接的なハードディスククラッシュよりも大幅に高まることがあります。そのため、故障したハードディスクを他のハードウェアの故障から区別することが重要です。幸いなことに、現代のハードディスクはかなり頑丈であり、2020年のBackblaze調査によると、平均HDD障害率は0.93%でした。

ハードディスクブのクラッシュは、物理コンポーネントの故障やソフトウェア関連の問題、例えば論理エラーやファームウェアの破損から発生する可能性があります。

クラッシュしたパソコンからデータを復元する方法

Windowsパソコンで発生するクラッシュにはさまざまな種類がありますので、解決策もそれぞれのケースに応じて分ける必要があります。この部分では、システムにアクセスできる場合とできない場合で、データを復元する方法を個別に説明します。すべての状況を確認し、適切な方法を選んで試してみてください。

セクション1. OSに入った後にクラッシュしたWindows 7/8/10/11からデータを復元する方法

Windowsパソコンがクラッシュしている場合でも、一部のユーザーは何らかの方法でシステムにアクセスでき、緊急時にデータを保存できることがあります。したがって、このセクションでは、システムにアクセスした後にデータを復元する方法について学んでいきます。

方法1. 動作中のPC上のハードディスクからファイルをコピーする

データを保護する最初の選択肢は、ターゲットパソコンのディスク上のデータを別のパソコンにコピーすることです。

ステップ 1. ドライバーを使って、パソコンのケースまたは蓋を開けます。もし初めて開ける場合で難しい場合は、取扱説明書を調べるか、インターネットで検索してみてください。

ステップ 2. ディスクを取り出して、別のWindows PCに挿入してください。

ステップ 3. 挿入されたディスクがシステムディスクの場合は、BIOSに入ってブートディスクとして選択して起動する必要があります。

ステップ 4. パソコンでディスクが認識されているかどうかを確認してください。すべてうまくいっている場合は、重要なデータファイルを別の場所にコピーすることができます。

方法2. クラッシュしたPCをセーフモードから起動する

パソコンを再起動し、Windowsロゴが表示される前に繰り返しF8キーを押してください。これにより、高度なスタートアップオプションメニューが表示され、そこで「セーフモード」または「セーフモードとネットワーク」を選択してシステムに入ることができます。

さて、Windowsに入ったら、組み込みツールを使用して失われたデータを復旧しようとすることができます。

🍰ツール1. Windowsファイル復元で失われたデータを復元

Windowsファイル復元は、削除されたファイルをゴミ箱から取り出すことができる無料のソフトウェアです。Windows 10以降のバージョンに対応し、通常モードと拡張モードがあります。クラッシュしたPCからデータを復元するには、拡張モードのみを使用できます。

ステップ 1. Microsoft StoreでWindowsファイル復元を入手してください。

ステップ 2. 管理者としてWindowsファイル復元を実行し、その後下のコマンドを入力してください。

winfr source-drive: destination-drive: [/mode] [/switches]

例えば、CドライブのフォルダからEドライブに画像ファイルを復元する必要がある場合、次のようなコマンドを入力する必要があります。

Winfr C: E: /extensive /n \Users\Pictures*.JPEG /n\Users\Pictures*.PNG

ステップ 3. 復元が完了するのを待ってください。その後、宛先に「Recovery_(日時)」という名前のフォルダが自動的に生成されます。

🍰ツール2. ファイル履歴から失われたデータを復元

ファイル履歴を使って削除されたファイルのバックアップを作成している場合、Windows 10または11で簡単にそれらを復元することができます。ただし、バックアップを作成していない場合、ファイルは回復できません。

ステップ 1. 「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」に移動し、「ファイル履歴」タブの下にある「ファイル履歴でファイルを復元」を選択します。

ステップ 2. 「個人用ファイルの復元」を選択します。

ステップ 3. 復元したいファイルまたはそれを含むフォルダを探し、画面下部の真ん中の緑色の復元ボタンをクリックすると、元の場所に復元します。

🍰ツール3. Windowsのバックアップと復元で失われたデータを復元

ステップ 1. 「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「バックアップと復元（Windows 7）」をクリックします。

ステップ 2. 「ファイルの復元」をクリックします。

ステップ 3. ここで、「ファイルの参照」をクリックして、復元したい削除されたファイルを選択し、「次へ」をクリックします。

ステップ 4. 保存先を選択します。「復元」をクリックします。

セクション2. システムに入ることなくクラッシュしたPCからデータを復元

システムにアクセスできない場合は、データ復旧ソフトを使うことができます。

🍰ツール1. データ復旧ソフトで失われたデータを復元

ここでは、AOMEI Partition Assistant Professionalをお勧めします。このデータ復旧ソフトを使用すると、ユーザーは別のPCで起動可能な修復用USBを作成し、そのUSBを使用してクラッシュしたPCを起動できます。その後、このソフトの「データ復元」機能を利用して、HDD、SSD、USB、SDカードなどのさまざまなストレージデバイスから200種類以上のデータファイルを簡単に復旧できます。ディスクのフォーマット、クラッシュ、ウイルス攻撃からデータを取り戻すことができます。

最初に、起動可能な修復USBを作成しましょう。

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードし、インストールし、起動します。右上隅にある「ツール」をクリックして、「ブータブルCD／USBを作成」をクリックし、「次へ」をクリックします。

ステップ 2. ここでは「USBブートデバイス」選択し、USBドライブを選択します。次に、「続行」をクリックします。

ステップ 3. Windows PEブータブルUSBを作成するためにUSBメモリをフォーマットする必要があります。USBのすべてのデータが削除するので、重要なデータがあれば、事前にバックアップを作成しておいてください。

ステップ 4. そして、「はい」をクリックした後、WinPEブータブルUSBの作成が開始します。数分がかかるので、少々お待ちください。プロセスが完了したら、「完了」をクリックします。

その後、このUSBをシステムにアクセスできないパソコンに接続し、BIOSに入りブート順序を変更し、このUSBから起動します。そして、AOMEI Partition Assistantのインターフェースが直接表示されます。「データ復元」機能を使ってクラッシュしたパソコンからデータを復元します。

ステップ 1. AOMEI Partition Assistant Professionalをインストールして実行し、メインインターフェースで「復元」→「データ復元」をクリックします。

ステップ 2. Windowsデータの復元ツールがポップアップ表示されます。データ復元を実行するパーティションを選択し、「スキャン開始」をクリックしてください。

ステップ 3. スキャンが完了すると、削除したすべてのファイル（ゴミ箱の中から削除したデータ、または行方不明になるほかのファイル）が表示されます。復元したいデータを選択し、「復元」をクリックしてください。

ステップ 4. 復元したデータを保存するPC上のフォルダパスを選択してください。

ステップ 5. 復元の進行が始まり、復元が成功すると選択したパスにデータが保存されます。「OK」をクリックします。

🍰ツール2. CMDで失われたデータを復元

コマンドプロンプトは一度に1つのファイルのみを回復でき、失われたファイルの正確な保存パスが必要です。

ステップ 1. PCのログインインターフェイスで、「Shift」を押しながら「再起動」をクリックし、「トラブルシューティング」をクリックします。

ステップ 2. 「詳細オプション」と「コマンドプロンプト」の順に選択します。

ステップ 3. 失われたファイルを回復するための構文を入力します： recover [:][]

例：recover d:\fiction\story.txt

結論

パソコンがクラッシュしたときに、データを復元する方法をご紹介しました。このガイドに記載されている方法が、皆様のファイルを救う手助けとなることを願っています。AOMEI Partition Assistantは、データファイルの復元だけでなく、ディスクのスキャンや健康チェック、インストール済みアプリの移動にも役立ちます。