この記事では、ディスクの管理でボリュームを縮小できない場合の原因と、効果的な解決策をステップごとに説明します。エラーチェックやデフラグを利用して問題を解決しましょう。
ディスクに明らかに空き領域があっても、ディスクの管理の「ボリュームの縮小」機能が必ずしも機能するわけではありません。縮小ボタンが無効になっているか、「十分なディスク領域がないので、この操作を完了できません」というエラーメッセージが表示されることはあります。
「ディスクの管理」でパーティションを縮小できない理由はいくつか考えられます。
1. 縮小できない使用中のファイルが存在する
パーティションを縮小する際、縮小できるスペースはパーティションの未使用領域に依存します。しかし、縮小しようとしているパーティションの末尾に使用中のシステムファイルやページファイル、スナップショット、休止状態ファイルが存在すると、それらのファイルが障害となり縮小が制限されます。
2. パーティションの断片化
ファイルがパーティション上に断片化されている場合、縮小できるスペースが制限されることがあります。特に大きなファイルがディスクの後半に分散していると、縮小範囲を大幅に制限します。この場合、ディスクデフラグメントを試みることで、縮小可能な範囲が増えることがあります。
3. スナップショットやシャドウコピー
Windowsのスナップショット機能やシャドウコピーが有効になっている場合、一部のシステムファイルが移動できないため、縮小できる範囲が制限されることがあります。このような場合は、スナップショットやシャドウコピーを無効にすると縮小できる可能性があります。
4. ファイルシステムエラー
ファイルシステムにエラーがある場合、パーティションの縮小ができないことがあります。これに対処するには、chkdskコマンドを使ってディスクのエラーチェックを行い、エラーを修正する必要があります。
5. パーティションの種類
縮小しようとしているパーティションがシステムパーティションや拡張パーティションの場合、縮小が制限されることがあります。特にシステムパーティションには多くの固定ファイルがあり、これらのファイルが縮小範囲を制限します。
6. パーティションに予約済み領域が存在する
一部のファイルシステムやディスク管理ソフトウェアは、ディスクの末尾に予約済み領域(未割り当ての領域)を保持しており、そのためにパーティションの縮小が制限されることがあります。
解決策をまとめる:
システムファイルを一時的に無効化:ページファイルや休止状態ファイルを一時的に無効にすることで、縮小可能なスペースが増えることがあります。
ディスクデフラグツールの使用: ディスクの断片化を解消することで、縮小可能なスペースを増やすことが可能です。
chkdskの実行:ディスクエラーが原因の場合、chkdskコマンドを使用してエラーを修復します。これらの方法を試すことで、パーティションの縮小ができるようになる可能性があります。
ここではWindows内蔵のツールを利用して解決してみます。
手順 1. ファイルエクスプローラーで縮小したいパーティションが存在するドライブを右クリックして、一覧表示されたオプションから「プロパティ」を選択します。
手順 2. ポップアップ画面で「全般」タブの「ディスクのクリーンアップ」をクリックします。そして、ドライブにどれくらいの空き領域を作成できるかを計算しています。
手順 3. 「ディスク クリーンアップ」画面が表示されるので、削除したいファイル前のチェックボックスにチェックを入れて、「OK」ボタンをクリックします。
手順 1. Windows + Rを同時に押し、「cmd」と入力して、Enterキーを押します。
手順 2. 「powercfg.exe /hibernate off」と入力して、Enterキーを押します。
補足:休止状態を再度有効にするには、コマンドで「powercfg.exe /hibernate on」を実行します。
手順 1. 「PC」を右クリックし、「プロパティ」を選択し、左のオプションパネルから「システムの保護」を押します。
手順 2. 次に、「システムのプロパティ」が表示されます。「システムの保護」タブをクリックし、「保護設定」欄から設定を無効にしたいドライブをクリックして、「構成」をクリックします。
手順 3. 「システム保護対象」が表示されます。「設定の復元」欄から「システムの保護を無効にする」をクリックし、「OK」を押して変更を保存します。
手順 4. 「このドライブに対するシステムの保護を無効にしますか?」というメッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。「システムのプロパティ」画面に戻ったら、選択したドライブの「保護」欄が「無効」になっていることを確認してください。
補足:システムの復元を有効に戻すには、手順3で「システムの保護を有効にする」をクリックします。
手順 1. キーボードでWinとSキーを押し、検索ボックスに「コントロールパネル」と入力し、Enterキーを押します。コントロールパネルで、検索ボックスに「システム」と入力し、「システムの詳細設定の表示」をクリックします。
手順 2. 上部の「詳細設定」タブで、パフォーマンス項目の下にある「設定」を選択します。「パフォーマンスオプション」ウィンドウで、上部の「詳細設定」タブを選択し、pagefile.sysファイルのサイズが表示されます。
手順 3. 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外し、「ページングファイルなし」を選択してください。その後、「設定」→「OK」をクリックしてください。
手順 1. 「Windows」+「R」を押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、「cmd」と入力して「OK」をクリックします。
手順 2. このウィンドウで、「defrag C:」(Cはデフラグを行いたいディスク番号です)と入力し、Enterキーを押します。
ヒント:CMDが難しいと思っている方はこちらへ:デフラグの完全ガイド
手順 1. 「Windowsキー+Rキー」を押し、「cmd」と入力し、「Enter」を押します。
手順 2. 次のコマンドを入力し、入力の後でEnterキーを押して操作を実行します。
説明:「chkdsk g: /f /r /x」:/rはドライブ上の不良セクタを発見して読み取り可能な情報を回復します。/xはプロセスが始まる前にドライブのマウントを強制的に解除します。/rで幾つかのデータを回復できないので、バックアップスケジュールを設定してデータを定期的に自動バックアップするのは大切な習慣です。chkdskについてもっと詳しい情報はこちらへ:Microsoft Learn
ヒント:chkdskが難しいと思っている方はこちらへ:エラーをチェック、修復する方法
「ボリュームの縮小」オプションをもう一度試して、機能するかどうかを確認できます。ただし、移動できないファイルがMFTの場合、これらのユーティリティを実行した後でも、縮小できない問題が発生する可能性があります。その場合は、次の解決策に進みます。
Windows内蔵のディスクの管理よりも強力なサードパーティのパーティションマネージャに切り替えたいユーザーに、無料のAOMEI Partition Assistantをおすすめします。
このフリーウェアは、Windows 11、10、8、7のすべてのエディションと互換性があります。パーティションを縮小するときに、移動できないファイルを含むすべてのファイルの場所を移動できます。そのため、パーティション容量をより柔軟に削減できます。さらに、パーティションをより便利に拡張できます。
ヒント:ディスクの管理では、ボリュームを拡張するには、隣に未割り当ての領域が必要という制限があります。AOMEI Partition Assistantなら、簡単に隣接しないパーティションを結合できます。
手順 1. AOMEI Partition Assistantを起動します。メイン画面でパーティションを右クリックし、「パーティションをリサイズ/移動」を選択します。
手順 2. この画面では、スライダを左にドラッグし設定を調整するか、「サイズ」欄に値を変更することで、パーティションを縮小します。
手順 3. メインインターフェイスで保留中の操作を確認し、「適用」をクリックし、「続行」をクリックします。
これで簡単にパーティションを縮小できました。
パーティションを縮小した後、何ができるのでしょうか?
ケース1. 新しいパーティションを作成する
ケース2. 他のパーティションを拡張する
ご覧のとおり、AOMEI Partition Assistantは、ディスクの管理でパーティションを十分に縮小できない場合に優れたソリューションを提供します。さらに、ディスクの管理ではできない他の多くのディスクの管理タスクも完了できます。Windows Serverユーザーであれば、Server版を使用することをおすすめします。