EFIシステムパーティションについて知っておくべきこと
EFIシステムパーティションはOSをGPTディスクにインストールする時に作成される領域です。ディスク領域を解放するためにそれを削除しても大丈夫でしょうか?この記事では、EFIシステムパーティションとは何なのか・削除することはできるのかどうか、EFIシステムパーティションについて知っておくべきことをすべてご紹介しています。
EFIシステムパーティションとは?
❀EFIシステムパーティション(EFI System Partition、ESP)とはデータ記憶装置(HDDやSSDなど)のパーティションの一つで、UEFIに準拠するコンピュータで使われます。電源を入れてコンピュータを起動する時、UEFIファームウェアはESPに保存されているファイルを読み込み、インストールされているOSや様々なユーティリティをブートします。※注:ESPはUEFIで規定されているFATファイルシステムに基づいた仕様のファイルシステムでフォーマットされている必要があります。
―出典:ウィキペディア
GUIDパーティションテーブル(GPT)形式でフォーマット(初期化)されたディスク(HDDやSSD)にWindows OSまたはMac OSをインストールする時にEFIシステムパーティション(ESP)が自動で作成されます。EFIシステムパーティションはFAT形式のパーティションです。
ESPには他のパーティションにインストールされている全てのOSのブートローダーまたは起動時にファームウェアが使用するデバイスドライバ、OSが起動する前に実行されるシステムユーティリティプログラム、エラーログなどのデータファイルが含まれています。
EFIシステムパーティションの削除
EFIシステムパーティションは通常削除できない
❓【疑問】一般に、Windows 7/8/10/11に標準搭載された「ディスクの管理」ツールからパーティションを削除することができます。しかし、Windows 11/10、8.1/8、7、XP、Vistaの「ディスクの管理」でEFIシステムパーティションを削除しようとする時に「ボリュームの削除」という項目がグレーアウトして選択できず、ESPを削除することができません。これはなぜですか?
⭐Windows10ディスクの管理『標準搭載のディスク&パーティション管理者』
❗【回答】EFIシステムパーティションを誤って削除してしまった場合、Windows 7/8/10/11は正常起動できなくなる可能性があります。削除の誤操作によるPCの起動問題を防ぐために、EFIシステムパーティションはWindowsに保護されています。ですから、「ディスクの管理」でESPを簡単に削除することが許可されません。
EFIシステムパーティションを削除する理由
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▶①PCに複数のOSがインストールされている場合、より多くのディスク領域を解放するためにEFIシステムパーティションを削除したいかもしれません。こういう場合、EFIシステムパーティションを削除しても問題ありません。
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※例えば、Windows10 OSを新しいSSDにインストールして起動できて、Windows7が入った元のHDDはデータ用に引き続き使う場合、HDDに残ったEFIシステムパーティションを削除しても他のパーティションには影響ないので、削除しても大丈夫です。
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▶②PCの中に入っている内蔵ハードディスクを取り出した後、外付けHDDとして再利用するためにフォーマットが必要でしょう。しかし、EFIシステム領域があれば、HDDを完全にフォーマットできません。こういう時に、HDD上のEFIシステムパーティションが不要になって、それを削除する必要があります。
EFIシステムパーティションを削除する方法
さて、どうやってEFIシステムパーティションを削除しますか?Windowsの「diskpartコマンド」または強力な「パーティション管理ソフト」、2つの方法があります。
🚨注意:EFIシステムパーティションを削除してから、新しいOSをインストールしようと思っている場合、別に操作をしなくてもいいです。新しいOSがインストールされると、EFIシステムパーティションが自動的に削除されることになります。
>>例:以前、Mac OSをインストールした時にEFIシステムパーティションが作成されます。今、Mac OSの代わりにWindows OSをインストールすると、EFIシステムパーティションが自動的に削除されます。
√diskpartコマンドでEFIシステムパーティションを強制削除
ステップ 1. WinキーとRキーを同時に押して「ファイル名を指定して実行」を起動します。名前欄に「diskpart」と入力して「OK」をクリックします。
ステップ 2. diskpart.exeが表示されたら、「list disk」と入力してEnterキーを押します。HDDやSSDの一覧リストが表示されます。
ステップ 3. 「select disk n」と入力してEnterキーを押します。対象ディスク(n)が選択されます。
ステップ 4. 「list partition」と入力してEnterキーを押します。対象ディスクにEFIシステムパーティションが存在していることを確認できます。
ステップ 5. 「select partition m」と入力してEnterキーを押します。対象パーティション(m)が選択されます。
ステップ 6. 「delete partition override」と入力してEnterキーを押します。EFIシステムパーティションが削除されます。
ステップ 7. 「exit」コマンドを実行してdiskpartルーツを閉じます。
後は「ディスクの管理」に移動して、EFIシステムパーティションが消去されていることを確認できます。
しかし、この方法はちょっと複雑で、パソコン初心者には向いていません。うっかり操作を間違えてしまうと、大きな問題になる可能性があります。
√パーティション管理ソフトでEFIシステムパーティションを高速削除
ここでは、誰でも簡単に操作可能なサードパーティ製パーティション管理ソフト「AOMEI Partition Assistant」をお勧めします。
👍AOMEI PA製品については
Standard版は完全無料で、Windows 11、10、8、7に対応し、別のパーティション上のデータを失うことなく、対象パーティションのみを高速削除することができます。しかし、高度かつ便利な機能をもっと多く使用したい場合、Professional版へアップグレードしてください。それに加えて、Windows Server 2022、2019、2016、2012(R2)向けServer版、台数無制限のコンピューターで使用可能なUnlimited版と、お客様に有償技術サービスを提供するIT専門家や技術者向けTechnician版もあります。もちろん、高級版を購入する前にデモ版をダウンロードして無料で試してみることができます!
パーティションの削除のほかに、AOMEI Partition Assistantはパーティションの作成、分割、移動、復元、リサイズまたはGPTディスクとMBRディスクの間の変換、プライマリパーティションと論理ドライブの間の変換など、Windows 7/8/10/11の「ディスクの管理」ツールができない色々なことができます。
👉次は、AOMEI PA ProでEFIシステムパーティションを削除しましょう~
ステップ 1. 万一の事態に備えて、まずはブータブルメディアを作成します。
USBメモリまたはCDをパソコンに接続し、ツールバーの「ツール」タブをクリックし、ドロップダウンメニューから「ブータブルCD/USBを作成」をクリックし、そしてウィザードに従って、ブータブルメディアの作成を完成させます。
ステップ 2. ブータブルメディアを作成した後、ホーム画面に戻り、削除する必要があるEFIシステムパーティションを右クリックして「パーティションを削除」を選択します。
ステップ 3. ポップアップウインドウで1つの削除方式を選択して「はい」をクリックします。
- パーティションの高速削除(データを消去せずにパーティションを削除します):このオプションを選択すると、削除されたデータは復旧/回復可能です。
- パーティションを削除して、そのデータを消去します:このオプションを選択すると、AOMEI Partition Assistantはパーティションを削除するだけでなく、その上のデータもすべて完全消去します。削除されたデータは、如何なるデータ復旧ツールにより回復できません。
ステップ 4. すると、EFIシステムパーティションは未割り当てになります。
ステップ 5. 最後は、保留中の操作を確認し、問題なければ「適用」ボタンをクリックします。
EFIシステムパーティションの作成
上述のとおり、GPTディスクからWindowsを起動するために、EFIシステムパーティションとMicrosoft予約パーティション(MSR)が必要となります。もし、間違えてシステムディスク上のEFIシステムパーティションを削除してしまったら、Windowsは起動できなくなるかもしれません。
こういう場合には、Windowsを起動するためにEFIシステムパーティションを作成し、UEFIブートローダーをインストールする必要があります。
しかし、どのようにEFIシステムパーティションを作成しますか?OSを別のディスクに移行またはインストールすることにより、EFIパーティションがターゲットディスクに作成されるのは、失敗の可能性があります。その時、古いシステムディスクを取り外すと、システムが起動しません。
👉システムディスク上のEFIシステムパーティションを失ってしまったため、パソコンが起動しない場合、下記の手順に従ってESPを作成することができます。
ステップ 1. Windowsインストールディスクからコンピューターを起動します。Windowsセットアップの実行中に「Shift」+「F10」キーを押して、コマンドプロンプトを開きます。
ステップ 2. 未割り当て領域を作成するために以下のコマンドを順番に実行して、1つのパーティションを縮小します。
- Diskpart
- List disk
- Select disk X(Xは、ESPを必要とするディスクのディスク番号です。)
- List partition
- Select partition N(Nは、縮小するパーティションのパーティション番号です。)
- Shrink desired=500(パーティションを500MB縮小します。)
ステップ 3. そして、以下のコマンドを実行して、作成した500MBの未割り当て領域を利用して、EFIシステムパーティションを作成します。
- create partition EFI size=200
- format quick fs=fat32 label="System"
- create partition msr size = 128
ステップ 4. ESPとMSR、この2つのパーティションは正常に作成された後、以下のコマンドを実行して、ブートローダーや他の必要なアプリケーションをインストールします。
- bootrec /fixboot(ブート領域の破損でWindowsが起動しない問題を修復できるコマンドです。)
- bcdboot c:\Windows /s b: /f ALL(UEFI onlyシステムでは、最後の2つのオプションが必要ありません。つまり、コマンドラインは「bcdboot C:\Windows」となります。)
ステップ 5. コンピューターを再起動して、Windowsが起動できるかどうかを確認します。
あとがき
この記事では、EFIシステムパーティションとは何か?その削除方法&作成方法は何か?EFIシステムパーティションについて知っておくべきことをほぼすべてご紹介しました。EFIシステムパーティションが失われてしまうので、Windowsが起動しない場合、上述の方法でEFIシステムパーティションを再作成するほか、AOMEI Partition Assistant Professionalを利用して、紛失したEFIシステムパーティションを復元することもできます。そしてWindowsが正常に起動できるはずです。これらの操作はデータの損失を起こしませんが、万が一に備えて、事前にディスクバックアップを作成した方がいいと思います。
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