【簡単】Outlook(アウトルック)のデータを別PCに移行する方法
Outlookのメールや連絡先を新しいPCに移行したい?自動・手動の3つの方法を比較し、最適な移行手順を解説!
Outlook(アウトルック)は、Microsoft(マイクロソフト)が提供するメール・カレンダー・連絡先・タスク管理が一体となったツールです。ビジネスでも個人利用でも、メールの管理やスケジュール調整を効率化する便利なツールとして、多くのユーザーに利用されています。
新しいPCを購入したり、システムをリカバリーしたりした際に、Outlookのデータを別PCに移行したいと思うことがあります。メールや連絡先、カレンダー情報など、重要なデータを安全に引き継ぐためには適切な方法を選ぶことが大切です。
本記事では、最も簡単な移行方法から、手動での移行手順までを詳しく解説します。初心者でも迷わずにできるように解説するので、ぜひ参考にしてください。
アウトルックのすべてのデータを別PCに移行は可能?
Outlookのデータは、新しいPCに移行することが可能です。ただし、移行できるデータの種類や移行方法は、使用しているOutlookのアカウントの種類(IMAP/Exchange/POP)や保存方法によって異なります。
Outlookには以下のようなデータが含まれており、それぞれ適切な方法で移行が可能です:
✅ メール(受信・送信済みメール)
✅ 連絡先(アドレス帳)
✅ カレンダー
✅ メールフォルダーの分類←場合によって
✅ 署名←場合によって
✅ ルール(メールの振り分け設定)←場合によって
✅ アカウント設定←場合によって
✅ パスワード←場合によって
次のセクションでは、これらのデータを移行する手順を紹介します。
自動:Outlookのアカウント同期機能でデータを別PCに移行
OutlookのメールアカウントがIMAPまたはExchangeを使用している場合、手動でデータをエクスポートしなくても、アカウント情報を設定するだけで別PCにデータを同期できます。
IMAP/Exchangeで移行できるデータ:
✅ メール
✅ 連絡先(Exchangeの場合のみ)
✅ カレンダー(Exchangeの場合のみ)
✅ ルール(Exchangeの場合のみ)
✅ 署名(Exchangeの場合のみ)
►まず、旧PCで使用しているOutlookのアカウントがIMAPまたはExchangeかどうかを確認します。
ステップ 1. Outlookを開いて、「ファイル」→「アカウント設定」→「アカウント設定」をクリックします。
ステップ 2. 移行したいメールアカウントを選択し、メールを選択し、プロパティをクリックします。IMAPまたはExchangeなら、自動同期可能です。
ステップ 3. POPと表示されている場合は、手動移行(方法2)が必要です。
補足:IMAPとExchangeの違い
項目 | IMAP | Exchange |
メール同期 | ✅ 可能 | ✅ 可能 |
連絡先・カレンダー | ❌ 不可 | ✅ 可能 |
ルール・署名 | ❌ 不可 | ✅ 可能 |
IMAPの場合、連絡先やカレンダーは手動で移行が必要です。Exchangeを使用している場合は、メールだけでなく連絡先やカレンダーの予定も同期されるので、より簡単に移行できます。
►以下は移行の手順です。
ステップ 1. 新PCにOutlookをインストール(Microsoft 365またはスタンドアロン版をインストール)します。
ステップ 2. 初回起動時に「アカウントの追加」画面が表示されるので、旧PCで使っていたメールアドレスを入力し、「接続」をクリックします。
ステップ 3. パスワードを入力し、「次へ」→「完了」をクリックします。この時点でIMAP/Exchangeなら、自動的にメールが同期されます!
※メールのデータ量によっては、すべてのメールが新PCにダウンロードされるまでに時間がかかる場合があります。
同期状況を確認する手順:
ステップ 1. Outlookの左下にある「送受信の進行状況」をクリックします。
ステップ 2. 「すべてのフォルダーが最新の状態です」と表示されれば完了!
手動:PSTファイルでOutlookのデータを別PCに移行
PST(Outlookデータファイル)を使うと、Outlookのメールや連絡先、カレンダーなどを手動でエクスポート・インポートして移行できます。この方法は、少し複雑ですが、IMAP/Exchangeを使っていないPOPアカウントや、ローカルに保存したデータを移行する際に有効です。
移行できるデータ:
✅ メール
✅ 連絡先
✅ カレンダー
✅ メールフォルダーの分類
►まず、旧PCでPSTファイルをエクスポートします。
ステップ 1. Outlookを開いて、「ファイル」→「開く/エクスポート」→「インポート/エクスポート」をクリックします。
ステップ 2. 「ファイルにエクスポート」を選択し、「次へ」をクリックします。
ステップ 3. 「Outlookデータファイル(.pst)」を選択し、「次へ」をクリックします。
ステップ 4. 移行したいデータを選択(或いは全体を選択)して、「サブフォルダーを含む」にチェックを入れます。
ステップ 5. 「次へ」をクリックし、保存先を選択します。
ステップ 6. 「完了」をクリックすると、PSTファイルが作成されます。作成されたPSTファイルをUSBメモリ・外付けHDD・クラウドストレージに保存し、新PCに移動できる状態にしましょう。
►次に、新PCにOutlookをインストールしてPSTファイルをインポートします。
ステップ 1. 新PCにOutlookをインストール(Microsoft 365またはスタンドアロン版をインストール)します。
ステップ 2. 初回起動時に「アカウントの追加」画面が表示されるので、旧PCで使っていたメールアドレスを入力し、「接続」をクリックします。
ステップ 3. パスワードを入力し、「次へ」→「完了」をクリックします。
ステップ 4. Outlookを開いて、「ファイル」→「開く/エクスポート」→「インポート/エクスポート」をクリックします。
ステップ 5. 「別のプログラムまたはファイルからのインポート」を選択し、「次へ」をクリックします。
ステップ 6. 「Outlookデータファイル(.pst)」を選択し、「次へ」をクリックします。
ステップ 7. 「参照」をクリックし、USBやクラウドに保存したPSTファイルを選択します。
ステップ 8. 「次へ」をクリックし、インポートするフォルダを選択します。すべてのデータを復元したい場合は、「すべてのフォルダーをインポート」を選択しましょう。
ステップ 9. 「完了」をクリックすると、データのインポートが開始されます。
自動:移行ツールでOutlookのデータを別PCに移行
もし、Outlookのデータだけでなく、PC全体のデータも新しいPCに移行したい場合は、専用の移行ツールを使うのが最適です。移行ツールを利用すれば、新PCにOutlookをインストールなく、メールや連絡先、カレンダー、アカウント設定を含めたすべてのデータをまとめて移行できます。特に、大量のデータを手作業で移動するのは手間がかかるため、移行ツールを活用すれば時間と労力を大幅に削減できます。ここでは、強力で多機能なクローンソフトであるAOMEI Partition Assistantをおすすめします。このソフトを使えば、データを失うことなく、数回のクリックで新PCにデータを移行できます。
移行ツールを使うメリット:
✅ 複雑な手作業なしで簡単
✅ すべてのデータを一括移行
準備:古いパソコンからシステムディスクを外し、新しいパソコンに接続します。新しいパソコンで両方のハードドライブが認識されていることを確認してください。古いノートパソコンの場合は、SATA-USBアダプタが必要です。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。「クローン」タブを選択し、「ディスクをクローン」をクリックします。
ステップ 2. ソースディスクとしてクローンする必要のあるハードディスクを選択して、「次へ」をクリックします。
ステップ 3. ターゲットディスクを選択し、「次へ」をクリックします。
ステップ 4. 確認画面に移動して、クローン元のディスクとクローン先のディスクを確認します。問題なければ「確認」ボタンをクリックして、続行します。
- 「セクタ単位のクローン」にチェックを入れることができます:
- チェックを入れる場合、「セクタ単位のクローン」を実行します。使用済みセクタと未使用セクタをすべてクローンするため、より長い時間がかかります。ターゲットディスクのサイズはソースディスクのサイズに等しいかそれより大きくなければなりません(ソースディスクはMBR形式の場合、ターゲットディスクもMBR形式になっています)。
- チェックを入れない場合、「ディスクの高速クローン」を実行します。ソースディスク上の使用済み領域だけをクローンするため、大容量のソースディスクを小容量のターゲットディスクにクローンすることができます(ターゲットディスクの空き容量はソースディスクの使用済み容量より大きいか等しい必要があります)。クローン中にターゲットディスク上の各パーティションのサイズを調整することができます。
- 「設定」をクリックして、ターゲットディスク上のパーティションを編集することができます:
- パーティションのサイズを変更せずにクローン:ソースパーティションのサイズを維持します。
- コピー先に合わせる:ターゲットディスク全体に合わせてパーティションのサイズを自動的に調整します。
- 手動で編集する:ターゲットディスク上のパーティションのサイズを手動で調整します。
ステップ 5. 最後は、ツールバーの「適用」をクリックし、「続行」をクリックます。
ツールを使えば、初心者でもミスなくOutlookのデータを移行できます!
まとめ
Outlookのデータを新しいPCに移行するには、移行ツール・アカウント同期・PSTファイルの3つの方法があります。最も簡単なのはアカウント同期ですが、POPアカウントの場合はPSTファイルの手動移行が必要です。移行ツールを使えば、よりスムーズにデータをコピーできます。自分の環境に合った方法を選び、大切なメールや連絡先を安全に移行しましょう!
よくある質問(FAQ)
Q1. Outlookのデータを移行するのに最適な方法はどれですか?
A. IMAP/Exchangeアカウントならアカウント同期機能が最適です。メールアドレスを設定するだけでデータが自動で同期されます。POPアカウントやローカルデータがある場合は、PSTファイルの手動移行をおすすめします。また、より簡単に移行したい場合は専用の移行ツールを利用すると便利です。
Q2. PSTファイルを使った移行で、すべてのデータが移行されないのはなぜですか?
A. PSTファイルにはメールや連絡先、カレンダーの情報が含まれますが、以下のデータは移行されません。
アカウント設定(メールサーバー情報など)
パスワード(セキュリティ上、手動で入力が必要)
Outlookのルールや署名、クイックアクセス設定
移行後は、これらの設定を手動で再設定してください。
Q3. PSTファイルをインポートしたのにメールが表示されません。どうすればいいですか?
A. 以下の方法を試してください。
ステップ 1. 「表示」→「フォルダーウィンドウ」→「フォルダー一覧」から正しいフォルダーを選択します。
ステップ 2. 「ファイル」→「アカウント設定」→「データファイル」でインポートしたPSTファイルを「既定」に設定します。
ステップ 3. PSTファイルが破損している可能性があるため、Outlookの「受信トレイ修復ツール(SCANPST.EXE)」を実行して修復します。
Q4. Outlookの移行ツールを使うメリットは何ですか?
A. Outlookの移行ツールを使うと、PSTファイルの作成やインポートの手間を省き、ワンクリックでデータを移行できます。また、アカウント設定やルールも引き継げるため、手動移行よりも簡単で確実にデータをコピーできます。初心者の方や、確実に移行したい場合におすすめです。
Q5. Outlookのデータをクラウド経由で移行できますか?
A. Microsoft 365のOneDriveやGoogle DriveにPSTファイルを保存し、新PCでダウンロードする方法があります。ただし、クラウド経由での直接インポートはできないため、一度ローカルに保存してからOutlookにインポートしてください。