M.2 SSDは、高速なデータ転送速度とコンパクトな形状で、多くのPCユーザーに人気です。しかし、ストレージの容量不足やパフォーマンス向上のために、新しいM.2 NVMeやSATA SSDへアップグレードしたいと考えることもあります。本記事では、M.2 NVMeやSATA SSDを新しいM.2 SSDにクローンする方法、SSD換装手順を詳しく説明します。
M.2 SSDは次世代のソリッドステートドライブ(SSD)です。通常のSSDよりもはるかに高速です。NVMeプロトコルを搭載したM.2 SSDはマザーボードに直接接続し、最大3500MB/s以上のデータ転送速度に達することができますが、他のSSDは200MB/s〜550MB/sの読み取り・書き込み速度に達します。
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SSDクローンとは、既存のSSDにあるOSやアプリ、データを新しいSSDにそのままコピーする作業です。このクローン作業には、いくつかの利点があります。
✅ OSの再インストールが不要:Windowsやアプリを一から設定する手間が省ける。
✅ データの完全移行:設定やファイルをそのまま保持できる。
✅ 容量のアップグレード:小さいSSDから大きいSSDに移行し、ストレージの制限を解消。
✅ パフォーマンスの向上:古いSSDから最新のM.2 NVMe SSDに移行することで、PCの動作が大幅に速くなる。
M.2 NVMeまたはSATA SSDを新しいSSDに交換したい場合、クローン(コピー)を作成すると、OSやデータをそのまま移行できます。本記事では、M.2 NVMe SSDおよびM.2 SATA SSDのクローン作成方法をご紹介します。クローンを作成すれば、Windowsの再インストール不要で、データを丸ごと移行できるので非常に便利です。
クローンを作る前に、準備が大切です。次のことを確認しましょう。
M.2 SSDクローンの準備
1. クローン元のM.2 SSD(今使っているドライブ)
2. クローン先のM.2 SSD(元のドライブより大きい容量が必要)
3. M.2 SSDに対応したクローンソフト
4. M.2 SSD用の接続アダプター(ノートPCやポートが足りない時に役立ちます)
M.2 SSDを取り付けるには、マザーボードのM.2スロットが1つしかない場合、USB接続のM.2 SSDケース(エンクロージャー)を使用すると便利です。
まず交換用のM.2 SSDをPCに取り付けます(または外付けケースで接続します)。次にBIOSでM.2 NVMe SSDが認識されているか確認してください。
ノートパソコンを使用している場合:
1. ノートパソコンの裏側のカバーを外します。※ノートパソコンによっては、バックパネルのネジをすべて外す必要がある場合や、一部だけ外す場合があります。
2. クローン用のNVMe SSDを取り付けるM.2スロットを探します。PCのM.2 SSDスロットのネジを外します。
3. NVMe SSDを少し斜めにしてスロットに差し込みます。ネジを取り付けてSSDを固定します。
4. ケースを元に戻します。
デスクトップを使用している場合:
1. マザーボードにM.2 SSD用のヒートシンクがある場合は、まずそれを外します。ヒートシンクを外すと、M.2 SSDを取り付けるためのインターフェースが見えます。
2. マザーボードのM.2 SSD取り付け部分は、いくつかの長さに対応しています。取り付けるNVMe SSDの長さに合った位置に、ネジを固定するためのピンネジを取り付けます。
3. M.2 SSDをインターフェースに挿入し、ネジで固定します。
4. マザーボードにヒートシンクがある場合は、上からヒートシンク(カバー)を取り付けます。このとき、ヒートシンク(カバー)の裏側にシリコンパッドを取り付けることが必要です。
M.2 SSDをPCに取り付けた後、それはBIOS、デバイスマネージャー、ディスク管理で認識されることを確認する必要があります。必要があれば、新しく取り付けたSSDを初期化します。
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新しいM.2 SSDを初期化する
1. 初期化したいSSDをパソコンに接続して、画面左下のスタートボタンのところで右クリック⇒メニュー内の「ディスクの管理」をクリック⇒「ディスクの管理」を起動します。
2. 初期化されていないSSDがあると、「ディスクの初期化」画面が表示されます。「ディスクの初期化」が表示されない場合は、未初期化のSSDを右クリックして、「ディスクの初期化」を選択します。
3. パーティションスタイルをソースディスクと同じに設定し(MBRまたはGPT)、そして「OK」を押して確定します。
M.2 NVMeやSATA SSDの容量が足りない、または性能を向上させたい場合、新しいM.2 SSDに交換する必要があります。その際、データを移す作業が必要ですが、OSの再インストールや設定をやり直すのは時間がかかります。そこで、クローン作成を使ってSSDをそのままコピーするのが最も効率的です。クローンを作成すれば、Windowsやアプリケーション、個人データをそのまま保持した状態で新しいSSDへ移行できるため、すぐに使い始めることができます。
このSSDのクローン作業には、信頼性が高くて使いやすいAOMEI Partition Assistantをおすすめします。
AOMEI Partition Assistantは、ディスク管理やクローン作成、パーティション管理を簡単に行えるソフトウェアです。特に「ディスククローン」機能を活用することで、M.2 NVMeやSATA SSDを新しいM.2 SSDに丸ごとコピーすることができます。OSのブート設定も維持されるため、コピー後のSSDを取り付ければ、すぐにPCを起動できるのが大きなメリットです。
AOMEI Partition Assistantの「ディスククローン」機能を利用して、 M.2 NVMe/SATA SSDをクローンする方法とOSを新しいSSDに移行する方法を説明します。
1. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。クローン元のディスクを右クリックして、「ディスクをクローン」を選択します。
2. クローン先のディスクを選択して、「次へ」をクリックします。
3. 確認画面に移動して、クローン元のディスクとクローン先のディスクを確認します。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。問題なければ「確認」ボタンをクリックして、続行します。
4. 「適用」⇒「続行」をクリックして、この操作を実行します。
SATA M.2 SSDからNVMe M.2 SSDへのクローンが完了したあと、クローンしたSSDからPCを起動するために起動順位を変更する必要があります。
1. PCをシャットダウンし、元のSSDを取り外します。
PCに1つのスロットがある場合、古いM.2 SSDを交換します。
PCに2つのスロットがある場合は、新しいM.2ディスクを空のスロットに挿入してください。
2. コンピュータを再起動し、画面に何も映っていないうちに、F10キーやDeleleキーなどを押してBIOSセットアップメニューに入ります。
3. BIOS設定で新しいSSDを起動ドライブとして設定します。
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4. Enterキー・カーソルキー・Escキーなどで操作します。Save&Exitで保存して、BIOSから出ます。その後、変更された設定でコンピュータは再起動します。
❌ PCが新しいSSDから起動しない
🔹 解決策
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❌ SSDのクローン後、容量が正しく認識されない
🔹 解決策
❌ クローン中にエラーが発生
🔹 解決策
この記事では、M.2 NVMe SSDのクローン作成方法を説明します。M.2 NVMe SSDはデータ転送が速いですが、新しいSSDにシステムやデータを移す際には適切なクローンツールが必要です。クローンを作ることで、OSを再インストールせずにSSDをアップグレードできます。手順としては、新しいM.2 NVMe SSDをPCに接続し、AOMEI Partition Assistantの「ディスククローン」機能を使って、既存のSSDのデータを移す方法が紹介されています。
さらに、AOMEI Partition AssistantはMBRの修復やパーティションの最適化、アライメント調整などの機能も提供しています。これにより、クローン後もSSDの性能を最大限に引き出し、起動エラーを防げます。特に、初心者でも使いやすいインターフェースが魅力で、M.2 NVMe SSDの移行をスムーズに行うための便利なツールです。