Cドライブを別のSSDやHDDに移行する(システムドライブ移行)場合、クローン(コピー)作業が必要になります。特に、容量の小さいSSDから大容量SSDに換装したい場合や、HDDからSSDへ移行してPCを高速化したい場合に役立ちます。本記事では、Windows 10/11のCドライブを新しいSSDやHDDに安全に引っ越しする方法を詳しく説明します。
Cドライブを新しいSSDやHDDに引っ越しする前に、いくつかの重要な準備を行う必要があります。
1. 移行先のSSD/HDDを用意する
2. クローンソフトを準備
Cドライブの移行には、専用のクローンソフトを使用するのが最も簡単で確実な方法です。クローンソフトを使用すれば、Cドライブのすべてのデータ、OS、設定をそのまま新しいSSD/HDDに移行することができ、移行後もすぐにPCを使い続けることが可能になります。
3. データをバックアップ
クローン作業中にエラーが発生する可能性があるため、重要なデータをバックアップしておきましょう。
4. SSD/HDDのフォーマットとMBR/GPTの確認
移行先のSSDやHDDを適切に使用するためには、フォーマットとパーティション形式(MBR/GPT)の確認を行うことが重要です。
「Windowsキー + X」を押して「ディスクの管理」を選択します。「ディスクの管理」が開いたら、移行先のディスクが「未割り当て」になっているか確認します。
新しいディスクをフォーマットする方法:新しいSSDやHDDは、メーカー出荷時の状態では未フォーマットのことが多いため、「ディスクの管理」ツールを使ってフォーマットを行います。「ディスクの管理」を開き、新しいディスクを右クリックし、「ディスクの初期化」を選択します。ファイルシステムを設定した後、フォーマットを実行します。
(☞゚ヮ゚)☞関連記事:Windows 11のディスクの管理でHDDやSSDをフォーマットする方法
▲また、MBRとGPTが異なる場合、統一する必要があります。
パーティション形式には「MBR(マスターブートレコード)」と「GPT(GUIDパーティションテーブル)」の2種類があります。新しいSSD/HDDを使用する際は、現在のCドライブと同じパーティション形式にしておく必要があります。
パーティション形式を確認する方法:「ディスクの管理」を開き、ディスクを右クリックし、「プロパティ」をクリックし「ボリューム」タブで「パーティションのスタイル」を確認(MBRまたはGPT)できます。
新しいディスクのパーティション形式が異なる場合は、ディスクを右クリックして「ディスクの初期化」を行い、適切な形式に変換することができます。コマンド「mbr2gpt /convert /allowFullOS」を入力して変換もできます(データ消去されるため注意)。データを保持したままMBRとGPTの間で変換する場合、AOMEI Partition Assistantを試してください。
準備が整った、適切な方法を選んでCドライブを新しいストレージへ移行しましょう。
Cドライブの移行にはいくつかの方法がありますが、手順の簡単さや成功率の高さから「クローンソフトを使う方法」が推奨されます。一方で、Windowsの標準バックアップ機能を使って移行することも可能です。それぞれの方法について詳しく説明します。
Windows 10/11でCドライブを新しいSSDやHDDに引っ越しする最も簡単で確実な方法は、クローンソフトを使用することです。AOMEI Partition Assistantのようなクローンツールを使えば、Cドライブの内容をそのまま新しいディスクにコピーし、移行後もOSを再インストールすることなく、特に初心者の方にもおすすめです。Windows Serverのユーザーには、デバイスを迅速かつ効率的に管理するためのServer版があります。
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ステップ 1. まず新しいSSD/HDDを接続します。内蔵ストレージとして取り付けるか、外付けケースを使用してUSB接続してください。
ステップ 2. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。クローン元のディスクを右クリックして、「ディスクをクローン」を選択します。
ステップ 3. クローン先のディスクを選択して、「次へ」をクリックします。
ステップ 4. 確認画面に移動して、クローン元のディスクとクローン先のディスクを確認します。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。問題なければ「確認」ボタンをクリックして、続行します。
ステップ 5. 「適用」⇒「続行」をクリックして、この操作を実行します。
クローンが完了したら、PCをシャットダウンし、新しいディスクをメインストレージとして接続します。BIOSで起動ドライブを変更し、新しいSSD/HDDから正常に起動するか確認してください。
Windows 10/11には「システムイメージバックアップ」機能があり、これを利用することでCドライブをバックアップし、新しいディスクに復元することが可能です。ただし、この方法では手動での復元作業が必要になり、クローンソフトを使うよりもやや手間がかかります。
ステップ 1. 「Win+R」キーを一緒に押し、「control」と入力し、コントロールパネルを開きます。「システムとセキュリティ」→「バックアップと復元(Windows 7)」を開き、左側のメニューから「システムイメージの作成」を選択します。
ステップ 2. バックアップの保存先を外付けHDDやネットワークドライブに設定し、「バックアップの開始」をクリックします。
ステップ 3. バックアップが完了すると「システム修復ディスクを作成しますか?」という画面が表示され、「はい」をクリックします。
ステップ 4. 新しいSSD/HDDを取り付けた状態で、ログイン画面で「シャットダウン」をクリックし、「Shift」キーを押しながら「再起動」を選択します。再起動後、Windows 回復環境が起動します。
ステップ 5. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「イメージでシステムを回復」を選択します。
ステップ 6. 先ほど作成したシステムイメージを選択し、新しいディスクに復元します。
ステップ 7. ディスクの設定を確認し、正常に起動できるかテストします。必要に応じてパーティションサイズを調整してください。
この方法は、Windowsの標準機能を使いたい場合や、追加のソフトウェアをインストールしたくない場合に適しています。ただし、クローンソフトと比べると手順が多く、成功率も若干低くなる可能性があるため注意が必要です。
Cドライブを新しいストレージに移行した後、正常にPCが動作するようにいくつかの設定を行う必要があります。
1. BIOSで起動ディスクを確認・変更
Windows 10/11でCドライブを別のSSDやHDDに引っ越した後、PCのBIOSに入り、起動ディスクが新しいSSD/HDDになっているか確認します。もし旧ディスクが優先されている場合は、ブート順を変更して新しいディスクから起動するよう設定します。
2. ストレージの認識とパーティションの調整
「ディスクの管理」を開き、新しいディスクのパーティション構成を確認します。余った未割り当て領域がある場合は、Cドライブを拡張して利用可能なスペースを最大限活用します。
3. ライセンス認証の確認
Windowsがライセンス認証されているか確認し、必要に応じてMicrosoftアカウントを使用して再認証を行います。
4. 不要な旧ディスクのデータ削除またはフォーマット
古いCドライブがまだPCに接続されている場合、そのデータを完全に消去し、バックアップディスクとして再利用することができます。フォーマットする前に、データが完全に移行されていることを最終確認してください。
(☞゚ヮ゚)☞関連記事:「詳しい解説」新しいPCに古いSSDを流用する方法
5. SSDの最適化(SSDを使用する場合)
Windowsの設定で「デフラグと最適化」を開き、SSDが適切に最適化されているか確認します。「TRIM」機能が有効になっていることを確認し、SSDの寿命を延ばします。
Windows 10/11でCドライブを別のSSDやHDDに引っ越しするには、クローンソフトAOMEI Partition AssistantとWindowsの「システムイメージバックアップ」機能を使うことができます。特に、クローンソフトを使用する方法はシンプルで確実なため、初心者にもおすすめです。一方で、Windowsの標準バックアップ機能を使う方法も可能ですが、手順が増えるため、やや上級者向けになります。
移行が完了した後は、BIOSの設定変更やディスクの最適化などの作業を行い、快適な環境を維持することが重要です。適切に設定を行えば、新しいストレージのパフォーマンスを最大限活用し、より快適なPC環境を構築できます。