Windows11/10/8/7でLegacy BIOSをUEFIブートモードに変更する方法

Legacy BIOSよりももっとたくさんの機能が使えたり、マザーボード・メーカーの自由度が高くなりより便利に扱えるブートモードがUEFIです。PCのパフォーマンスを向上させたり、GPTディスクからの起動をサポートするために、レガシーBIOS互換モードからUEFIモードに変更する必要があります。この記事では、Windows 11/10/8/7でシステムを再インストールせずにLegacy(レガシー)ブートモードをUEFIブートモードに変更する方法をご紹介します。

投稿者 @ゆき 2024年06月19日 @ゆき 最後の更新 2024年05月30日

UEFIとレガシーBIOSの違いとは?

 

UEFIを採用したBIOSは「BIOS UEFI」と呼ばれます。単にUEFIと呼ぶこともあります。

一方、古いBIOSのことを「BIOS UEFI」と区別するために「レガシーBIOS」と呼びます。

 

BIOSについて

BIOSのブートモード(Boot Mode)には、従来のLegacy BIOS(MBRパーティション形式)とUEFIモード(GPTパーティション形式)、2種類があります。

📖豆知識:PCに電源を入れてWindows OSを起動するまで、PCのハードウェアコンポーネントとオペレーティングシステム(OS)間のファームウェアインタフェースのことがBIOS(Basic Input/Output System:バイオス)です。BIOSはマザーボード上のROMに内蔵されているプログラムで、キーボード、マウス、CPU、ハードディスク(HDD)などのハードウェア・デバイスを初期化・制御してOS起動に引き渡すつなぎ役のユーティリティです。
🔎BIOSの主な役割は以下となります。
CPUや周辺機器の診断
CPUや周辺機器の有効/無効化
起動デバイスの優先順位の設定
内蔵ハードディスクや光学ドライブの設定
ブートモード(Legacy BIOS/UEIF)の切り替え
日付・時刻の設定

レガシーBIOS(Legacy BIOS)について

レガシーBIOSはOSを起動するために約20年以上前に設計された古いユーティリティです。

利点
古いPCの場合は、マザーボードが従来のBIOSのみサポートしてUEFIモードには対応しないことがあります。
欠点
➊これは16ビットシステムで、最大1MBのメモリにしかアクセスすることができません。
❷2TBを超える大容量HDD上でのOS起動や、最新のハードウェアとOSとの統合には限界が生じてきました。

UEFIブートモードについて

PCの技術が進歩するにつれて、古いBIOSファームウェアは最新PCのすべてに対応するのがますます難しくなっているため、BIOSが、レガシーBIOSに代わり、2010年頃からUEFIモードに進化しています。

利点
➊レガシーBIOSと比べてGUI(グラフィカルユーザインタフェース)なのでにユーザーにとってわかりやすい操作ができます。
❷BIOSでのハードウェアを診断せずに高速なOS起動が可能となり、ソフトウェアの相互運用性を向上させます。
❸2TB以上の大容量HDD制御やWindows 64ビット版に適しています。
欠点
UEFI BIOSは、Legacy BIOSに比べて多くの利点がありますが、そのブート方法が一部のOSに適合せず、構成によっては最適な選択肢ではなくなる場合もあります。そのため、一般的にLegacyブートモードがデフォルトです。

両者の関係

多くの現代的なシステムは従来のレガシーBIOSモードの代わりにUEFI(Unified Extensible Firmware Interface、統一拡張ファームウェアインターフェイス)モードを採用しています。

BIOSとUEFIの違いは、いくつかあります。そのひとつがMBRとGPTです。HDDやSSDのディスクの先頭には、MBRかGPTというディスクのパーティション形式を規定する領域があります。

BIOSでインストールするとMBR、UEFIでインストールするとGPTになります。システムドライブのパーティション形式は必ずこのようになります。前者をBIOSブート、後者をUEFIブートともいいます。言い換えれば、現在の起動ドライブが、MBRならBIOS、GPTならUEFIということも分かります。

Windowsの「ディスクの管理」などでMBRかGPTを確認するか、パーティションにEFIシステムパーティションがあればUEFIです。

Legacy BIOSからのブートのみをサポートするOSである場合には、Legacy BIOSブートモードを使用する必要があります。しかし、最近のマザーボードは、ほとんどUEFI対応BIOSです。2つのブートモードをサポートするため、どれかを選択して使用することができますが、特に理由がなければ、UEFIモードでOSをインストールしたほうがメリットがあるかと思います。

Legacy BIOSか?UEFIモードか?確認方法

何らかの理由でWindowsを再インストールする時に、誤ったブートモードを選択するとWindowsのインストールが失敗してしまいます。現在お使いのパソコンのマザーボードがLegacy BIOSとUEFIモードのどちらを使用しているかを以下の方法で簡単に確認することができます。

方法一:システム情報を確認

ステップ 1. Windows + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。テキストボックスに「msinfo32」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。

ステップ 2. システム情報の画面が表示されます。BIOSモードがレガシーになっていることが分かります。

※UEFIモードの場合は、 BIOSモードがUEFIと表示されます。

方法二:bcdedit.exeを実行

ブート構成データ(BCD)ストアを追加・削除・編集するbcdedit.exeコマンドを使います。以下のようにレガシーBIOSの場合、パス(path)がwinload.exeになっています。

UEFIモードの場合は、 パス(path)がwinload.efiになっています。

BIOSモードをLegacyからUEFIに変更する理由

Windows搭載のPCがレガシーBIOSで起動するように設定されているので、UEFIモードを知らないユーザーは大体そのままPCを使い続けることが多いと思います。たとえWindowsを再インストールすることになっても、BIOSをUEFIモードに切り替える確率は低いでしょう。

しかし、上述のように、UEFIは新しい形式のBIOSであり、従来のLegacy BIOSと比較していくつかの利点を持っています。

  • レガシーBIOSモードでは、MBR形式(2TB制限)のディスクからのみWindows7/8/8.1/10/11を起動することができますが、UEFIモードでは、2TBを超えるHDD(GPT形式)の全領域を使用することができます。

  • UEFIは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供しています。通常、BIOSの画面はテキストベースで操作が難しいですが、UEFIの画面はグラフィカルで利便性が高いです。

  • UEFIはドライバのロードをスマートに処理するため、BIOSよりも高速に起動することができます。

  • UEFIは大容量のハードディスクや長いファイル名をサポートする能力に優れています。

  • UEFIはブートプロセスを暗号化し、BIOS設定の変更時にはパスワードの入力を求めるなど、より高度なセキュリティ機能を提供しています。

したがって、PCのパフォーマンスを向上させたり、GPTディスクからの起動をサポートするために、ユーザーがLegacy BIOSからUEFIモードに変更したいと考えるのは当然のことです。

LegacyからUEFIへ変更・Windows再インストール必要?

上述のように、LegacyではMBRディスクからWindowsが起動し、UEFIではGPT起動ディスクを必要とするため、ファームウェアの設定をLegacyからUEFIに切り替える際にはMBRからGPTに変換する必要があります。

一方、ディスクをMBRからGPTに変換したら、ターゲットディスク上のすべてのデータ(オペレーティングシステムを含め)を失うことになります。そのため、通常、UEFIモードに変更するためには、Windowsを再インストールする必要があります。

LegacyからUEFIに変換したい場合、詳しい手順は以下のようにリストされています。

ステップ 1. BIOS設定でLegacy BIOSをUEFIブートモードに変換した後、Windowsのインストールディスクからコンピュータを起動します。

ステップ 2. Windowsセットアップ画面で、Shift + F10を押して、コマンドプロンプトを開きます。

ステップ 3. 「diskpart」と入力し、「list disk」→「select disk n」(nはGPTディスクに変換したいMBRディスクの番号)→「clean」→「convert gpt」コマンドを実行し、ディスクをMBRからGPTに変換します。

💡ヒント:コマンドプロンプトは空のディスクしか変換できないため、ディスク上のすべてのパーティションを削除するには、「clean」コマンドが必要です。

ステップ 4. その後、GPTディスクにWindowsを再インストールします。

もし、BIOSをUEFIモードに変更した後に、MBRからGPTに変換することなく、Windowsをインストールするとしたら、「Windows cannot be installed to this disk(このディスクにWindowsをインストールすることはできません)」というエラーが表示されることがあります。

実は、そんなに複雑なことではありません。AOMEI Partition Assistant Professionalというディスク管理ツールを使えば、Windows 11/10/8/7でパーティションを削除する(つまり、データを失う)ことなくディスクをMBRからGPTに変換することができます。この方法なら、UEFIブートモードを有効にするには、データを失うか、Windowsやプログラムなどを再インストールする必要はありません。

Windowsをインストールせず、LegacyからUEFIに変更

通常、ブートモードは、Windows 11/10/8/7 OSのインストール前に一度だけ設定されます。OSをインストールした後でブートモードを変更すると、OSを起動できなくなります。つまり、OSをLegacy BIOS/UEFIブートモードでインストールした場合、そのOSはLegacy BIOS/UEFIブートモードでのみ起動できます。

次は、Windows 11/10/8/7を再インストールせず、ブートモードをLegacyからUEFIに変更する方法についてご紹介します。

事前準備

BIOSモードをLegacyからUEFIに変更するためには、いくつかの前提条件を満たす必要があります。

以下の条件を確認してください。
システムはLegacyとUEFIの両方のブートモードをサポートしていることを確認してください。
WindowsのバージョンはWindows10v1703以上であることを確認してください。
OSは64ビットであることを確認してください。
MBRディスクに3つ以上のパーティションが含まれていないことを確認してください(もし3つ以上のパーティションがある場合は、それらを合併または削除する必要があります)。
WindowsはドライブをLegacy BIOSからUEFIに変更することができないため、BIOSモードを変更する前にBitLockerをオフにすることを確認してください。
デュアルブートはサポートされていないことを確認してください。

🚨注意:BIOSモードの変更中にデータが失われる可能性は低いですが、操作中に何らかのエラーが発生することに備え、変更を行う前にデータをバックアップすることをおすすめします。

データを失うことなく、MBRからGPTに変換する

上述のように、UEFIモードはGPT形式を使い、レガシーBIOSはMBR形式を使います。そのため、Legacy BIOSをUEFIブートに切り替える前に、システムディスクをMBR形式からGPT形式に切り替える必要があります。

Windowsの標準搭載ツール「ディスクの管理」「Diskpartコマンド」を利用して、MBRディスクからGPTディスクに変換できますが、データ消失を伴います。

ここではAOMEI Partition Assistant Professionalという強力なディスク&パーティション管理ソフトをお勧めします。これを使うと、データを失うことなくシステムディスクをMBRとGPTの間で変換することができます。

AOMEI PA Pro版だけでなくWindows Server 2022、2019、2016、2012(R2)向けServer版、台数無制限のコンピュータで使用可能なUnlimited版、クライアントに有償技術サービスを提供するIT専門家や技術者向けTechnician版もあります。必要に応じて最適なエディションを選択してください。

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デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

ステップ 1. AOMEI PA Proのデモ版をダウンロードし、インストールし、起動します。

ステップ 2. システムディスクを右クリックし、「GPTディスクに変換」を選択します。

ステップ 3. 次の画面で変換操作を確認して「はい」をクリックします。

ステップ 4. 注意事項をよく読んで「はい」をクリックします。

ステップ 5. 「適用」→「続行」をクリックして操作を実行します。

▶MBRディスクからGPTディスクに変換する方法について、詳しい情報が欲しい方は、以下の記事を参考にしてください。

👉データを失うことなくMBRディスクからGPTディスクに変換

お使いのPCがAOMEI Pre-OSモードで再起動して上の操作を完了します。ちなみに、同じ方法でデータを失うことなくGPTをMBRに変換することもできます。

BIOS設定でLegacy BIOSをUEFIブートに切り替える

MBRディスクをGPTディスクに変換した後、BIOS互換モード(BIOSの設定画面)に移動し、ブートモードをLegacy BIOSからUEFIに設定(変換)して、Windows OSを正常にGPTディスクから起動することができます。

※BIOSの設定画面はパソコンメーカーや機種によって異なりますが、基本内容や操作方法はほぼ同じです。

ステップ 1. PCの電源を入れてディスプレイに何か表示されたらすぐに、メーカー指定のキーボード(F2、F9、F12など)を1秒間に1~3回程度の頻度で連打して、BIOSセットアップ画面を呼び出します。

⭕通常、デスクトップならDelキー、ノートパソコンならF2キー、どのキーを押すか分からないならEscキーです。

ステップ 2. BIOSの「Main」メニュー画面で、「Boot」を選択します。

⭕一般的に、Legacy/UEFIブートモードの設定は、「ブート」(boot)タブで表示されます。そこから、Legacy(BIOS)モードを無効にしてUEFIモードを有効にします。

ステップ 3. 「Boot」画面から、「UEFI/BIOS Boot Mode」を選択し、Enterを押します。

ステップ 4. すると、「UEFI/BIOS Boot Mode」ダイアログボックスが表示されるので、「UEFI」を選択します。

>>上下の矢印を使用してUEFIブートモードを選択し、Enterを押します。

>>変更内容を保存して画面を終了するには、F10を押します。

こうすると、Windowsを再インストールする必要がなく、ブートモードをLegacyからUEFIに切り替えても、Windows OSが正常に起動することができます。

「BIOS UEFI 変更」に関するよくある質問

Q1:BIOSとUEFIの違いは何ですか?

A1:BIOS(Basic Input/Output System)は従来のパソコン起動プログラムであり、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)はより新しいパソコン起動プログラムです。UEFIは高度な機能とセキュリティを提供し、大容量のストレージやネットワーキング機能との互換性も持っています。

Q2:BIOSからUEFIに変更するメリットは何ですか?

A2:UEFIへの変更にはいくつかのメリットがあります。それには、高速な起動時間、セキュアブート機能、大容量ストレージのサポート、拡張性の向上、新しいハードウェアテクノロジーのサポートなどが含まれます。

Q3:パソコンのBIOSをUEFIに変更する方法を教えてください。

A3:パソコンメーカーやモデルによって手順が異なる場合がありますが、一般的な手順は以下の通りです。

パソコンをシャットダウンします。
パソコンを再起動し、起動中に表示されるキー(一般的にはDELキーまたはF2キー)を押してBIOS/UEFIセットアップに入ります。
BIOS/UEFIセットアップ画面で、UEFIに切り替えるためのオプションを見つけます。
UEFIへの変更を選択し、変更を保存してパソコンを再起動します。

Q4:BIOSをUEFIに変更するときにデータが失われる可能性はありますか?

A4:一般的に、BIOSからUEFIに変更してもデータは失われません。ただし、変更を行う前に重要なデータのバックアップを取ることをおすすめします。また、変更手順に関する正確な情報を入手し、慎重に作業することも重要です。

Q5:BIOSをUEFIに変更した後、元に戻すことはできますか?

A5:一般的に、BIOSからUEFIに変更した後、元のBIOSに戻すことは難しいです。変更を行う前に慎重に検討し、必要な場合はパソコンメーカーやサポートに相談することをおすすめします。

Q6:UEFIの設定やオプションを変更する方法はありますか?

A6:UEFIの設定やオプションを変更するには、以下の手順を参考にしてください。

パソコンをシャットダウンします。
パソコンを再起動し、起動中に表示されるキー(一般的にはDELキーまたはF2キー)を押してBIOS/UEFIセットアップに入ります。
BIOS/UEFIセットアップ画面で、変更したい設定やオプションを選択します。
変更を保存してパソコンを再起動します。

Q7:UEFIに変更した後、パソコンが起動しない場合はどうすればよいですか?

A7:パソコンが起動しない場合は、以下の手順を試してみてください。

パソコンを完全にシャットダウンし、電源を抜いてしばらく待ちます。
電源を再接続し、再度起動してみます。
もし問題が解決しない場合は、パソコンメーカーやサポートに連絡して専門家の助けを求めることをおすすめします。

Q8:UEFIとは何ですか?

A8:UEFIについての豆知識は以下の通りです。

UEFIは、コンピュータ内の各装置を制御するファームウェアとオペレーティングシステム(OS)の間の通信仕様を定めた標準規格の一つです。UEFI対応ファームウェアも指します。
OSが起動する前にパソコンに搭載されているハードウェアを制御しなければならず、その後OSを起動させなければなりません。これらを行うのがUEFIです。つまり、パソコンの電源を入れると、UEFIが最初に起動します。
UEFIが登場する前は、BIOSがハードウェアの制御を行っていました。BIOSは昔から使われてきたプログラムですが、OSやハードウェアの技術進歩についていけなくなり時代遅れになりました。
ほとんどのPCのマザーボードはUEFIモードとレガシーBIOSモードの両方をサポートしますが、古いPCの場合、マザーボードが従来のBIOSのみサポートしてUEFIには対応しないこともあります。最初から自分のPCがUEFIモードに対応するかどうか確認した方がいいです。

結語

ご覧のように、Legacy BIOSと比べてUEFIブートモードは多くのメリットを持っています。ますます多くの人々はシステムディスクをMBR形式からGPT形式に変換して、Legacy BIOSをUEFIブートに変更しようとします。将来レガシーBIOSが要らなくなる時代が来るかもしれません。

お使いのオペレーティングシステム(OS)はUEFIブートモードと互換性がある限り、legacyブートモードをUEFIブートモードに変更することをお勧めします。通常の場合、UEFIモードに変更するのにWindowsの再インストールが必要ですが、この記事では、Windowsを再インストールする必要がなく、ブートモードをLegacyからUEFIに変更しても、Windows OSが正常に起動する方法を提供しています。

もし、この記事が役立つなら、友達や家族と共有しましょう!また、何か質問や提案がある場合は、support@aomeitech.comまでご連絡ください。よろしくお願いします。