Windowsで不要なユーザーアカウントを削除すると、PCが整理されるだけでなく、セキュリティも向上します。特に、共有パソコンや家族で使うPCでは、使わなくなったアカウントをそのままにしておくと、データが混ざったり、アクセス権の問題が起こることがあります。この記事では、Windows 10とWindows 11でユーザーアカウントを削除する方法をわかりやすく説明し、削除する前に気をつけるべきポイントも紹介します。
パソコンを使っていると、「使わなくなったユーザーアカウントを削除したい」と思うことがありますよね。 例えば、家族共有PCで子どもが使っていたアカウントを整理したい時や、 職場で退職者のアカウントを削除したい時など。しかし、アカウントを削除すると中のデータや設定が完全に消えるため、 手順を間違えると大切なファイルを失う可能性もあります。
ここでは、ユーザーアカウントを削除する前に知っておくべきことを詳しく説明します。
Windowsでは、1台のパソコンを複数のユーザーで使い分けるために「アカウント」という仕組みがあります。 アカウントごとにデスクトップ・設定・ファイル・アプリの状態が独立しており、 まるで1台のPCを複数人で共有しているような環境を作れます。
このように複数アカウントを使い分けることで、 プライバシーやデータの混在を防げるのが最大の利点です。
Windowsのアカウントには、Microsoftアカウントとローカルアカウントの2種類があります。また、Windows内での役割や権限の違いで、管理者アカウントと標準ユーザーアカウントの2種類に分けられます。
👉Microsoftアカウントとローカルアカウント
| 項目 | Microsoftアカウント | ローカルアカウント |
|---|---|---|
| 特徴 | メールアドレスとパスワードでサインインし、PC設定やアプリなどを複数のデバイスと同期できる | パソコン固有のアカウントで、インターネット環境なしで作成できる |
| メリット | デバイス間の同期、Microsoft Storeアプリの利用などが可能 | 外部サービスと切り離されているため、管理がしやすい |
| 作成に必要 | インターネット環境 | インターネット環境不要 |
👉管理者アカウントと標準ユーザーアカウント
| 項目 | 管理者アカウント | 標準ユーザーアカウント |
|---|---|---|
| 権限 | PC全体の設定変更、すべてのファイルやアプリの操作が可能 | セキュリティに影響しない設定変更や、一部のアプリの使用が可能 |
| 操作 | PCのすべての管理が可能 | 標準的な使用が可能。管理者権限が必要な操作は、パスワードを求められる |
削除ボタンを押す前に、必ず確認しておくべきポイントがいくつかあります。 アカウントを削除すると、そのユーザー専用のデータがすべて削除されます。 代表的なものは以下の通りです。
| 削除対象 | 内容 |
|---|---|
| デスクトップ上のファイル | すべて削除 |
| ドキュメント・ピクチャ・ダウンロード | 含まれるデータすべて削除 |
| ブラウザのお気に入りや履歴 | 削除 |
| Outlookやメール設定 | 初期化される |
| OneDrive同期データ | クラウド上は残るがローカルは削除 |
削除を実行した後に復元するのは非常に困難です。 特に仕事や学習で使っていたアカウントを消す前には、 ドキュメント・デスクトップ・ピクチャフォルダのバックアップを忘れずに取りましょう。
また、すべてのアカウントが自由に削除できるわけではありません。 以下のケースでは削除が制限されます。
現在ログイン中のアカウント → 自分自身のアカウントは削除できません。別の管理者アカウントでログインする必要があります。
システムに必要な管理者アカウント → Windows標準の「Administrator」は無効化はできますが削除はできません。
Microsoftアカウントがオンラインで紐づいている場合 → ローカルPC上で削除しても、オンライン上のアカウントは残ります。
ここで、Windows 10/11でユーザーアカウントを削除する4つの方法をご紹介します。
Windows 10やWindows 11でユーザーアカウントを削除したいとき、「設定」アプリや「コントロールパネル」から削除できるのが一般的ですが、場合によっては削除ボタンがグレーアウトしていたり、「アクセスが拒否されました」と表示されて削除できないことがあります。また、Homeエディションでは「ローカルユーザーとグループ(lusrmgr.msc)」が使えず、GUIでの管理が制限されているため、削除操作が複雑になりがちです。こうした状況でおすすめしたいのが、AOMEI Partition Assistantです。
AOMEI Partition Assistantには、「ユーザーとグループ」機能が搭載されており、WindowsのHome版でもProfessional版のようにGUIでユーザー管理が可能です。この機能を使えば、数クリックでユーザーアカウントの削除・追加・無効化・パスワードリセットなどを直感的に操作できます。特に、削除できないアカウントや設定が破損しているユーザーを安全に削除したい場合に最適です。
コマンドプロンプトやPowerShellを使う必要がなく、初心者でも視覚的に操作できるのが大きな利点です。削除の前にアカウントの状態やグループ所属を確認できるため、誤って必要なユーザーを削除してしまうリスクも減らせます。さらに、Windowsが破損して設定画面を開けないときにも、AOMEI Partition Assistantのブータブルメディア機能を使えば、システム外から安全に削除を実行できます。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。「ツール」メインタブをクリックして、「ユーザーとグループ」を選択します。
ステップ 2. 削除したいユーザーアカウントを探し、管理用の3点ボタンをクリックして、「削除」オプションを選択します。
ステップ 3. ユーザーアカウントを削除すると識別子も削除されるというポップアップウィンドウが表示されます。確認して「はい」をクリックすると、アカウントが直接削除されます。
Windows 10/11でユーザーアカウントを削除できない、またはHome版でGUI管理ができない場合、AOMEI Partition Assistantの「ユーザーとグループ管理」機能が最も手軽で確実な解決策です。 直感的な操作でアカウント管理を効率化できるだけでなく、ディスク管理やシステム最適化まで1本で対応できるオールインワンツールとして、初心者から上級者まで幅広くおすすめできるソフトです。
最も一般的で手軽な方法は、Windowsの「設定」アプリを利用することです。
また、削除したアカウントのデータ(ドキュメントやデスクトップ上のファイルなど)は完全に消去されるため、必要なデータは事前にバックアップしておくことをおすすめします。
ステップ 1. 「設定」アプリを開き、「アカウント」を選択します。
ステップ 2. 左側のメニューから「家族とその他のユーザー」を選択します。
ステップ 3. 削除したいユーザーを選択し、「削除」をクリックします。
ステップ 4. 確認画面で「アカウントとデータを削除」をクリックして確定します。
Windows 10/11では「設定アプリ」に移行しつつあるものの、昔ながらの「コントロールパネル」を使ってユーザーアカウントを削除する方法も依然として利用できます。
ステップ 1. 「Windows+R」キーを押し、「control」と入力してEnterキーを押します。
ステップ 2. 「ユーザーアカウント」>「ユーザーアカウント」>「別のアカウントの管理」をクリックします。
ステップ 3. 削除したいアカウントを選択し、「アカウントの削除」をクリックします。
より高度な方法として、コマンドプロンプト(CMD)を使ってユーザーアカウントを削除する手段もあります。
ステップ 1. まず、スタートメニューの検索バーに「cmd」と入力し、「管理者として実行」をクリックします。
ステップ 2. 次のコマンドを入力してEnterキーを押します:net user ユーザー名 /delete
ここで「ユーザー名」の部分には、削除したいアカウント名を入力してください。
Windows 10/11でユーザーアカウントを削除する方法は、状況や目的に応じていくつかの手段があります。最も簡単なのは設定アプリからの削除ですが、より柔軟に管理したい場合はコントロールパネルやコマンドプロンプトの活用も有効です。
一方で、削除がうまくいかない、またはシステムエラーで設定画面が開けない場合などは、AOMEI Partition Assistantのようなサードパーティツールを利用すると、より安全かつ確実にアカウント削除を行えます。 どの方法を選ぶにしても、削除前には必ず重要なファイルやデータのバックアップを取ることが大切です。正しい手順を踏むことで、不要なアカウントを整理し、システムをより快適で安全な状態に保つことができます。
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