ユーザーグループとは?役割と使い方・作成方法をわかりやすく解説
パソコンやサーバー、企業のネットワーク環境でよく耳にする「ユーザーグループ」。でも、「ユーザーグループって何?」「個人PCでも必要なの?」と思う人も多いのではないでしょうか。この記事では、ユーザーグループの基本的な仕組みから、作成・管理方法、実際の使い方までを初心者にもわかりやすく解説します。
ユーザーグループとは
ユーザーグループとは、複数のユーザーをまとめて管理・制御するための仕組みです。特定の役割や権限を持ったユーザーをグループ化することで、個別の設定なしにアクセス許可を一括で付与・管理でき、利便性とセキュリティを向上させます。
Windowsでは、個々のユーザーに特別な権限を設定するのではなく、「グループ」という形でアクセス権限や操作の範囲を管理します。 たとえば、同じパソコンを何人かで使っている場合、ユーザーごとに設定をするのは大変です。しかし、グループを使うことで、特定のグループに共通の権限を与えるだけで、そのグループにいるすべてのユーザーに同じ設定を適用できます。 これによって、システム管理者はセキュリティや運用管理を効率よく行えるようになります。特に職場では、管理者、一般社員、ゲストなどの役割ごとにグループを作り、アクセス制御をはっきりさせるのが普通です。
Windowsでよく使われるユーザーグループの種類
Windowsには、あらかじめいくつかのユーザーグループが標準で用意されています。それぞれのグループには特定の役割と権限があり、次のような種類が代表的です。
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Administrators(管理者)グループ:このグループに属するユーザーは、システム全体の管理権限を持ちます。新しいソフトウェアのインストール、他のユーザーの追加・削除、システム設定の変更など、すべての操作が可能です。
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Users(標準ユーザー)グループ:一般的な利用者が属するグループです。アプリの利用や個人設定は可能ですが、システムへの影響を与える操作(例えば、プログラムのインストールや重要な設定変更)は制限されます。
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Guests(ゲスト)グループ:一時的にPCを使用する人のためのグループです。アクセス範囲は最も制限されており、セキュリティを重視した一時利用に向いています。
(☞゚ヮ゚)☞関連記事:標準ユーザーと管理者アカウントの違いとは?どちらを使うべき?
ユーザーグループの使い方(管理・追加・変更)
ここからは、実際にWindowsでユーザーグループを扱う具体的な方法を見ていきましょう。 管理ツールやコマンドを使えば、簡単にユーザーをグループに追加したり削除したりできます。
ユーザーとグループの代替ツール - AOMEI Partition Assistant
Windows 10/11のHomeエディションでは「ローカルユーザーとグループ(lusrmgr.msc)」が利用できず、GUIでグループを作成・編集することができません。そのため、コマンドやPowerShellを使うしかないという不便さがあります。そんなときに役立つのが、AOMEI Partition Assistantです。
AOMEI Partition Assistantはディスク管理ツールとして有名ですが、実はHome版でも使える「ユーザーとグループ」の機能も備えています。この機能を使えば、ユーザーグループの作成・削除・編集・メンバー追加/削除などを、視覚的な操作で簡単に行うことができます。コマンド操作が不要で、管理者権限の付与や特定ユーザーの制限も数クリックで完了します。また、誤った設定を防ぐために、ユーザーとグループの状態を一覧で確認できるのも便利なポイントです。
- ★ほかの便利な機能
- パーティションの分割・結合・拡張:ローカルアカウントを新しく作成すると、ユーザーデータの保存先が増えることがあります。AOMEI Partition Assistantを使えば、ワンクリックで空き領域を調整し、他のドライブから未使用領域を割り当てたり、パーティションを結合したりして、簡単に容量を確保できます。
- ディスククローン・OS移行:新しいローカルアカウントを設定した後、システム全体を別のディスクに移行したい場合も、数クリックでディスククローンを作成できます。HDDからSSDへの移行にも対応しています。
- MBRとGPTの変換:Windows 11にアップグレードするために、ディスク形式をMBRからGPTへ変換したいときにも便利です。データを保持したまま安全に変換が行えます。
- ディスクエラーチェックと最適化:ローカルアカウントが作成できない原因の一つにディスクエラーがあります。AOMEI Partition Assistantの診断機能を使えば、ディスク状態をチェック・修復し、安定したシステム環境を保つことができます。
- 仮想ディスクの作成:ユーザーごとに独立したデータ領域を用意したい場合、仮想ディスクを作成して個別の作業スペースを提供することも可能です。
AOMEI Partition Assistantでローカルグループを管理する方法
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。「ツール」メインタブをクリックし、「ユーザーとグループ」を選択します。
ステップ 2. 「グループ」タブでは、ローカルグループを管理することもできます。管理したいグループを見つけて、管理用の3点ボタンをクリックします。
ステップ 3. グループのメンバーを管理したり、グループの名前を変更したり、削除したり、グループのプロパティを編集したりできます。
▶ グループに追加
「グループに追加」オプションをクリックすると、グループの説明を変更したり、ユーザーアカウントをグループに追加/削除したりできます。変更を適用するには、「適用」または「OK」をクリックしてください。
▶ 名前の変更
「名前の変更」オプションをクリックすると、グループの名前、説明、およびグループへのユーザーアカウントの追加/削除を変更できます。変更を適用するには、「適用」または「OK」をクリックしてください。
▶ 削除
不要なグループを削除するには、「削除」オプションをクリックしてください。
グループを削除すると識別子も削除されるというポップアップウィンドウが表示されます。確認して「はい」をクリックすると、アカウントが直接削除されます。
- 注意
- Administrator、Users、Guestsなど、一部のデフォルトの組み込みグループは削除できません。
- ローカルグループを削除しても、グループのみが削除されます。そのグループに属していたユーザーアカウント、コンピューターアカウント、またはグループアカウントは削除されません。
- 削除したグループは復元できませんので、グループを削除する前に十分に注意してください。
▶ プロパティ
「プロパティ」オプションをクリックすると、グループのプロパティを確認できます。グループの説明を変更したり、グループにユーザーアカウントを追加/削除したりできます。変更を適用するには、「適用」または「OK」をクリックしてください。
ユーザーグループを使って効率的にアカウントを管理したい場合、AOMEI Partition Assistantの「ユーザーとグループ管理」機能は最適な選択です。Windows Home版でもGUI操作で簡単にグループを作成・編集でき、権限設定の手間を大幅に削減します。
さらに、パーティション管理やディスク最適化などの多機能を兼ね備えているため、AOMEI Partition Assistantを導入すれば、アカウント管理とシステム管理を1つのツールで完結させることができます。
ローカルユーザーとグループ管理ツールの使い方
「ローカルユーザーとグループ」は、Windows ProやEnterprise版で利用できる強力な管理ツールです。このツールでは、既存のグループを確認したり、特定のユーザーを追加・削除したり、グループの説明や設定を変更したりすることができます。
ステップ 1. 「Windowsキー + R」を押して「lusrmgr.msc」と入力し、Enterキーを押します。すると、「ローカルユーザーとグループ」ウィンドウが開きます。
ステップ 2. ここでは「ユーザー」タブで個別アカウントを、「グループ」タブでグループ構成を管理できます。任意のグループを右クリックして「プロパティ」を選ぶと、メンバー一覧を表示したり、新しいユーザーを追加したりできます。
ステップ 3. また、不要なユーザーをグループから削除することも可能で、権限管理を細かく制御できます。
グループにユーザーを追加・削除する方法
グループにユーザーを追加または削除するには、以下の手順で操作します。
ステップ 1. 「Windowsキー + R」を押して「lusrmgr.msc」と入力し、Enterキーを押し「lusrmgr.msc」を開き、「グループ」をクリックします。
ステップ 2. 編集したいグループ(例:Administrators)をダブルクリッしますク。
ステップ 3. 「追加」ボタンをクリックして、追加したいユーザー名を入力します。
ステップ 4. 「OK」をクリックして完了します。
ステップ 5. 削除する場合は、メンバー一覧から対象ユーザーを選択し、「削除」をクリックします。
もしコマンド操作に慣れている場合は、コマンドプロンプトを使用しても同様の操作が可能です。これにより、複数のアカウントを一括で編集したいときにも効率的に作業できます。
コマンドプロンプト(CMD)で管理する方法
コマンドプロンプトを使えば、グループ管理を素早く実行できます。管理者権限でCMDを開き、以下のようなコマンドを入力します。
▶ グループの一覧を表示:
net localgroup
▶ 特定のユーザーをグループに追加:
net localgroup グループ名 ユーザー名 /add
▶ ユーザーをグループから削除:
net localgroup グループ名 ユーザー名 /delete
これらのコマンドを使うことで、GUIを開かずに素早く管理ができるので、特にシステム管理者や上級ユーザーにとってとても便利です。
新しいユーザーグループを作成する方法
ここで、新しいユーザーグループを作成する方法をご紹介します。
方法1. AOMEI Partition Assistantで作成
この方法は、Windowsの制限を受けずに操作できるため、Homeエディションのユーザーや初心者にもおすすめです。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。「ツール」メインタブをクリックし、「ユーザーとグループ」を選択します。
ステップ 2. 「グループ」タブをクリックし、「新しいグループ」ボタンをクリックして新しいグループを作成します。
ステップ 3. 次に、新しいグループの名前と説明を入力します。グループのメンバーとしてユーザーアカウントを選択することもできます。
ステップ 4. すべて設定したら、「作成」をクリックして新しいグループを作成します。
方法2. コンピューターの管理で作成
「コンピューターの管理」>「ローカルユーザーとグループ」>「グループ」を開き、右クリックして「新しいグループ」を選びます。グループ名と説明を入力し、必要なユーザーを追加して「作成」をクリックします。
この方法は、Pro版以上のWindowsで標準的に利用できます。
方法3. コマンドラインで作成
管理者としてコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを入力します。
net localgroup グループ名 /add
このコマンドで、新しいグループが即座に作成されます。続けてユーザーを追加する場合は、次のように入力します。
net localgroup グループ名 ユーザー名 /add
シンプルなコマンド操作で複数のグループを一括作成することも可能です。
まとめ
ユーザーグループは、Windows環境を効率よく安全に使うための基本的な仕組みです。 グループごとに権限を設定することで、アクセスの管理や作業を簡単にできます。Windowsの標準ツールで十分に管理できることもありますが、「ローカルユーザーとグループ」が使えないエディションや、操作に不安があるときはAOMEI Partition Assistantを使うと安心です。
このツールを使えば、アカウントやグループの作成・編集を視覚的に行うことができ、システムの安定性も保てます。 ユーザーやグループを正しく管理することが、PCを安全で快適に使うことにつながります。