SSDの寿命を延ばすいくつかの対策

このチュートリアルでは、SSDの寿命の定義を説明し、休止状態を無効にしたり、ページングファイルを無効にしたり、SSDのデフラグを無効にしたりするなどいくつかの簡単な方法を使用して、Synology/Crucial SSDの読み取りと書き込みの寿命を延ばします。

投稿者 @Asher 2024年05月29日 @Asher 最後の更新 2022年10月09日

SSDについての紹介

SSDとは:SSDはSolid State Drive(ソリッドステートドライブ)の略で、記憶媒体に半導体メモリを採用した大容量記憶装置のことです。近年、SSDの容量が大きくなってきたこともあり、急速に普及しつつあります。

SSDの利点:

衝撃に強く、発熱、消費電力が少ない 読み書きの速度が非常に速い 作動音がない

SSDの弱点:

容量が少ない 容量当たりの価格の高い 読み書きをする回数に一定の限度がある

SSDはノートPCに適しており、近年のPCでは比較的多く採用されています。

SSDとHDDはどっちがいい?

SSDの寿命

従来のHDDと比べてソリッドステートドライブ(SSD)は可動部分がなく、フラッシュメモリを使用してデータを保存します。SSDの限られた寿命はプログラム/消去サイクルまたはP/Eサイクルによって制御されます。これをどのように理解しますか?私たちはSSDを白紙として比喩します。

SSDにデータを書き込むのは、鉛筆で紙に情報を書くようです。書き込んだ情報がどのくらいかを確認するために、SSDのベンチマークツールを利用することができます。紙に情報を書き続けると、ある日、紙上の情報がいっぱいになってきます。しかし、消しゴムを使用して情報を消去できます。そしてもう一度紙に新しい情報を書けます。

これはSSDに似ています。データが満載されたSSDにデータを書き込みたい時、最初ブロック全体を消去する必要があります。そしてデータを書き込むことができます。消去中、SSDは磨耗して壊れています。そのため、SSDの寿命はP/Eサイクルと関係があります。HDDと比較してSSDは他の特徴が沢山あります。SSD対HDDの性能についてより詳しく知ることができます。

一般的にSSDの寿命は約5年とされています。ただし、使用環境や使用頻度、SSD規格などによってかなりの幅があります。

SSDの寿命を迎える症状

以下のような症状が出た場合には、SSDが寿命を迎えている可能性があります。

処理速度の低下

SSDが寿命に達すると、処理速度が低下します。たとえば、ファイルを開いたり保存したりするのに長い時間がかかります。処理速度が遅くなると、コンピュータが突然フリーズする可能性があります。

突然のシャットダウン

SSDの寿命により、コンピューターの使用中に突然シャットダウンする場合があります。複数回シャットダウンする場合、SSDが寿命を迎えている可能性が高いです。

「ブートデバイスが見つからない」というエラーが出る。

コンピューターの画面では、青または白のテキストで「ブートデバイスが見つかりません」とエラーが表示されている場合は、SSDが寿命を迎えているかもしれません。ブートデバイスは、コンピューターが起動してオペレーティングシステムをロードするときに使用されるデバイスであり、多くの場合、内蔵HDDまたはSSDを指します。コンピュータがブートデバイスを見つけられない場合、オペレーティングシステムが起動せず、コンピュータが使用できない可能性があります。

SSDの寿命を延ばす方法

従来のHDDと比べてより多いメリットがあるので、SSDはコンピュータユーザーの間で広く使われています。しかし、その限られた寿命はユーザーを心配させます。このような問題を解決する方法がありますか?SSDは限られたサービス時間があっても、寿命を延ばし、性能を最適化する方法もあります。

方法1.休止状態を無効にする

ハイバネーションはオペレーティングシステムの一般的な機能です。この機能を使用すると、システムメモリは実行中のプログラムと情報を内部デバイスに書き込みます。コンピューターを再起動した後、システムは復元されたコンテンツをシステムメモリにリロードします。そしてコンピューターはハイバネーションを選択する前の状態に回復できます。

ハイバネーションを使用する時、異なる量のシステムメモリは異なるストレージスペースを使用します。つまり、ハイバネーションは内部ストレージにより多く書き込みます。そのためSSDを使用する場合、ハイバネーションはSSDの寿命を縮めます。この問題が発生することを防ぐために、次に従ってハイバネーションをオフにすることができます。

手順 1. 「Windows+R」を同時に押し、「cmd」と入力して、そしてEnterを押してコマンドプロンプトを開きます。

手順 2. powerrcfg.exe/hibernate offを入力してEnterを押します。

方法2.ページングファイルを無効にする

簡単に言えば、ページングファイルは内部デバイスにあるストレージスペースです。1つのアプリケーションはコンピューターが提供できないより多い物理メモリを必要とする場合、ページングファイルは使用されます。

ページファイルの使用はSSDにとって良くないです。ページファイルのサイズは動的に変化します。それはSSDに多くの書き込みをもたらします。そのため、使用しているメモリはコンピューターのメモリより少ないなら、SSDの寿命を延ばすために間違いなくページファイルを無効にする必要があります。

手順 1. 「Windows+X」キーを合わせて押して、一覧から「システム」を選択します。コンピューターを右クリックし、そして「プロパティ」を選択します。

手順 2. 左上隅の関連設定から「システム情報」を選択します。「システムの詳細設定」をクリックします。

手順 3. システムのプロパティウィンドウは表示されます。詳細設定タブで、「パフォーマンス」欄の「設定」ボタンをクリックします。そして、パフォーマンスオプションウィンドウが表示され、「詳細設定」タブで「仮想メモリ」欄の「変更」をクリックします。

手順 4. 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のオプションチェックを外して、SSDを選択し、「ページングファイルなし」にチェックを入れて、「設定」をクリックしてください。このようにすると、ページングファイルを無効にします。

 

方法3.SSDのデフラグを無効にする

デフラグとはデフラグメンテーションの略であり、ファイルの断片化をなくすことです。

従来のハードドライブでは、順次保存されるデータは、順次保存されないデータよりも高速に読み取られます。実際には、通常、データはハードドライブに順番に保存されません。SSDをデフラグすると、データを連続した領域に格納できるため、読み取り速度が大幅に向上します。しかし、SSDには可動部分がなく、データの場所がSSDのパフォーマンスに影響を与えることはありません。SSDデフラグを実行することは不要です。デフラグはP/Eサイクルを占めるため、SSDの寿命を縮める可能性があります。したがって、SSDのデフラグを無効にする必要があります。

手順 1. コンピューターをダブルクリックしてWindowsエクスプローラを開きます。SSDを右クリックして、「プロパティ」を選択します。

手順 2. 「プロパティ」が開いたら、「ツール」タブを開きます。「ドライブの最適化とデフラグ」にある「最適化」ボタンをクリックします。

手順 3. 「現在の状態」を確認すると、SSDは自動でデフラグが行われているのが分かります。SSDデフラグを実行することは不要なので無効にしましょう。

手順 4. 「スケジュールされた最適化」にある「設定の変更」ボタンをクリックし、「選択」ボタンをクリックします。

手順 5. SSDを使っているローカルディスクのオプションチェックを外して、下部にある「OK」をクリックします。

これで、SSDのデフラグは無効になりました。

方法4.データの読み書きを減らす

読み書きされるデータの量は、SSDの寿命に直接関係しています。読み取りおよび書き込みデータの量の増加に伴い、SSDはほぼ寿命を迎えています。不要なファイルをコピーしないことで、耐用年数を延ばすことができます。

方法5.使用時以外は通電を避ける

SSDを使用していない場合でも、コンピューターの電源を入れている限り、SSDの電源がオンになり、内部で動作し続ける可能性があります。SSDの寿命は操作量によって短くなりますので、使用していないときはSSDをシャットダウンし、電源を入れないようにしてください。

結論

また、上述した方法以外、限られたSSDの寿命を延ばすために異なる種類の一時ファイルとキャッシュを削除できます。RAID0アレイでSSDを使用することもSSDの性能を向上させることができます。前述の対策はSynology SSD、Crucial SSDなどのSSDの寿命を延ばすにも適用できます。一般的なユーザーには、以上の対策を実行した後SSDに大量のデータを書き込まないと、SSDは長い時間で使用されることができます。また、SSDを活用するために、SSDをシステム用、HDDをデータ保存用として使用することができます。