「Windows10/11」DiskPartの使い方と基本コマンド解説
Windows 10/11でdiskpartというコマンドを使うと、コマンドラインでディスクのパーティションやボリュームを操作できます。DiskPartは、Windowsでディスクの管理を行うためのコマンドラインツールです。ディスクの初期化、パーティションの作成や削除、ドライブレターの変更など、GUIの「ディスクの管理」では対応できない詳細な操作が可能です。この記事では、DiskPartの基本的な使い方やよく使われるコマンドを分かりやすく解説します。
🔒DiskPartの起動方法 | コマンドプロンプトやPowerShellから「diskpart」と入力して起動。管理者権限が必要です。 |
🔉DiskPartの使い方 | まず「list disk」「list volume」「list partition」でオブジェクトの一覧を表示し、「select」で目的のオブジェクトを選択してそのオブジェクトにフォーカスを与える必要があります。 |
💻よく使われるDiskpartコマンド | delete volume、create partition primary、 format fs=ntfs quick、assign letter=f、extend size=2048、shrink desired=1024、active、convert gpt(convert mbr)...... |
🛒DiskPartの代替ソフト | パソコン初心者でも簡単に使えるAOMEI Partition AssistantはDiskPartの代わりになり、DiskPartよりも多くの強力な機能を提供します。ディスクパーティションをよりよく管理できます。 |
DiskPartは、Windows 10や11でディスクの管理を行う際に便利なコマンドラインツールです。ディスクやパーティションの作成、削除、フォーマット、サイズ変更など、高度な操作が可能で、システム管理者や上級ユーザーにとって重要なツールです。この記事では、DiskPartの基本的な使い方や、安全に操作するための基本コマンドをわかりやすく解説します。
DiskPartとは?
コマンドラインからのディスクの構成には、これまではfdiskユーティリティが使われてきました。しかし、FDISKは一般のユーザーにとっては難しすぎるため、Windows 2000以降、代わりに改良された新しいDiskPartユーティリティを使います。
DiskPartは、Windowsのコマンドラインツールの一つで、ディスクやパーティションの管理を行うために使用されます。DiskpartはFDISKより簡単です。ユーザーはDiskpartをWindows「ディスクの管理」ユーティリティのコマンドライン版ツールとして使用して、ハードディスクの初期化/パーティション分割、パーティションの作成/削除/フォーマットなどを正常に実行できます。
- 要するに:diskpartコマンドは、コマンドプロンプト上で利用するツールであり、パーティションやボリュームなどのハードディスクに関するあれこれを、対話形式で操作する時に使われます。サブコマンドを実行することでディスクまたはディスクのパーティションやボリュームを管理します。
- ※直接サブコマンドで入力するほか、また、サブコマンドをテキストファイルに記述して一括処理ができるようになっています。>>テキストファイルにスクリプト記述し、「diskpart /s スクリプトファイル名」で実行することができます。
主な用途
- 新しいディスクの初期化
- パーティションの作成、削除、サイズ変更
- ドライブレターの割り当て変更
- ディスクやパーティションの属性変更
- 不良セクタのあるディスクの修復サポート
Windows 10でDiskPartを起動する方法
ここでは、Windows 10/11でDiskPartを起動するために3つの方法を提供します。
▶方法 1. Windows10のタスクバーの「ここに入力して検索」という検索ボックスにdiskpartと入力し、最も一致する検索結果からdiskpartを右クリックして「管理者として実行」を選択します。
▶方法 2. Windowsロゴ + Rキーを押し、「ファイル名を指定して実行」に「diskpart」と入力し、「OK」をクリックします。
▶方法 3. 「コマンドプロンプト」や「PowerShell」から「diskpart」と入力して起動できます。管理者権限が必要です。
DiskPartコマンドの書式&使い方
diskpart.exeを起動した後、helpまたは/?と入力して、ヘルプ表示でDiskPartコマンドの構文とパラメータを示すことができます。
DiskPartコマンドにより、オブジェクト(ディスク、パーティション、またはボリューム)を管理するには、まずオブジェクトの一覧を表示し、目的のオブジェクトを選択してそのオブジェクトにフォーカスを与える必要があります。
オブジェクトの一覧を表示
利用可能なオブジェクトの一覧を表示し、オブジェクト番号またはドライブ文字を確認するために、「list disk」「list volume」および「list partition」コマンドを利用することができます。
例:list diskでディスク一覧を呼び出して対象ディスクを把握します。⇒ちなみに、GPTの項目にアスタリスク(*)がついている場合、GPTディスクです。GPTの欄にアスタリスク(*)の印が表示されていない場合、MBRディスクです。
ヒント:list diskコマンドとlist volumeコマンドは、コンピュータ上のすべてのディスクとボリュームを表示します。一方で、list partitionコマンドは、フォーカスがあるディスクのパーティションのみを表示します。(つまり、list partitionコマンドを使用する前に1つのディスクを選択しなければなりません。)
目的のオブジェクトを選択
上述のとおり、あらかじめ選択された対象に操作をすることになるので、「select」サブコマンドで対象を選択しておく必要があります。
ディスク 0、パーティション 1、ボリューム 2、ボリューム Cなどのように、オブジェクト番号(0から)とドライブ文字によってオブジェクトを選択します。⇒例えば、select disk 0、select partition 1、select volume 2、select volume cと入力してEnterキーを押します。
- ★ヒント:
- 「select disk」をやったら、念のため、必ず「list disk」もやって、「*」印の位置を確認してください。「*」印の付いたHDDが操作対象のHDDなので、容量などを見てちゃんと目的のHDDが操作の対象になっているかを確認します。さもないと、重要なデータがあるHDDを削除してしまうことがあります。パーティションやボリュームもそうです。
- オブジェクトを選択すると、別のオブジェクトを選択するまで、フォーカスはそのオブジェクトに残ります。
✍次は、最もよく使用されるDiskpartコマンドをいくつかご紹介します。
Windows 10/11で最もよく使われるDiskpartコマンド
ボリュームを選択すると、別のボリュームを選択するまでフォーカスがそのボリュームにあるため、各操作で「select volume」コマンドを使用しない場合があります。また、各操作例は次々と実行され、前の操作の効果が次の操作で表示されます。もし、1つの操作だけを実行する必要がある場合は、対応するコマンドを使用する前に、ボリュームを選択する必要があります。
➤注:コマンドを入力するたびに、「Enter」キーを押して適用する必要があります。
以下にDiskPartでよく使われるコマンドをまとめました。
コマンド | 説明 |
---|---|
list disk | 接続されているディスクの一覧を表示 |
select disk <番号> | 指定したディスクを選択 |
list partition | 選択したディスク上のパーティションを表示 |
select partition <番号> | 指定したパーティションを選択 |
create partition | 新しいパーティションを作成 |
delete partition | パーティションを削除 |
assign | ドライブレターを割り当て |
remove | ドライブレターを削除 |
clean | ディスク上のすべてのデータを削除 |
format fs=<ファイルシステム> | ディスクやパーティションをフォーマット |
convert basic/dynamic/mbr/gpt | ベーシックとダイナミック、MBRと GPTの間でディスクを変換 |
DiskPartでの具体的な使用例
ここでは、DiskPartを使った具体的な操作例をいくつか紹介します。
ボリュームの削除
「list volume」→「select volume ボリューム番号またはドライブ名」→「delete volume」を順番に入力して対象ボリュームを削除します。
※ヒント:システムドライブ、起動ドライブ、またはブートファイル、ページファイル、クラッシュダンプファイルが含まれているボリュームを削除できません。
完了後、「DiskPartはボリュームを正常に削除しました。」というメッセージが表示されます。
パーティションの作成
パーティションを作成する時、ハードディスク上に未割り当て領域が必要です。
❶全ての未割り当て領域を1つのパーティションにする場合「create partition primary」コマンドを実行します。
❷サイズを指定して、パーティションを作成する場合「create partition primary size=10240」(サイズはMB指定)コマンドを実行します。この例では、10240MB(10GB)のプライマリーパーティションを作成します。
完了後「DiskPartは指定したパーティションの作成に成功しました。」メッセージが表示されます。
パーティションのフォーマット
突然RAWファイルシステムになってしまったパーティションが使えるように、「format fs=ntfs quick」コマンドでパーティションのフォーマットを実行する必要があります。この例では、パーティションをNTFSファイルシステムで高速フォーマットします。
- ヒント:
- フォーマット時にラベルをつける場合は「format fs=ntfs label="ラベル名" quick」コマンドです。
- 必ずクイックフォーマットします。でないと1TBとかのHDDだと死ぬほど待たされます。
完了後「DiskPartは、ボリュームのフォーマットを完了しました。」のメッセージが表示されます。
ドライブ文字の割り当て
パーティションにドライブレターが割り当てられていない場合、エクスプローラーに表示されません。「assign letter=f」コマンドで既存のパーティションにドライブ文字(F:)を割り当てることができます。もちろん、Fを別の文字に置き換えることができます。
完了後、「DiskPartはドライブ文字またはマウントポイントを正常に割り当てました。」というメッセージが表示されます。もっと詳しい情報については下記の文章を参考にしてください。
🔎【関連記事】ドライブ文字(ドライブレター)の変更・割り当て方法
パーティションの拡張
今回の例では、対象ボリュームに、さらに2048MB(2GB)のメモリ容量を追加するために「extend size=2048」コマンドを実行します。
- ※拡張したいパーティションの右側に隣接する未割り当て領域が必要です。
- ※引数を付けずにextendだけを実行すると、対象パーティションの右側に隣接するすべての未割り当て領域は追加されます。即ち、パーティションを最大サイズまで拡張します。
完了後、「DiskPartはボリュームを正常に拡張しました。」というメッセージが表示されます。
▶パーティションの拡張について、もっと詳しい情報を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
🔎【関連記事】ボリュームを拡張したいが、ボリュームの拡張はグレーアウトする
パーティションの縮小
「shrink desired=1024」コマンドを実行してパーティションを1024MB(1GB)縮小します。
- ※NTFSでフォーマットされたドライブだけでは、ボリュームの縮小を実行できます。
- ※引数を付けずにshrinkコマンドだけと入力すると、対象パーティションの空き領域は可能な最大サイズまで解放されます。
完了後「ボリュームは、次の方法で正常に縮小されました:1024MB」のメッセージが表示されます。
▶パーティションの縮小について、もっと詳しい情報を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
🔎【関連記事】Windows 11/10/8/7では、ボリュームが縮小できない場合の対処方法
パーティションのアクティブとしてのマーク
「active」コマンドを実行して対象パーティションをアクティブとしてマークすることができます。
完了後「DiskPartは現在のパーティションをアクティブとしてマークしました。」が表示されます。
▶アクティブとしてマークについて、もっと詳しい情報を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
🔎【関連記事】「パーティションをアクティブとしてマーク」に関すること
GPT/MBRディスクへの変換
パーティションやボリュームに関する操作を解説した後、ディスクを管理するdiskpartコマンドについてご紹介しましょう。
例えば、ディスク内のすべてのパーティションやボリュームを削除してから、MBRとGPTの間でディスクを変換したい場合、次のコマンドを順に入力してください:
●list disk
●select disk n(nはGPT/MBRへ変換するディスクのディスク番号です。)
●clean
●convert gptまたはconvert mbr
▶GPT/MBRディスクへの変換について、もっと詳しい情報を知りたい方は、こちらへ~
🔎【関連記事】ディスクをMBRからGPTに変換、またはGPTからMBRに変換する方法
Windows 10/11のDiskPartコマンドの代替ソフト
ご覧のように、Windows 10/11のDiskPartコマンドはディスク&パーティションの管理にとても役立ちますが、パソコン初心者にとって、依然として複雑かもしれません。
この場合、誰でも簡単に使えるAOMEI Partition AssistantはDiskPartコマンドの代わりになります。このパーティション管理ソフトは、DiskPartよりも多くの強力な機能を提供します。Windows 10/11だけでなく、Windows 8.1/8、7にも対応します。
▼パーティションやボリュームを操作するために、目的のオブジェクトを右クリックし、実行したい項目を選択します。AOMEI Partition Assistantによってサポートされた機能は次のように:
▼ディスク管理に対する操作またはウィザードは次のように:
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最後に
この記事では、DiskPartコマンドについての情報(DiskPartの概要、起動方法、使い方など)をご紹介しました。複雑だと思う方は、DiskPartコマンドの代替ツールAOMEI Partition Assistantを使用できます。Windows 11/10/8.1/8/7に対応し、DiskPartの機能をほぼすべてカバーします。アップグレード後「アプリ引っ越し」、「ディスクデフラグ」など、より多くの高度な機能も楽しめます。
もし、この記事が役立つなら、友達や家族と共有しましょう!また、何か質問や提案がある場合は、[email protected]までご連絡ください。よろしくお願いします。
よくある質問
1. Diskpartで何ができますか?
DiskPartは、Windowsに組み込まれたコマンドラインツールで、ディスクやパーティションの管理を行うために使用されます。このツールを使うと、以下のような操作が可能です:
- ディスクの管理:ディスクの一覧表示、選択、状態確認(GPT/MBRの確認など)。
- パーティションの管理:パーティションの作成、削除、サイズ変更、フォーマット。
- ディスクの初期化:ディスクをGPTまたはMBRとして初期化。
- ドライブの割り当て:ドライブレターの割り当てや変更。
- ディスクの完全削除:ディスクやパーティションのデータを削除し、再利用可能な状態にする(cleanやclean allコマンド)。
2. ディスクの完全削除はdiskpartでできますか?
はい、DiskPartでディスクの完全削除が可能です。DiskPartには、ディスクをクリーンアップするための以下の2つの主要なコマンドがあります:
- cleanコマンド:ディスクのパーティション情報を削除しますが、データ自体はそのまま残ります(簡単に復元可能)。
- clean allコマンド:ディスク全体をゼロで上書きしてデータを完全に削除します。セキュリティ的にデータを復元不可能にしたい場合に適しています。
3. Diskpart Cleanのやり方は?
ステップ 1. 検索バーに「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを「管理者として実行」します。
ステップ 2. 「diskpart」と入力してEnterキーを押し、DiskPartを起動します。
ステップ 3. 「list disk」と入力して、接続されているディスクの一覧を表示します。削除したいディスクを確認し、その番号を記憶します。
ステップ 4. 「select disk X」(Xは対象ディスクの番号)を入力して、ディスクを選択します。
ステップ 5. 「clean」または「clean all」と入力して、ディスクのパーティション情報を削除します。
ステップ 6. 作業が完了したら、「exit」を入力してDiskPartを終了します。
4. Diskpartのcleanとclean allの違いは?
機能 | clean | clean all |
---|---|---|
削除内容 | パーティション情報のみ削除 | ディスク全体をゼロで上書きして完全削除 |
データ復元の難易度 | 簡単に復元可能(データは残っている) | ほぼ復元不可能(完全消去される) |
実行時間 | 数秒〜数分 | 数分〜数時間 |
用途 | ディスクを再利用可能にする | 機密データを安全に消去したい場合 |