Windowsには「MBR2GPT」というツールが組み込まれています。この記事では、MBR2GPTツールやWindows 11アップグレード時のMBR2GPTの使い方だけでなく、MBR2GPTの代替手段も紹介します。
Windows 11はWindowsファミリーの最新OSであり、以前のシステムからのアップグレードを希望するユーザーはUEFIブートモードが必要であることを既にご存知だと思います。GPTはMBRとは異なるパーティションスタイルです。GPTディスクの場合は、ユーザーは2TBより大きいストレージスペースのディスクを十分に利用でき、MBRよりも多くのプライマリパーティションをサポートします。さらに、Windows 11にアップグレードする場合は、UEFIブートモードと一致するように、GPTディスクをシステムディスクとして設定する必要があります。
MBRシステムディスクをGPTディスクに変換するために、Windowsには「MBR2GPT」と呼ばれる組み込みツールがあります。一部のユーザーにとっては、少し馴染みがないかもしれません。このツールについては、次のパートで詳しく説明します。
以下の内容はMBR2GPTツールの概念、機能と使用するときの注意事項を紹介します。
MBR2GPT.EXEは、ディスク上のデータを変更または削除せずに、ディスクをマスターブートレコード(MBR)からGUIDパーティションテーブル(GPT)パーティションスタイルに変換します。このツールは、Windowsプレインストール環境(Windows PE)のコマンドプロンプトから実行できるように設計されていますが、/allowFullOSオプションを使用することで、完全なWindows 10オペレーティングシステム(OS)から実行することもできます。
MBR2GPT.EXEは、Windows 10 Version 1703(Creators Updateとも呼ばれる)以降を実行しているWindows 10コンピューターのWindows\System32ディレクトリにあります。
✪データを失うことなく、システムディスクをMBRからGPTに変換できます。
✪BitLocker暗号化ボリュームのMBRディスクを変換できます。
✪以前のバージョンのWindows10(バージョン1507、1511、および1607)がインストールされたオペレーティングシステムディスクを変換できます。
✪EFIシステムパーティションを作成できます。
⑴MBR2GPT.EXEはシステムディスクのみを変換できます。非システムディスクをMBRからGPTに変換することはできません。
⑵ターゲットMBRには3つのパーティションしかありません。
⑶BitLockerで暗号化されたボリュームディスクの場合、保護が一時停止された後、変換を実行できます。変換した後にBitLockerを再開するには、既存の保護機能を削除して再作成する必要があります。
⑷Windows 10のバージョン1507、1511、1607などの以前のバージョンがインストールされている場合、バージョン1703以降のWindows 10を起動してツールを実行し、オフライン変換を実行する必要があります。
MBR2GPTツールはWindows 10バージョン1703以降でのみ使用され、Windows 7、8、または 8.1などWindowsの以前のバージョンがインストールされたシステムディスクのオフライン変換は、正式にはサポートされていません。それらのディスクの推奨される変換方法は、まずオペレーティングシステムをWindows 10にアップグレードして、次にMBRからGPTへの変換を行うことです。
MBR2GPTを使用してGPTディスクに変換し、Windows11をアップグレードするためのシステム要件を準備します。次は、ディスクがこの便利なツールのすべての要件を満たしている場合は、その使用方法を見てみましょう。
ヒント:始める前に、お使いのデバイスがUEFIモードに対応していることを確認してください。
MBRからGPTへのディスク変換プログラムはWindows PEと完全なOS環境の両方で使用できますが、コマンドラインは異なります。
▶Windows PEでは、「mbr2gpt /convert /disk:n」を入力する必要があります(nはシステムディスクの番号です)。
▶完全なOS環境では、「mbr2gpt /convert /disk:n /allowfullOS」を入力する必要があります。
変換した後、PCを再起動して、ブートモードをレガシーBIOSからUEFIに変更します。
ただし、MBR2GPTを使用するとき、ユーザーは以下のエラーに遭遇する可能性があります。
エラー1:「MBR2GPT validation failed(MBR2GPT.exeの認証に失敗しました)」
エラー2:「MBR2GPT.EXE has stopped working(MBR2GPT.EXEは動作を停止しました)」
エラー3:「Cannot Find OS Partition(ディスク0のOSパーティションが見つからない)」
MBR2GPTツールを使用しようとするときに、これらのエラーを解決するにはどうすればいいでしょうか?心配しないでください。ここでは、MBR2GPTツールの最良の代替を紹介します。このソフトウェアは前述のエラーを完全に解決できます。
AOMEI Partition Assistant Professionalは、信頼性が高く強力なパーティション管理ソフトであり、「GPTディスクに変換」機能を備えています。以下はMBR2GPTの代わりにこのツールを使用する理由です。
◤すべてのWindowsシステムをサポート:32ビットおよび64ビットのWindows 11/10/8/8.1/7/XP/Vistaに対応できます。Windows Serverユーザーは、AOMEI Partition Assistant Serverバージョンを選択できます。
◤データを失うことなく、システムディスクとデータディスクをMBRからGPTに変換できます。
◤変換を完了するのにわずか3ステップが必要です。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして実行します。システムディスクを右クリックし、「GPTディスクに変換」を選択します。
ステップ 2. 次のウィンドウで、「はい」をクリックして操作を確認します。
ステップ 3. メインインターフェイスに戻り、「適用」をクリックして操作を実行します。
その後、コンピュータを再起動してブートモードを変更します。
ディスクがMBR2GPTのすべての要件を満たしている場合、MBR2GPTは優れたツールです。ただし、システムディスクと非システムディスク間の変換を計画していて、Windowsのバージョンやパーティションの数による制限を受けたくなく、およびデータを失いたくない場合は、AOMEI Partition Assistantを選択することをお勧めします。
さらに、再インストールせずにOSを移行し、ディスクのクローンを作成し、Windows to Go USBを作成するなど、ディスクの管理に役立つその他の便利な機能があります。