Windows 11でフォルダにパスワードをかけることができない場合の対処法

フォルダのプロパティでフォルダにパスワードをかける場合、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」をチェックできないという問題が発生することがあります。この記事では、Windows 11でフォルダにパスワードをかけられない場合の原因を解説し、具体的な対処法を詳しく紹介します。

投稿者 @ひとみ 2024年12月23日 @ひとみ 最後の更新 2024年12月19日

ユーザー事例:Windows 11でフォルダにパスワードをかけられない

私は普段から仕事の書類やプライベートなファイルをPCで管理していますが、セキュリティ面を強化したいと思い、特定のフォルダにパスワードをかけることを決めました。最初は「Windowsなら標準機能で簡単にできるだろう」と思い込んでいましたが、フォルダプロパティメニューで「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」がグレーアウトされています。どうすればいいですか?本当にイライラしてしまいます。いただいた助けに感謝します!

多くのユーザーが、Windows 11でフォルダにパスワードをかけることができない問題に遭遇しています。上記のユーザーケースのように、暗号化ファイルシステム(EFS)のオプション「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」がグレーアウトしている場合があります。心配しないでください。この記事では、Windows 11でフォルダにパスワードをかけることができないの原因と対処法を説明します。

なぜWindows 11でフォルダにパスワードをかけることができないのか?

なぜWindows 11でフォルダにパスワードをかけることができないのですか?

実際、Windows 11には、フォルダ単体に直接パスワードを設定する機能が標準では搭載されていません。

フォルダに直接パスワードをかける機能を追加すると、ファイルシステム全体の複雑さが増し、トラブルが発生しやすくなる可能性があります。たとえば、フォルダのパスワードを忘れてしまった場合や、システムの不具合によってアクセスができなくなるリスクが高まります。その代わりに、Windows 11では「BitLocker」や「暗号化ファイルシステム」などの高度なセキュリティ機能を用意し、フォルダ全体ではなくドライブ単位やファイル単位でデータを保護する方法が推奨されています。

上記のユーザー事例に見られるように、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」オプションがグレーアウトしている理由は、デフォルトでEFSが無効になっている、ファイルシステムが間違っている、Windows 11アップデートの問題、Windowsバージョンの制限(Windows 11 Home版)などが考えられます。

解決するにはこちらの記事を読んでください:【理由と解決策】Windows 11で「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」がグレー表示される

Windows 11でフォルダにパスワードをかけることができない場合の対処法

Windows 11でフォルダにパスワードをかけることができない場合の解決策を3つご紹介します。

1. EFSを有効にする

Windows 11でフォルダにパスワードをかけることができない主な原因はデフォルトでEFSが無効になっていることです。EFSを有効にして、フォルダのプロパティメニューで「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」にチェックを入れて、フォルダを暗号化できます。

Windowsレジストリを使用してEFSを有効にすることができます。

ステップ 1. 「Windows+R」キーを押して、「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して「OK」をクリックします。

ステップ 2. 「レジストリエディター」ウィンドウが開いたら、次の場所に移動します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem

ステップ 3. 右側のメニューで、「NtfsDisableEncryption」を見つけ、ダブルクリックします。

ステップ 4. 「DWORD(32ビット)値の編集」ウィンドウで、値を「1」に設定して「Enter」キーを押します。その後、「OK」をクリックします。

2. 圧縮フォルダにパスワードをかける

Windows 11でフォルダにパスワードをかけることができない場合、代替案としてZIP形式の圧縮フォルダにパスワードをかけることができます。今回は例として「7-Zip」を使ってフォルダにパスワードをかける方法をご紹介します。7-Zipは誰でも無料で利用できます。

ステップ 1. 7-Zipのダウンロードページにアクセスし、日付が新しい7-Zipの「64ビット Windows x64」の「ダウンロード」をクリックします。

ステップ 2. 次に7-Zipで暗号化した圧縮ファイルを作成します。パスワードをかけたいフォルダを右クリックし、「その他のオプションを確認」⇒「7-Zip」⇒「圧縮」をクリックします。

ステップ 3. 「圧縮」画面が表示されたら、アーカイブ形式が「7z」になっていることを確認し、パスワードの入力「ファイル名を暗号化」へのチェックをおこなって「OK」をクリックします。

ステップ 4. すると、元のフォルダと同じ場所に以下のようなアイコンの圧縮ファイルが作成されます。

3. BitLockerでドライブ全体を暗号化する

BitLockerを使うと、間接的にフォルダにパスワードをかけることができます。なお、この機能はWindows11 Proに搭載されています。

BitLockerにはファイル単位やフォルダ単位で暗号化する機能はありませんが、ドライブを暗号化する機能があるため、暗号化したドライブにフォルダを配置することで、間接的にフォルダにパスワードをかけられます。

ステップ 1. エクスプローラー上のパスワードをかけたいフォルダを含むディスクを右クリックして「BitLockerを有効にする」をクリックします。

ステップ 2. ドライブのロック解除方法の選択画面が表示されたら、「パスワードを使用してドライブのロックを解除する」を選択し、パスワードを入力して「次へ」をクリックします。

ステップ 3. 回復キーのバックアップ方法の指定画面が表示されたら、いずれかを選択して「次へ」をクリックします。おすすめは「Microsoftアカウントに保存する」です。なお、回復キーはパスワードを忘れた場合に必要となります。

ステップ 4. 「ドライブを暗号化する範囲の選択」で、暗号化する範囲を指定します。

ステップ 5. 「使用する暗号化モードを選ぶ」で使用する暗号化モードを指定します。

ステップ 6. 「暗号化の開始」をクリックします。

もしWindows 11 Homeエディションでフォルダにパスワードをかける場合、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」がグレーアウトしていて、BitLocker暗号化機能も使えません。ディスクパーティション管理ソフトAOMEI Partition Assistantを利用してフォルダを含むドライブ全体を暗号化することができます。

初心者でも簡単に操作できるUI:BitLockerの設定をシンプルなインターフェースで行えるため、複雑な手順が不要です。
効率的なディスク管理:パーティションのサイズ変更やフォーマット、クローン作成など、他のディスク操作も一元管理可能。
Windows標準機能の補完:BitLockerの暗号化操作をよりスムーズに行えるだけでなく、暗号化解除やその他の管理(回復キーのバックアップ、パスワードの変更、ドライブのロック解除、BitLockerの無効化など)も可能です。
幅広い互換性:Windows 11、10を含むほとんどのWindows OSで動作します。Windows 11、10 Home版でBitLockerを利用できます。
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ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして開きます。「ツール」タブに移動し、「BitLocker」を選択します。

ステップ 2. すべてのドライブ(オペレーティングシステムドライブ、固定データドライブ、リムーバブルドライブなど)が表示されたら、暗号化したいドライブを見つけ、「BitLockerを有効化」をクリックします(この例ではDドライブを選択して暗号化します)。

🎋注意:BitLockerはNTFSパーティションでのみ動作します。FATまたはFAT32ファイルシステムを使用している場合は、AOMEI Partition Assistantを使用してNTFSに変換してください。

ステップ 3. ドライブを暗号化するためのパスワードを設定・入力してから確認し、「次へ」をクリックします。

ステップ 4. 回復キーをバックアップする方法「ファイルに保存」または「回復キーを印刷」を選択します。

📍注意:回復キーを暗号化ドライブに保存しないでください。たとえば、Dドライブを暗号化した場合、回復キーをDドライブに保存することができません。「Bitlocker Recovery Key+45ビットキー」という名前の.txtファイルが作成されます。重要な回復キーがこの.txtファイルに保存されるので、このファイルを保持しておいてください。

ステップ 5. ドライブの暗号化プロセスには時間がかかる場合があります。プロセスが完了するまで、プログラムを中断したり、ドライブを取り外したり、電源を切ったりしないでください。暗号化プロセスが完了したら、「完了」をクリックしてください。

まとめ

Windows 11でフォルダにパスワードをかけられない理由として、バージョンの制限や設定のミスが挙げられます。この問題に対処するには、以下の方法が効果的です。まず、Windowsレジストリを使用してEFSを有効にする方法があります。また、7-Zipなどの無料ツールを使用し、フォルダをZIP形式に圧縮してパスワードを設定することが可能です。さらに、BitLockerを利用して、フォルダを含むドライブ全体を暗号化する方法もあります。それぞれの方法には特性があるため、目的や状況に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。

AOMEI Partition Assistantは「BitLocker」機能の他に、日常のコンピュータ管理にも利用できます。例えば、ディスクのクローン、PCのクリーニング、重複ファイルの検出、失われたデータの回復などができます。

Windows Serverシステムには、Server環境に特化したAOMEI Partition Assistant Serverをお勧めします。