パソコンの起動ループを解消!原因と対策を徹底解説

パソコンが起動しない原因は様々ですが、簡単に試せる解決策も多くあります。このガイドで、起動ループを解消する方法を詳しく解説します。

カオル

投稿者:カオル/更新日:2024年11月05日

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パソコンの起動ループは、たくさんのユーザーが遭遇する問題です。この記事では、起動ループの主な症状や原因、対処法について詳しく説明します。

起動ループの症状

パソコンの起動ループには、いくつかのよく見られる症状があります。主なものは以下の通りです:

起動時のロゴ画面の繰り返し:パソコンが起動すると、メーカーのロゴやBIOS画面が表示され、その後再び同じ画面に戻って繰り返される(下の図)

Windowsのロゴ画面の繰り返し

OSの読み込み失敗:Windowsの読み込みが始まるが、すぐにエラーメッセージが出て、勝手に再起動が続く

ブラックスクリーン:パソコンは起動するが、画面が真っ暗になり、何も表示されない状態が繰り返す

ビープ音:起動時に特定のビープ音が鳴る場合、ハードウェアに問題があることを示していることがある

セーフモードの選択画面:何度も再起動するが、セーフモードでの起動を求められることがある

起動ループの原因

パソコンが起動ループに入る原因はいくつかあります。主なものは以下の通りです:

1. ハードウェアの問題:

メモリの故障:RAMが壊れると、データを正しく読み込めず、起動できなくなります。

ハードディスクの故障:ハードディスクやSSDに物理的な損傷があると、OSが正しく読み込まれません。

マザーボードや電源ユニットの不具合:これらの部品が正常に動作しないと、パソコンは起動しません。

2. ソフトウェアの問題:

OSの破損:更新中のエラーやウイルスによって、OSが正常に動かなくなることがあります。

ブート構成データ(BCD)やマスターブートレコード(MBR)の破損:BCDMBRが破損すると、コンピュータが正常に起動しなくなる可能性があります。

ドライバーの問題:新しいドライバーをインストールしたことで、起動できなくなることがあります。

3. BIOSやUEFIの設定ミス:

ブートデバイスの設定が間違っているか、以前の設定が影響していることがあります。

4. Windowsアップデートの失敗:

Windowsアップデートが何らかの理由でうまくいかないと、システムファイルが壊れて再起動ループが発生することがあります。

5. ウイルスやマルウェアの感染:

ウイルスやマルウェアに感染すると、システムファイルが変更されて再起動を繰り返すことがあります。

◉ 6. 周辺機器の問題:

接続されている周辺機器(USBデバイスやプリンターなど)が原因で、正常に起動できない場合があります。

これらの原因を見つけて、適切に対処することが大切です。

起動ループの対処法

パソコンが起動ループに入った場合、次の方法を試してみてください。

方法1:ハードウェアのチェック

接続されている周辺機器を外して、RAMやハードディスクの接続状態を確認し、物理的な損傷がないかを見てください。必要なら、部品の交換を考えましょう。

RAM(ランダムアクセスメモリ)は、コンピューター内部の一時的なデータを格納するためのメモリの一種です。RAMは高速で読み書きが可能であり、コンピューターが実行中のプログラムやデータを一時的に保持します。

RAM

方法2:セーフモードでの起動

セーフモードでは、基本的なドライバーと設定で起動できるため、問題の診断がしやすくなります。パソコンが全く動かないわけではなく、OSが立ち上がらないときは、セーフモードを試してみましょう。

ステップ 1. 電源ボタンを10秒間押して、PCの電源を切ります。

ステップ 2. この操作を2回繰り返します(電源を入れ、Windowsのロゴが表示されるまで待ち、再度電源ボタンを押してシャットダウンします)。これでWindows回復環境に入ります。または、PCが起動する前にF11キーを何度も押すことで回復環境に入ることもできます。この方法はPCのメーカーやモデルによって異なるので、マニュアルを確認するか、試してみてください。

事前に用意したWindowsインストールメディア(USBメモリやDVD)を使ってコンピュータを起動し、「コンピュータを修復する」を選ぶことでアクセスできます。

ステップ 3. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「セーフモードとネットワーク」→「再起動」をクリックし、「セーフモードを有効にする」を選ぶと、セーフモードが起動します。

ステップ 4. 起動したら、各種更新や直近の設定変更・アンインストールなどの対処をしましょう。Windowsの再インストール・クリーンインストールも試す価値があります。

方法3:トラブルシューティング

トラブルシューティングで修復オプションを選び、システムを修復します。これにより、PCを復元できる場合があります。

ステップ 1. 方法2と同じ手順でWindows回復環境に入ります。

ステップ 2. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」画面で、修復の方法をクリックして修復作業を進めます。主におすすめするのは:

「スタートアップ修復」を試してみる

suta

「システムの復元」を試してみる

システムの復元

「コマンドプロンプト」を試してみる

コマンドプロンプトが読み込まれたら、以下のBcd修復コマンドを順番に実行します。

bootrec /FixMbr

bootrec /FixBoot

bootrec /ScanOs

bootrec /RebuildBcd

コマンド

方法4:専門のブート修復ツール

Windowsのコマンドに自信がない方は、専門のブート修復ツールを使うのも良い選択です。AOMEI Partition Assistantは、使いやすい「ブート修復」機能を備えた強力なディスク管理ツールです。数回のクリックでブートのトラブルを解消し、システムを正常に戻すことが可能です。特に、インストールメディアなどの回復ツールをお持ちでない方にとって便利です。

✎修復できるシチュエーション:
システムが起動できない場合:「ブート構成データファイルが見つかりません」や「ブート構成データファイルが破損しています」というメッセージが表示されます。
アップデート後に起動できない場合:システムのアップデート後にブート構成が壊れることがあります。
複数のシステムでのブート競合:マルチOS環境では、ブート構成ファイルが競合したり、誤って設定されることがあります。
破損したブートセクター:ブートセクターの破損は、マルウェア攻撃やその他の理由で起こることがあります。
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ステップ 1. USBメモリ(8GB以上)を別の動作中のPCに入れて、AOMEI Partition Assistantを実行し、「復元」→「ブート修復」とクリックします。

ブート修復

ステップ 2. 「ブータブルディスクを作成」をクリックして修復ディスクを作成します。

ブータブルディスクを作成

ステップ 3. 起動できないPCを作成したシステム修復ディスクで起動します。ブート修復ツールが自動的にロードされ、スキャンが始まり、修復可能なブートエントリが表示されます。

「詳細オプション」をクリックして、修復されたブートエントリを保存する場所を選択します。
現在のディスクに修復:システムは現在のディスクから起動し、ブートファイルが完全で正常に動作するように修復します。(デフォルト)
別のディスクに修復:この操作は、システムが選択したディスクから起動できるように、システムブートエントリーを修復または新規作成します。

詳細オプション

ステップ 4. 修復したいエントリを選んで「修復」をクリックし、ブート修復を開始します。修復が完了するまで待ちます。修復が成功した場合、「修復に成功しました」という結果が表示されます。

修復に成功しました

これで、修復が完了したら、システム修復ディスクを取り外し、元のシステムドライブからWindowsを再起動しましょう。

方法5:BIOS・UEFIのリセット

BIOSの設定を初期化することで、設定ミスを修正できることがあります。

CMOSバッテリーを取り外してリセットする

BIOS設定は、マザーボード上のCMOSバッテリーによって保存されています。このバッテリーを取り外すことで、BIOS設定が初期化されます。

ステップ 1. PCの電源を切り、電源ケーブルを抜きます。

ステップ 2. ケースを開けて、マザーボード上のCMOSバッテリー(小さな丸いリチウム電池)を見つけます。

CMOSバッテリー

ステップ 3. バッテリーを慎重に取り外します。通常、数分間取り外しておくと、BIOS設定がリセットされます。最後はバッテリーを元に戻し、PCを再起動します。

注意:CMOSバッテリーを外すには技術的な知識が必要です。自信がない場合は、無理をせずに修理業者に相談してください。

BIOS(UEFI)内から設定をリセットする

ステップ 1. コンピュータを再起動し、BIOS(またはUEFI)設定画面に入ります。通常、これを行うには、PCの起動時に「F2」、「Del」、「Esc」、「F10」などのキーを押します(マザーボードによって異なります)。

ステップ 2. BIOS(UEFI)設定画面に入ったら、メニューの中から「Restore Defaults(デフォルトに戻す)」や「Load Optimized Defaults(デフォルト値をロード)」、「Reset to Default(デフォルトにリセット)」などのオプションを探します。これらのオプションは、BIOSの設定を出荷時のデフォルトにリセットするものです。

ステップ 3. そのオプションを選択し、設定を保存して終了します。この例では、「F9」キーを押し、「Load Optimized Defaults?(デフォルト値をロードする?)」というメッセージが表示されたら、キーボードの←(左矢印)または→(右矢印)キーを使って「はい(Yes)」を選択し、「Enter」キーを押します。

デフォルト値をロード

これにより、BIOS設定が初期化されます。ただし、初期化後は日付や時間がリセットされるため、再設定が必要です。

まとめ

パソコンが起動しないループに陥ることは、さまざまな理由で起こります。症状を把握し、正しい対処を行うことで、早く問題を解決できます。自分で解決できない場合は、専門家に相談するのが良いでしょう。また、パソコンのトラブルを防ぐために、定期的なメンテナンスとバックアップを行うことが大切です。

カオル
カオル・編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。