パソコンは急に『reboot and select proper boot device』と表示される原因と解決法

「reboot and select proper boot device」エラーの原因と解決方法を徹底解説!BIOS設定やハードウェア接続の確認、ブートファイルの修復方法、MBRの再構築など、エラーを解消するための実践的な対策をご紹介。

投稿者 @カオル 2025年02月24日 @カオル 最後の更新 2025年02月24日

パソコンが急に『reboot and select proper boot device』と表示されて起動できなくなると、非常に焦るものです。このエラーは、PCが起動する際に正しいデバイス(通常はHDDやSSD)を認識できない場合に発生します。この記事では、なぜこのエラーが起こるのか、その原因と解決法について詳しく説明します。

『reboot and select proper boot device』エラーが発生する原因

このエラーは、主に以下の原因で発生します。

ブートデバイスの設定ミス:BIOS設定で正しい起動ドライブが選ばれていない場合。

ハードディスクやSSDの故障:起動用ドライブ自体に問題がある場合。

OSの破損:オペレーティングシステム(OS)が壊れている、もしくはブートローダーが破損している場合。

ケーブルの接続不良:ハードディスクやSSDが正しく接続されていない場合。

ブートセクターの障害:MBR(マスターブートレコード)が壊れている場合。

『reboot and select proper boot device』エラーの解決法

ここでは、4つの解決法を紹介します。

解決法1:ハードウェア接続を確認する

『reboot and select proper boot device』エラーが発生する一因として、ハードディスク(HDD)やSSDの接続不良が挙げられます。接続ケーブルが外れている、緩んでいる、もしくは物理的に破損している場合、PCはブートデバイスを認識できません。

ステップ 1. PCを完全にシャットダウンします。電源ボタンを長押ししても反応しない場合は、電源ケーブルを抜いて電源を切ります。

ステップ 2. コンセントを抜くことで、PC内部の部品への電力供給を止めます。

ステップ 3. デスクトップPCの場合、ケースの外側にあるネジを外してケースを開けます。開けるときは、鋭い部分に気をつけてください。ノートPCの場合は、裏のカバーやバッテリーを外す必要があります。

ステップ 4. SATAケーブルがしっかり接続されているか確認します。もし外れている場合は、再度しっかり差し込んでください。

ステップ 5. 電源ケーブルも同様に確認します。HDDやSSDにしっかり接続されているか、ケーブルに傷や断線がないかをチェックします。

ステップ 6. ハードディスクやSSDがケースにしっかり取り付けられているか確認します。ネジが緩んでいたら、しっかり締め直します。

ステップ 7. ケーブルに損傷や劣化があれば、新しいものに交換します。

ステップ 8. 最後にPCケースやカバーを戻し、電源ケーブルを接続してPCを起動し、エラーが解消されたか確認します。

解決法2:BIOSで起動順序を確認・調整する

『reboot and select proper boot device』エラーが表示される原因として、PCが正しいブートデバイスを認識できていないことがあります。この場合、BIOS(またはUEFI)の設定で起動順序を確認し、調整することで解決することができます。以下はその手順です。

ステップ 1. PCの電源を入れたら、起動前にF2キーやDel(Delete)キー、またはマザーボードに指定されたキー(例:F10、Escなど)を何度も押します。

注意:通常、PCが最初にロゴを表示している間に押す必要があります。「Press F2 to enter Setup」や「Press Del to enter BIOS」と表示されることがありますが、画面が出ない場合もあるので、すぐにキーを押し続けることが大切です。

ステップ 2. BIOS(またはUEFI)の設定画面が表示されると、さまざまなオプションが見えます。

注意:UEFIを使っている場合、インターフェースが異なることがありますが、基本的な設定項目は同じです。

ステップ 3. 設定画面で、キーボードの矢印キーを使ってメニューを移動し、「Boot」や「Boot Order」などの項目を探します。

ステップ 4. 通常、PCはハードディスク(HDDまたはSSD)から最初に起動するように設定されています。HDDやSSDが最初に設定されているか確認してください。設定が間違っている場合は、起動順序のリストを選び、矢印キーで順番を変更します。

ステップ 5. 画面の「保存して終了」オプションを選び、設定を保存してBIOSを終了します。

ステップ 6. PCが再起動し、正しいブートデバイス(HDDまたはSSD)から起動するはずです。

解決法3:ブートファイルおよびMBRを修正する

『reboot and select proper boot device』エラーは、ブートローダー(ブートファイル)の破損や不具合が原因で発生することがあります。ブートローダーは、PCがオペレーティングシステム(OS)を起動するために必要なファイルを読み込む役割を持っています。これらのファイルが壊れていると、PCが正しく起動できません。この場合、ブートファイルを修正することでエラーを解決できます。

MBR(Master Boot Record)は、ハードディスクやSSDの最初の部分に保存されているデータで、PCがどのドライブからOSを起動するかを決定します。MBRが壊れると、PCは起動できなくなり、「reboot and select proper boot device」エラーが表示されることがあります。

ステップ 1. WindowsのインストールディスクまたはUSBメディアを用意します。まだインストールメディアを作成していない場合は、Microsoftの公式サイトから「メディア作成ツール」を使って作成できます。

ステップ 2. PCの電源を入れ、インストールメディアから起動します。PCが起動したら、BIOS設定を開き(通常はF2またはDelキーを押します)、起動順序を変更して、USBメモリまたはDVDドライブが最初に来るように設定します。

ステップ 3. インストール画面が表示されたら、言語やキーボードの設定を選びます。インストール画面で「今すぐインストール」ボタンの下にある「コンピューターを修復する」を選択します。

ステップ 4. 次に「トラブルシューティング」>「詳細オプション」>「コマンドプロンプト」を選びます。

ステップ 5. コマンドプロンプトが表示されたら、以下のコマンドを順番に入力し、エンターキーを押します。

bootrec /fixmbr

bootrec /fixboot

bootrec /scanos

bootrec /rebuildbcd

ステップ 6. コマンドが成功すると、「操作が完了しました」と表示されることがあります。コマンドプロンプトを閉じて、インストールメディアを取り外します。

ステップ 7. 次に、PCを再起動します。再起動後、OSが正常に起動するか確認してください。

解決法4:ブート修復ツールで一括修復する

上記の解決法3が難しいと思う場合は、ここでAOMEI Partition Assistantという「ブート修復」機能を持つツールをおすすめします。「ブート修復」機能は、数回のクリックでブートセクタの問題を簡単に解決できます。ブートのトラブルを解消し、システムを正常に戻すことが可能です。Windows 11、10、8/8.1、7でのシステム起動の問題や、更新後のトラブル、マルチブートの競合、ブートセクタの破損などの修正に効果的です。

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ステップ 1. USBメモリ(8GB以上)を別の動作中のPCに接続し、AOMEI Partition Assistantを実行し、開いて「復元」→「ブート修復」を選択します。

ステップ 2. 「ブータブルディスクを作成」をクリックして、修復用のディスクを作成します。

ステップ 3. 作成したシステム修復ディスクを使って、問題のあるPCを起動します。ブート修復ツールが自動で起動し、スキャンが始まり、修復可能なブートエントリが表示されます。

「詳細オプション」をクリックして、修復されたブートエントリを保存する場所を選択します。
現在のディスクに修復:システムは現在のディスクから起動し、ブートファイルが完全で正常に動作するように修復します。(デフォルト)
別のディスクに修復:この操作は、システムが選択したディスクから起動できるように、システムブートエントリーを修復または新規作成します。

ステップ 4. 修復したいエントリを選び、「修復」をクリックしてブート修復を開始します。修復が終わるまで待ちます。成功すると「修復に成功しました」と表示されます。

ステップ 5. ブートセクタの修復が完了したら、システム修復ディスクを取り外し、元のシステムドライブからWindowsを再起動します。

『reboot and select proper boot device』エラーの予防策(再発防止)

1. 定期的なバックアップの実施

バックアップは、PCが突然起動しなくなる事態に備える最も効果的な方法です。特に、OSや重要なデータが含まれるシステムパーティションは、定期的にバックアップを取ることをお勧めします。

Windowsには「バックアップと復元」機能や「システムイメージの作成」機能があります。これらを利用して、OSの状態や重要なファイルを定期的にバックアップしましょう。

クラウドバックアップサービス(OneDrive、Googleドライブなど)や、外付けHDD、NAS(ネットワークアタッチトストレージ)を使ってバックアップを取ると、万が一の際に復元しやすくなります。

推奨ソフト:重要なデータを守るために、AOMEI Backupperという無料のバックアップソフトを使って、事前にバックアップを取ることをおすすめします。

2. ハードディスク/SSDの健康管理

ハードディスクやSSDの健康状態を定期的にチェックし、問題が発生する前に対処することが重要です。特に、ディスクの不良セクターや寿命が原因で『reboot and select proper boot device』エラーが発生することがあります。

Windowsには「chkdsk」コマンドがあり、これを使用してディスクのエラーをスキャン・修復できます。また、無料のディスク診断ツールを使って、HDDやSSDの健康状態を定期的に確認しましょう。

3. BIOS/UEFI設定の確認と更新

BIOSやUEFIは、PCが起動するための初期設定を行う非常に重要な部分です。設定ミスや古いBIOS/UEFIバージョンが原因で起動エラーが発生することがあります。

古いBIOS/UEFIが原因でハードウェアの認識に問題が生じることがあります。マザーボードの製造元のウェブサイトで、最新のBIOSバージョンを確認し、必要に応じてアップデートを行いましょう。

4. ディスクの断片化を防ぐ

特にHDD(ハードディスクドライブ)を使用している場合、断片化が進むとディスクの読み書きが遅くなり、起動エラーやパフォーマンス低下の原因になることがあります。定期的なデフラグ(断片化の整理)を実施することで、ディスクのパフォーマンスを維持できます。

Windowsでは、ディスクの最適化とデフラグを自動的に行う機能があります。HDDの場合、定期的に最適化を行うことをお勧めします。

まとめ

PCが「reboot and select proper boot device」エラーを表示する原因は多岐にわたりますが、最も一般的な原因はBIOS設定の誤りやハードディスク/SSDの接続不良、またはブート関連のファイルやMBRの不具合です。解決法としては、BIOSの起動順序を確認・調整したり、ハードウェア接続を再確認したり、ブートファイルやMBRを修復する方法が有効です。また、エラーの再発防止には、定期的なバックアップやディスクの健康状態チェック、BIOS/UEFIのアップデートが重要です。これらを実行することで、PCの起動トラブルを未然に防ぐことができます。