Windows 10を別のPCにインストール・移行する方法

古いPCから新しいPCに買い替えたり、ハードウェアを入れ替えたりする際に、「Windows 10を別のPCにインストールしたい/移行したい」と考える人は多いです。しかし、「ライセンスの問題はどうなるの?」「旧PCのWindowsはそのまま使えるの?」「インストールメディアはどうやって用意するの?」など、移行にはいくつかの注意点があります。この記事では、Windows 10を別のPCにクリーンインストールする方法や、ライセンス認証の再設定手順、移行時に必要な準備について、初心者にも分かりやすく丁寧に説明します。

ひとみ

投稿者:ひとみ/更新日:2025年06月18日

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新しいPCを買ったり、古いマシンが壊れたときに、「Windows 10を別のPCに移したい/インストールしたい」と思うことがあります。しかし、そこで疑問や不安が生まれることもありますよね。

  • Windows 10って1回しかインストールできないんじゃないの?
  • ライセンスはどうなるの?
  • データやアプリも全部移せるの?

この記事では、Windows 10を別のPCにインストールまたは移行するための手順・ライセンスの扱い・データ移行の方法まで、わかりやすくステップバイステップで説明します。

Windows 10を別のPCにインストールできますか?

はい、Windows 10は別のパソコンにインストールすることが可能です。ただし、すべてのケースにおいて完全に自由に移行できるわけではありません。Windows 10のライセンス形態(OEM版、リテール版、ボリュームライセンスなど)によって、移行の制限がある場合があります。たとえば、OEM版ライセンスは最初にインストールされたハードウェアに紐づけられているため、他のPCには移せません。一方で、リテール版(パッケージ購入など)であれば、他のPCにインストールしてライセンスを再認証することが可能です。

別PCにWindows 10をインストールする目的には、古いPCから新しいPCへの移行、HDD/SSDの交換、または故障からの復旧などがあります。いずれの場合も、事前準備とインストール後のライセンス再認証が重要になります。

疑問顔

別PCにWindows 10を入れる前に準備すること

Windows 10を別のPCにインストールする前には、以下の準備が必要です。

1. Windows 10のISOファイルのダウンロード

Microsoft公式サイトから最新のWindows 10 ISOファイルをダウンロードして、USBインストールメディアを作成します。8GB以上のUSBメモリが必要です。

2. ライセンスの確認

現在のPCで使っているWindows 10ライセンスが「移行可能かどうか」を確認しておきます。前述のように、リテール版であれば移行可能です。ライセンスキーが必要になることもあるため、事前にメモしておきましょう。

コマンドプロンプトを管理者として開いて、「slmgr /dli」を入力してEnterキーを押します。表示されるウィンドウで「Retail」か「OEM」かを確認します。「Retail」とあれば移行可能、「OEM」や「Volume」は移行できないケースが多いです。

3. データのバックアップ

必要なファイルや設定、ドライバなどをバックアップしておきましょう。OneDriveや外付けHDD、クラウドストレージの活用が便利です。

4. ドライバの準備

新しいPCに対応したドライバがすぐに入手できるように、マザーボードやネットワークカードのドライバを事前にダウンロードしておくのが安心です。

別PCへのWindows 10クリーンインストール方法

Windows 10を新しいPCにクリーンインストールする手順は以下のとおりです。

ステップ1. USBブートメディアを作成

まずはWindows 10のISOファイルをダウンロードし、起動可能なUSBメモリを作成しましょう。

1. 空のUSBドライブ(8GB以上)をコンピュータに接続します。次に、Microsoftの「Media Creation Tool」をダウンロードして実行します。ダウンロードし実行すると、ライセンスの確認が表示されます。「同意する」をクリックします。

同意する

2. 「別のPCのインストールメディアを作成する(USB フラッシュドライブ、DVD、またはISOファイル)」を選択します。「次へ」をクリックします。

別のPCのインストールメディアを作成する

3. 言語、アーキテクチャ、エディションを設定し、「次へ」をクリックします。

言語、アーキテクチャ、エディションを設定

4. 「使用するメディアを選んでください」の下の「USBフラッシュドライブ」を選択し、「次へ」をクリックします。

使用するメディアを選択

5. 間違いないことを確認し「次へ」を押します。処理が完了するまでお待ちください。

USBフラッシュドライブを選択

これで、Windows 10インストール用USBが完成です。

ステップ2. PCをUSBから起動

1. コンピュータを再起動し、指定されたファンクションキー(通常はF1、F2、ESC、またはDEL)を押してBIOSに入ります。

2. ブートメニューに移動し、インストール用のUSBを最初のブートデバイスに設定します。

3. BIOSを保存して終了します。コンピュータはUSBから起動します。

(☞゚ヮ゚)☞関連記事:Windows10で起動ディスクを変更する方法│Windows11も対応

ステップ3. インストールを開始

1. コンピュータが再起動したら、Windowsセットアップ画面で、言語、時間、キーボードの入力を選択し、「次へ」をクリックします。

言語やキーボード

2. 「今すぐインストール」をクリックします。

コンピュータを修復する

3. Windowsプロダクトキーを入力します。通常はWindows CDに添付されているか、Microsoftアカウントを登録する際にメールで送られてきます。

Windowsプロダクトキーを入力

4. ライセンス条件に同意し、「次へ」をクリックし、「カスタム:Windowsのみをインストールする」を選択します。

Windowsのみをインストールする

5. Windows 10をインストールしたいプライマリドライブ(通常はCドライブ)を選択し、「次へ」をクリックします。インストールが完了するまでお待ちください。PCは再度再起動します。

パーディションの選択

最後に、BIOSに入り、コンピュータのハードドライブを最初のブートデバイスとして設定し、Windows 10アカウントにログインします。Windows 10がセットアップを完了し、スタート画面の準備をするまでお待ちください。この手順で、完全なクリーンインストールが別PCに実現できます。

Windows 10を別のPCへ移行(HDD/SSDクローン)する方法

Windows 10を別のPCへ移行したい場合、システムの再インストールや設定のやり直しは手間も時間もかかります。そんなときに便利なのが、システムごとHDDやSSDをクローンする方法です。これにより、使用中のWindows環境をそのまま新しいパソコンに引き継ぐことが可能になります。

※注意
クローンによってOSを別のPCへ移行した後、Windowsのライセンス認証が必要になる場合があります。特にOEM版のWindowsは別のPCで使用できないことがあるため、事前にプロダクトキーの確認や、Microsoftアカウントとの紐付けがされているかを確認しておくと安心です。
また、ハードウェア構成が異なると、ドライバーの再インストールや更新も必要になることがあります。AOMEI Partition Assistantでクローンした後は、Windows Updateや各メーカーの公式サイトからドライバーを確認しましょう。

この作業を簡単かつ安全に行いたいなら、AOMEI Partition Assistantがおすすめです。本ソフトには「ディスククローンウィザード」機能が搭載されており、HDDやSSD上のWindows 10を丸ごと別のディスクにコピー(クローン)できます。OS、アプリ、データ、設定すべてを含めて移行されるため、新しいPCでもすぐに同じ環境で作業ができます。

特に、MBRとGPTの変換やパーティションの自動調整にも対応しているので、異なる構成の新しいPCでも互換性を保ちやすく、初心者の方でも安心して作業できます。

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注:デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。※保証:❶24時間メールサポートを提供します。❷90日以内無条件で返品・返金致します。

1. まず新しいSSD/HDDを接続します。内蔵ストレージとして取り付けるか、外付けケースを使用してUSB接続してください。

2. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。クローン元のディスクを右クリックして、「ディスクをクローン」を選択します。

ディスクをクローン

3. クローン先のディスクを選択して、「次へ」をクリックします。

クローン先のディスク

4. 確認画面に移動して、クローン元のディスクとクローン先のディスクを確認します。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。問題なければ「確認」ボタンをクリックして、続行します。

確認画面

「セクタ単位のクローン」にチェックを入れることができます:
チェックを入れる場合、「セクタ単位のクローン」を実行します。使用済みセクタと未使用セクタをすべてクローンするため、より長い時間がかかります。ターゲットディスクのサイズはソースディスクのサイズに等しいかそれより大きくなければなりません(ソースディスクはMBR形式の場合、ターゲットディスクもMBR形式になっています)。
チェックを入れない場合、「ディスクの高速クローン」を実行します。ソースディスク上の使用済み領域だけをクローンするため、大容量のソースディスクを小容量のターゲットディスクにクローンすることができます(ターゲットディスクの空き容量はソースディスクの使用済み容量より大きいか等しい必要があります)。クローン中にターゲットディスク上の各パーティションのサイズを調整することができます。
「設定」をクリックして、ターゲットディスク上のパーティションを編集することができます:
パーティションのサイズを変更せずにクローン:ソースパーティションのサイズを維持します。
コピー先に合わせる:ターゲットディスク全体に合わせてパーティションのサイズを自動的に調整します。
手動で編集する:ターゲットディスク上のパーティションのサイズを手動で調整します。

設定

5. 「適用」⇒「続行」をクリックして、この操作を実行します。

適用

クローンが完了したら、PCをシャットダウンし、新しいディスクをメインストレージとして接続します。BIOSで起動ドライブを変更し、新しいSSD/HDDから正常に起動するか確認してください。

ライセンス認証を再アクティブ化する方法

Windows 10を別のPCにインストール・移行した場合、ライセンス認証が必要になることがよくあります。リテール版であれば、次の手順で再アクティブ化が可能です。

1. WindowsにMicrosoftアカウントでログインしておくと、デジタルライセンスが紐づいて再認証しやすくなります。

2. 「設定」→「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」に移動し、ここに「このデバイスを再認証する」というリンクが出ることがあります。それをクリックし、指示に従って再アクティブ化を行います。

このデバイスを再認証する

3. もし再認証が自動で行えない場合は、以前使っていたプロダクトキーを手動で入力します。

プロダクトキー

4. それでも認証できない場合は、Microsoftのサポートに電話して、ライセンスの移行を説明すれば認証できるケースもあります。

まとめ

Windows 10は、適切なライセンスを保持していれば別のPCにもインストール・移行が可能です。クリーンインストールが最もトラブルが少ない方法ですが、クローンでの移行も設定を引き継げるという利点があります。移行前にはライセンスの種類、データのバックアップ、ドライバの準備などを十分に行い、インストール後はライセンス認証を再アクティブ化するステップが必要です。パソコンの買い替えやリカバリー時には、ぜひこれらの方法を参考にして、安全かつ効率的にWindows 10を導入してください。

よくある質問

1. Windows 10は1つのライセンスで何台まで使える?

基本は1ライセンス=1台です。リテール版であれば、他のPCに移すことは可能ですが、同時に複数台での使用は禁止されています。

2. 別のPCにWindows 10をインストールするにはどうすればよいですか?

別のPCにWindows 10をインストールするには、まずMicrosoftの公式サイトから「メディア作成ツール(Media Creation Tool)」をダウンロードし、USBメモリなどにインストールメディアを作成します。その後、対象のPCをUSBから起動し、画面の指示に従ってインストールを進めます。ライセンスキーの入力が求められる場合もあるため、事前に用意しておくと安心です。

3. Windows 10のライセンスは別のPCに移行できますか?

Windows 10のライセンスが「リテール版(パッケージ版)」であれば、古いPCからアンインストールすることで、別のPCに移行して再アクティベーションすることが可能です。一方、「OEM版(PCに最初から付属しているライセンス)」は、そのPCに紐づけられているため、別のPCへの移行はできません。

4. Windows 10をインストールしたUSBメモリは複数のPCに使えますか?

USBメモリに作成したWindows 10インストールメディアは、複数のPCへのインストールに利用可能です。ただし、それぞれのPCに対して有効なライセンス(プロダクトキー)が必要になります。ライセンスがない場合やライセンス認証に失敗した場合は、Windowsは一部機能制限付きで動作するようになります。

ひとみ
ひとみ・編集者
ひとみは、パソコンに関わるヘルプドキュメント、基礎知識、リソースなどを書いています。そのほか、バックアップ&復元、クローン、ディスク&パーティションの管理などの記事もたくさん持っています。分かりやすく、手順が追いやすい文章を心がけ、ユーザーがトラブルをスムーズに解決できるように工夫しています。専門用語を適切に解説し、異なる知識レベルの読者にも理解しやすい文章を心がけています。信頼性の高い情報を見極め、最新のトレンドやテクノロジー動向にも常に注意を払っています。