Windows 10/11でCドライブを別のSSDやHDDに引っ越しする方法

Cドライブを別のSSDやHDDに移行する(システムドライブ移行)場合、クローン(コピー)作業が必要になります。特に、容量の小さいSSDから大容量SSDに換装したい場合や、HDDからSSDへ移行してPCを高速化したい場合に役立ちます。本記事では、Windows 10/11のCドライブを新しいSSDやHDDに安全に引っ越しする方法を詳しく説明します。

ひとみ

投稿者:ひとみ/更新日:2025年03月26日

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Cドライブを引っ越しする前の準備

Cドライブを新しいSSDやHDDに引っ越しする前に、いくつかの重要な準備を行う必要があります。

1. 移行先のSSD/HDDを用意する

  • SSD/HDDの容量が現在のCドライブより大きいことを確認します。
  • M.2 SSDを使用する場合、マザーボードのスロットと互換性を確認します。
  • 外付けケースやUSB-SATAアダプターが必要になる場合あります。

2. クローンソフトを準備

Cドライブの移行には、専用のクローンソフトを使用するのが最も簡単で確実な方法です。クローンソフトを使用すれば、Cドライブのすべてのデータ、OS、設定をそのまま新しいSSD/HDDに移行することができ、移行後もすぐにPCを使い続けることが可能になります。

3. データをバックアップ

クローン作業中にエラーが発生する可能性があるため、重要なデータをバックアップしておきましょう。

4. SSD/HDDのフォーマットとMBR/GPTの確認

移行先のSSDやHDDを適切に使用するためには、フォーマットとパーティション形式(MBR/GPT)の確認を行うことが重要です。

「Windowsキー + X」を押して「ディスクの管理」を選択します。「ディスクの管理」が開いたら、移行先のディスクが「未割り当て」になっているか確認します。

新しいディスクをフォーマットする方法:新しいSSDやHDDは、メーカー出荷時の状態では未フォーマットのことが多いため、「ディスクの管理」ツールを使ってフォーマットを行います。「ディスクの管理」を開き、新しいディスクを右クリックし、「ディスクの初期化」を選択します。ファイルシステムを設定した後、フォーマットを実行します。

ディスクの初期化

▲また、MBRとGPTが異なる場合、統一する必要があります。

パーティション形式には「MBR(マスターブートレコード)」と「GPT(GUIDパーティションテーブル)」の2種類があります。新しいSSD/HDDを使用する際は、現在のCドライブと同じパーティション形式にしておく必要があります。

MBR(マスターブートレコード):古いBIOS環境で使用される。2TB以上のディスクでは利用できません。
GPT(GUIDパーティションテーブル):UEFI環境で使用され、大容量ディスク(2TB以上)にも対応します。

パーティション形式を確認する方法:「ディスクの管理」を開き、ディスクを右クリックし、「プロパティ」をクリックし「ボリューム」タブで「パーティションのスタイル」を確認(MBRまたはGPT)できます。

新しいディスクのパーティション形式が異なる場合は、ディスクを右クリックして「ディスクの初期化」を行い、適切な形式に変換することができます。コマンド「mbr2gpt /convert /allowFullOS」を入力して変換もできます(データ消去されるため注意)。データを保持したままMBRとGPTの間で変換する場合、AOMEI Partition Assistantを試してください。

準備が整った、適切な方法を選んでCドライブを新しいストレージへ移行しましょう。

Cドライブを新しいSSD/HDDに引っ越しする方法

Cドライブの移行にはいくつかの方法がありますが、手順の簡単さや成功率の高さから「クローンソフトを使う方法」が推奨されます。一方で、Windowsの標準バックアップ機能を使って移行することも可能です。それぞれの方法について詳しく説明します。

方法1. クローンソフトを使ってCドライブを移行(推奨)

Windows 10/11でCドライブを新しいSSDやHDDに引っ越しする最も簡単で確実な方法は、クローンソフトを使用することです。AOMEI Partition Assistantのようなクローンツールを使えば、Cドライブの内容をそのまま新しいディスクにコピーし、移行後もOSを再インストールすることなく、特に初心者の方にもおすすめです。Windows Serverのユーザーには、デバイスを迅速かつ効率的に管理するためのServer版があります。

AOMEI Partition Assistant

最高のWindowsディスクパーティションマネージャー&PCオプティマイザー

ステップ 1. まず新しいSSD/HDDを接続します。内蔵ストレージとして取り付けるか、外付けケースを使用してUSB接続してください。

ステップ 2. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。クローン元のディスクを右クリックして、「ディスクをクローン」を選択します。

ディスクをクローン

ステップ 3. クローン先のディスクを選択して、「次へ」をクリックします。

クローン先のディスク

ステップ 4. 確認画面に移動して、クローン元のディスクとクローン先のディスクを確認します。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。問題なければ「確認」ボタンをクリックして、続行します。

確認画面

「セクタ単位のクローン」にチェックを入れることができます:
チェックを入れる場合、「セクタ単位のクローン」を実行します。使用済みセクタと未使用セクタをすべてクローンするため、より長い時間がかかります。ターゲットディスクのサイズはソースディスクのサイズに等しいかそれより大きくなければなりません(ソースディスクはMBR形式の場合、ターゲットディスクもMBR形式になっています)。
チェックを入れない場合、「ディスクの高速クローン」を実行します。ソースディスク上の使用済み領域だけをクローンするため、大容量のソースディスクを小容量のターゲットディスクにクローンすることができます(ターゲットディスクの空き容量はソースディスクの使用済み容量より大きいか等しい必要があります)。クローン中にターゲットディスク上の各パーティションのサイズを調整することができます。
「設定」をクリックして、ターゲットディスク上のパーティションを編集することができます:
パーティションのサイズを変更せずにクローン:ソースパーティションのサイズを維持します。
コピー先に合わせる:ターゲットディスク全体に合わせてパーティションのサイズを自動的に調整します。
手動で編集する:ターゲットディスク上のパーティションのサイズを手動で調整します。

設定

ステップ 5. 「適用」⇒「続行」をクリックして、この操作を実行します。

適用

クローンが完了したら、PCをシャットダウンし、新しいディスクをメインストレージとして接続します。BIOSで起動ドライブを変更し、新しいSSD/HDDから正常に起動するか確認してください。

方法2. Windows標準のバックアップ機能を使ってCドライブを移行

Windows 10/11には「システムイメージバックアップ」機能があり、これを利用することでCドライブをバックアップし、新しいディスクに復元することが可能です。ただし、この方法では手動での復元作業が必要になり、クローンソフトを使うよりもやや手間がかかります。

ステップ 1. 「Win+R」キーを一緒に押し、「control」と入力し、コントロールパネルを開きます。「システムとセキュリティ」→「バックアップと復元(Windows 7)」を開き、左側のメニューから「システムイメージの作成」を選択します。

システムイメージの作成

ステップ 2. バックアップの保存先を外付けHDDやネットワークドライブに設定し、「バックアップの開始」をクリックします。

バックアップの開始

ステップ 3. バックアップが完了すると「システム修復ディスクを作成しますか?」という画面が表示され、「はい」をクリックします。

システムイメージの作成を終了

ステップ 4. 新しいSSD/HDDを取り付けた状態で、ログイン画面で「シャットダウン」をクリックし、「Shift」キーを押しながら「再起動」を選択します。再起動後、Windows 回復環境が起動します。

ステップ 5. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「イメージでシステムを回復」を選択します。

イメージでシステムを回復

ステップ 6. 先ほど作成したシステムイメージを選択し、新しいディスクに復元します。

ステップ 7. ディスクの設定を確認し、正常に起動できるかテストします。必要に応じてパーティションサイズを調整してください。

この方法は、Windowsの標準機能を使いたい場合や、追加のソフトウェアをインストールしたくない場合に適しています。ただし、クローンソフトと比べると手順が多く、成功率も若干低くなる可能性があるため注意が必要です。

Cドライブ移行後の設定

Cドライブを新しいストレージに移行した後、正常にPCが動作するようにいくつかの設定を行う必要があります。

1. BIOSで起動ディスクを確認・変更

Windows 10/11でCドライブを別のSSDやHDDに引っ越した後、PCのBIOSに入り、起動ディスクが新しいSSD/HDDになっているか確認します。もし旧ディスクが優先されている場合は、ブート順を変更して新しいディスクから起動するよう設定します。

2. ストレージの認識とパーティションの調整

「ディスクの管理」を開き、新しいディスクのパーティション構成を確認します。余った未割り当て領域がある場合は、Cドライブを拡張して利用可能なスペースを最大限活用します。

3. ライセンス認証の確認

Windowsがライセンス認証されているか確認し、必要に応じてMicrosoftアカウントを使用して再認証を行います。

4. 不要な旧ディスクのデータ削除またはフォーマット

古いCドライブがまだPCに接続されている場合、そのデータを完全に消去し、バックアップディスクとして再利用することができます。フォーマットする前に、データが完全に移行されていることを最終確認してください。

5. SSDの最適化(SSDを使用する場合)

Windowsの設定で「デフラグと最適化」を開き、SSDが適切に最適化されているか確認します。「TRIM」機能が有効になっていることを確認し、SSDの寿命を延ばします。

まとめ

Windows 10/11でCドライブを別のSSDやHDDに引っ越しするには、クローンソフトAOMEI Partition AssistantとWindowsの「システムイメージバックアップ」機能を使うことができます。特に、クローンソフトを使用する方法はシンプルで確実なため、初心者にもおすすめです。一方で、Windowsの標準バックアップ機能を使う方法も可能ですが、手順が増えるため、やや上級者向けになります。

移行が完了した後は、BIOSの設定変更やディスクの最適化などの作業を行い、快適な環境を維持することが重要です。適切に設定を行えば、新しいストレージのパフォーマンスを最大限活用し、より快適なPC環境を構築できます。

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ひとみ
ひとみ・編集者
ひとみは、パソコンに関わるヘルプドキュメント、基礎知識、リソースなどを書いています。そのほか、バックアップ&復元、クローン、ディスク&パーティションの管理などの記事もたくさん持っています。分かりやすく、手順が追いやすい文章を心がけ、ユーザーがトラブルをスムーズに解決できるように工夫しています。専門用語を適切に解説し、異なる知識レベルの読者にも理解しやすい文章を心がけています。信頼性の高い情報を見極め、最新のトレンドやテクノロジー動向にも常に注意を払っています。