BitLockerとは?Windows暗号化機能の基礎とその活用法

Windowsの暗号化機能「BitLocker」を徹底解説!対応エディションや有効化手順、Homeエディションでの利用法、さらに最大限活用するためのヒントをご紹介します。データ漏洩対策の必読ガイド!

カオル

投稿者:カオル/更新日:2024年12月24日

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現代社会では、個人やビジネスのデータを守るためのセキュリティが欠かせません。その中で、Windowsに標準搭載されている暗号化機能「BitLocker(ビットロッカー)」は、手軽かつ強力なデータ保護ツールとして注目されています。本記事では、BitLockerの基本概要とその活用法について解説します。

bitlocker

BitLockerとは?基本を解説

BitLockerは、Microsoftが提供するWindowsのディスク暗号化機能です。これを使うことで、パソコンのハードディスクや外部ドライブ(USBメモリなど)のデータを暗号化し、不正アクセスやデータ漏洩を防ぐことができます。特に、デバイスを紛失したり盗まれたりした場合でも、データを安全に守れるのが大きな特徴です。

BitLockerが対応しているWindowsエディション

BitLockerは、以下のWindowsエディションで利用可能です:

✔ Windows 10 Pro・Enterprise・Education

✔ Windows 11 Pro / Enterprise・Education

注意:Homeエディションでは使用できないため、Pro以上のエディションが必要です。HomeエディションでBitLockerを使いたい場合は、後で説明する方法があります

BitLockerが必要な理由

BitLockerの暗号化は、以下のような場面で役立ちます:

デバイス紛失時のデータ保護:パソコンやUSBメモリを紛失しても、BitLockerで暗号化されていれば、第三者がデータを読み取ることは困難です。

セキュリティリスクへの対応:サイバー攻撃や内部不正によるデータ漏洩リスクを軽減します。

コンプライアンスの確保:企業ではGDPRや個人情報保護法のような規制に対応するためにデータ暗号化が求められる場合があります。

BitLockerを最大限活用するためのヒント

TPMを活用:BitLockerはTPM(Trusted Platform Module)チップを使用してセキュリティを強化します。対応しているデバイスでは自動的に活用されます。

リカバリーキーを安全に保管:万が一のために、リカバリーキーを紛失しないよう、複数の場所に保存しておくことをおすすめします。

外部デバイスも暗号化:USBメモリや外付けハードディスクにもBitLocker To Goを利用して暗号化を施しましょう。

WindowsでBitLockerの有効化方法

BitLockerの利用は驚くほど簡単です。以下の手順で暗号化を有効化できます:

ステップ 1. まず、PCのスタートメニューを開き、「コントロール パネル」を検索して選択します。

コントロール パネル

ステップ 2. 「コントロール パネル」の中から「システムとセキュリティ」をクリックします。

システムとセキュリティ

ステップ 3. 「システムとセキュリティ」内の「BitLockerドライブ暗号化」を選択します。

BitLockerドライブ暗号化

ステップ 4. 暗号化したいドライブの横にある「BitLockerを有効にする」をクリックします。

有効にする

ステップ 5. 「回復キーのバックアップ方法を指定してください。」と表示されます。回復キーは、安全な場所に保管しておくことが重要です。表示された画面に従って、回復キーを保存します。保存したら、「次へ」をクリックしましょう。

Microsoftアカウントに保存する:WindowsにサインインしているMicrosoft アカウントに、回復キーを保存します。保存した回復キーは、マイクロソフト社のホームページで確認できます。
ファイルに保存する:暗号化するドライブ以外の場所に、回復キーをテキスト形式で保存します。必要に応じて、USBメモリや外付けハードディスクなどを接続してください。
回復キーを印刷する:回復キーを印刷します。必要に応じて、プリンターを接続し、印刷を準備します。

回復キーの保存方法

ステップ 6. 「ドライブを暗号化する範囲の選択」でドライブ全体を暗号化するか、空き領域のみを暗号化するかを選択します。通常は「ドライブ全体を暗号化」が推奨されます。

使用済みの領域のみ暗号化する:使用済みの領域のみ暗号化します。空き領域や削除されたデータは暗号化されませんが、ドライブ全体を暗号化するよりも早く完了します。
ドライブ全体を暗号化する:ドライブ全体を暗号化します。

範囲の選択

ステップ 7. 「使用する暗号化モードを選ぶ」でモードを選択します。「新しい暗号化モード」が推奨されます。

新しい暗号化モード
互換性モード

モードを選択

ステップ 8. 設定が完了したら、「BitLockerシステムチェックを実行する」を選択し、チェックを入れてから「続行」をクリックします。「開始」をクリックして暗号化を開始します。指示に従ってPCを再起動します。暗号化には時間がかかることがあります。

チェックを入れて

ステップ 9. 暗号化が完了すると、「コントロールパネル」の「BitLocker ドライブ暗号化」の表示が「C:Bitlockerが有効です」と表示されます。「BitLockerを無効にする」をクリックすれば、指示に従って無効化手順を行えます。

無効化

暗号化には時間がかかる場合がありますが、一度完了すれば安心です。

HomeエディションでBitLockerを利用できる方法

Windows 11 Homeエディションでは「BitLocker」が使えないため、PCのデータを暗号化するのが難しいです。これを解決するために、BitLocker機能を持つAOMEI Partition Assistantという暗号化ソフトをおすすめします。このソフトは、Windowsのエディションに関係なく、簡単に安全にデータを暗号化できます。

ポイント:
► Windows 11のHome、Pro、Enterpriseなど、すべてのエディションでスムーズに動作します。
► 使いやすいインターフェースがあり、複雑な設定なしで簡単にインストールできます。
► 業界標準のAES 256ビット暗号化を使用しており、最高のセキュリティを提供します。
► 一度無効にしても再度有効にする制限はありません。

Partition Assistant Product box
AOMEI Partition Assistant
強力なBitLocker暗号化機能:簡単かつ快適にセキュリティを強化
  • 簡素化されたBitLocker管理
  • Windows10・11のHome版でも対応
  • 安心なデータ保護
  • 業界標準のAES暗号化アルゴリズム
  • 強力なセキュリティ管理

BitLockerを簡単に有効化する

ステップ 1. 画面上部のツールバーから「ツール」タブを選択し、「BitLocker」をクリックします。

bitlocker

ステップ 2. すべてのドライブ(オペレーティングシステムドライブ、固定データドライブ、リムーバブルドライブなど)が表示されたら、暗号化したいドライブを見つけ、「BitLockerを有効化」をクリックします。

BitLockerを有効

ステップ 3. ドライブを暗号化するためのパスワードを設定・入力してから確認し、「次へ」をクリックします。

パスワードを設定

ステップ 4. 回復キーをバックアップする方法「ファイルに保存」または「回復キーを印刷」を選択します。そして、「次へ」ボタンをクリックして暗号化プロセスを開始します。

回復キーをバックアップ

ドライブをロックまたはロック解除する

ドライブがロックされていない場合、「ドライブをロック」をクリックしてロックできます。ロック解除は「ドライブロック解除」をクリックします。

ドライブをロック

ドライブロック解除

パスワードを変更する

「パスワードを変更」をクリックしてパスワードを変更できます。

パスワードを変更

まとめ

BitLockerは、Windowsに標準搭載された信頼性の高い暗号化機能です。本記事では、基本的な使い方から対応エディション、有効化手順、さらにはHomeエディションでの利用法まで解説しました。デバイスやデータを守るために、ぜひBitLockerを活用しましょう。

よくある質問 (FAQ)

Q1. BitLockerはどのWindowsエディションで利用できますか?

BitLockerは、Windows 10/11の Pro、Enterprise、Educationで利用可能です。ただし、Homeエディションでは標準でサポートされていませんが、以上の方法で利用する手段があります。

Q2. BitLockerを有効化するとデータが失われる可能性はありますか?

BitLocker自体はデータを保護するためのツールですが、暗号化中にエラーが発生する場合やリカバリーキーを紛失した場合、データにアクセスできなくなる可能性があります。必ず事前にバックアップを取ってください。

Q3. BitLockerを利用するためにTPMチップは必要ですか?

TPM(Trusted Platform Module)はBitLockerのセキュリティを強化するために推奨されますが、必須ではありません。TPM非搭載デバイスでも「USBキー」やパスワード保護を利用してBitLockerを有効化できます。

Q4. リカバリーキーはどこに保存するのがおすすめですか?

リカバリーキーは、以下のいずれかの安全な方法で保存してください:

  • Microsoftアカウントに保存
  • 印刷して物理的に保管
  • USBメモリに保存

複数の場所に保存すると、紛失リスクを減らせます。

Q5. 暗号化にはどれくらいの時間がかかりますか?

暗号化にかかる時間はドライブの容量や利用する暗号化モード(空き領域のみ、全領域)によります。数十分から数時間かかる場合もあるため、余裕を持ったスケジュールで行うことをおすすめします。

Q6. 外付けハードディスクやUSBメモリにもBitLockerを使えますか?

はい、「BitLocker To Go」という機能を利用することで、外付けドライブやUSBメモリも暗号化できます。特に重要データを持ち歩く場合に有効です。

カオル
カオル・編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。