緊急対処!「Bootmgr is Missing」エラーを直す最速の方法
「Bootmgr is Missing(BOOTMGRが見つからない)」エラーに困っていますか?この記事では、初心者でも簡単に実行できる緊急対処法を解説します。短時間でPCを復旧させるためのステップバイステップガイドをチェックしましょう。
ある日突然、パソコンの起動時に「BOOTMGR is Missing(ブートマネージャーが見つかりません)」という黒い画面が表示され、何も操作できなくなった——そんな経験はありませんか?
このエラーは、Windowsの起動に必要なファイルや設定が見つからないときに表示される深刻なトラブルのひとつです。
しかし、原因を正しく理解し、順を追って対処すれば、データを失わずに元の状態へ復旧できる可能性が高いのです。この記事では、パソコン初心者でも対応できるように、わかりやすく緊急対処法を紹介します。
「BOOTMGR is Missing」とは?エラーの意味を解説
一部のユーザーは、Windows 10またはWindows 7のパソコンを起動しようとすると、「BOOTMGR is Missing.Press Ctrl+Alt+Del to restart」という英語のエラーメッセージが表示され、黒い画面が表示されます。
別のエラーメッセージが表示されることもあります:
「BOOTMGR is missing Press any key to restart.」
「BOOTMGR image is corrupt. The system cannot boot.」
「Couldn't find BOOTMGR」
「BOOTMGR is missing Press Ctrl+Alt+Del to restart.」
これは一体どういうことでしょうか?
まずは「BOOTMGRとは何か」から始めましょう。
BOOTMGRは、Windows Boot Manager(Windowsブートマネージャー)と呼ばれるファイルです。読み取り専用の隠しファイルであり、Windowsの起動管理プログラムで、オペレーティングシステムを起動する役割を担います。起動時にどのOSを起動するかを決定し、必要なブートファイルをロードする重要なコンポーネントです。
BOOTMGRはブート構成データを読み込み、winload.exeを実行することができます。winload.exeは重要なドライバをロードし、システムを起動します。BOOTMGRは、Windows VistaおよびWindows Server 2008以降で採用されており、従来のNT OS Loaderに代わって機能しています。
とにかくすごく重要なファイルです。ほとんどの場合、BOOTMGRファイルはシステムで予約済みパーティションにあります。
BOOTMGRが見つからないか、破損している場合、Windowsは正常に起動せず、「BOOTMGR is Missing」というエラーメッセージが表示されます。
なぜ「BOOTMGR is Missing」が出る?主な原因5つ
パソコンを起動すると、最初にBIOSがPST(Power On Self Test)プロセスを実行します。その後、BOOTMGRが見つからないというエラーが発生するのは、POST(Power On Self Test)が完了し、Windowsの読み込みが始まった後のことです。
以下に、このエラーが発生する主な原因を5つ紹介します。
◉1. 誤った起動デバイスが選択されている
USBメモリや外付けHDDなど、Windowsがインストールされていないデバイスが起動順の先頭にあると、BOOTMGRが見つからずエラーになります。
◉2. システムファイルの破損や削除
誤ってBOOTMGR関連のシステムファイルを削除したり、ウイルス感染や不正な操作により破損すると、起動に失敗します。
◉3. MBR(マスターブートレコード)の損傷
ハードディスクの最初に記録されているMBRが壊れていると、OSを起動する情報が読めず、「BOOTMGR is Missing」エラーが表示されます。
◉4. ブートセクタの不良
MBRとは別に、パーティションごとのブートセクタが壊れていると、OS起動時にBOOTMGRを読み込めなくなります。
◉5. Windowsのインストールやアップデートの失敗
OSのインストール・アップグレード中にエラーが発生すると、BOOTMGRが正しく配置されず、エラーの原因となることがあります。
このように、原因はハードウェア設定からシステムファイルの破損まで多岐にわたります。次の章では、それぞれの原因に対応する解決方法を具体的に解説していきます。
「BOOTMGR is Missing」を今すぐ解決する8つの方法
方法1:まずは再起動して様子を見る
「BOOTMGR is Missing」というエラーが突然表示された場合、まず試すべきはパソコンの再起動です。一時的な読み込みエラーや接続の不具合で、BOOTMGRを認識できていないケースがあります。
手順 1. キーボードのCtrl + Alt + Deleteを押して再起動してみます。
手順 2. それでも改善しない場合は、電源ボタンを長押しして強制終了し、再度電源を入れてみます。
再起動しても問題を解決していない場合は、次の方法を試してみてください。
方法2:USBや外付けHDDを取り外して起動を試す
「BOOTMGR is Missing」エラーの原因のひとつに、外部デバイスからの誤起動があります。たとえば、USBメモリや外付けハードディスクが接続された状態だと、パソコンがそれらを起動ドライブと誤認識してしまい、Windowsの起動に失敗することがあります。
手順 1. パソコンの電源を切って、USBメモリ、外付けHDD、SDカードなどすべての外部デバイスを取り外します。
手順 2. 再び電源を入れて、正常に起動するか確認します。
もしこれでエラーが解消されるなら、原因はブート順の優先順位にあります。このような状況を防ぐには、BIOS(またはUEFI)設定で内蔵HDD/SSDを最優先の起動デバイスに設定しておくことが有効です(方法3で詳しく解説します)。
方法3:BIOSで正しいブート順序になっているか確認する
「BOOTMGR is Missing」エラーは、パソコンが誤ったデバイスから起動しようとしているときにも発生します。そのため、BIOS(またはUEFI)設定で起動順序を確認・修正することが重要です。
関連知識:BIOS(バイオス)とは何か?
BIOS(バイオス:Basic Input Output System)は、パソコンで使われる機器の管理と制御を行う役割を持ちます。大きく分けて「Phoenix Award BIOS」「AMI BIOS」「Intel Visual BIOS」「UEFI」の 4 種類があります。
BIOSを起動する方法:スタートメニューの電源ボタンをクリックし、「Shift」キーを押しながら「再起動」をクリックします。「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェア設定」に移動します。その後、「再起動」をもう一度クリックします。BIOSがPCにロードされます。
BIOSを起動して確認する方法は以下の通り:
手順 1. パソコンの電源を入れた直後にF2、F12、Delete、Escなど(機種によって異なります)を連打して、BIOS設定画面を開きます。
手順 2. 「Boot」または「Boot Order(起動順)」という項目を探します。
手順 3. 内蔵HDDやSSD(Windowsがインストールされているドライブ)を一番上に設定します。
手順 4. 設定を保存して、BIOS画面を終了します。
補足:近年のPCでは「UEFI」形式になっている場合もありますが、基本的な手順はBIOSとほぼ同じです。
方法4:古いBIOSが原因?アップデートして対処する
BIOSが古いとエラーメッセージが表示されることがあります。マザーボードのBIOSを更新してください。現在のBIOSバージョンをメモし、製造元のウェブサイトから新しいバージョンをダウンロードしてください。問題がある場合は、製造元にお問い合わせください。
手順 1. まず、マザーボード製造元の公式ウェブサイトやPCメーカーのサイト(必要なアップデートファイルはすべてここにある)から、対象となる最新のBIOSファイルをダウンロードすることから始めます。
手順 2. 次に、ダウンロードしたBIOSファイルを解凍し、DVDやUSBメモリなどにコピー・保存します。
手順 3. その後、BIOSセットアップ画面やメーカーが提供しているアップデートツールから、「Flash BIOS」や「Update BIOS」などのメニューを選択し、保存したBIOSファイルを指定してアップデートを行います。
手順 4. 最後は、画面の指示に従ってアップデートを進め、終了したらPCを再起動します。
具体的なBIOSのアップデート方法は、パソコンメーカーやモデルにより手順が異なるので、常に公式のマニュアルやガイドを参照することが重要です。マザーボードの製造元の指示を常にきちんと守ることが必要です。
📍関連記事:BIOS(バイオス)をアップデート・更新する方法と注意点
方法5:Windowsのインストールメディアでブートセクタを修復する
位置:各パーティションの最初のセクタに存在します。
役割:特定のパーティションのブート情報を含みます。OSがインストールされたパーティションの場合、そのOSの起動を開始するためのコードが含まれています。
ブートセクタを修復するには、WindowsのインストールCDが必要です。
手順 1. コンピュータをシャットダウンします。ケースを開き、クローンドライブ(HDD/SSD)を除くすべてのハードドライブを取り外します。
手順 2. WindowsインストールCDを挿入し、コンピュータの電源を入れます。クローンドライブの代わりにWindowsインストールディスクから起動できるように、起動順序を変更するためにコンピュータのBIOSに入る必要がある場合があります。
手順 3. 「CDまたはDVDから起動するには任意のキーを押してください」というプロンプトが表示されたら、任意のキーを押してWindowsインストールディスクからコンピュータを起動します。
手順 4. Windowsのインストール画面が表示されたら、左下隅にある「コンピューターを修復する」をクリックします。そして、ペレーティングシステムを選択して、「次へ」をクリックしてください。
手順 5. オプション画面が表示されたら「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択します。Windowsは新しいドライブをスキャンし、破損または欠落しているブートセクタを自動的に検出し、修正します。
手順 6. プロセスが完了すると、Windowsはドライブを修復したことを報告します。その後、Windowsインストールメディアを取り出して、コンピュータを再起動できます。これで、新しいSSDまたはハードドライブがWindowsで起動するはずです。
方法6:MBR(マスターブートレコード)を再構築する
位置:ハードディスクの最初のセクタに存在します。
役割:ディスクのパーティション情報を格納し、ブートローダーの一部を含みます。MBRは、オペレーティングシステムを起動する最初の手順です。
エラーメッセージが表示されるのは、おそらくコンピュータのMBRが壊れているためです。コンピュータのMBRを書き換えることができます。ここでAOMEI Partition Assistantをおすすめします。この強力なディスクパーティションツールは、「MBRを再構築」機能を持っています。
手順 1. AOMEI Partition Assistantを起動します。メインコンソールで、システムディスクを選択し、左パネルの「MBRを再構築」を選択するか、システムディスクを右クリックし、ドロップダウンメニューで「MBRを再構築」を選択します。
手順 2. WindowsシステムンによってMBRタイプを選択し、「はい」をクリックします。
手順 3. 「適用」をクリックしてMBRを再構築します。
📍関連記事:マスターブートレコード(MBR)を修復する2つの方法(コマンドプロンプトとAOMEI Partition Assistant)
方法7:Bootrec.exeを実行する
Windowsスタートアップで修復できない場合は、Bootrec.exeを使用してエラーを修復することができます。上述の1~4の手順を繰り返します。5番目の手順で、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」をクリックします。
次に、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /scanos
bootrec /rebuildbcd
方法8:ディスクのエラーチェックで異常を修正する
システムディスク上に不良セクタが存在することはBOOTMGR Is Missingというエラーメッセージが発生したもう1つの理由になります。
手順 1. AOMEI Partition Assistantを実行し、上部にある「テスト」の「不良セクタをチェック」を選択します。
手順 2. 「開始」をクリックしてエラーをチェックします。「高速チェック」を選択すると、チェックは速く完了できます。
まとめ
この記事では、「Bootmgr is Missing」エラーを直す方法を8つ紹介しました。一つ一つ試せば、エラーを修復できると思います。
記事内で紹介したAOMEI Partition Assistantは、「MBRを再構築」と「不良セクタをチェック」だけでなく、実は、オールインワンディスク・パーティション管理ソフトです。データの損失なしでMBR/GPTへの変換、ディスククローンの作成、フォルダやインストール済みプログラムの移動、ブータブルUSB/CDの作成など、強力な機能がたくさん備えています。Windows Serverユーザーであれば、Server版を使用することができます。