Windows11/10/8/7で回復パーティションを安全に削除する方法

Windows 11/10/8/7でディスク領域を解放してボリュームを拡張するために、回復パーティションを削除しても大丈夫ですか?実行中のOSに影響を与えますか?回復パーティションの削除方法は何ですか?この記事では、回復パーティションを安全に削除する方法についてご紹介します。

投稿者 @ゆき 2024年10月24日 @ゆき 最後の更新 2024年10月24日

回復パーティションとは?

回復パーティションはシステムディスクの上にある特殊なパーティションです。通常、日常のデータ保存に使わず、パソコンを工場出荷時や特定の状態に戻すためのデータを保存しています。パソコンを回復パーティションから起動することで、リカバリー作業が行えます。

✎回復パーティションには2種類あります:
1つは、Windows回復環境(WinRE)を保存するパーティションで、WindowsをGPTディスクにインストールすることによって作成されます。通常、Windowsの回復パーティションには、オペレーティングシステム(OS)しか含まれていないため、数百MBのディスク領域を占有します。例えば、Windows10の回復パーティションは450MBだけが必要で、Windows8または7ならもっと少ないです。
もう1つは、出荷前にDell、HP、Lenovoのようなコンピュータ製造元によって作成、プリインストールされ、通常はOEMパーティションとしてマークされます。特定のキー(通常にHPならF9で、DellならF12です)を押すことで、OS、ドライバ、ビルトインアプリケーションを含む工場出荷時のデフォルト設定にコンピュータを復元できます。この回復パーティションは、Windowsの回復ーティションよりも多くの領域を必要とします。

★注意:
回復パーティションの変更や削除を防止するため、回復パーティションには通常ドライブ文字がなく、「ディスクの管理」には「ヘルプ」オプションしか提供されていません。
また、一部のソフトウェアを使って、回復パーティションにドライブ文字を追加して回復パーティションが管理できるようになりますが、そこにファイルを保存したり、その中のファイルを変更したりしないでください。システムの回復プロセスの失敗につながる可能性があります。
システムに問題が発生した時、回復パーティションからパソコンを復元するのは、システムパーティション内のすべてのデータとプログラムを消去するので、やむを得ない場合以外は、そういう手段を使いません。

回復パーティションを削除するのは大丈夫?

ハードディスクの空き容量を増やしたい場合には回復パーティションを削除しても大丈夫ですか?もちろん、実行中のOSに影響を与えることなく、回復パーティションを削除することができます。

普通のユーザーにとっては、回復パーティションがあまりにも多くの領域を占めないので、そのままにしておいたほうがいいです。また、システムが破損したり、故障したり、その動作が遅くなったり、パフォーマンスが低下したりする時、OSを再インストールすることなく、回復パーティションを利用してシステムを復元することができます。
しかし、違う意見を持っているユーザーもいます。回復ドライブ、最近のシステムイメージ、またはWindowsインストールCDのいずれかがあれば、回復パーティションを削除しても大丈夫です。通常、時間が経つにつれて、より多くの個人ファイルとアプリケーションがシステムパーティションに保存されます。回復パーティションはシステムを工場出荷時の状態に戻す場合にのみ役立ちます。最近のバックアップほど有用ではありません。

どの回復パーティションを削除すればよい?

Windowsを次のバージョンにアップグレードするたびに、以前の回復パーティションには十分な空き容量がないことが検出されたら、新しい回復パーティションが作成されます。そのため、Windows11/10にアップグレードした後、HDDの上に複数の回復パーティションがあるかもしれません。

※もし、新しい回復パーティションを作成したくないなら、Windows11/10にアップグレードする前に、回復パーティションのサイズを拡張すればいいです。

Windowsの以前のバージョンで作成された回復パーティションは、不要になったので、ディスク領域を解放するためにその回復パーティションを削除することができます。

また、Windowsを次のバージョンにアップグレードしたあと、工場出荷時のOEMパーティションは正常に機能しません。そのため、この回復パーティション(OEMパーティション)を削除して、ディスク領域を取り戻すこともできます。

回復パーティションを確認する2つの方法

方法①:「ディスクの管理」

Windowsは既存のボリュームを縮小して、その末尾にある空き領域を解放して、新しい回復パーティションを作成するため、「ディスクの管理」でどの回復パーティションはWindows11/10にアップグレードした後、新しく作成されたのかすぐに分かります。

例えば、以下のスクリーンショットのように、Windows 7をインストールした時に100MBの回復パーティションが作成されました。その200MBの回復パーティションがWindows 7をWindows 8にアップグレードした時に作成されたのです。その500MBの回復パーティションがWindows 8をWindows 10にアップグレードした時に作成されたのです。つまり、100MBの回復パーティションと200MBの回復パーティションが不要になって、削除してもよいです。

方法②:「コマンドプロンプト」

「コマンドプロンプト(管理者)」で、「reagentc /info」というコマンド入力して、Windows REの状態を調べてみます。

上記は、0番目のディスクの4番目のパーティションの「\Recovery\WindowsRE」というフォルダにWinREがある、という意味です。

ディスクやパーティションの番号は Diskpartで確認することができます。

diskpart
list disk
select disk 0
list partition

つまり、0番目のディスクの4番目のパーティションは確かに回復パーティションであることです。

回復パーティションを安全に削除する3つの方法

上述のように、「ディスクの管理」では「ヘルプ」オプションしかないので、回復パーティションを削除することができません。次はWindows 7/8/10/11で回復パーティションを削除する他の3つの方法を紹介します。

方法①:回復ドライブの作成中に回復パーティションを削除

USBメモリを利用して回復ドライブを作成する時にPC から回復パーティションを削除することができます。

回復ドライブの作成が終わったら、次のいずれかの操作を行うことができます。

●回復パーティションをPC上に保持したい場合は、「完了」を選択します。

●PCのドライブ領域を解放したい場合、「Delete the recovery partition(回復パーティションを削除します)」 リンクをクリックして、「削除」を選びます。

注:PCによっては、回復パーティションを削除するオプションが表示されない場合があります。このようなPCには、回復パーティションがありません。

※詳細については、このMicrosoftサポート上に掲載された情報を読んでください。

方法②:Diskpartで回復パーティションを削除

Diskpart.exeを使用してコマンドプロンプトからパーティションを削除できます。Windows7を例として、以下の手順に従って、Diskpartで回復パーティションを削除しましょう。

※ノート:それぞれのコマンドをEnterキーで終了する必要があります。

1. 検索ボックスに「diskpart.exe」と入力して、検索結果から「diskpart」を右クリックして、「管理者として実行」を選択します。

2. コマンドプロンプトに「list disk」と入力して、すべてのディスクをディスク番号で表示させます。

3. 「select disk n」と入力して、回復パーティションが存在するディスク(システムディスク)を選択します。nを正しいディスク番号に置き換えてください。

4. 「list partition」と入力して、選択されたディスク上のすべてのパーティションが一覧表示されます。パーティションラベルやパーティション情報を参考にして、削除する回復パーティションがどれか分かります。

※ヒント:「list partition」の代わりに「list volume」コマンドを入力して、すべてのパーティションをボリュームラベルで表示させることで、どれが回復パーティションかも分かります。

5. 「select partition m」と入力します。mは回復パーティションのパーティション番号です。

6. 最後は「delete partition」と入力して回復パーティションを削除します。

📖補足:ほとんどの場合、回復パーティションを正常に削除できますが、「force protected パラメーターを設定しないと、保護されたパーティションは削除できません」というエラーメッセージが表示されることがあります。こういう場合、「gpt attributes = 0x8000000000000000」と入力し、「delete partition」を繰り返したら、回復パーティションを削除できると思います。

Diskpartは、詳細を表示する明確なインターフェイスがないし、回復パーティションを削除できますが、間違ったパーティションを削除する可能性があります。それに、操作をやり直すことができません。そのため、Diskpartに精通していない人にとっては、それは良い選択ではないと思います。

方法③:パーティション管理フリーソフトで回復パーティションを削除

AOMEI Partition Assistantはパーティション管理ソフトで、回復パーティションを安全に削除し、ディスク領域を解放することができます。次は、このツールはどのように働くかを見てみましょう:

1. このフリーソフトをダウンロードし、インストールし、開きます。

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2. 対象の回復パーティションを右クリックし、「パーティションを削除」を選択します。

3. ポップアップウィンドウで「パーティションの高速削除」を選択し、「はい」をクリックします。

※他の削除方式を選択したい場合、AOMEI Partition Assistant Professionalにアップグレードする必要があります。これだけでなく、有料版はアプリを2つのパーティション間で移行、SSDにOSを移行、ブータブルメディアを作成、データを失うことなくMBRとGPTの間でディスクを変換することができます。

4. 削除後、回復パーティションは「未割り当て」として表示されます。仮想結果を確認し、問題なければ「適用」をクリックします。

たった数秒で、回復パーティションが削除されました。AOMEI Partition Assistantの「パーティションを結合」機能を使用して、この未割り当て領域を他のパーティションに追加することができます。或いは「パーティションを作成」を使用して、この未割り当て領域で新しいパーティションを作成することができます。

削除した回復パーティションを復元する方法

Windows 11、10、8、7で回復パーティションを誤って削除してしまった場合には、AOMEI Partition Assistantのような強力なサードパーティ製パーティション管理ソフトを使用して、失われたパーティションを簡単に復元することができます。

✎紛失したパーティションを復元する前に、データの損失を防ぐために以下のことに注意してください:
ハードディスク上で操作を実行しないでください。
ハードディスクを再フォーマットしないでください。
パーティションテーブルを再構築しないでください。
新しいデータをパーティションに追加しないでください。

1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードし、インストールし、実行します。

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2. ツールバーの「復元」をクリックし、ドロップダウンメニューから「パーティションを復元」を選択します。

3. 「パーティションを復元」画面で削除した回復パーティションを含むディスクを選択し、「次へ」をクリックします。

4. 「高速スキャン」を選択します。

※「高速スキャン」は「完全スキャン」より早いため、最初にこのオプションを選択することをお勧めします。高速スキャンを使用して紛失したパーティションを見つけない場合は、完全スキャンを試すことをお勧めします。

5. 復元したい回復パーティションを選択し、「続行」をクリックします。

6. 回復パーティションの復元が完了した後、Windows「ディスクの管理」に移動して、パーティションが正常に復元されているかどうかを確認できます。

※もし、削除した回復パーティションに重要なデータがあれば、AOMEI Partition Assistantを使用して、回復パーティション全体を復元することなく、データを復旧することもできます。

回復パーティションを作成する方法

1. コマンドプロンプトを管理者として実行し、diskpartを起動します。

2. 以下のコマンドを使用して回復パーティションを作成します。

select disk 0
create partition primary size=3072
format quick fs=ntfs label="Recovery tools"
assign letter="T"
set id="de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac"
gpt attributes=0x8000000000000001
★注意:
select disk、create partition、assign letterの値は、それぞれの環境に応じて適切な値に置き換えてください。select diskで指定する値は、list diskコマンドで確認できます。
回復パーティションの容量は1GiBが公式の推奨値ですが、ここでは3GiBを確保します。
回復パーティションを作成するには、ディスクに十分な空き領域が必要です。不足している場合は、「ディスクの管理」またはAOMEI Partition AssistantでCドライブなどを縮小して必要な空間を確保してください。
set idとgpt attributesが重要です。これらのプロパティを設定することで、回復パーティションとして認識されます。

3. 回復パーティションが正しく作成された場合、以下のように表示されます。

回復パーティション削除に関するよくある質問

Q1:回復パーティションを削除するとどうなりますか?

A1:回復パーティションを削除すると、システムのトラブルシューティングや復元機能が利用できなくなります。必要な場合にシステムを元の状態に戻すことが難しくなる場合があります。

Q2:回復パーティションを削除する方法を教えてください。

A2:回復パーティションを削除するには、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、diskpartを実行します。次に、「select disk」コマンドで対象のディスクを選択し、「list partition」コマンドで回復パーティションを確認します。最後に、「delete partition」コマンドで回復パーティションを削除します。

Q3:回復パーティションを削除する際の注意点はありますか?

A3:回復パーティションを削除する前に、重要なデータやファイルはバックアップしておくことを強くおすすめします。誤って他のパーティションを削除しないように慎重に操作してください。

Q4:回復パーティションを削除しても問題ないですか?

A4:回復パーティションは重要なシステム機能を提供するため、削除することは推奨されません。回復パーティションを削除する場合には、再度作成することが難しいことや、システムの安定性に影響を及ぼす可能性があることを考慮してください。

Q5:回復パーティションを削除した後、元に戻す方法はありますか?

A5:回復パーティションを削除した後、元に戻すことは一般的に難しいです。もし回復パーティションを復元したい場合は、再インストールやAOMEI Partition Assistantのようなデータ復旧サービスを利用することが必要になるかもしれません。

結語

ご覧のように、この記事では、回復パーティションとは何か?パソコンのハードディスクの空き容量を増やすために回復パーティションを削除できるか、削除方法は何かについては詳しくご紹介しました。もし、この記事が役立つなら、友達や家族と共有しましょう!また、何か質問や提案がある場合は、support@aomeitech.comまでご連絡ください。よろしくお願いします。