VHDX(仮想ハードディスク)をBitLockerで暗号化する方法

デジタル化が進む現代において、データの安全性は最重要課題の一つです。大切なファイルをUSBメモリや外付けHDDに入れて持ち運ぶ際、「もし紛失したらどうしよう?」と不安に思ったことはありませんか?この記事では、VHDX(仮想ハードディスク)をBitLockerで暗号化し、データを安全に持ち運ぶための強力な方法を、初心者の方でも理解できるように徹底解説します。この技術を使えば、例えデバイスを紛失しても、中のデータが盗み見られる心配はなくなります。安心・安全なデータ管理を始めましょう!

投稿者 @ひとみ 2025年11月21日 @ひとみ 最後の更新 2025年11月21日

仮想ディスク(VHDX)とは?

VHDXは「仮想ハードディスク」と呼ばれるファイル形式です。例えるなら、物理的なHDDやSSDと同じ機能を持つ「箱」の役割を、単なるファイルとしてPCの中に作り出します。このファイル(箱)の中に、機密性の高いデータやプログラムをまとめて保存できます。

仮想ハードディスクのメリット:持ち運びやすく、使いたいときだけマウント(接続)して使えるため、普段はPCから隔離した状態にできます。

👉VHDXの主な特徴とVHDとの違い

特徴 VHD(旧形式) VHDX(新形式)
最大容量 2TBまで 64TBまで
対応OS Windows XP以降 Windows 8 / Server 2012以降
信頼性 標準的 ジャーナリング構造によりデータ破損に強い
パフォーマンス 標準的 4KBアライメント対応などで向上

VHDX形式は、従来のVHD形式よりも容量がかなり大きくなり、信頼性やパフォーマンスも良くなっています。そのため、Hyper-Vなどの仮想化環境だけでなく、テスト環境の構築や、今回のように安全なデータコンテナとしても広く使われています。このVHDXファイルをWindowsの機能で「マウント」すると、普通の物理ドライブと同じように扱えるのが大きなポイントです。

BitLockerとは?なぜ暗号化が必要なのか?

BitLockerとは、Microsoft Windowsに標準で搭載されているドライブ全体の暗号化機能です。この機能を利用すると、PCの内蔵ストレージ(HDD/SSD)やUSBメモリ、外付けHDDといった記憶媒体に保存されている全てのデータを、強力な暗号化アルゴリズム(AESなど)で保護することができます。

👉なぜ暗号化が必要なのか?

デジタル時代の今、情報漏洩のリスクは常に存在しています。 特に、パソコンや記憶媒体の紛失や盗難は、企業や個人にとって最も深刻な情報漏洩の原因の一つです。 データを暗号化しておくことで、パソコンやUSBメモリが盗まれたり失くなったりしても、パスワード(鍵)がなければ他の人はデータを読むことができません。 これによって、情報漏洩を防ぐことができます。

VHDXとBitLockerを組み合わせる最強のセキュリティ対策

VHDXとBitLockerを一緒に使うことで、とても柔軟で強いセキュリティの環境を作ることができます。これは、データを保存するための「暗号化された金庫」をPCの普通のファイルとして作るイメージです。

組み合わせるメリット
  • データの分離と集中管理:重要なデータはVHDXファイルにだけ保存し、そのファイルをBitLockerで暗号化します。これによって、OSのシステムファイルや他の普通のデータとは完全に分けられ、セキュリティのリスクを減らすことができます。

  • 必要な時だけアクセス:普段はVHDXファイルをアンマウント(接続解除)しておき、必要なときだけパスワードを入力してマウント(接続)することで、ドライブとしてアクセスできるようにします。 これにより、PCが起動中でも、アンマウント状態であれば、VHDXファイル内のデータは暗号化されたまま保護され、不正アクセスから守られます。

  • 移植性と移動の安全性:VHDXファイルはただのファイルなので、USBメモリやクラウドストレージ(OneDriveなど)に簡単に移動したりコピーしたりできます。BitLockerで暗号化されているので、移動先で万が一VHDXファイルが他の人に盗まれても、データが解読される心配はありません。

この方法は、秘密のデータを持ち運びたい時や、会社の共有パソコンで自分だけの安全な作業スペースを作りたい時に、とても役立つ「最高のセキュリティ対策」の一つです。

【実践】BitLocker仮想ディスクの作成手順

初心者の方でも迷わないように、VHDXを作成し、BitLockerで暗号化する具体的な手順を説明します。

Windowsの標準機能で実行可能ですが、AOMEI Partition Assistantは、これらのプロセスを補完し、さらに強化する多くの役立つ機能を提供します。

👍AOMEI Partition Assistantの活用点

①VHDX/VHDの作成・管理

  • 直接ソフトウェア内で仮想ディスク(VHD/VHDX)を作成し、初期化する機能を提供しています(Windows標準の「ディスクの管理」を使用する手間を省けます)。
  • 作成したVHDXファイルに対して、パーティションの作成やサイズ変更などの管理操作をグラフィカルなインターフェースで簡単に行えます。

②BitLockerの統合管理

  • Windowsのコントロールパネルを経由せずに、AOMEI Partition Assistantのインターフェースから直接BitLockerの有効化/無効化、パスワード変更などの操作を実行できます。
  • 特に、Windows HomeエディションのユーザーでもBitLocker機能を利用できるようにする機能は、OSの制約を超える点で非常に有用です。

③パーティションの柔軟な操作

BitLockerで暗号化されたドライブであっても、セキュリティ機能とは独立して、パーティションのリサイズや移動などの基本的な管理操作をデータ損失のリスクを最小限に抑えて実行できます。これは、VHDXディスク内のパーティションを後から調整したい場合に便利です。

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注:デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。※保証:❶24時間メールサポートを提供します。❷90日以内無条件で返品・返金致します。

ステップ 1. VHDXディスクの作成

1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードしてインストールします。「仮想ディスク」タブをクリックした後、「VHDの作成」オプションを選択します。

2. 仮想ディスクの場所とサイズを指定できます。「参照」をクリックして、VHDを作成する場所を選択します。仮想ディスクのファイル名を入力し、「保存」をクリックしてください。

オプションで、「詳細設定」オプションをクリックして、仮想ハードディスクのフォーマットと種類を設定することもできます。(デフォルトでは、VHDX形式と「可変容量」タイプが選択されています。)

3. 仮想ディスクの場所とサイズを設定したら、「OK」をクリックしてVHDの作成を開始します。

4. リロードプロセスが完了すると、VHDが正常に作成されたことが表示されます。VHDは自動的に接続されます。

ステップ 2. VHDXの初期化とマウント

次に、作成した仮想ディスクをPCが使えるように初期化し、フォーマットを行います。

1. ディスクの初期化

新しく追加されたディスク(通常は一番下のディスク番号)を右クリックし、「ディスクの初期化」を選択します。パーティションスタイルはGPT(GUIDパーティションテーブル)を選択して「OK」をクリックします。ツールバーにある「適用」をクリックし、操作を確認し、問題なければ「続行」をクリックして、ディスクの初期化を実行します。

2. 新しいシンプルボリュームの作成

初期化後の「未割り当て」領域を右クリックし、「パーティションを作成」を選択します。ウィザードに従い、ドライブ文字を割り当て、NTFS形式でフォーマットを完了させます。ツールバーの「適用」をクリックして新規パーティションの作成を実行します。

3. マウント状態の確認

フォーマットが完了すると、エクスプローラーに新しいドライブとして表示され、マウント(接続)された状態になります。このドライブが、BitLockerで暗号化する対象となります。

ステップ 3. BitLockerによる暗号化の実行

最後に、マウントされた仮想ドライブに対してBitLockerを有効化し、暗号化を実行します。

1. AOMEI Partition Assistantをインストールして開きます。画面上部の「ツール」タブをクリックし、「BitLocker」を選択します。

2. すべてのドライブ(オペレーティングシステムドライブ、固定データドライブ、リムーバブルドライブなど)が表示されたら、暗号化したいドライブを見つけ、「BitLockerを有効化」をクリックします。

※注:これはNTFSパーティションに対してのみ暗号化を提供します。FATまたはFAT32を使用している場合は、AOMEI Partition Assistantを使用してNTFSに変換してください。

3. ドライブを暗号化するためのパスワードを二回入力し、「次へ」をクリックします。

4. 回復キーをバックアップする方法「ファイルに保存」または「回復キーを印刷」を選択します。

※注:回復キーを暗号化ドライブに保存しないでください。たとえば、Dドライブを暗号化した場合、回復キーをDドライブに保存することができません。

5. 次に、「次へ」ボタンをクリックして暗号化プロセスを開始します。現在のシステムドライブを暗号化する場合、パソコンを再起動して「Windows PE」(Windowsプレインストール環境)から起動する必要があります。プログラムは該当PC上にWindows PEを自動的に作成します。

6. 暗号化プロセスが完了したら、「完了」をクリックします。

👍安全な持ち運びと運用方法のコツ
作成した暗号化VHDXファイルをUSBメモリや外付けHDDにコピーすれば、どこへでも安全に持ち運びできます。
データを読み書きしたいときは、VHDXファイルをダブルクリックしてマウントし、BitLockerのパスワードを入力するだけです。

AOMEI Partition Assistantは、BitLockerやVHDXの管理以外にも、多くの強力なディスク管理機能を提供しており、PCのメンテナンスやアップグレードに役立ちます。

主な機能 概要
パーティションのリサイズ/移動 データを失うことなくパーティションのサイズを変更し、未割り当て領域を効率的に活用します。
パーティションの分割/結合 1つのパーティションを複数に分けたり、隣接するパーティションを結合したりできます。
OSをSSD/HDDへ移行 Windowsの再インストールなしに、OSとブート関連ファイルを新しいSSDやHDDに移行できます。
ディスククローン ハードディスク全体または特定のパーティションを別のドライブにコピーし、アップグレードやバックアップに利用できます。
MBR/GPT変換 データ損失なしにディスクをMBR形式とGPT形式間で変換できます。
MBRの再構築 マスターブートレコードが破損した場合に修復し、システムの起動問題を解決します。
PCクリーナー/大容量ファイル検索 ジャンクファイルの削除や大容量ファイルの特定・管理を行い、ディスクの空き容量を増やします。

結論:安心を手に入れるための最初の一歩

仮想ディスク(VHDX)とBitLockerの組み合わせは、データを安全に持ち運ぶための最もシンプルで効果的な方法です。この技術をマスターして、情報漏洩のリスクから解放され、より安心してデジタルライフを送りましょう。

この記事では、Windowsの仮想ハードディスク(VHDX)をBitLockerで暗号化して、安全にデータを保護・持ち運ぶ方法が解説されています。まず、VHDXとはファイルとして存在する仮想的なディスクで、実際のHDDやSSDと同じようにマウントして使える点が特徴です。BitLockerはドライブ全体をAESなどで暗号化するWindows標準機能で、仮想ディスクと組み合わせることで、物理ストレージとは切り離された「暗号化された金庫」のような領域を作ることができます。アンマウント時には中身が暗号化されたまま保護され、USBメモリなどにコピーしても安全性を維持できます。

次に、具体的な設定手順が紹介されています。まずAOMEI Partition Assistantを使ってVHDXファイルを作成・初期化し、GPT形式でパーティションを作成・フォーマットします。次に、同ツールからBitLockerを有効化し、パスワード入力および回復キーの保存を行います(注意として、回復キーを暗号化対象のドライブには保存しないことが推奨されます)。暗号化が完了したら、VHDXファイルは必要なときだけマウントしてアクセスできるようになり、通常時は暗号化状態で安全に保管できます。