はじめに

BCD（ブート構成データ）ファイルは、Windowsオペレーティングシステムで使用されるブート構成データを保存する形式です。これは、かつてのWindowsバージョンで使用されていたboot.iniファイルに代わるもので、システムを起動するために必要な情報が含まれています。このデータは、EFIシステムパーティション（ESP）や、MBRシステムの場合はシステム予約済みパーティションに保存されています。

ブートの問題は、ブート構成データ（BCD）ファイルの破損や消失、ブートセクターの損傷、システムアップデートの失敗、ウイルス攻撃、他のソフトウェアとの競合など、さまざまな原因で発生します。AOMEI Partition Assistantの「ブート修復」機能を使えば、こうしたブートの問題を簡単かつ効果的に解決できます。

🔍ブート修復機能の使用シナリオ

システムが起動しない場合：「ブート構成データファイルが見つかりません」や「ブート構成データファイルが破損しています」といったエラーメッセージが表示される。

アップデート後の起動失敗：システム更新やアップグレード後にブート構成が破損。

マルチシステムブートの競合：複数のOSが存在する環境で、ブート構成ファイルが競合。

ブートセクターの損傷：ウイルス攻撃やその他の原因でブートセクターが損傷。

これらの問題が発生すると、PCが起動できなくなり、仕事や作業が中断されることがあります。AOMEI Partition Assistantの「ブート修復」機能を使うことで、これらの問題を迅速に解決し、PCの正常なブート状態を取り戻すことができます。

AOMEI Partition Assistantでブート修復を行う方法

このツールは、システムブートの問題を解決する際に非常に有用です。なお、この「ブート修復」機能を利用するには、AOMEI Partition AssistantのProfessional版、Server版、またはそれ以上の有料版へのアップグレードが必要です。

ステップバイステップでシステムのブートを修復する方法

ローカルPCでのブート修復手順

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantををインストールして起動します。メイン画面で「復元」タブを選択し、「ブート修復」をクリックします。

ステップ 2. ポップアップで「次へ」をクリックし、システムのブートエントリのスキャンを開始します。

ステップ 3. スキャンが完了すると、システムパスやバージョン、ブートステータスが表示され、修復可能なエントリを選択できます。

現在のディスクに修復するか、別のディスクに修復するかを選択できます。デフォルトでは、現在のディスクに修復されます。

ステップ 4. 修復したいエントリを選んで「修復」をクリックし、ブート修復を開始します。

ステップ 5. 修復が完了するまで待ちます。修復が成功した場合、 「修復に成功しました」という結果が表示されます。

起動できないPCでのブート修復手順

ステップ 1. 別の動作しているPCにAOMEI Partition Assistantをインストールし、「復元」→「ブート修復」とクリックし、「ブータブルディスクを作成」をクリックしてWinPE用のブート修復ディスクを作成します。

ステップ 2. 起動できないPCをWinPEディスクで起動します。ブート修復ツールが自動的にロードされ、スキャンが始まり、修復可能なブートエントリが表示されます。

ステップ 3. 修復したいエントリを選び、「修復」ボタンを押して処理を開始します。

ステップ 4. 修復が完了したら、ブータブルディスクを取り外し、元のシステムドライブからPCを起動します。

まとめ

上記の手順を行うことで、AOMEI Partition Assistantを使ってローカルPCや起動しないPCのブート問題を簡単に修復できます。また、AOMEI Partition Assistantには「データ復元」や「パーティション復元」機能も搭載されており、重要なデータやパーティションの復元にも役立ちます。

※注意：Windows Vista以前のバージョンはサポートされていませんが、その他のすべてのWindowsシステムに対応しています。