BitLockerは必要か?使うべきかどうかと設定方法を解説

BitLockerは、Windowsに標準搭載されているディスク暗号化機能で、個人情報や機密データを保護するための効果的なツールです。しかし、「BitLockerは本当に必要なのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。この記事では、BitLockerの概要、必要性、設定方法を分かりやすく解説します。

ひとみ

投稿者:ひとみ/更新日:2024年12月11日

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質問:BitLockerは必要か?

最近、仕事用のノートパソコンにWindowsがプリインストールされていて、その中で「BitLocker」という機能を見かけました。最初は「なんだこれ?」と思いましたが、調べるうちに、その重要性と便利さに気づきました。ただ、使うかどうかは迷っていました。

🤔BitLockerは必要?使うべきかどうか?

BitLockerは、Microsoftが提供するドライブ暗号化ツールで、Windows 10 ProやWindows 11 Proなどのエディションに搭載されています(Home版では利用できません)。このツールは、ディスク全体を暗号化することで、データを外部からの不正アクセスや漏洩から守る役割を果たします。

BitLockerのメリット

BitLockerが必要かどうかを考えるとき、次のポイントを基準にしてください。

1. デバイスを持ち歩くかどうか

BitLockerが特に役立つのは、外出先でパソコンを使う場合です。リモートワークや外出先での作業が多い場合、パソコンを持ち歩くことが頻繁にあります。もしパソコンを紛失してしまったとき、データが他人に見られるのは避けたいので、この点は大きなメリットです。

2. 保存しているデータの重要性

個人用ならそこまで気にしないかもしれませんが、仕事用のファイル、特に顧客情報や機密データを扱っている場合、BitLockerの暗号化は心強い機能です。

3. セキュリティと利便性のバランス

一方で、起動時の認証や暗号化処理が手間になることもあります。特に、プライベートな用途ではそこまで厳重なセキュリティが不要な場合もあります。

BitLockerの設定方法

ノートPCや外付けドライブを持ち運ぶ際、盗難や紛失に備えてデータを暗号化する場合、BitLockerが必要です。また、個人情報やビジネスに関する重要なデータを保存している場合、BitLockerを有効にすることをお勧めします。以下の内容で、BitLockerの設定方法を説明します。

🍅関連記事:「Bitlockerの設定&解除」簡単な手順でデータを守る方法|Bitlockerの使い方

方法1. コントロールパネルからBitLockerを設定する

BitLockerをオンにするかオフにするか検討する前に、最初にチェックすべきことは、お使いのOSがこの機能をサポートしているかどうかです。現時点では、BitLockerは以下のOSで利用可能です:

Windows VistaおよびWindows 7:EnterpriseとUltimateエディション
Windows 8および8.1:ProとEnterpriseエディション
Windows Server:2008以降
Windows 10/11:Pro、Enterprise、Educationエディション

利用可能を確認した後、コントロールパネルからBitLockerを有効化・無効化することができます。

ステップ 1. コントロールパネルに移動し、「システムとセキュリティ」を選択し、「Bitlockerドライブの暗号化」をクリックします。指示に従って、希望するドライブにBitlockerを有効にします。

BitLockerを有効にする

ステップ 2. 「回復キーのバックアップ方法を指定してください。」のウィンドウが表示されます。3つの方法があります。回復キーのバックアップ方法を指定し、「次へ」をクリックします。

Microsoftアカウントに保存する(WindowsにサインインしているMicrosoft アカウントに、回復キーを保存します。 保存した回復キーは、マイクロソフト社のホームページで確認できます。)
ファイルに保存する(暗号化するドライブ以外の場所に、回復キーをテキスト形式で保存します。 必要に応じて、USBメモリや外付けハードディスクなどを接続してください。)
回復キーを印刷する(回復キーを印刷します。 必要に応じて、プリンターを接続し、印刷を準備します。)

回復キーのバックアップ

ステップ 3. 「ドライブを暗号化する範囲の選択」で、暗号化する範囲を指定します。

ドライブ全体を暗号化する
使用済みの領域のみ暗号化する(使用済みの領域のみ暗号化します。 空き領域や削除されたデータは暗号化されませんが、ドライブ全体を暗号化するよりも早く完了します。) 

ドライブを暗号化する範囲を指定

ステップ 4. 「使用する暗号化モードを選ぶ」で使用する暗号化モードを指定します。Windows 10のみで使用する予定がないのであれば新しい暗号化モードを、Windows 10以前のOSでも使用予定があるのであれば互換モードを選択します。

使用する暗号化モードを選択

ステップ 5. 「暗号化の開始」をクリックします。構成が完了すると、Bitlockerはドライブの暗号化を開始します。このプロセスはデータのサイズに応じて時間がかかる場合があります。Bitlockerが作業を行うのに時間をかけ、お待ちください。

暗号化の開始

📍もしUSBメモリや外付けHDDなどのデバイスを暗号化したい場合、「BitLocker To Go」を利用することができます。 

コントロールパネルからBitLockerを無効にすることもできます。コントロールパネルを開き、「システムとセキュリティ」→「BitLockerドライブ暗号化」→「BitLockerを無効にする」をクリックします。

BitLockerを無効にする

方法2. BitLocker管理ツールからBitLockerを設定する

AOMEI Partition Assistantは、ディスクやパーティションの管理だけでなく、BitLocker暗号化の操作も簡単に行える便利なツールです。複雑な操作が不要で、初心者から上級者まで幅広いユーザーに対応します。BitLockerの設定や解除が必要な方にとって、安心して利用できる信頼性の高いソフトウェアです。ぜひダウンロードしてお試しください~ヽ(〃'▽'〃)ノ☆!

★AOMEI Partition Assistantのメリット
操作が簡単で直感的:BitLocker関連の操作も、数回クリックするだけで完了します。
オールインワンのディスク管理:BitLocker管理機能に加え、パーティション操作やディスクのクローン作成など、ディスク管理全般をカバー。
幅広いWindowsサポート:Windows 11/10/8/7と幅広いOSに対応。
時間の節約:複雑なコマンド操作や設定を必要とせず、スムーズにBitLocker管理が行えます。
Partition Assistant Product box
AOMEI Partition Assistant
強力なBitLocker暗号化機能:簡単かつ快適にセキュリティを強化
  • 簡素化されたBitLocker管理
  • Windows10・11のHome版でも対応
  • 安心なデータ保護
  • 簡単な暗号化
  • 強力なセキュリティ管理

ステップ 1. AOMEI Partition Assistant Professionalをインストールして開きます。画面上部の「ツール」タブをクリックし、「BitLocker」を選択します。

BitLocker

ステップ 2. すべてのドライブ(オペレーティングシステムドライブ、固定データドライブ、リムーバブルドライブなど)が表示されたら、暗号化したいドライブを見つけ、「BitLockerを有効化」をクリックします。

Dドライブを暗号化

※注:これはNTFSパーティションに対してのみ暗号化を提供します。FATまたはFAT32を使用している場合は、AOMEI Partition Assistantを使用してNTFSに変換してください。

ステップ 3. ドライブを暗号化するためのパスワードを二回入力し、「次へ」をクリックします。

パスワードを設定

ステップ 4. 回復キーをバックアップする方法「ファイルに保存」または「回復キーを印刷」を選択します。

回復キーバックアップ方法

※注:回復キーを暗号化ドライブに保存しないでください。たとえば、Dドライブを暗号化した場合、回復キーをDドライブに保存することができません。

ステップ 5. 次に、「次へ」ボタンをクリックして暗号化プロセスを開始します。現在のシステムドライブを暗号化する場合、パソコンを再起動して「Windows PE」(Windowsプレインストール環境)から起動する必要があります。プログラムは該当PC上にWindows PEを自動的に作成します。

システムドライブを暗号化

ステップ 6. 暗号化プロセスが完了したら、「完了」をクリックします。

暗号化完了

AOMEI Partition Assistantを利用して簡単にBitLockerを無効にすることもできます。復号化したい暗号化ドライブを見つけ、「BitLockerを無効化」オプションをクリックします。

BitLockerを無効化

まとめ

BitLockerが必要かどうかは、個々の状況に大きく依存します。外出先でパソコンを頻繁に利用する、機密性の高いデータを扱っている、デバイスが盗難や紛失するリスクが高いような場合は、BitLockerの使用を検討すると良いでしょう。一方、日常的な利用やプライベート用途では、必ずしも必要ではない場合もあります。ただ、設定しておくことで大切なデータを守れる安心感が得られるのは間違いありません。

BitLockerに関するよくある質問

1. ビットロッカーは安全ですか?

はい、BitLockerは非常に安全な暗号化機能とされています。Microsoftが提供するBitLockerは、AES(Advanced Encryption Standard)アルゴリズムを使用し、128ビットまたは256ビットのキー長でデータを暗号化します。パスワード、PIN、USBキー、またはTPMといった複数の認証方法を組み合わせて使用可能です。BitLockerはドライブ全体を暗号化するため、未許可のアクセスやデータ盗難を防ぎます。

2. BitLockerは速度に影響しますか?

BitLockerはAES暗号化を使用します。AES-NI(Advanced Encryption Standard New Instructions)対応のプロセッサでは、暗号化・復号化が高速に行われ、パフォーマンスへの影響は最小限に抑えられます。最新のハードウェアを使用している場合、BitLockerの速度への影響は実質的に無視できるレベルです

3. BitLockerとBitLocker To Goの違いは何ですか?

内蔵ディスクを暗号化する場合はBitLocker、USBメモリや外付けHDDを暗号化する場合はBitLocker To Goを使用します。

特徴 BitLocker BitLocker To Go
対象 内蔵ストレージ リムーバブルストレージ
認証方法 TPM、PIN、USBキー パスワード、スマートカード
持ち運びへの対応 不適
必要なハードウェア TPM(推奨) 不要
ひとみ
ひとみ・編集者
ひとみは、パソコンに関わるヘルプドキュメント、基礎知識、リソースなどを書いています。そのほか、バックアップ&復元、クローン、ディスク&パーティションの管理などの記事もたくさん持っています。分かりやすく、手順が追いやすい文章を心がけ、ユーザーがトラブルをスムーズに解決できるように工夫しています。専門用語を適切に解説し、異なる知識レベルの読者にも理解しやすい文章を心がけています。信頼性の高い情報を見極め、最新のトレンドやテクノロジー動向にも常に注意を払っています。