ディスクコピーの基礎から、SSDへの換装・起動までの流れを丁寧にご紹介。HDDからの引っ越しに最適です。
「Windows 10の動作が遅くなってきた」
「古いHDDをSSDに交換して快適に使いたい」とお考えではありませんか?
そんなときに便利なのが、ディスクを“丸ごとコピー”するディスククローンという方法です。
ディスクコピーを行えば、OS・アプリ・データをすべてそのまま新しいSSDに移行できるため、わざわざ再インストールする手間がかかりません。
この記事では、Windows10でディスクを丸ごとコピーする方法と、SSDへの換装手順を丁寧に解説いたします。
ディスクコピーとは、現在お使いのパソコン内蔵ディスク(HDDやSSD)に保存されているすべてのデータを、別のディスクにまるごと複製する作業のことを指します。このコピーには、単なるファイルやフォルダだけでなく、Windows 10のシステムファイル、プログラム、設定、隠しパーティションなどもすべて含まれます。
▸ 通常のコピーとの違い:通常、ファイルやフォルダをコピーする場合は、エクスプローラーで操作しますが、それでは「Windows自体の動作に関わる部分」はコピーされません。一方、ディスクコピー(クローン)を使えば、今のWindows環境をそのまま別のディスクに移すことができるため、コピー先のディスクを取り付ければ、すぐに同じ環境で起動できます。
📌 どんなときに使うの?
以下のような場面で、ディスクコピーはとても役立ちます。
① HDDからSSDへ換装したいとき
パソコンの動作が重いと感じたとき、HDDを高速なSSDに交換(換装)すると大幅なスピードアップが見込めます。ディスクコピーをすれば、Windowsを再インストールせずに、今の環境をそのままSSDへ移行できます。
② 新しいディスクへ引っ越ししたいとき
元のディスクが古くなったり、容量が足りなくなってきた場合、大容量の新しいディスクへ移行する際にも便利です。ディスクコピーをすれば、面倒な設定のやり直しが不要です。
③ 故障に備えてバックアップを取りたいとき
ディスク全体のコピーを保存しておくことで、万が一の故障やウイルス感染の際にも、すぐに元の状態を復元できます。これは「システム全体のバックアップ」として活用される方法です。
ディスクコピーを行う前に、いくつか準備しておくべきことがあります。スムーズに作業を進めるためにも、以下の項目をチェックしておきましょう。
① 新しいSSDまたはHDD(コピー先):コピー元のディスクと同じか、それ以上の容量を持つSSDやHDDを用意しましょう。
② 接続用のケーブルまたはケース:SATA to USB変換ケーブル(外付け用)またはSSD用の外付けケース(2.5インチ対応)を用意しましょう。これがないと、クローン作業中に2台のディスクを同時に接続できません。
③ ディスククローンソフト:ディスクコピーには専用のクローンソフトが必要です。ここでおすすめしたいのは、専門のクローンソフトAOMEI Partition Assistantです。AOMEI Partition Assistantは初心者の方でも簡単に扱えるよう設計されており、以下のような特長があります。
✅ わかりやすい日本語インターフェース
✅ ワンクリックでHDDからSSDへクローン可能
✅ システムファイル・パーティションも完全移行
✅ GPT/MBR形式にも対応
また、処理速度にも優れており、コピー時間を大幅に短縮できるため、お忙しい方でもスムーズに作業を終えられます。それでは、実際にWindows 10のディスクをまるごとコピーする方法をご紹介いたします。
以下の手順に沿って操作すれば、初心者の方でも安心して作業を進めることができます。
ステップ 1. まず最初に、クローン元のディスク(現在使っているHDDなど)と、クローン先のディスク(新しいSSDなど)を同時にパソコンに接続します。
ステップ 2. AOMEI Partition Assistantをダウンロードし、インストールして起動しましょう。
ステップ 3. クローンしたいディスクを右クリックして「ディスクをクローン」を選びます。
ステップ 4. クローン先のディスク(新しいHDD/SSD)を選択し、「次へ」をクリックします。
ステップ 5. クローン元のディスクとクローン先のディスクが表示されます。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。
ステップ 6. 問題がなければ「確認」ボタンをクリックします。ツールバーの「適用」をクリックし、「続行」をクリックます。
ディスクのクローン作業が完了したら、いよいよSSDへの換装と起動確認に移ります。
ステップ 1. すべての作業を終了し、パソコンの電源をシャットダウンします。
ステップ 2. ACアダプターや電源ケーブルも外し、完全に通電しない状態にします。ノートPCの場合は、バッテリーも取り外すと安全です(取り外せる場合)。
ステップ 3. ドライバーなどを使い、パソコン本体の裏蓋(カバー)を開けます。機種によってはネジを数本外す必要があります。
ステップ 4. 現在搭載されているHDD(または古いSSD)の取り付け位置を確認します。ケーブルを優しく抜き、固定用のネジやブラケットを取り外してHDDを取り出します。
ステップ 5. クローンを作成したSSDを、HDDが接続されていた場所に差し込みます。ケーブルをしっかり接続し、取り外したネジ・ブラケットなどを元通りに固定します。
ステップ 6. パソコンの裏蓋を閉じ、ネジで固定します。バッテリーや電源ケーブルを元通りに接続し、パソコンの電源を入れます。
ステップ 7. 多くのパソコンでは、SSDをHDDと交換した場合、自動的にSSDから起動します。Windowsのロゴが表示され、通常どおりデスクトップが開けば成功です。
ステップ 8. もし起動できない、或いは「No Boot Device」と表示される場合は、起動直後に[F2]、[DEL]、[ESC]などのキーを押してBIOS画面に入ります。
ステップ 9. 「Boot(ブート)」タブから起動順序(Boot Priority)を表示します。SSDが一番上に設定し、設定を保存して再起動します。
ワンポイント:古いHDDの再利用
換装後の古いHDDは、外付けストレージケースに入れれば外付けHDDとして再利用可能です。バックアップやサブドライブとして活用できますので、捨てずに取っておくのもおすすめです。
このように手順をしっかり踏むことで、安全かつ確実にSSDへ換装し、Windows 10を起動させることができます!
ディスクコピーは、Windows 10の環境をそっくりそのまま新しいストレージへ移行できる非常に便利な方法です。特に、HDDからSSDへ換装することで、起動速度やアプリの動作が大幅に向上します。本記事で紹介した手順を参考に、事前準備からクローン作業、そしてSSDへの換装・起動まで、順を追って丁寧に行えば、初心者の方でもスムーズにディスクコピーが実現できます。