驚きのパフォーマンス向上！HDDをSSDに交換し、SSDから起動する方法

HDDとSSDの概念と基本的な違い

HDDとは、「ハードディスクドライブ」の略称で、コンピュータ内で主にデータを保存するためのデバイスの一つです。SSDとは、「ソリッドステートドライブ」の略で、データを保存するためのストレージデバイスの一種です。

HDD（ハードディスクドライブ）とSSD（ソリッドステートドライブ）は、コンピュータの主要なデータストレージデバイスとして知られていますが、その構造と動作の原理には大きな違いがあります。HDDは、磁気ディスク上にデータを読み書きするための動く部品（ヘッド）を持っています。この動的な構造のため、HDDは機械的な故障のリスクが高く、また動作音がすることも特徴です。一方、SSDはフラッシュメモリとして知られる半導体チップを使用してデータを保存します。そのため、動く部品がなく、静かで、衝撃に強いのが特徴です。また、SSDはHDDに比べてアクセス速度が非常に速く、PCの起動時間やアプリケーションの読み込み時間を大幅に短縮することができます。しかし、この高速性と耐久性は、HDDに比べて高いコストとなることが多いです。データの保存方法、アクセス速度、耐久性、価格など、HDDとSSDはそれぞれ異なる特長と欠点を持っていますので、用途に合わせて選択することが重要です。

なぜWindows 11、10、8、7でHDDをSSDに交換するのか？

コンピューターの速度を上げるには、従来のハードディスクドライブ（HDD）をSSD（ソリッドステートドライブ）に置き換える以外に良い方法はありません。SSDには従来のHDDにはない利点があるからです。また、近年のSSDの価格下落により、ユーザーはHDDをSSDにアップグレードすることが一般的になりました。一般的に、SSDには次のような利点があります。

✍ 高速な読み書き：これにより、SSDは作り方により、オペレーティングシステムやアプリケーション、ゲームなどをより短い時間で読み込むことが可能です。これは、多くのユーザーがSSDをインストールする決め手ともなっています。

✍ 低温：SSDはほとんど振動や熱を発しません。これにより、振動や衝撃によるデータの損失のリスクが軽減されます。

✍ 高い互換性：高度なニーズの場合、SSDはRAIDアレイとして簡単に使用することができますが、HDDは難しいです。

✍ 耐久性：SSDには回転するプラターとロボットアームのような小さな動く部品がないため、HDDのように簡単に破損したり損傷したりすることはありません。そのため、SSDは振動や衝撃に対して効果的に耐性があります。

HDDからSSDに換装する手順を詳しく解説

HDDからSSDへの換装手順は、以下の5つのステップに分かれます。この作業は初心者にとっては少し複雑に感じるかもしれませんが、しっかりとステップに従って進めれば、誰でも行える作業です。それでは、各ステップを詳しく見ていきましょう。

Ⅰ. SSDを準備する

SSDに交換する前の「SSDの準備」は、成功のカギを握る非常に重要なステップです。まず、選択するSSDの種類やブランド、そして容量をしっかりと決めることが求められます。高速な読み書きが可能なNVMeタイプ、または汎用性の高いSATAタイプなど、用途や予算に応じて適切なSSDを選びましょう。

次に、SSDを購入したら、その内容を確認することが重要です。新品のSSDは通常、フォーマットされていないか、あるいはメーカーによっては予めフォーマットが施されている場合もあります。取り付け前に、SSDがNTFSやその他のファイルシステムに正しくフォーマットされているかを確認し、必要に応じて初期化作業を行いましょう。

さらに、SSDの健康状態やファームウェアのバージョンもチェックすると良いでしょう。最新のファームウェアに更新することで、SSDの性能を最大限に引き出すことが可能になります。

また、SSDをパソコンに接続する際のツールやケーブルも準備しておく必要があります。特に、SATA-USB変換ケーブルは、データの移行作業をスムーズに行うためには欠かせないアイテムとなります。

最後に、SSDの取り付け場所や取り付け方法についても、あらかじめ調査しておくことで、交換作業がよりスムーズに行えます。SSDの準備段階で十分なリサーチと注意を払うことで、後の作業が大きく助けられるでしょう。

Ⅱ. SSDをパソコンに接続してNTFSファイルシステムにフォーマットする

新しいSSDをPCに取り付ける前に、それを適切なファイルシステムでフォーマットすることは非常に重要です。特にWindowsを使用する場合、NTFSは最も一般的に使用されるファイルシステムの一つです。

SSDをPCに接続するためには、まずSATA-USB変換ケーブルや外付けSSDケースなどを用意します。これを使用して、SSDをPCのUSBポートに接続します。次に、NTFSファイルシステムにフォーマットするための方法は、下記の通りです。

ここで、新しく接続されたSSDが認識されていることを確認します。認識されているSSD上で右クリックをし、「新しいシンプルボリューム」を選択して、ボリュームの作成を開始します。指示に従い、NTFSを選択し、ドライブレターやボリュームラベルを設定してフォーマットを開始します。

このフォーマットプロセスが完了すると、新しいSSDはWindows上でNTFSファイルシステムとして正常に使用できるようになります。フォーマットはディスク上の全てのデータを消去するため、既にデータが存在する場合は、必ずバックアップを取ってから作業を行ってください。

最後に、すべての作業が完了したら、SSDをPCから安全に取り外すか、またはPC内部に取り付けることができます。

Ⅲ. HDDのデータをSSDに移行する

SSD交換は、ハードディスクの置き換えと同じ考え方です。しかし、物理的にSSDを交換しても、データはまだ中に残っていません。したがって、OS、データ、アプリケーションなどを移行する必要があります。

データの移行方法には、主に2つの選択肢があります。まず、HDDのデータをSSDにクローンする方法があります。また、クリーンインストールと呼ばれる方法もあります。これらの方法を詳しく説明し、それぞれの利点と欠点を見てみましょう。

►HDDのデータをSSDにクローンする方法

HDDに保存されたデータを新しいSSDに移行する際、最も一般的で効率的な方法の一つが「クローン」です。このクローンとは、HDDのデータをそのままSSDに複製することを指します。この手法を利用することで、OSやアプリケーション、各種設定、そして個人データなど、HDD内の全ての情報をSSDに移行することができます。

まず、クローニング作業を行うには専用のソフトウェアが必要です。市販されている多くのSSDには、クローニングツールが同梱されていることが多いですが、そうでない場合、信頼性のあるサードパーティ製のソフトウェアを使用することもできます。ここでは、AOMEI Partition Assistant Professionalをお勧めします。

この強力なツールは、Windows 11、10、8、7、Vista、およびXPをサポートしています。Windowsや他の個人データを再インストールすることなく、HDD全体をSSDに移行し、対象のSSDはノートパソコンやデスクトップで正常に起動できます。このソフトウェアを選ぶ理由は次のとおりです。

さらに、ホットクローン技術を使用すると、クローニング中にオペレーティングシステムを使用でき、クローニングが完了した後に再起動する必要がありません。また、コンピューターが起動しない場合でも、起動からハードドライブのクローンを作成することができます。さあ、このソフトでHDDのデータをSSDにクローンする方法を見てみましょう！

ステップ 1. AOMEI Partition Assistant Professionalをダウンロードしてインストールします。次に、それを実行し、クローンするハードディスクを右クリックしてドロップダウンメニューから「ディスクをクローン」を選択します。

ステップ 2. このウィンドウでクローン方法を選択します。通常は、「ディスクの高速クローン」を選択することをお勧めします。そして、「次へ」をクリックします。

ステップ 3. 次のウィンドウで、SSDをソースディスクのデータを保存するターゲットディスクブとして 選択します。「SSDの性能を最適化」にチェックを入れて「次へ」をクリックします。

ステップ 4. このウィンドウでは、ターゲットディスク上のパーティションのサイズを調整することができ、そのままにすることもできます。調整を終えた後、「次へ」⇒「完了」をクリックしてください。

ステップ 5. 最後に、「適用」をクリックして操作を送信します。

►クリーンインストールする方法

まず、クリーンインストールを行う前に、大切なデータやファイルのバックアップを確実に取得してください。次に、オペレーティングシステムのインストールメディア（USBメモリやDVDなど）を準備します。公式なサイトからインストールイメージをダウンロードし、それを使用してインストールメディアを作成することができます。

新しいSSDをパソコンに取り付けたら、PCを起動し、BIOSまたはUEFIの設定を開きます。起動順序を変更して、作成したインストールメディアからPCが起動するように設定します。その後、PCを再起動し、インストールプロセスを開始します。指示に従い、必要な設定（言語、時間、キーボードレイアウトなど）を選択します。

インストールが完了したら、必要なドライバーやアプリケーションをインストールします。また、以前にバックアップしたデータを新しいSSDにコピーすることも忘れずに行ってください。

Ⅳ. パソコンからHDDを取り外し、SSDを装着する

►デスクトップPC

デスクトップPCデスクトップPCからHDDを取り外し、SSDを装着する手順は次のとおりです。

ステップ 1. デスクトップPCの電源をオフにし、電源ケーブルを抜きます。

ステップ 2. PCケースの側面や背面にあるネジを取り外して、ケースのカバーを開けます（注意：異なるモデルやブランドによっては、取り外し方が異なる場合があるので、マニュアルを参照してください）。

ステップ 3. HDDは通常、金属製のベイやブラケットに固定されています。データと電源のケーブルを丁寧に取り外し、次に固定されているネジを外してHDDを取り出します。

ステップ 4. SSDはサイズがHDDよりも小さいため、2.5インチから3.5インチの変換ブラケットやアダプターを使用して取り付ける場合があります。SSDをこのブラケットに取り付けた後、HDDが配置されていたベイに固定します。その後、HDDから取り外したデータケーブルと電源ケーブルをSSDに接続します。

ステップ 5. すべてのケーブルが正しく接続されていることを確認したら、ケースのカバーを戻し、取り外したネジを再度取り付けます。

►ノートパソコン

ノートパソコンからHDDを取り外し、SSDを装着する手順は次のとおりです。

ステップ 1. まず、ノートパソコンの電源を切り、ACアダプターを取り外します。そして、バッテリーが取り外し可能な場合は、それも外してください。

ステップ 2. ノートパソコンの裏側にあるアクセスパネルを探します。このパネルは、ネジで固定されていることが多いので、適切なドライバーでネジを取り外してください。

ステップ 3. HDDは、しばしば金属やプラスチックのマウントブラケットに固定されています。このブラケットのネジを取り外し、HDDを慎重にスロットから引き上げます。そして、HDDに接続されているSATAケーブルを取り外します。

ステップ 4. SSDを取り付ける際、以前のHDDのブラケットを使用して固定することができます。SSDをブラケットに取り付けたら、ノートパソコンのSATAスロットに接続し、ブラケットを元の位置に固定します。

ステップ 5. アクセスパネルを元の位置に戻し、ネジを再度取り付けて固定します。

Ⅴ. 起動ディスクを変更し、SSDからPCを起動する

SSDへのデータ移行やインストール後、最後のステップとしてPCが新しいSSDから正しく起動するように設定する必要があります。これはBIOSまたはUEFI設定を通じて行われます。

ステップ 1. PCを起動する際、通常は[Delete]キー、[F2]キー、[F12]キーなどを押し続けることで、BIOSまたはUEFI設定画面に入ることができます。しかし、PCのモデルやメーカーによってキーが異なる場合があるので、具体的なキーはマニュアルやメーカーのサポートサイトを参照してください。

ステップ 2. BIOSまたはUEFIのメニュー内で、通常は「Boot」タブや「Boot Order」オプションを見つけることができます。このメニュー内で、新しくインストールしたSSDを最初の起動デバイスとして選択します。これにより、PCは次回からこのSSDから起動するようになります。

ステップ 3. 起動順序を変更した後、設定を保存してBIOSまたはUEFIを終了します。通常、[F10]キーを押すことで「設定を保存して終了」することができますが、画面上の指示に従ってください。

ステップ 4. 上記の設定を完了した後、PCを再起動します。正しく設定されていれば、新しいSSDからPCがスムーズに起動するはずです。

この手順を適切に行うことで、新しいSSDの高速性能を最大限に活用し、PCの起動やアプリケーションの動作が大幅に高速化されます。

Ⅵ. 元のHDDを処理する

SSDに交換した後、元のHDDの取り扱いは非常に重要です。特に、個人情報や重要なデータが含まれている場合、適切な処理方法を選択することが不可欠です。

✌データのバックアップ：まず、HDDにまだ重要なデータが残っている場合は、外部ストレージやクラウドサービスにバックアップを取得します。これにより、データの紛失を防ぐことができます。

✌データの完全消去：HDD上のデータを安全に削除するためには、通常のフォーマットだけでは不十分です。専用のデータ消去ソフトウェアを使用して、情報が復元できないようにすることが推奨されます。

✌再利用や再販：HDDがまだ正常に動作している場合、外部ドライブケースを購入して外部ストレージとして使用することも考慮できます。また、中古として販売する際も、先にデータを完全に消去してから販売することが必要です。

✌リサイクル：HDDを捨てる場合は、適切なリサイクル方法を選択することが重要です。多くの地域には、電子機器の回収やリサイクルを行う施設やサービスが提供されています。

✌保管：長期間使用しない場合でも、HDDを安全な場所に保管しておくことは良い選択です。将来的にデータを取り出したい場合や、故障した新しいSSDからの回復用として利用することも考えられます。

データのプライバシーと環境への配慮を念頭に置き、HDDの処理方法を選択することが重要です。適切な手順と注意を払い、HDDの取り扱いを行ってください。

HDDからSSDへの交換に関するよくある質問

Q1：HDDからSSDへの交換は本当にパソコンの性能を向上させるのか？

A1：はい、SSDはHDDよりもデータの読み取り・書き込み速度が速いため、OSの起動時間やアプリケーションのロード時間が大幅に短縮されます。これにより、全体的なパソコンの応答性や性能が向上します。

Q2：SSDの容量はどれくらいがおすすめか？

A2：用途によって異なりますが、OSと基本的なアプリケーションをインストールするだけであれば、256GB以上をおすすめします。しかし、大量のデータやソフトウェアを保存する場合は、512GBや1TBのモデルを検討すると良いでしょう。

Q3：SSD交換後、古いHDDはどうすればいいか？

A3：HDDには重要なデータが含まれている可能性があるため、データを完全に消去することが重要です。その後、外部ストレージとして再利用する、リサイクルする、または適切に処分することをおすすめします。

Q4：クローン作成とクリーンインストール、どちらがおすすめか？

A4：クローン作成は現在のHDDの内容をそのままSSDにコピーする方法で、手間が少ないです。一方、クリーンインストールは新しい環境を構築するため、不要なデータや問題を排除できます。性能を最大限に引き出したい場合や問題のトラブルシューティングが必要な場合は、クリーンインストールをおすすめします。

Q5：SSDの種類（SATA、NVMeなど）について教えてください。

A5：SSDにはいくつかの種類があります。一般的なSATA SSDは、従来のHDDと同じ接続方法を使用しており、価格が手頃です。一方、NVMe SSDは、より高速なデータ転送を可能にする新しい技術を採用しており、高性能なPCやゲーミング環境に適しています。

結論

以上で、ハードドライブをSSDに交換する完全なガイドが完成しました。コンピューターの経験がないユーザーにとって、このチュートリアルは間違いなく役に立つでしょう。

この記事が助けることができるならば、それは素晴らしいと思います。もしご不明な点などがありましたら、遠慮なくご質問ください。弊社のメールは[email protected]です。