離れたパーティションを結合する方法!データを失わずにボリュームを統合
Windows標準ツールでは離れたパーティションの結合ができない?専用ソフトを使えばデータを保持したまま簡単に統合可能!
パソコンを使用していると、ストレージの空き容量不足や、不要なパーティションの整理が必要になることがあります。しかし、ディスク管理を開いてパーティションを結合しようとした際、「結合できない」「ボリュームの拡張機能がグレーで表示される」などの問題に直面することはないでしょうか?
特に、「離れたパーティションを結合したい」場合、Windows標準の機能では対応できず、解決方法がわからずに困ってしまうこともあります。本記事では、離れたパーティションを結合する必要があるケースや、Windows標準ツールでできない理由を解説し、データを失わずにパーティションを結合する方法をご紹介します。
離れたパーティションを結合する必要があるケース
パーティションの結合が必要になる主なケースとして、以下のような状況が考えられます。
►① Cドライブの空き容量が不足している
Windowsの動作が遅くなったり、更新プログラムのインストールができなくなったりする原因として、Cドライブの容量不足が挙げられます。しかし、ディスク上の未割り当て領域がCドライブから離れた位置にあると、通常の方法では結合できません。
►② ディスクを整理して効率的に活用したい
パソコンを長期間使用していると、複数のパーティションが作成され、ストレージの管理が煩雑になることがあります。このような場合、不要なパーティションを統合することで、ディスクの管理を簡素化できます。
►③ 新しく作成した未割り当て領域を活用したい
既存のドライブとは別の場所に未割り当て領域がある場合、それを特定のパーティションと統合したいと考えることがあります。しかし、未割り当て領域が離れていると、標準ツールでは結合できません。
Windows標準ツールでは離れたパーティションを結合できない?
Windowsには「ディスクの管理」ツールがあり、パーティションの作成や削除、サイズ変更が可能です。しかし、離れたパーティションの結合は標準機能では対応していません。 ここでは、具体的な手順とともに、その制限について詳しく解説します。
① ディスクの管理ツールで「ボリュームの拡張」を試す
まず、Windows標準の「ディスクの管理」ツールでパーティションを拡張できるか試してみましょう。
ステップ 1. 「Windowsキー+Rキー」を押し、「diskmgmt.msc」と入力し、「OK」をクリックして「ディスクの管理」を開きます。
ステップ 2. 結合したいパーティションを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選択します。
例:Cドライブの容量を増やしたい場合は、Cドライブを右クリック→「ボリュームの拡張」が選択できるか確認
ステップ 3. ボリュームの拡張がグレーアウトしている場合、結合できません。
✔ ケース1:「ボリュームの拡張」は、右隣に未割り当て領域がある場合のみ有効です。
✘ ケース2:隣接していない未割り当て領域がある場合、この方法では結合できません。
② 途中に別のパーティションがある場合
たとえば、次のようなディスク構成の場合、Cドライブを拡張しようとしてもできません。
C: (OS) 100GB丨D: (データ) 200GB丨未割り当て領域 50GB
この場合、Cドライブの右隣にDドライブがあるため、「ボリュームの拡張」が無効になり、未割り当て領域を利用できません。Windows標準ツールでは、途中に別のパーティションがあると結合できない仕様になっています。
③ 「ボリュームの削除」→「ボリュームの拡張」で強制的に結合する
「ボリュームの削除」を活用すれば、Windows標準ツールでも離れた未割り当て領域を利用することができます。ただし、この方法はデータを失うリスクがあるため、注意が必要です。事前にバックアップしましょう。
ステップ 1. 上記と同じ方法でディスクの管理を開いて、途中にあるパーティション(例:Dドライブ)を右クリックし、「ボリュームの削除」を選択します。これにより、Cドライブの右隣に未割り当て領域を作成します。
ステップ 2. Cドライブを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選択します。
ステップ 3. 拡張後、Dドライブのデータを復元します(事前にバックアップ必須)。
- この方法のデメリット:
- Dドライブのデータが消える(事前にバックアップが必須)
- システムパーティション(Cドライブ)の変更はリスクがある
- 操作ミスすると復元が難しい
④ コマンドプロンプト(diskpart)での操作
上級者向けの方法として、コマンドプロンプトを使用することもできますが、やはり隣接した未割り当て領域しか結合できません。
ステップ 1. 「Windowsキー + R」を押し、「cmd」と入力して実行します。diskpartを入力してEnterキーを押します。
ステップ 2. 次のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
list disk(ディスク一覧を確認)
select disk X(Xは操作するディスクの番号)
list volume(ボリューム一覧を確認)
select volume Y(Yは操作するボリュームの番号)
extend(隣接している場合のみ拡張可能)
- この方法の制約:
- 隣接していないパーティションには適用できない
- システムパーティション(Cドライブ)には適用できないことが多い
専用ソフトで離れたパーティションを結合する(データ保持)
Windows標準の「ディスクの管理」では離れたパーティションを直接結合することはできませんが、専用のパーティション管理ソフトを使用すれば、データを失うことなく簡単に結合できます。特に初心者の方には、直感的な操作で安心して使えるツールがおすすめです。ここでは、AOMEI Partition Assistantを使用した方法をご紹介します。
- ✎なぜ「AOMEI Partition Assistant」がおすすめなのか?
- シンプルなUIで初心者でも簡単に操作可能!
- パーティションの拡張・分割・クローン作成も可能!
- システムドライブ(Cドライブ)の結合にも対応!
ステップ 1. Dドライブを右クリックし、「詳細処理」⇒「パーティションを結合」を選択します。
ステップ 2. ポップアップウィンドウでターゲットパーティション(Dドライブの後ろのパーティション)にチェックを入れて、「はい」をクリックします。
例:プライマリパーティションと論理プライマリパーティションは直接結合できませんので、まずはプライマリパーティションから論理ドライブに変換しましょう。
ステップ 3. 結合が成功したら、Cドライブを右クリックし、「ワンクリックで空き領域を調整」を選びます。
ステップ 4. CドライブとDドライブのスペースを自由に調整しましょう。例えば、先頭にあるドラッグポイントを後ろに引っ張って縮小し、その空き領域をCドライブに割り当てます。そして「OK」をクリックします。
ステップ 5. そのままでもいいのですが、もちろんDドライブを右クリックして「パーティションを分割」を選択することができます。
こうして、「パーティションを結合」「ワンクリックで空き領域を調整」「パーティションを分割」という3つの機能を利用して、パーティションを好きの個数(1個のパーティションから10個以上のパーティション)とサイズに調整しましょう。
まとめ
離れたパーティションを結合することで、ディスク領域を効率的に活用し、管理しやすくなります。しかし、Windows標準の「ディスクの管理」では直接結合できず、専用ソフトを利用するのが最も簡単で安全な方法です。データを保持したまま結合できるツールを活用し、スムーズにパーティションを統合しましょう。作業前には必ずバックアップを取り、慎重に進めることをおすすめします。