WindowsでSSDのパーティション統合を行う方法を詳細に解説。ディスクの管理ツールやパーティション管理ソフト、CMDを使った方法を紹介。データの無駄を減らし、ディスクのパフォーマンス向上を実現!
Q:パーティション統合とは何ですか?
A:パーティション結合(或いは結合/マージ)は、いくつかのパーティションを一つにする作業です。この作業によって、ディスクのスペースが統合されて、新しい大きなパーティションができます。
SSD(ソリッドステートドライブ)は、HDD(ハードディスクドライブ)よりも非常に速い読み書きが可能です。しかし、SSDをうまく使うためには、適切な容量の管理が重要です。パーティションを結合する理由には、いくつかの要素があります。
►1. 容量の無駄を減らすため
SSDを購入すると、システムが自動的にいくつかのパーティションを作成することがあります。その結果、いくつかのパーティションには空き容量がある一方で、別のパーティションが満杯になることがあります。これでは、ディスクの容量をうまく活用できていません。パーティションを統合することで、未使用の領域を最大限に利用し、容量の無駄を減らすことが可能です。
例えば、Cドライブがシステムドライブで、Dドライブがデータ用に作成された場合、Dドライブの容量が不足し、Cドライブには余分なスペースが残ることがあります。このような場合、DドライブをCドライブに統合することで、ディスク容量をより効率的に使うことができます。
►2. ディスクパフォーマンスの向上
SSDの読み書き速度は非常に速いですが、パーティションが適切に管理されていないとパフォーマンスに影響が出ることがあります。複数のパーティションがあると、SSDのコントローラーはそれぞれの領域を管理しなければならず、ディスク全体を効率的に使えなくなります。
パーティションを統合することで、SSDのパフォーマンスが向上することがあります。特に、ファイルシステムの断片化が少なく、データが連続して保存されると、読み書き速度が改善され、日常的な作業が快適になります。
►3. 管理の簡素化
複数のパーティションがあると、それぞれを別々に管理する必要があり、操作が難しくなります。特にデータの移動やバックアップの際に手間が増えることがあります。パーティションを統合することで、管理が楽になり、データの移動やファイルの整理がしやすくなります。
►4. ディスクの整理と最適化
SSDでは「空き容量」が特に大切です。フラッシュメモリの特性により、データを書き込む際に均等に行うことが重要です。複数のパーティションがあると、データの書き込みが偏り、特定のパーティションに負担がかかることがあります。パーティションをまとめることで、書き込みの負荷を均等に分散し、ディスクの寿命やパフォーマンスの低下を防げます。
ここでは、最も効率的なパーティションを統合する3つの方法を紹介します。
ディスクパーティション管理ソフトを使うのは、非常に簡単で柔軟です。データを失わずにパーティションを結合したいなら、無料のAOMEI Partition Assistantをおすすめします。このソフトは、パーティションのサイズ変更や新しいパーティションの作成など、人気の機能もたくさんあります。AOMEI Partition Assistantをダウンロードして、Windows 11/10/8/7でパーティションを統合する方法を確認してください。
注意:既存のパーティションを結合する際は、連続した2つのパーティションのみ結合可能です。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを開き、メイン画面で結合したいパーティションを右クリックし、「詳細処理」から「パーティションを結合」を選びます。
ステップ 2. 隣接するパーティションまたは未割り当ての領域を選択し、「はい」をクリックします。
ステップ 3. 仮想結果が表示されるので、確認して問題がなければ「適用」をクリックします。
ステップ 4. 「続行」をクリックして、結合操作を実行します。
この手順で、Windows7/8/10/11で2つのパーティション、或いはパーティションと未割り当て領域を結合できます。
Windowsには「ディスクの管理」という組み込みツールがあり、このツールを使ってもパーティションを結合できます。
注意:ディスクの管理では、データがない未使用の領域だけを結合できます。データがあるパーティションを結合するには、別の方法を使う必要があります。
ステップ 1. Win+Xキーを押して、「ディスクの管理」を選択します。
ステップ 2. 結合したいボリュームを右クリックし、「ボリュームの削除」を選びます。
ステップ 3. ボリューム削除の確認が出るので、「はい」をクリックします。
ステップ 4. 残っている正常なボリュームを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選択します。
ステップ 5. ウィザードが開くので、「次へ」をクリックします。
ステップ 6. 「ディスク領域(MB)を選択」の横にある数字が、未割り当ての領域と同じサイズになります。そのまま「次へ」をクリックします。
ステップ 7. ウィザードの完了画面が表示されるので、「完了」をクリックします。
コマンドプロンプト(CMD)の使い方は、上級者向けです。特にコマンドラインに慣れている人には便利ですが、初心者には難しいかもしれません。
注意:コマンドプロンプトは強力なツールですが、手順を間違えるとデータが失われる可能性があるので、注意して使いましょう。
ステップ 1. スタートメニューを開くか、検索ボックスに「cmd」または「コマンドプロンプト」と入力し、「管理者として実行」を選びます。
ステップ 2. コマンドプロンプトで「diskpart」と入力し、「Enter」キーを押します。
ステップ 3. 「list volume」と入力し、「Enter」キーを押します。
ステップ 4. 表示されたボリュームの中から、削除したいボリュームのドライブ文字または番号を確認します。
ステップ 5. 「select volume N」と入力し、「Enter」キーを押します。
ステップ 6. 「delete volume」と入力し、「Enter」キーを押します。
ステップ 7. 「select volume X」と入力し、「Enter」キーを押します。
ステップ 8. 「extend」と入力し、「Enter」キーを押します。
SSDのパーティションを統合或いは結合/マージ)することは、ストレージの無駄を減らし、ディスクの性能を向上させる良い方法です。初心者には、パーティション管理ソフトを使うのが簡単でおすすめです。また、Windowsの「ディスクの管理」や、上級者向けのCMDを使う方法もあります。どの方法を選ぶにしても、事前にデータのバックアップを取ることを忘れないようにしましょう。
Q1:パーティションを結合する前に、バックアップは必要ですか?
A1:はい、パーティションを結合する前にはバックアップを取ることを強く推奨します。結合作業中にデータが失われるリスクがあるため、バックアップがあれば、万が一の時にデータを復元できます。パーティション管理ソフトを使う場合でも、予期しないエラーが起こることがあるので、バックアップは重要です。
Q2:パーティションを統合しても、SSDの容量は増えますか?
A2:いいえ、パーティションを統合してもSSDの物理的な容量は変わりません。ただし、統合することでディスクの空き容量をより効率的に使えるようになります。つまり、SSDの「見かけ上の」容量が増えることになりますが、実際の容量はそのままです。データを効率よく管理するための方法です。
Q3:パーティションを統合した後、システムのパフォーマンスは向上しますか?
A3:パーティションを統合することで、ディスクのパフォーマンスが向上する可能性があります。特にSSDの高速な読み書き性能を最大限に活用できるようになります。複数のパーティションがあると、読み書き速度が分散し、効率的にディスク容量を使えないことがあります。統合することで、よりスムーズにデータを扱えるようになります。
Q4:パーティションを統合した後、データはそのまま使えますか?
A4:パーティションを統合すると、新しいパーティションが作られ、既存のデータがそこに移動します。ただし、統合の方法によってはデータが消えることもあります。例えば、ディスクの管理ツールで「削除」を選ぶと、そのパーティションのデータは完全に失われます。パーティション管理ソフトやCMDを使う際は、データが失われないように注意し、事前にバックアップを取ることが大切です。
Q5:パーティションを統合した後、以前のドライブ文字やパスはどうなりますか?
A5:パーティションを統合した後、新しいパーティションにドライブ文字(CやDなど)が再割り当てされることがあります。パーティション管理ソフトやディスクの管理ツールを使うと、新しいパーティションに新しいドライブ文字が付けられることがあります。ドライブ文字が変わると、以前そのドライブにあったショートカットやリンクが使えなくなることがあります。したがって、ドライブ文字を変更した後は、必要に応じてショートカットや設定を見直すことが必要です。