Windows 10/11でユーザー追加ができない時の原因と解決法
Windows 10/11では、家族や同僚と1台のパソコンを共有するために、複数のユーザーアカウントを作成することが一般的です。しかし、「ユーザーを追加しようとしてもエラーが出る」「設定画面から追加できない」などのトラブルに遭遇することがあります。本記事では、Windows 10/11でユーザーが追加できないときの原因と対処法をわかりやすく説明します。
Windowsでユーザーを追加できない問題とは?
Windows 10やWindows 11で「新しいユーザーを追加しようとしたのにエラーが出る」「ボタンが反応しない」といったトラブルに遭遇したことはありませんか?
ユーザー追加ができないとき、画面に次のようなメッセージが表示されることがあります。
- 「ユーザーを追加できませんでした。後でもう一度お試しください。」
- 「アカウントを作成できません」
- 「設定が正しく適用されませんでした」
- 「Microsoftアカウントに接続できません」
こうしたエラーは、見た目こそ違っても共通してアカウント管理のプロセスが正常に動作していないことを意味します。
一方で、何のメッセージも出ずに「次へ」ボタンが押せない、灰色のまま反応しないケースもあります。これはWindowsの内部設定や同期データに不具合が生じていることが多いです。
Windows 10/11でユーザー追加ができない主な原因
Windowsで新しいアカウントを追加できない原因は、実に多岐にわたります。ここでは特に多い3つの代表的な理由について詳しく見ていきましょう。
①管理者権限がないアカウントで操作している
最も多い原因は「権限不足」です。ユーザーアカウントを追加する操作は、システムレベルの変更を伴うため、管理者(Administrator)権限を持つアカウントでなければ実行できません。
もし自分のアカウントが「標準ユーザー」のままだと、たとえ設定画面で操作しても「追加」ボタンが押せない状態になります。
②Microsoftアカウントの同期不具合
Windows 11では、Microsoftアカウントのサインイン情報を利用してユーザーを作成するのが一般的です。しかし、このときネットワークの同期やアカウント情報の破損があると、ユーザー追加が中断されてしまいます。
- 特に以下のようなケースでは注意が必要です:
- Wi-Fiが不安定でサーバー接続が切れる
- OutlookやOneDriveの同期が停止している
- Microsoftアカウントのパスワードが最近変更された
この場合は、オフライン環境でローカルアカウントを作成するのが最も安全です。この方法なら、インターネットが切断されていても確実に新しいアカウントを作成できます。
③システムファイルや設定の破損
もし上記の2つを試しても改善しない場合、Windows内部の設定ファイルが破損している可能性があります。特にWindows Update直後や、レジストリの最適化ソフトを使った後に発生しやすいです。
Windows 10/11でユーザー追加ができない時の解決法
ここで、Windows 10/11でユーザー追加ができない時の解決法をご紹介します。
方法1. コマンドプロンプから新しいユーザーを追加する
Windows 10/11では、コマンドプロンプトを使ってもユーザーを追加できます。
ステップ 1. 検索ボックスに「cmd」と入力し「管理者として実行」 を選択します。
ステップ 2. ユーザーを表示するには、「net user」と入力し、Enterキーを押します。
ステップ 3. 新しいユーザーを作成するには、「net user ユーザー名 パスワード /add」と入力します。
例:net user Michael hello123 /add
ステップ 4. 作成したアカウントに管理者権限を与えるには、次のコマンドを実行します:net localgroup administrators ユーザー名 /add
例:net localgroup administrators Michael /add
方法2. 管理者権限を確認する
ユーザーの追加や削除などの操作は、管理者(Administrator)権限がないと実行できません。現在使用しているアカウントが「標準ユーザー」の場合、ボタンをクリックしても反応がないことがあります。確認するには「設定」→「アカウント」→「ユーザー情報」で、アカウントの種類が「管理者」になっているか確認してください。もし標準ユーザーになっている場合は、管理者権限のある別のアカウントでログインするか、システム管理者に依頼して変更を行いましょう。
▶ 管理者権限を確認する
ステップ 1. 「設定」→「アカウント」→「ユーザーの情報」を開きます。
ステップ 2. 「管理者」と表示されているかチェックします。もし「標準ユーザー」と書かれていたら、管理者権限を持つ別アカウントで再ログインする必要があります。
ユーザー追加に失敗するもう1つの原因が、管理者権限が制限されていることです。 Windowsでは、意図せず「標準ユーザー」に変更されてしまうことがあり、 それに気づかないまま操作をしてもエラーが発生します。
ここでは、管理者権限を復旧する2つの方法を紹介します。
▶ 管理者として実行する手順
ステップ 1. 検索ボックスに「cmd」と入力し「管理者として実行」 を選択します。
ステップ 2. 次のようなコマンドも実行できます:net user administrator /active:yes
これにより、Windowsの隠し管理者アカウントを有効化し、 アカウント操作やトラブル修復を直接行えるようになります。
▶ セーフモードでAdministratorを有効化
もし完全に管理者権限を失った場合は、セーフモードから有効化できます。
ステップ 1. 再起動しながら「Shift」キーを押します。
ステップ 2. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順に進みます。
ステップ 3. スタートアップ設定画面で「4」または「F4」を押してセーフモードを選択します。
ステップ 4. セーフモードでコマンドプロンプトを開き、次を実行します:net user administrator /active:yes
通常起動に戻ると「Administrator」アカウントが利用可能になります。これで、他のアカウント追加や削除などの管理操作が再び行えるようになります。
方法3. AOMEI Partition Assistantでユーザーを追加
Windows 10やWindows 11でユーザーを追加しようとしても、「この操作を完了できません」や「アカウントが作成できません」といったエラーが表示され、うまくいかないことがあります。特にHome版では、「ローカルユーザーとグループ(lusrmgr.msc)」が使えないため、GUIでのユーザー管理ができず、設定アプリやコマンドプロンプトを使うしかないという不便さがあります。こうした場合におすすめなのが、AOMEI Partition Assistantです。Home版でも簡単にユーザーやグループをGUIで管理できる「ユーザーとグループ」機能を備えており、トラブル時の代替ツールとして非常に便利です。
AOMEI Partition Assistantの「ユーザーとグループ」機能は、Windows 10/11 Homeユーザーにとって理想的な管理ツールです。この機能を使えば、複雑なコマンド操作を行わずに、ユーザーアカウントの追加、削除、パスワードリセット、無効化、グループの作成や管理をすべて直感的な画面操作で行うことができます。特に、管理者権限を持つユーザーを追加できない場合や、既存アカウントの設定が壊れている場合でも、このツールを使えば簡単に修復できます。また、Pro版のような「ローカルユーザーとグループ管理」画面を再現しているため、Home版ユーザーでもGUIベースでスムーズに操作できる点が大きな特徴です。

最高のWindowsディスクパーティションマネージャー&PCオプティマイザー
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。「ツール」メインタブをクリックして、「ユーザーとグループ」を選択します。
ステップ 2. 「ユーザー」タブをクリックし、「新しいユーザー」ボタンをクリックして新しいユーザーアカウントを作成します。
ステップ 3. 次に、ダイアログボックスに適切な情報を入力します。新しいユーザーの名前と説明を入力し、パスワードを設定できます。
また、「ユーザーは次回ログオン時にパスワードの変更が必要」、「アカウントを無効にする」、「ユーザーはパスワードを変更できない」、「パスワードを無期限にする」のチェックボックスをオンまたはオフにすることができます。
ステップ 4. すべて設定したら、「作成」をクリックして新しいユーザーを作成します。
方法4. システムファイルを修復する
もし複数の操作を試してもユーザー追加ができない場合は、Windowsのシステムファイル自体に破損がある可能性があります。この場合は、コマンドプロンプト(管理者)を開き、以下のコマンドを実行してシステムファイルの修復を行いましょう。
ステップ 1. 検索バーに「cmd」と入力し、「管理者として実行」をクリックします。
ステップ 2. 「sfc /scannow」を入力します。
ステップ 3. 修復完了後、続けて次のコマンドも実行:DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
これでWindowsのシステムイメージを修復し、 ユーザー追加機能を正常に動作させることができます。
まとめ
ユーザーを追加できない主な原因としては、「管理者権限の不足」「Microsoftアカウントの不具合」「システムファイルの破損」などが考えられます。これらの問題は、ローカルアカウントを手動で作成したり、CMDを使ってコマンド操作を行うことで回避できる場合があります。
また、AOMEI Partition Assistantのようなツールを活用すれば、より確実かつ簡単に問題を解決できます。どうしても改善しない場合は、「システムの復元」や「Windowsのリセット」を実施するのが最終的な手段となります。
よくある質問
1. Windows10でローカルユーザーを追加する方法は?
Windows 10でローカルユーザーを追加するには、次の手順を行います。
- スタートメニューを開き、歯車アイコンの「設定」をクリックします。
- 「アカウント」を選び、「家族とその他のユーザー」を開きます。
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリックします。
- 「このユーザーのサインイン情報がありません」を選択します。
- 次に「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。
- ユーザー名とパスワードを設定して「次へ」を押せば、ローカルユーザーの追加完了です。
これで、そのユーザー専用のデスクトップや設定でPCを使えるようになります。
2. Windows10でユーザー切り替えができないのはなぜですか?
Windows 10でユーザー切り替えができない場合、まずはPCを再起動するか、Windowsキー + Lでロック画面から切り替えることを試してください。それでも解決しない場合は、Ctrl + Alt + Delを押して「ユーザーの切り替え」を選択する方法があります。もしユーザー一覧が表示されない、または切り替えがうまくいかない場合は、サービスの問題やシステムファイル破損の可能性もあるため、services.mscで「Terminal Services」のサービス設定を確認したり、システムの復元を試したりするなどの対処法があります。
3. 1台のPCに他のユーザーを追加するにはどうすればいいですか?
1台のPCを複数人で使う場合も、上記の手順でユーザーアカウントを追加できます。 追加されたユーザーには、それぞれ独立した環境(デスクトップ、ドキュメント、設定など)が割り当てられ、 他のユーザーのデータにはアクセスできません。
家族で共有したり、仕事用・プライベート用で分けたい場合にも便利です。 また、管理者権限を付与すれば、ソフトのインストールなども可能になります。
4. Windowsのローカルアカウントのほうがいい理由は?
ローカルアカウントは、Microsoftアカウントに紐づかない独立したユーザーアカウントです。 そのため、次のようなメリットがあります。
- オフラインでもサインイン可能(ネット接続不要)
- プライバシー保護が高い(Microsoftサーバーに情報が送信されない)
- 余計な同期や広告の表示が少ない
- 職場や共有PCなどでのセキュリティ管理がしやすい
一方で、MicrosoftアカウントのようにOneDriveやMicrosoft Storeとの連携が使えないという制限もあります。 そのため、プライバシーを重視する人やシンプルにPCを使いたい人には、ローカルアカウントがおすすめです。