解決済み:Windows7/8/10/11でSSDの動作が遅い

Windows 7から11までの各OSでSSDの動作が遅くなる問題を解決する方法を紹介します。速度低下の原因と効果的な解決策をわかりやすく解説し、パフォーマンスを最大限に引き出すための設定方法も説明します。

カオル

投稿者:カオル/更新日:2024年08月19日

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ユーザー事例:SSDの動作がめちゃくちゃ遅い!

この間購入したSanDisk Ultra 2 SSDの動作がすごく遅くなっていて、ゲームの読み込みも遅くなっています。どうすればいい?

- Yahooからの質問

SanDisk SSD

パソコンで使っているSSD(ソリッドステートドライブ)が遅くなることがよくあります。外付けでも内蔵でも、SSDの動作が遅くなると、アプリやプログラムを開くのに時間がかかることがありますし、フリーズすることもあります。

質問:なぜSSDが遅いのか?

ストレージの中でもSSDはデータの読み込み書き込みの両面で速度が速いものです。もしSSDが遅くなったと感じたら、以下のような原因が考えられます。

  • AHCIでなくIDEモードになっている
  • TRIMが無効になっている
  • デフラグは有効になっている
  • ハイバネーションが有効になっている
  • 書き込みキャッシュが無効になっている
  • アラインメントの調整が不足している
  • 内部パーツやSSD本体が故障している

原因は以上ですが、SSDの速度を改善する方法はあるのでしょうか?

有効な方法はあります。

SSDの動作が遅くなる - 7つの迅速な方法で解決!

Samsung、SanDisk、Kingstonなどの有名なSSDでも、速度低下の問題はよくあります。

ここで7つの方法を紹介します。

方法1:SATAコントローラーがAHCIモードで動作していることを確認する

オペレーティングシステムをインストールする前に、BIOSに入ってSATAコントローラーの設定をIDEからAHCI(Advanced Host Controller Interface)モードに変更する必要があります。AHCIはSSDの性能を向上させるのに適していますが、IDEはハードディスクドライブの標準設定です。また、Windowsをインストールした後でも、SATAモードをIDEからAHCIに切り替えることができます。

手順は以下の通り:

手順 1. 「WIN++R」を押して「msconfig」と入力し、Enterキーを押します。

手順 2. 「ブート」タブの「セーフモード」を選択し、OKをクリックして変更を保存し、F2キーまたはDelキーを押し続けてコンピュータをセーフモードに再起動します。セーフモードをIDEからAHCIに変更します。その後、終了して再起動する設定を保存します。

手順 3. Windowsは今度はセーフモードで起動します。「msconfig」をもう一度実行して、「セーフブートオプション」タブのチェックを外し、コンピュータを再起動します。

セーフモード

方法2:TRIMが実行されていることを確認する

SSDドライブでは、新しいデータを追加する前に、削除されたデータを整理する必要があります。この整理には時間がかかるため、書き込み速度が遅くなります。TRIM技術は、オペレーティングシステムがSSDに不要なデータを知らせ、自動的に削除することで、書き込みを速くするために作られています。

簡単に言うと、TRIMをしないとSSDの動きが遅くなります。逆に、TRIMを行うと大きく速くなります。

手順は以下の通り:

手順 1. 検索ボックスに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を「管理者として実行」します。

手順 2. コマンドプロンプトで「fsutil behavior query disabledeletenotify」というコマンドを実行します。

手順 3. しばらく待ったあと、次の2つのメッセージのいずれかが表示されます。

NTFS DisableDeleteNotify = 0:SSDでTrimが有効化されています。
NTFS DisableDeleteNotify = 1:SSDでTrimが無効化されています。

Trim

「NTFS DisableDeleteNotify = 1」のメッセージが表示される場合、「fsutil behavior set disabledeletenotify 0」というコマンドを実行して、Trimを有効にします。

方法3:ドライブのデフラグが無効になっていないか確認する

ディスクのデフラグは、ファイルの部分をまとめて、ファイルシステムの断片化を減らし、データの検索を効率的にします。これは、可動部のあるHDDにとって非常に効果的です。

しかし、SSDは可動部分がないため、デフラグは必要ありません。ファイルが断片化されても問題ありません。SSDでデフラグを行うと、読み書きの回数が増え、さらに消耗が進みます。これにより、SSDの動作が遅くなり、寿命が短くなることがあります。SSDのデフラグは無効にすることをおすすめします。

手順は以下の通り:

手順 1. Windowsロゴキー+Eキーを押してエクスプローラーを開き、SSDを右クリックしてコンテキストメニューから「プロパティ」を選択します。

手順 2. 「ツール」タブをクリックし、「ドライブの最適化とデフラグ」下の「最適化」オプションをクリックします。

最適化

手順 3. 「設定の変更」ボタンをクリックします。小さなポップアップウィンドウが表示されるので、「スケジュールに従って実行する」チェックボックスのチェックを外して「OK」をクリックします。

デフラグを無効にする

方法4:ハイバネーションが無効になっていないか確認する

パソコンを休止状態にすると、開いているプログラムや作業内容がSSDに保存される「hiberfil.sys」というファイルが作成されます。このファイルは、シャットダウン時にメモリの内容を記録したもので、次回の起動時に作業を再開できるようにしています。「hiberfil.sys」のサイズは、搭載されている物理メモリとほぼ同じです。ハイバネーションが有効だと、休止するたびにSSDにデータが書き込まれ、寿命が短くなる可能性があります。

ハイバネーションを無効にすると、SSDへの書き込みを減らせるだけでなく、容量も確保できるため、SSD上でハイバネーションを無効にすることをおすすめします。

手順は以下の通り:

手順 1. 検索ボックスに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。

手順 2. コマンドプロンプトで「powercfg /h off」というコマンドを入力し、「Enter」キーを押します。

方法5:SSDの書き込みキャッシュを有効にする

書き込みキャッシュはSSDのスピードと性能を大きく改善します。だから、これをオンにするのが良いでしょう。通常はデフォルトで有効ですが、念のため、コンピュータでの有効化方法を説明します。

手順は以下の通り:

手順 1. 「PC」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。

手順 2. 左側の「デバイスマネージャー」をクリックし、「ディスクドライブ」をダブルクリックして展開します。

手順 3. SSDを見つけて右クリックし、「プロパティ」を選択します。

手順 4. 「ポリシー」タブで「デバイスの書き込みキャッシュを有効にする」オプションがオンになるかを確認します。問題なければ「OK」をクリックします。

書き込みキャッシュ

方法6:SSDパーティションをアライメントする(おすすめ)

パーティションアライメントはSSDの新しい概念で、データの書き込み速度と読み取り速度を向上させる上で重要な役割を果たします。整列されていないと、SSDの動きが遅くなることがあります。もしパーティション整列について知らなかったり、やり方が分からなかったりしても、安心してください。SSDのパーティション整列を確認し、実行する簡単な方法をお教えします。

必要なのはAOMEI Partition Assistantというソフトです。このソフトはWindows 10、8.1、8、7対応しており、その「パーティションを整列」機能はSSDの最適化に役立ちます。が整列されているかどうかをチェックでき、数回のクリックで整列も可能です。

✎豆知識:4Kアラインメントは?
SSDがデータを保存するために最小の4Kセクタを採用しています。SSDのアライメントとは、SSDパーティションの4Kアライメントを指します。最小の4K割り当て単位がSSDの4Kページで常に一致しない場合、SSDのパフォーマンスに悪い影響を与える可能性があります。
4Kアラインメントは、ハードディスクにおいて広く使用されています。パーティションの4Kアライメントは、オペレーティングシステムに良い影響を与え、パフォーマンスを向上させます。

手順は以下の通り:

無料ダウンロードWin 11/10/8.1/8/7対応
安全かつ高速
注意:デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

手順 1. AOMEI Partition Assistantを起動し、SSDパーティションを右クリックし、「詳細処理」「パーティションを整列」を選択します。

パーティションを整列

手順 2. ミニウィンドウでは、パーティション4Kの配置を設定できます。「はい」をクリックして続行します。

セーフモード

手順 3. 最後に、「適用」とその後の「続行」をクリックして変更を保存します。

適用

方法7:SSDを安全に消去する(最終手段)

SSDを長時間使うと、多くのデータが蓄積され、パフォーマンスが大きく落ちることがあります。データを消去することで、SSDの性能を改善することができます。また、古いSSDから新しいSSDやハードドライブにデータを移し、安全に消去することも可能です。AOMEI Partition Assistantはこの作業に役立ちます。「SSDの完全消去」機能があり、SSDの寿命や性能に影響を与えずに、指定したSSDから全てのデータを消去できます。これにより、SSDのパフォーマンスを元に戻すことができます。

ただし、この機能はWindows 7のコンピュータでのみ使用できます。したがって、速度が落ちたSSDをWindows 7のコンピュータに接続し、手順に従って安全に消去する必要があります。

✎豆知識:SSDの完全消去は?
データの完全消去とは、ハードディスク等の電子媒体内のデータを電子的にデータが残留しないように、特殊なハードウェアやソフトウェア等を用いた上書き処理で完全に削除することです。
ディスクをフォーマットすると違い、永久かつ完全に削除するプロセスです。

手順 1. SATAポートを介してSSDをWindows 7コンピュータに接続します。消去プロセスがうまくいくように、USBポート経由でSSDを接続しないでください。

手順 2. AOMEI Partition Assistantを開いて、メインインターフェイスの上部にある「消去」をクリックし、「SSDの完全消去」を選択します。

完全消去

手順 3. 完全消去の知らせをよく読んだあと「次へ」をクリックします。

知らせ

手順 4. そして消去したいSSDを選択して「次へ」をクリックします。

SSDを選択

手順 5. 間違えたSSDを消去しないように、SSDの識別情報を再度確認してください。下の画面からSSDはフリーズ状態であることを知っています。このロックを解除できない場合、SATAケーブルを抜き、そして挿入することができます。

フリーズ状態

手順 6. SSDを再接続した後、SSDの完全消去を再試行してください。完全消去はほぼすぐに完了しました。

完了

完了した後、SSDは1つの未割り当て領域として表示されます。

✎豆知識:SSDとHDDは同じ方法で消去できない?
SSD(ソリッドステートドライブ)とHDD(ハードディスクドライブ)の内部構成に大きな違いがあるので、HDD消去に使用された方法はSSD消去に使用できません。

まとめ

これらの7つの簡単で効果的な方法を使うことで、Windows 11/10/8/7の「SSDの動作が遅い」問題を簡単に解決できます。あなたに合った解決策が見つかることを願っています。将来的にSSDが再び遅くならないようにするためには、SSDを満杯にしないことや、あまりアクセスしない大きなファイルをSSDに保存しないことをお勧めします。

AOMEI Partition Assistantは、Windows PCのSSDを維持するための優れたツールです。Windows Serverを使用している場合は、AOMEI Partition Assistant Serverを試してみてください。

カオル
カオル・編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。