Windows 10が起動しない?USBブートで復旧する手順を解説
Windows 10が立ち上がらない?USBブートを活用した修復手順を詳しく解説!システムのトラブルを安全に解決する方法を紹介します。
Windows 10が突然起動しなくなったら、焦ってしまいますよね。しかし、慌てずに対処すれば、多くのケースで復旧可能です。特に、USBブートを利用した修復方法は、起動トラブルの解決に役立ちます。
本記事では、Windows 10が起動しない原因を解説し、USBブートを活用した修復手順を詳しくご紹介します。
Windows 10が起動しない主な原因
Windows 10が起動しない原因はさまざまですが、主に以下のようなものがあります。
✘ 原因1-システムファイルの破損:アップデートの失敗やウイルス感染などで、重要なファイルが壊れることがあります。
✘ 原因2-ブート設定の問題:MBR(マスターブートレコード)やUEFI設定が破損すると、Windowsが正常に起動しません。
✘ 原因3-ハードウェアの故障:SSDやHDDが故障すると、OSを読み込めずに起動できなくなります。
✘ 原因4-外部デバイスの影響:接続されたUSBメモリや周辺機器が原因で、起動プロセスが妨害されることがあります。
USBブートを使う前に試すべきこと
USBブートを試す前に、次の方法で簡単に復旧できるか確認しましょう。
►周辺機器をすべて外して再起動する
質問:なぜこれを試すのか?
答え:外部機器が起動を妨げることがあります。
ステップ 1. USBメモリや外付けハードディスク、プリンターなどの周辺機器をすべて外します。
ステップ 2. 電源ボタンを10秒以上押し続けて強制的に電源を切ります。
ステップ 3. 再び電源を入れ、Windows 10が正常に起動するか確認します。
►セーフモードで起動する
質問:なぜこれを試すのか?
答え:セーフモードでは、不要なドライバーやプログラムが読み込まれないので、システムの問題を軽減できます。
ステップ 1. PCの電源を入れ、「Windowsのロゴが表示されたら」すぐに電源ボタンを長押しして強制終了します。
ステップ 2. これを3回繰り返すと、「自動修復を準備しています」と表示されます。
ステップ 3. 「オプションの選択」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」をクリックします。
ステップ 4. 再起動後に表示されるオプション一覧で、「4」または「F4」を押すと「セーフモード」で起動します。
►BIOS/UEFI設定を確認する
質問:なぜこれを試すのか?
答え:PCが元のHDD或いはSSDを正しく認識していないと、Windowsが起動できません。
ステップ 1. PCの電源を入れ、「F2」または「Del」キーを押してBIOS/UEFI画面を開きます。
注意:メーカーによって異なるので、公式サイトで確認してください。
ステップ 2. 「Boot」メニューで、起動ディスク(HDD/SSD)が認識されているか確認します。
ステップ 3. 起動順序が「USB」や「外部デバイス」になっている場合は、「Windows Boot Manager」または「内蔵HDD/SSD」を最優先に設定します。
ステップ 4. 設定を保存して再起動します。
▸ これらの方法で解決しない場合は、次のコンテンツを読んでUSBブートを使って修復作業を進めましょう。
USBブートディスクの作成方法
Windows 10のUSBブートディスクを作成するには、別の正常に動作するPCと8GB以上のUSBメモリが必要です。
ステップ 1. 別の正常なPCでMicrosoftの公式サイトから「メディア作成ツール(MediaCreationTool.exe)」をダウンロードします。
ステップ 2. ダウンロードした「MediaCreationTool.exe」をダブルクリックして実行し、8GB以上のUSBメモリを接続します。
ステップ 3. 「実行する操作を選んでください」という画面で「他のPC用にインストールメディアを作る」を選び、「次へ」ボタンをクリックします。
ステップ 4. ここで、「言語」を「日本語」、「エディション」を「Windows 10」、「アーキテクチャ」を「64ビット (x64)」に設定します。「アーキテクチャ」は32ビットまたは64ビット、または両方を選べますが、両方を選ぶとファイルサイズが約6GBになります。
ステップ 5. 「使用するメディアを選択してください」という画面で「USBフラッシュドライブ」を選び、「次へ」をクリックします。
ステップ 6. 次の画面で、書き込み可能なリムーバブルドライブが表示されるので、適切なドライブ(8GB以上のUSBメモリ)を選んで「次へ」をクリックします。
ステップ 7. ダウンロードが始まり、メディアが作成されます。
ステップ 8. 「USBフラッシュドライブの準備ができました」と表示されたら、「完了」を押します。これで、Windows 10の修復や再インストールに使えるUSBブートディスクが作成されました!
USBブートでシステム修復する手順
作成したUSBブートディスクを使い、Windows 10を修復する手順を説明します。
ステップ 1. USBメモリを修復したいパソコンに挿入します。パソコンの電源を入れたら、「F2」「Del」「F12」キーをすぐに押し続けて、BIOSまたはUEFIの設定画面を開きます。
ステップ 2. 「Boot」メニューを開き、「Boot」または「Boot Order」と書かれた項目を探します。このリストは起動順序を示しており、一番上のドライブが現在の起動ディスクです。ここでUSBメモリを最優先に設定します。
ステップ 3. 設定を保存してパソコンを再起動します。「Press any key to boot from USB…」と表示されたら、Enterキーを押してUSBメモリから起動します。
ステップ 4. 言語、時刻などを選び、「次へ」をクリックします。
ステップ 5. 「コンピューターを修復する」をクリックし、「トラブルシューティング」>「詳細オプション」でWindowsの回復オプションを試してみましょう。
▌①スタートアップ修復
スタートアップ修復をクリックした後、複数の管理者アカウントが登録されているPC環境ではアカウント選択画面が表示されるので、対象のアカウントを選択します。アカウントのパスワードを入力して、「続行」を選択すると、修復処理が開始されます。診断がスタートした後、「PCを診断中」⇒「ディスクのエラーを確認しています・・・」⇒「修復しようとしています」の順にメッセージが表示されます。問題点の検出と自動修復を待てばよいでしょう。
▸ スタートアップ修復に失敗してしまった場合に「詳細オプション」を選択し、他の修復作業を進めることができます。
▌②コマンドプロンプト
コマンドプロンプトをクリックした後、画面で以下の文字を命令文として入力しEnterキーを押します。最後は、「exit」と入力し、Enterキーを押して、コマンドプロンプトを終了します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
sfc /scannow
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /scanos
bootrec /rebuildbcd
▌③システムの復元
システムの復元をクリックした後、対象となるアカウントを選択します。アカウントを選択すると「システムファイルの設定の復元」画面が表示されるので、「次へ」をクリックし、指示に従って復元を開始します。
▸ 「コンピューターのシステムドライブに復元ポイントが作成されていません」と表示された場合は、システムの復元を実行できません。
一括修復するツールおすすめ👍
手動で修復するにはコマンドを入力したり、複雑な操作をしなければなりませんが、もっと簡単な方法があります!AOMEI Partition Assistantは、数回のクリックでWindowsの起動トラブルを簡単に解決できる便利なツールです。「ブート修復」機能は、Windows 11、10、8/8.1、7の起動問題や、更新後のトラブル、マルチブートの競合、ブートセクタの破損に効果があります。
ステップ 1. USBメモリ(8GB以上)を別の動作中のPCに接続し、AOMEI Partition Assistantを実行し、開いて「復元」→「ブート修復」を選択します。
ステップ 2. 「ブータブルディスクを作成」をクリックして、修復用のディスクを作成します。
ステップ 3. 作成したシステム修復ディスクを使って、問題のあるPCを起動します。ブート修復ツールが自動で起動し、スキャンが始まり、修復可能なブートエントリが表示されます。
- 「詳細オプション」をクリックして、修復されたブートエントリを保存する場所を選択します。
- 現在のディスクに修復:システムは現在のディスクから起動し、ブートファイルが完全で正常に動作するように修復します。(デフォルト)
- 別のディスクに修復:この操作は、システムが選択したディスクから起動できるように、システムブートエントリーを修復または新規作成します。
ステップ 4. 修復したいエントリを選び、「修復」をクリックしてブート修復を開始します。修復が終わるまで待ちます。成功すると「修復に成功しました」と表示されます。
ステップ 5. 修復が完了したら、USBメモリを取り外し、元のシステムドライブからWindowsを再起動します。
まとめ
Windows 10が起動しない場合、まずは簡単な修復作業を試し、電源や周辺機器の問題を確認しましょう。それでも解決しない場合は、USBブートを活用した修復が効果的です。ブートディスクを作成し、スタートアップ修復やコマンドプロンプトを使用することで、起動トラブルを解決できる可能性があります。また、初心者でも簡単に使える一括修復ツールを活用すれば、手間なくWindows 10の問題を解決できます。