通常、回復パーティションにはドライブ文字が割り当てられないので、エクスプローラーに表示されません。「ディスクの管理」やサードパーティ製アプリケーションから見えますが、エクスプローラーでは見つかりません。この記事では、Windows 11/10/8/7で回復パーティションのような隠しパーティションを安全かつ簡単に表示させて、中身を確認・管理する方法についてご紹介しましょう。
ご存知のように、ドライブ文字のないパーティションは自動的に隠され、Windows 11、10、8、7のエクスプローラーから見つかりません。ここでは、3種類の隠しパーティション(つまり、パーティションのドライブ文字が消える3つの原因)をご紹介します。
【ドライブ文字(ドライブレター)とは?】(C:)や(D:)などのアルファベット文字のことで、これがドライブに付与されているとエクスプローラーで表示されるようになります。
隠したパーティションの状況別に、異なる方法で対処(非表示を解除)する必要があります。
「ディスクの管理」/「DiskPart」または「サードパーティ製プログラム」でドライブレターを手動で削除して、パーティションを意図的に隠したことがあります。
こういう場合、隠しパーティションを再表示するために「ディスクの管理」/「DiskPart」または「サードパーティ製プログラム」を使用して、ドライブレターを再度割り当てればOKです。
何らかの理由でドライブ文字(ドライブレター)を削除したい場合には「ディスクの管理」からドライブ文字を削除することができます。
🌸Windows10ディスクの管理『標準搭載のディスク&パーティション管理者』
ステップ 1. スタートボタンを右クリックしてメニューの中から「ディスクの管理」を選択・起動します。
ステップ 2. 隠したいパーティションを右クリックして「ドライブ文字とパスの変更」を選択します。
ステップ 3. 表示された画面に削除したいドライブ文字を確認して問題なければ「削除」をクリックします。
ステップ 4. 「ドライブ文字に依存する一部のプログラムが正しく動作しなくなる場合があります。このドライブ文字を削除しますか?」と表示されるので、「はい」をクリックします。
ドライブ文字の削除に成功すると、ドライブ文字が消えて、非表示ドライブ(隠しパーティション)となり、エクスプローラーにも表示されなくなります。
何らかの理由で「ディスクの管理」からドライブ文字の削除ができない場合には「DiskPart」を使ってドライブ文字を削除することができます。
【「diskpart」コマンドとは?】Windowsに標準で搭載されている機能のひとつで、コマンドと呼ばれる命令文を用いてディスクの操作を行うシステムツールです。🚨DiskPartはディスク操作に関する広範な操作ができて便利な反面、操作を間違えると最悪の場合Windowsが起動しなくなるなどの不具合が発生する恐れもあるので、選択先を間違わないよう慎重に確実に操作する必要があります。
ステップ 1. Windowsキー+Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開き、「diskpart」と入力して「OK」をクリックします。
ステップ 2. 「list volume」と入力してEnterを押します。パソコンに接続されている全ディスク内のドライブ(Volume)の一覧が表示されます。
ステップ 3. 隠したいパーティションのVolume番号を確認し、「select volume n」と入力してEnterを押します。「ボリュームnが選択されました」と表示されたら選択成功です。
ステップ 4. 次に「remove letter = N」(または「remove」)と入力してEnterを押します。「DiskPartはドライブ文字またはマウントポイントを正常に削除しました」と表示されたら削除成功です。
もう一度「list volume」と入力したら、ドライブレターが削除された状態を確認できます。また、エクスプローラーからも表示されていたパーティション(ドライブ)が非表示になったことも確認できます。
ここでは「AOMEI Partition Assistant Professional」というディスク&パーティション管理ツールを強くおすすめします。この強力なソフトウェアはWindows 11、10、8.1/8、7(32ビット版&64ビット版)に完全対応します。データを失うことなく、パーティションを表示/非表示にしたり、パーティションのドライブ文字を簡単かつ迅速に変更することができます。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをダウンロード、インストール、起動し、隠したいパーティションを右クリックして「詳細処理」⇒「ドライブ文字を変更」を選択します。
ステップ 2. ポップアップウィンドウで「新しいドライブ文字」欄に「無し」を選択して「はい」をクリックします。
ステップ 3. 結果をプレビューして問題なければ「適用」⇒「続行」をクリックします。
誤った削除やフォーマットを防ぐために、回復パーティション(OEMパーティション)、システムで予約済みパーティション、EFIシステムパーティションなど、重要なパーティションはよく、Windows OSの製造元であるMicrosoft(マイクロソフト)やPCの製造元・パソコンメーカー(例えば、富士通、東芝、デルなど)によって隠されて、非表示になっています。
Windowsでは、システム予約済みパーティションやEFIシステムパーティションにもドライブ文字が指定されないため、隠しパーティションになっています。
「ディスクの管理」または「サードパーティ製プログラム」からのみ見えますが、「ディスクの管理」でもドライブ文字を指定するオプションは提供されていない場合がほとんどです。
こういう場合、隠しパーティションを表示するために「DiskPart」または「サードパーティ製プログラム」を使用して、ドライブレターを割り当てればOKです。
AOMEI Partition Assistantを利用してパーティションを非表示にすることは簡単です。パーティションを非表示にした後、ドライブ文字が削除され、消えます。
ステップ 1. AOMEI Partition Asssistantを実行し、非表示にしたいパーティションを右クリックして「詳細処理」⇒「パーティションを非表示にする」を選択します。
ステップ 2. 「このパーティションを非表示にすると、ドライブ文字が変更されるかもしれません」という確認メッセージが表示されるので、「はい」をクリックします。
ステップ 3. 結果をプレビューして問題なければ「適用」⇒「続行」をクリックします。
非表示になったパーティションがエクスプローラーから見つからなくて、アクセスすることができません。パーティションの中身を確認・管理することもできません。
Windowsの回復パーティションとは、Windowsのシステムに問題が発生した際に、システムを工場出荷時の状態に復元するためにあらかじめ確保されている領域です。ここには、バックアップデータやプログラムが保存されており、Windowsシステムを再インストールすることなくシステムを復元することができます。また、回復パーティションは、Windowsのアップデート時に生成されるため、長期の使用のなかで次第に容量が大きくなってしまいます。回復パーティションを削除すればストレージを確保することができますが、特殊な領域でシステムに関わる部分であるので、削除するには事前に確認やバックアップが必要になります。
簡単に言うと、回復パーティションは、Windows回復環境(WinRE)を保存し、Windows 11/10/8/7に問題が発生した場合、システムを「工場出荷」「以前のバージョン」といった特定の状態に戻すことができます。
回復パーティションの変更や削除を防止するため、回復パーティションには通常ドライブ文字がなく、「ディスクの管理」には「ヘルプ」オプションしか提供されていません。サードパーティ製プログラムを使って、回復パーティションにドライブ文字を追加して回復パーティションの中身を確認・管理することができるようになりますが、そこにファイルを保存したり、その中のファイルを変更したりしないでください。システムの回復プロセスの失敗につながる可能性があります。
Windows回復環境(WinRE)パーティション
製造元によって作成され、OS/ドライバ/ビルドインアプリケーションや工場出荷時の設定が含まれているパーティション
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次は、回復パーティションをめぐって、ドライブ文字を割り当てることにより、隠しパーティションを表示させて、中身を確認・管理する3つの方法について解説していきます。
ステップ 1. スタートボタンを右クリックしてメニューの中から「ディスクの管理」を選択・起動します。
ステップ 2. 回復パーティションなどの隠しパーティション(ドライブ文字が指定されていないドライブ)を右クリックして「ドライブ文字とパスの変更」を選択します。
ステップ 3. 表示された画面に「追加」をクリックします。
ステップ 4. 「ドライブ文字またはパスの追加」ダイアログが開くので「次のドライブ文字を割り当てる」をチェックします。必要であれば、右のドロップダウンメニューから割り当てたいドライブ文字を選択して「OK」をクリックします。
こうすると、ドライブ文字が指定されていないドライブ(回復パーティションのような隠しパーティション)にドライブ文字が割り当てられました。
ドライブ文字を追加すると、エクスプローラーで表示することができます。
ステップ 1. Windowsキー+Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開き、「diskpart」と入力して「OK」をクリックします。
ステップ 2. 「list volume」と入力してEnterを押します。
ステップ 3. 回復パーティションなどの隠しパーティション(ドライブレターが割り当てられていないボリューム)のVolume番号を確認し、「select volume n」と入力してEnterを押します。
ステップ 4. 「assign letter = N」(または「assign letter = N noerr」)と入力してEnterを押します。「DiskPartはドライブ文字またはマウントポイントを正常に割り当てました。」と表示されたらドライブレターの割り当て・追加に成功したことになります。
例として、上記画像上のドライブレター(Ltr部分)が未割当状態のボリューム2に、ドライブレターXを割り当てます。
もう一度「list volume」を入力してボリュームの状態を確認すると、正常にドライブレターが割り当てられていることが確認できます。
DiskPart(CUI)で回復パーティションなどの隠しパーティションを表示・確認するには複雑なコマンドが必要なため、一般ユーザーにとっては難しいことでしょう。次は、コマンドは不要で、隠しパーティションにドライブ文字を割り当てるよりシンプルかつ安全な方法をご紹介しましょう~
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを起動し、表示させたいパーティションを右クリックして「詳細処理」⇒「ドライブ文字を変更」を選択します。
ステップ 2. ポップアップウィンドウで「新しいドライブ文字」のドロップダウンメニューから割り当てたいドライブ文字を選択して「はい」をクリックします。
ステップ 3. 結果をプレビューして問題なければ「適用」⇒「続行」をクリックします。
サードパーティ製プログラムAOMEI Partition Assistantの「パーティションを非表示にする」機能でパーティションを隠す場合、AOMEI Partition Assistantの「パーティションを表示にする」機能で非表示になったパーティションを再表示にすることができます。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを起動し、非表示になったパーティションを右クリックして「詳細処理」⇒「パーティションを表示にする」を選択します。
ステップ 2. ポップアップウィンドウで隠しパーティションを再表示にする操作や注意事項を確認して問題なければ「はい」をクリックします。
ステップ 3. 結果をプレビューして隠しパーティションにドライブ文字が割り当てられたことを確認します。問題なければツールバーの「適用」⇒「続行」をクリックします。
✔パーティションを再表示にした後、Windowsがランダムに新しいドライブ文字をそのパーティションに再割り当てるため、以前と異なるドライブ文字を取得することが可能です。
✔パーティションを再表示にすると、その関連のショートカットが無効になるかもしれません。
回復パーティションのような隠しパーティションを表示・確認・管理するには「ディスクの管理」/「DiskPart」または「サードパーティ製プログラムAOMEI Partition Assistant」を使用して、ドライブレターを割り当てることができます。そのほか、サードパーティ製プログラムAOMEI Partition Assistantでパーティションを隠した場合、「パーティションを表示にする」機能を使用して、非表示になったパーティションを再表示にすることができます。
AOMEI Partition Assistantは、ドライブ文字を追加・変更したり、パーティションを表示/非表示にするほかに、パーティションを縮小/拡張してパーティションの空き領域を有効活用することもできます。さらに、ディスクパーティションのクローン/消去、OSの移行、パーティション/データの復元など、もっと高度な機能も使用可能です。
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