Windows 10/11 Updateでエラーコード0x80070002を修正する方法
Windows 10/11でアップデートを実行した際、「エラーコード0x80070002」が表示され、更新に失敗してしまうことがあります。本記事では、0x80070002エラーの原因を詳しく解説し、初心者でも実践しやすい修正方法をステップバイステップで紹介します。
エラーコード「0x80070002」とは?原因を簡単に解説
Windows 10やWindows 11のアップデート中に発生する「エラーコード:0x80070002」は、更新ファイルの一部が見つからない、または破損していることが原因でアップデートに失敗するエラーです。主にWindows Update関連のサービスや設定に問題がある場合に表示されるもので、比較的よくあるエラーの一つです。
このエラーは、Windowsのシステムファイルに欠損がある場合や、更新プログラムの一部が誤って削除されてしまった場合、日付や時刻の設定に不整合があるといった単純な理由からでも発生することがあります。そのため、状況に応じた対処が必要となります。
Windows 10/11の更新でエラーコード0x80070002発生する主な原因は以下の通りです。
- 一時ファイルの破損・不足
- 日付と時刻の設定ミス
- Windows Update関連のサービス異常
- システムファイルの破損
Windows 10/11のアップデートでエラーコード0x80070002が出たときの修正方法
この部分では、Windows 10/11のアップデートでエラーコード0x80070002が出たときの修正方法を、ステップバイステップで説明します。
1. 日付と時刻の設定確認
最初に確認すべきなのが、日付と時刻の設定です。これらが誤っていると、Microsoftのサーバーと正しく通信できず、更新プログラムの取得が失敗することがあります。設定アプリの「時刻と言語」から「自動的に設定する」を有効にし、正しいタイムゾーンを選択しましょう。
ステップ 1. 設定を開き、「時刻と言語」→「日付と時刻」で、正しい日付と時刻になっているか確認します。
ステップ 2. 「時刻を自動的に設定する」および「タイムゾーンを自動的に設定する」オプションをオンにします。その後、「今すぐ同期」をクリックします。
2. PCの再起動
一時的なトラブルで発生している場合は、再起動だけで問題が解消されることもあります。特にアップデート直後にエラーが出た場合、再起動することで残っていた処理が完了し、正常に動作するようになることがあります。簡単なトラブルシューティングとして、PCを再起動してみましょう。
3. Windows Updateの一時停止
アップデートに関する一時的な不具合を避けるために、Windows Updateを一時停止することも有効です。その後、一定時間おいてから再度有効にすると、エラーが解消されるケースがあります。これは更新サーバーの混雑や一時的な通信不良への対処として有効です。
ステップ 1. 「スタート」メニューを開き、「設定」をクリックします。
ステップ 2. Windowsの設定が開いたら、「更新とセキュリティ」をクリックします。左ペインで「WindowsUpdate」を選択します。右ペインで、「更新を7日間一時停止」をクリックします。
ステップ 3. 停止期間を任意で指定したい場合は、「詳細オプション」をクリックして「更新の一時停止」の「日付の選択」で停止する日付(最大で5週間/35日間)を選択してください。
4. ウイルス対策ソフトの一時無効化
一部のウイルス対策ソフトやファイアウォールが、Windows Updateの動作をブロックすることがあります。セキュリティソフトを一時的に無効化してからアップデートを実行することで、正常に進むことがあります。ただし、無効化中のネット利用には十分注意しましょう。セキュリティソフトがアップデートを妨げている可能性があるため、一時的に無効にしてから再度アップデートを試します。
ステップ 1. タスクバーのアイコンから、ウイルス対策ソフトのアイコンを右クリックします。
ステップ 2. 「一時停止」または「無効化」をクリックします。
ステップ 3. 一時的に無効化する期間を選択し「OK」をクリックします。
ステップ 4. ウイルス対策ソフトのアイコンを右クリックし、無効化されたことを示すメッセージが表示されるかどうか確認します。
5. DISMツールとSFCの実行
DISM(展開イメージのサービスと管理)ツールとSFC(システムファイルチェッカー)を使用して、破損したWindowsシステムファイルを修復することも有効です。
ステップ 1. スタートボタンを押して、「cmd」を入力し、「管理者として実行」をクリックします。
ステップ 2. 「DISM /Online /Cleanup-image /Restorehealth」と入力し、Enterキーを押します。
ステップ 3. 「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押します。
これにより、システムの整合性が回復し、アップデートエラーが解消される可能性があります。
6. Windows Updateトラブルシューティングツール
Windowsには専用のトラブルシューティングツールが用意されており、自動で問題を検出・修正してくれます。設定アプリから「更新とセキュリティ」>「トラブルシューティング」>「Windows Update」にアクセスして、問題の修正を試みてください。
ステップ 1. 「設定」→「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」に移動します。
ステップ 2. 「追加のトラブルシューティングツール」→「Windows Update」を選択します。
ステップ 3. 「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
7. Windows Updateのコンポーネントの修復
更新ファイルの一時保存場所や関連サービスに問題がある場合は、Windows Updateのコンポーネントをリセットすることで解決できます。これを行うには、まずWindows Updateとその関連サービスを停止し、次にWindows Updateキャッシュ ファイルをクリアして、Windows Updateに強制的にMicrosoftサーバーから新しいファイルをダウンロードさせる必要があります。
ステップ 1. Windows Updateサービスを停止:Windowsキー+Rキーを押して、「services.msc」と入力し、Enterキーを押してください。これにより、Windowsサービスコンソールが開きます。下にスクロールして、Windows Updateサービスを見つけ、右クリックして「停止」を選択します。
ステップ 2. Windows Updateキャッシュをクリア:Windowsキー+Eキーを押してファイルエクスプローラーを開き、C:\Windows\SoftwareDistribution\Downloadに移動します。ここで、ダウンロードフォルダー内のすべてのファイルとフォルダーを削除します。これを行うには、Windowsキー+Aキーを押してすべてを選択し、Delキーを押します。これらのファイルについて心配する必要はありません。次に更新プログラムを確認するときに、Microsoftサーバーから新しいファイルがダウンロードされます。
※重要なデータのバックアップを取ることをおすすめします。
ステップ 3. Windows Updateサービスを再起動:「services.msc」を使用してサービスを再度開きます。Windows Updateを見つけて右クリックし、「開始」を選択します。再び設定を開き、Windows Updateを開き、新しいアップデートが利用可能である場合には、「ダウンロードとインストール」をクリックします。これにより、更新プログラムがダウンロードされ、正常にインストールされるかどうかを確認します。作業が完了したら、PCを再起動して変更を適用します。
8. ディスクの空き容量の確認
アップデートには十分なディスク容量が必要です。特にCドライブがいっぱいになっていると、更新プログラムが正常に展開されず、エラーになることがあります。Windows 10/11 Updateでエラーコード0x80070002を修正するには、Cドライブの空き容量を増やして、ストレージ不足の問題を解決することができます。
▶Cドライブを拡張
このような問題を根本から解決するには、Cドライブの空き容量を確保・拡張することが有効です。不要なファイルを削除することも1つの手ですが、Dドライブなど他のパーティションに十分な空きがあるなら、そこからCドライブへ領域を割り当てる方が効率的かつ確実です。
AOMEI Partition Assistantを使えば、「ワンクリックで空き領域を調整」機能により、隣接していないDドライブなどからでも簡単に空き容量をCドライブに割り当てることができます。システムを再インストールしたり、データを削除したりする必要がないため、安全かつ効率的に容量不足を解消できます。
Windows Serverを管理したい場合には、Server版をご利用いただけます。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードして起動し、調整したいパーティションを右クリックして、「ワンクリックで空き領域を調整」を選択します。
ステップ 2. Cドライブを選択し、ドラッグポイントをドラッグしてパーティションサイズを変更します。そして 「はい」をクリックします。
ステップ 3. 「保留中の操作」を表示することで、操作をプレビューすることができます。保留されている操作を実行するには、「適用」と「続行」をクリックしてください。
ステップ 4. 処理が開始され、進行状況を確認できます(Cドライブの場合は直接再起動します)。処理が完了するまで時間がかかる場合があります。
▶そのはかの方法
不要なアプリや一時ファイル、古いアップデートファイルを削除して、10GB以上の空き容量も確保できます。
「重複ファイルを削除」、「PCクリーナー」「大容量ファイルを削除」などの機能を利用して、ドライブの空き容量を増やすことができます。また、「アプリ引っ越し」機能では、プログラムを別のパーティションに移行して、ディスク容量不足の問題を解決することもできます。
9. インターネット接続の確認
不安定なインターネット接続も、更新の途中で中断を引き起こす原因になります。有線LANでの接続や、ルーターの再起動を行い、安定したネットワーク環境を用意してから再度アップデートを試してみましょう。安定したインターネット接続が必要です。
10. セーフモードでのアップデート
通常起動時に何らかのプロセスが邪魔をしている可能性がある場合、セーフモードでWindowsを起動してアップデートを試すことも効果的です。セーフモードでは最低限のドライバとサービスのみが動作するため、不要な干渉を防げます。セーフモードで起動し、アップデートを試します。
ステップ 1. ログイン画面で、電源ボタンをクリックし、Shiftキーを押しながら「再起動」をクリックします。
ステップ 2. 「オプションの選択」が表示されたら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」の順に選択します。
ステップ 3. セーフモードを有効にするためにF5キーを押してください。
ステップ 4. セーフモードに正常に入ったら、正しいパスワードでログインを試みます。
ステップ 5. ログインできたら、「設定」を開き、「更新とセキュリティ」→「Windows Update」を選択します。ここで更新を試してください。
11. 接続機器の取り外し
プリンターや外付けHDD、USBメモリなど、周辺機器が原因でアップデートが失敗することもあります。アップデート前にすべての外部機器を取り外してから試してみてください。外付けHDDやUSBメモリなど、不要な機器を取り外してからアップデートを試します。
12. 専門業者への相談
上記のいずれの方法でも改善しない場合、専門のサポート業者やMicrosoft公式サポートへの相談も検討しましょう。特に業務用PCや重要な環境では、プロの手を借りることで迅速かつ安全に対応できます。
まとめ
Windows Update中に表示されるエラーコード「0x80070002」は、更新ファイルの不整合やシステム設定の問題など、複数の原因で発生するエラーです。軽微な設定ミスから深刻なファイル破損まで、幅広い要因が考えられますが、多くのケースでは今回ご紹介した対処法で解決が可能です。特に初心者の方は、日付設定や再起動、トラブルシューティングツールの活用など、簡単な対策から順に試すことが重要です。どうしても解消できない場合は、専門サポートの力を借りることでトラブルから早期に復旧できる可能性が高まります。
Windows Update中に「エラーコード0x80070002」が出る場合は、まずCドライブの空き容量を確認し、不足しているなら拡張するのが効果的な対策です。AOMEI Partition Assistantを使えば、安全・簡単にCドライブを拡張できるだけでなく、その他のトラブルにも柔軟に対応できます。Windowsの安定運用やアップデート成功のために、ぜひ導入を検討してみてください。