古いPCから新しいPCにWindows 10/11のライセンスを移行する方法

パソコンの買い替えをするとき、「今まで使っていたWindows 10や11のライセンスを新しいPCに移行できないかな?」と考える人は多いはず。本記事では、古いPCから新しいPCにWindows 10/11のライセンスを移行する方法をわかりやすく説明します。

投稿者 @ひとみ 2025年06月23日 @ひとみ 最後の更新 2025年06月23日

Windowsライセンスは移行できる?

まず、ライセンスが移行できるかどうかはそのライセンスの種類によって決まります。

ライセンス種類 特徴 他のPCへの移行
リテール版(パッケージ購入) 店頭やオンラインで購入 ✅ 可能(1台ずつ認証)
OEM版(PCに付属) メーカー製PCに最初から入っている ❌ 不可(そのPC限定)
DSP版(バンドル販売) パーツと一緒に購入(自作PC用) △ 条件次第で可能

Windowsのライセンスは、条件を満たしていれば別のPCに移行可能です。特に「リテール版(パッケージ版)」のWindowsライセンスであれば、古いパソコンから新しいパソコンへ使いまわすことができます。ただし、プレインストール版(OEMライセンス)のWindowsは、そのPCのハードウェアに結びついているため原則として他のPCへの移行はできません。

つまり、Microsoft StoreやAmazonで購入したWindowsのプロダクトキーなら、新しいPCでも使えるということです。一方、メーカー製PC(富士通やNECなど)に最初から入っているWindowsは原則的に別PCへは移行できません。

ライセンス移行ができる条件を簡単にまとめると:
  • Windowsのリテールライセンスを保有している

  • 現在のPCでそのライセンスが使用中である

  • 移行先では、旧PCと同時使用しないこと

ライセンスの種類に応じて移行の可否が異なるため、まずは自分のライセンスがどのタイプかを確認することが大切です。コマンドラインを使用することで簡単に確認できます。

Windows 10/11のプロダクトキーを確認する方法

Windowsライセンスの移行を始める前に、いくつか準備しておくべき重要な事項があります。まず、古いPCのプロダクトキーを事前にメモしておきましょう。また、ライセンスがMicrosoftアカウントに紐付いているかも確認しておくと、新しいPCでの認証がスムーズになります。さらに、移行先のPCがインターネットに接続されていること、Windowsの同一バージョン(例:Windows 10 Pro → Windows 10 Pro)であることも条件として確認が必要です。

1. コマンドでプロダクトキーを確認

移行には、現在使用しているWindowsのプロダクトキー(25桁の英数字)が必要です。現在のPCにインストールされているWindowsのプロダクトキーは、コマンドプロンプトでプロダクトキーを簡単に確認できます。

ステップ 1. スタートボタンを押して、「cmd」を入力し、「管理者として実行」をクリックします。

ステップ 2. 以下のコマンドラインを入力し、Enterキーを押します。

wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey

ステップ 3. このコマンドを入力することで、PCに保存されているプロダクトキーが表示されます。次の行に「XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX」形式で表示されます。なお、OEM版の場合、このキーはマザーボードに組み込まれていることもあるため、そのまま他のPCに使えないことがあります。表示されたキーは、メモ帳などに控えておきましょう。

なお、OEM版の場合、このキーはマザーボードに組み込まれていることもあるため、そのまま他のPCに使えないことがあります。表示されたキーは、メモ帳などに控えておきましょう。

2. Microsoftアカウントとの紐付け状況を確認

もしWindowsがデジタルライセンス(プロダクトキーなしで認証)で管理されている場合、Microsoftアカウントと紐づいていれば、再認証も簡単です。

ステップ 1. スタートメニューを開き、「設定」をクリックします。

ステップ 2. 「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」をクリックします。

ステップ 3. 「WindowsはMicrosoftアカウントにリンクされています」と表示されていればOKです。

これで、新PCでもログインするだけでライセンスを復元できる準備が整いました。

古いPCからライセンスを解除する手順

ライセンス移行を行うには、まず古いPCのライセンスを一時的に解除する必要があります。これはMicrosoftの利用規約に沿った操作であり、新しいPCでのライセンス認証を通すために重要なステップです。

▶slmgrコマンドを使用したライセンス解除方法

ステップ 1. 古いPCからライセンスを解除するには、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを入力します:

slmgr.vbs /upk

ステップ 2. このコマンドを実行すると、Windowsのプロダクトキーがアンインストールされ、ライセンスが解除されます。念のために、次のコマンドも続けて実行して、キー情報を完全にクリアしておくと安心です:

slmgr.vbs /cpky

これで旧PC側の準備は完了です。

トラブル回避のための注意点

● この操作を行うと、現在のPCでWindowsのライセンスが解除されます。

● 忘れずに、プロダクトキーを安全な場所に保存してから実行しましょう。

● 解除後は、インターネット接続が有効な状態で移行先PCで認証するのがベストです。

新しいPCでライセンスを有効化する方法

新しいPCでは、移行したライセンスを再認証する必要があります。これは手動でも自動でも可能で、プロダクトキーを直接入力する方法と、Microsoftアカウント経由で自動認証する方法の2つがあります。

1. プロダクトキー入力による手動認証

古いPCライセンス解除が完了したら、新しいPCで以下の手順で再アクティベーションを行います。

新しいPCのWindowsで、設定画面の「ライセンス認証」セクションから「プロダクトキーを変更」を選び、控えておいたキーを入力します。キーが有効であれば、そのままWindowsがライセンス認証されます。ただし、オンライン接続が必要です。認証に失敗した場合は、電話認証に切り替えることも可能です。

ライセンス解除が完了したら、新PCで以下の手順で再アクティベーションを行います。

ステップ 1. 「設定」を開き→「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」をクリックします。

ステップ 2. 「プロダクトキーの変更」をクリックし、先ほどメモした25桁のキーを入力します。インターネットに接続して認証を実行します。キーが有効であれば、そのままWindowsがライセンス認証されます。

ステップ 3. 認証に失敗した場合は、電話認証に切り替えることも可能です。

これで手動によるライセンス移行が完了します。

2. Microsoftアカウントによる自動認証手順

旧PCでライセンスをMicrosoftアカウントに紐付けていた場合、新しいPCに同じアカウントでログインし、「トラブルシューティング」から「このデバイス上でハードウェアを変更しました」を選ぶと、認証済みライセンスを引き継ぐことが可能です。これにより、プロダクトキー入力不要で再認証できることもあります。

詳細手順は以下のどおりです。

ステップ 1. 新PCでMicrosoftアカウントにログインします。

ステップ 2. 「設定」を開き→「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」に移動し、「トラブルシューティング」を選択します。

ステップ 3. 「このデバイスのハードウェアを最近変更しました」をクリックします。

ステップ 4. 「Windows 10 を再度ライセンス認証する」が表示されます。「現在使用中のデバイスは、これです」のチェックボックスにチェックを入れます。「アクティブ化」ボタンを選択します。

ステップ 5. ライセンス認証が開始されます。「Windows はライセンス認証されています」が表示されるまで待ちます。認証が成功すれば、新PCでライセンスが有効になります。

Windowsごと環境を丸ごと引っ越しする方法

Windowsの環境を新しいPCやSSD/HDDに丸ごと引っ越ししたい場合、手動でOSの再インストールやドライバーの再設定、アプリの再インストールを行うのは非常に手間がかかります。もしWindowsライセンスだけでなく、アプリ・設定・ファイルもすべて移行したい場合は、HDD/SSDのクローンを作成してOSごと引っ越しする方法が最適です。

そんなときに便利なのが、AOMEI Partition Assistantの「OS移行機能」や「ディスククローン機能」です。これらを使えば、システムや設定、アプリケーション、個人データなどをそのままの状態で、丸ごと別のディスクへコピーできます。

  • AOMEI Partition Assistantには、「OSをSSD/HDDに移行」機能が搭載されており、Windowsのシステムドライブだけを新しいSSDに移すことが可能です。この機能では、移行後もブート可能な環境が自動的に構成されるため、移行後すぐに新しいディスクから起動できます。
  • また、OSだけでなくHDD全体やSSD全体を完全クローンする「ディスククローン機能」も備わっており、旧PCのディスク内容を新しいストレージに一括コピーすることができます。これにより、Windowsの環境をそのままに新しいPCへ移すことも可能です。
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▶AOMEI Partition AssistantでのOS移行手順

AOMEI Partition Assistantを使えば、システムディスクをまるごと新しいHDDやSSDにクローンすることが可能です。

ステップ 1. 新しいSSDをパソコンに接続し、Windowsで検出できることを確認してください。

ステップ 2. AOMEI PAを起動して、ツールバーの「クローン」タブをクリックし、ドロップダウンメニューから「OSをSSDに移行」をクリックします。「OSをSSDに移行」ウィザードが開くので、OS移行操作を確認したあと「次へ」をクリックします。

※実はこのウィザードは、SSDへのOS移行だけでなくHDDへのOS移行にも役立ちます。

ステップ 3. 次には、新しいSSDの未割り当て領域を移行先として選択する必要があります。そして「次へ」をクリックします。

ステップ 4. この画面では、移行先のSSD上のシステムパーティションのサイズ、位置、およびドライブ文字を変更することができます。そして「次へ」をクリックします。

ステップ 5. 移行先のSSDまたはHDDからOSを起動する方法についての注意事項が表示されます。それをよく読んだあと「完了」をクリックします。

ステップ 6. 最後はメイン画面に戻ります。仮想結果を確認して問題なければ「適用」をクリックします。

※注意:操作がPreOSモードで完了します。OSをMBRディスクとGPTディスクの間で移行する場合は、OSの移行が完了したあとBIOSに入り、ブートモードを変更する必要があるかもしれません。

ステップ 7. 完了後、SSDを新PCに装着し起動順を変更します。正常に起動できたら、Windowsのライセンス状態を確認してください。場合によっては、ライセンスの再認証が求められることがあります。その際は、プロダクトキーの再入力やMicrosoftアカウント認証で対応可能です。

★追加の便利機能で移行作業がよりスムーズに
AOMEI Partition Assistantは、移行作業以外にも役立つ機能を多く備えています:
MBR/GPT変換」機能:新しいPCで必要なパーティションスタイルに合わせてディスクを変換。
ブート修復」機能:移行後にWindowsが起動しないトラブルも修復可能。
「ドライブ文字の変更」や「パーティションのリサイズ」:移行後の細かな調整も簡単。
「ブータブルUSBの作成」:Windowsが起動しないときでもディスク操作が可能な起動ディスクを作成。

まとめ

Windowsライセンスの移行は、リテール版であれば適切な手順を踏むことで合法的に可能です。移行前にはプロダクトキーの確認、Microsoftアカウントの紐付け、旧PCからのライセンス解除が必要となります。新しいPCではプロダクトキーの入力やアカウントによる認証を行いましょう。また、AOMEI Partition Assistantなどのツールを利用すれば、環境ごと移行できるため、移行後の再設定作業も最小限に抑えられます。これらの方法を活用することで、新しいPC環境でも今までと変わらず快適にWindowsを使用できます。

よくある質問

1. Windowsのライセンスは何回でも移行できるの?

Windowsのライセンスは、その種類(エディションと販売形態)によって移行できるかどうかが決まります。たとえば「リテール版(パッケージ版)」のWindowsライセンスであれば、古いPCから新しいPCへ何度でも移行可能です。ただし、1台のPCでしかアクティベートできないため、移行する際は古いPCでのライセンスを無効化する必要があります。

一方、「OEM版(プレインストール版)」は、最初にインストールされたPCに紐づけられるため、他のPCへの移行はできません。また、デジタルライセンスがMicrosoftアカウントと紐づいていれば、再アクティベーションが簡単にできる場合もあります。

2. Windowsのライセンスは使いまわしできますか?

一般的に、1つのライセンスは1台のPCでのみ有効とされており、同時に複数のPCで使いまわすことはできません。リテール版ライセンスであっても、使いまわすには移行(旧PCから新PCへ)が前提で、同時使用はライセンス違反となります。

ただし、ボリュームライセンス(企業向け)などの特殊な形態では、一定数のデバイスへの同時利用が許可されている場合もあります。一般家庭や個人ユーザーが使うライセンスでは、使いまわし不可が基本です。

3. Windows 10のライセンスキーを変更するには?

Windows 10では、設定から簡単にライセンスキーを変更できます。手順は次の通りです:

  • 設定を開く(「Windowsキー + I」)
  • 「システム」→「バージョン情報」を選択
  • 「プロダクトキーの変更」をクリック
  • 新しいプロダクトキーを入力し、「次へ」をクリックして認証を完了

新しいキーが正規のものであれば、そのままライセンスが再認証され、OSの状態もそのままで利用可能です。なお、変更後は元のライセンスに戻すことはできませんのでご注意ください。

4. Windowsのプロダクトキーは2台で使い回せますか?

Windowsの通常のリテール版やOEM版のプロダクトキーは、2台以上で同時に使うことはできません。同一キーで2台のPCにアクティベーションを試みると、後から入力した方が有効になり、前のPCではライセンスが無効化される可能性があります。

一部の例外として、デジタルライセンスがMicrosoftアカウントに結びついている場合、同じアカウントを用いて新しいPCに移行できることがありますが、それでも「1キー=1台」の原則に変わりはありません。