Windows 11のUSB回復ドライブの作り方と起動方法

Windows 11のUSB回復ドライブは、コンピュータに問題があり、起動に失敗した場合に役立つツールです。この投稿では、必要に応じて、PCを修復するためのリカバリーディスクUSBを作成する方法を学ぶことができます。

投稿者 @Asher 2024年05月29日 @Asher 最後の更新 2024年01月25日

Windows 11の回復ドライブについて

回復ドライブとは?

「回復ドライブ」は、USBメモリの中に、Windowsを初期状態に戻すための情報を入れておき、パソコンに問題が発生したときに利用するためのものです。回復ドライブを作成しておけば、パソコンに何らかのトラブルが発生し、起動できなくなった場合などに、パソコンを購入時に近い状態に戻すことができます。

回復ドライブとリカバリディスクの違い

どちらもリカバリに使うメディアで、役割は同じです。Windowsのシステムごとコピーできるため、システム本体が破損していてもこのディスク(ドライブ)があれば復旧できます。

Windows 7がリリースされた当時はUSBメモリの容量が小さく、主にCDかDVDで製作していたためリカバリディスクと呼ばれていました。しかし、容量が十分に大きくなった「USBフラッシュメモリ」が流通し、動作が速く安定しているUSBメモリに保存することが多くなったため、Windows 10/Windows 11では「回復ドライブ」と呼ばれるようになりました。

なぜWindows 11のUSB回復ドライブを作成するのか?

Windows 11が登場してしばらく経ち、さまざまなレビューや批判にもかかわらず、多くのユーザーがデビュー以来使用しています。

人によっては、すでにシステムの起動に失敗するような問題に遭遇しているかもしれません。ほとんどの状況で、Windows 11のOSに障害が発生し、PCの動作が妙に遅くなり始めた場合、最初の選択肢はオンラインで解決策を探すことでしょう。この問題に対する効果的な解決策を見つけることができるかもしれません。

しかし、これがうまくいかない場合、最後の解決策はOSを再インストールすることです。お使いのPCに光学ドライブがない、または元のインストールCD/DVDが利用できなくなった場合はどうなりますか?

この場合、回復ドライブ/リカバリーディスクUSBは優れた選択肢で、USBドライブを使用してWindows 11を再インストールすることもできます。つまり、USBメモリは持ち運びができ、ほとんどすべてのPCとラップトップで使用できます。また、CDやDVDなどの他のツールを使用するよりも、USBデバイスからオペレーティングシステムをインストールしたり、システムの問題を修正したりする方が便利です。

Windows 11のUSB回復ドライブを作成する前のすべきこと

Windows 11でUSB回復ドライブの作成についての注意事項は、次のとおりです。

✌Windows 10プリインストールモデルをWindows 11にアップグレードした場合、Windows 11上で作成したリカバリーメディアでリカバリーを行うと、Windows 11へリカバリーされます。出荷時のWindows 10に戻す場合は、Windows 11にアップグレードする前に、あらかじめWindows 10上で、リカバリーメディアを作成しておく必要があります。

✌USBメモリは、機種によって必要な容量が異なり、お客様の使用環境によっても、必要な容量が異なってくる場合があります。ただし、機種に関わらず、32GB以上のUSBメモリを用意してください(ヒント:64GB以上の容量のUSBメモリは、回復ドライブを作成したときに約32GBの容量のみ使用されます。残りの容量は使用できません)。

✌Windows 11回復ドライブはUSBメモリで作成し、USBメモリはフォーマットされてしまうため既存データがなくなります。もし回復ドライブで使用するUSBメモリにデータを保存していて、それが必要なデータでしたら事前にバックアップしてください(ヒント:NTFS形式でフォーマットされたUSBメモリを使用した場合、回復ドライブ作成時に領域が削除され、FAT32形式で領域が作成されます)。

✌USBメモリによっては、暗号化機能(パスワード)が搭載されています。暗号化機能が搭載されたUSBメモリで回復ドライブを作成すると、USBメモリの暗号化ソフトが削除される可能性があります。暗号化機能を再度使用したい場合は、事前に暗号化ソフトを提供元のホームページなどから入手可能かどうかをご確認ください。

✌Windowsの大型アップデートなど、大きな更新プログラムが適用された状態で回復ドライブを作成した場合、その回復ドライブでリカバリすると、作成時に適用されている更新プログラムの状態が復元されます。

✌Windows Updateの更新直後に、再起動が必要な状態で回復ドライブを作成すると、作成に失敗する場合があります。その場合は、パソコンを再起動し、Windows Updateの更新が完了した状態で、回復ドライブを作成してください。

✌回復ドライブの作成中に、Windows 11の省電力機能により、ディスプレイの電源が切れて、画面が真っ暗になることがあります。画面を復帰するときは、マウスを動かして数秒待つか、キーボードの「↑」「↓」「←」「→」キーや「Shift」キーを押してください(「Enter」キーを押すと、回復ドライブの作成のキャンセルが実行され、作成が中断することがあります)。

Windows 11のUSB回復ドライブを作成する方法

このセクションでは、Windows 11でUSB回復ドライブ/リカバリーディスクを作成する3つの方法についてです。ニーズに応じて、最適な方法をお選びください。

事前準備:

Windows 11のUSB回復ドライブを作成する場合の事前準備は、次のとおりです。

1.すべての外付けストレージを取り外す

回復ドライブの作成に使用するUSBメモリ以外の外付けストレージ(HDD/SSD)、増設用内蔵ハードディスクユニットを接続したまま操作すると、大切なデータが消去されてしまう可能性があります。手順の前に、必ず取り外してください。

2.管理者アカウントでサインインする

管理者のアカウントでサインインしてください。お使いのパソコンにユーザーアカウントが一つしかない場合は、管理者のアカウントです。

3.ACアダプタを接続する

USB回復ドライブの作成には数十分かかる場合があります。ノートパソコンやタブレットパソコンは、途中で電源が切れることを防ぐため、ACアダプタを接続し、電源ケーブルをコンセントに接続してください。

方法1. 回復メディア作成ツールでWindows 11のUSB回復ドライブを作成

すべてのWindows PCには回復ドライブ作成ツールが内蔵されており、USB回復ドライブを作成することができます。

ステップ 1. 用意した空のUSBメモリを挿入します。Windows 11がUSBメモリを認識していることを確認します。

ステップ 2. Windows 11のスタートボタンをクリックし、右上の「すべてのアプリ」をクリックします。

ステップ 3. 次に、一覧の「Windows ツール」をクリックします。

ステップ 4. Windows ツールのフォルダが開くので、「回復ドライブ」をダブルクリックします。

ステップ 5. 「ユーザーアカウント制御」が表示されたら、「はい」をクリックします。

ステップ 6. 回復ドライブを開くと、「システムファイルを回復ドライブにバックアップします。」を選択し、「次へ」をクリックします。

ステップ 7. 「お待ちください」と表示されるので、そのまま待ちます。PCの環境により時間がかかる場合があります。

ステップ 8. USBを選択し、「次へ」をクリックして続行します。

ステップ 9. USBメモリがフォーマットされるため、確認画面が表示されますが、問題なければ「作成」をクリックします。

ステップ 10. 「回復ドライブを作成中」の画面が表示されます。

ステップ 11. 「回復ドライブの準備ができました」と表示されたら「完了」ボタンをクリックます。

パソコンの速度によって、この作業には数十分から数時間かかることがあります。完了したら、Windows 11の回復ドライブを安全な場所に保存してください。

方法2. CMD を使ってWindows 11のUSB回復ドライブを作成

▶準備すること:

1.公式サイトからWindows 11のISOファイルをダウンロードします。

2.USBメモリに16GB以上の空き容量があることを確認してください。

ステップ 1. 「Win」+「R」を同時に押して、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、「cmd」を入力し、「Enter」キーを押します。

ステップ 2. コマンドプロンプトが開いたら、「diskpart」と入力し、「Enter」キーを押して、DiskPart.exeツールを起動します。次に、以下のコマンドを順番に実行します。

list disk

select disk #

clean

create partition primary

select partition 1

format fs=fat32 quick(Windows 11では起動にUEFIが必要です。このコマンドはfat32のみを使用できます)。

active

USBメモリをフォーマットした後、「Exit」と入力してdiskpart.exeを閉じてください。次に、ファイルエクスプローラーを使用して、Windows ISOの内容全体をUSBにコピー&ペーストしてください。

注意:

Windowsイメージファイルが4GBを超える場合、FAT32ファイルシステムのファイルサイズ制限を超えるため、ファイルをUSBにコピーできません。この場合は、以下のように操作してください。

- Windowsイメージファイル(sources\install.wim)以外のすべて内容をドラッグ&ドロップを問わずUSBドライブにコピーします。または、「robocopy D: F: /s /max:3800000000」というコマンドを使用します(D:はマウントされたISO、F:はUSBメモリです)。

- Windowsイメージファイルを小さなファイルに分割し、それらをUSBドライブにコピーします。Dism /Split-Image /ImageFile:D:\sources\install.wim /SWMFile:F:\sources\install.swm /FileSize:3800

方法3. 第三者のディスクマネージャでWindows 11のUSB回復ドライブを作成

回復メディア作成ツールとCMDは便利な内蔵ツールですが、多くの手順と複雑なコマンドは、多くの一般ユーザーにとってちょっと複雑かもしれません。また、システムまたは設定の制限により、コマンドが機能できないこともあります。

したがって、CMDコマンドについて少し混乱している場合は、Windows 11のUSB回復ドライブを作成するために、ユーザーフレンドリーなサードパーティツールは便利な代替手段が必要です。AOMEI Partition Assistant Professionalは、そのようなツールです。これは、Windows 11/10/8/8.1/7/XPシステム用に開発されており、ディスクを簡単かつ効率的に管理できます。

「ブータブルCD/USBを作成」機能は、USB回復ドライブを作成するのに役立つことができます。USBを接続し、このUSBからPCを起動すると、このツールのインターフェースの画面が表示され、多くの機能を使用して問題を解決することができます。例えば、「MBRを再構築」機能を使用して「Operating System Not Found」エラーを修正しできます。

複雑な操作は不要で、クリックするだけです。次に、その詳細をご紹介します。

Proのデモ版 Win 11/10/8.1/8/7/XP
安全かつ快適
注:デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードし、インストールし、起動します。右上隅にある「ツール」をクリックして、「ブータブルCD/USBを作成」をクリックし、「次へ」をクリックします。

ステップ 2. ここでは「USBブートデバイス」選択し、USBドライブを選択します。次に、「続行」をクリックします。

ステップ 3. Windows PEブータブルUSBを作成するためにUSBメモリをフォーマットする必要があります。USBのすべてのデータが削除されるので、重要なデータがあれば、事前にバックアップを作成しておいてください。

ステップ 4. そして、「はい」をクリックした後、WinPEブータブルUSBの作成が開始します。数分がかかるので、少々お待ちください。プロセスが完了したら、「完了」をクリックします。

たった3つのステップで、PCの問題を修正するために使用できるUSB回復ドライブを作成できます。簡単でしょう!

また、このツールを使って、インストールされたWindows 11をUSBにコピーして、どこにでもOSを持ち運べて、必要な場所にあるPCでWindows 11を起動させることも可能です。

Windows 11のUSB回復ドライブの起動方法

一部のユーザーは、「USBからWindowsを起動する方法」、「USBからWindows修復を実行する方法」についてまだ質問があるかもしれませんが、心配しないでください。ここで、それを実行する方法を示します。

USB回復ドライブの起動方法

ステップ 1. USBをポートに差し込み、コンピュータの電源を入れて直ぐに「Delete」や「F2」「F12」「F9」「F8」を押して、BIOS(UEFI)設定画面を表示して起動順序を設定します(キーボード操作で起動デバイスを直接選択するなど、メーカーや機種により違います。詳しくは説明書を読んで行ってください)。

ステップ 2. 回復ドライブから起動し、「キーボードレイアウトの選択」>「Microsoft IME」を選択します。

ステップ 3. 次に、オプションの選択画面が表示され、「ドライブから回復する」を選択しましょう。

USB回復ドライブからWindows修復を実行する方法

「ドライブから回復する」機能は、回復ドライブの作成で「システムのバックアップ」を選択していないと、表示されず利用もできません。

「デバイスの使用」機能は、パソコンに接続されているリカバリディスクや、インストールメディアなどのデバイスを指定して、起動させることができます。クリックすると、使用可能なデバイスが表示されるので選択します。

「トラブルシューティング」の「詳細オプション」では、「スタートアップ修復」、「コマンドプロンプト」、「システムの復元」などの高度な修復オプションを提供しています。

「スタートアップ修復」機能は、自動でスタートアップ(起動)の不具合をチェックして問題があれば自動で修復します。修復にはかなり時間がかかるので、途中で修復が止まってしまったと思い「強制終了」すると、最悪システムが壊れて修復できなくなる場合があるので注意が必要です。

「コマンドプロンプト」機能は、コマンドの実行で、システムやイメージなどの修復ができます。 システムの修復コマンド例は、以下のように実行します。

sfc /scannow /offbootdir=C:¥ /offwindir=D:¥windows

Dism /image:D:¥ /cleanup-image /scanhealth

Dism /image:D:¥ /cleanup-image /restorehealth

「システムの復元」機能は、Windows11を指定した日時の状態に戻すことができます。回復ドライブからでも、復元の操作方法は同じです。この機能は、「システムの復元」が有効になっていて、システムの復元ポイント(バックアップ)がないと利用できません。

Windowsを修復するために、1つを選択することができます。

最後

以上は、Windows 11でUSB回復ドライブを作成する3つの方法です。こられの方法に満足していますか?AOMEI Partition Assistantの明確な操作は多くのユーザーにとって簡単であり、そのさまざまな機能は、ダイナミックディスク管理、ディスククローン作成、OSのSSDへの移行など、デバイスを便利に管理するのに役立ちます。

ご参考になれば、幸いです。もしご不明な点などがありましたら、遠慮なくご質問ください。弊社のメールは:support@aomeitech.com。

最後!問題を解決しておめでとうございますヽ(〃'▽'〃)ノ☆!