Bitlockerが暗号化中で終わらない・進まない場合の原因と対処法
「BitLockerがずっと暗号化中のまま終わらない、何時間経っても進まない、フリーズしてるの?」こんな状態に悩まされていませんか?この記事では、暗号化が進まないBitLockerを正常に完了させるための対処法と注意点をわかりやすく説明します。
ユーザー事例:BitLockerの暗号化がいつまでも終わらない
Windows 10 ProでCドライブにBitLockerをかけようとしているのですが、「暗号化中です」と表示されたまま、数時間たっても一向に終わりません。進捗状況もずっと同じに見えて、本当に進んでいるのか不安です。このまま放置していても大丈夫でしょうか?それとも何か対処したほうが良いですか?PCの動作自体は重くなってる気がします。
補足: SSD使用/TPMあり/PCはスリープにしていません。
- ユーザーからの質問
BitLockerを有効にして暗号化を始めたのに、「暗号化中です」と表示されたまま数時間、時には丸一日以上も変わらない…。こんな症状に悩んでいる人は少なくないです。
この問題は、必ずしも失敗や故障を意味するわけではありません。しかし、放置しておくと進行がフリーズしてしまうこともあります。この記事では、BitLockerの暗号化が進まない理由や、具体的な対処法を初心者にもわかりやすく説明します。
BitLocker「暗号化中です」が進まない症状とは?
BitLockerの暗号化が正常に進まないとき、一般的には次のような症状が現れます。
- 「暗号化中です…」だが、実際には動いていない
- 「99.9%」でフリーズしたように止まる
- 暗号化進捗が「0%」のまま変化しない
- 数時間待っても0.1%も進んでいない
このような場合、「ただ遅いだけ」なのか、「本当に止まっているのか」を判断するのが重要です。BitLockerの暗号化にかかる時間は、以下の要因によって大きく異なります。
- ドライブの容量:500GBで1〜3時間、1TBなら5時間以上かかる場合も
- 使用済み容量:使用量が多いほど時間がかかる
- 暗号化モード:「使用領域のみ暗号化」か「全体を暗号化」かで差が出る
- PCの性能:HDDかSSDか、CPU速度も影響
たとえば、500GBのHDDを「ドライブ全体を暗号化」する設定にしていると、8〜12時間以上かかるケースもあります。
BitLocker「暗号化中です」が終わらない・進まない原因
このようなBitLockerの暗号化が終わらない・進まない問題は、一時的なトラブルからディスクエラーまで、さまざまな原因が考えられます。
1. ディスクに不良セクタや論理エラーがある
暗号化処理はディスク全体を対象に行われるため、1つでもエラーがあると進行が止まってしまう可能性があります。
2. バックグラウンドサービスの一時停止
システムやWindowsアップデートなどが暗号化処理と競合し、BitLockerサービスの進行が妨げられる場合があります。
3. スリープや休止モードの影響
暗号化中にPCがスリープに入ると、BitLockerが処理を一時停止してしまい、再開されないことがあります。
4. セキュリティソフトの干渉
一部のウイルス対策ソフトがBitLockerのディスクアクセスを妨げることがあり、これが原因で進行が止まることもあります。
Bitlockerが暗号化中で終わらない・進まない場合の対処法
この部分では、Bitlockerが暗号化中で終わらない・進まない場合の4つの対処法をご紹介します。
方法1. 「manage-bde」コマンドで状態を確認する
まずは、BitLockerの状態を確認してください。以下のコマンドを、管理者権限で実行したコマンドプロンプトまたはPowerShellで入力します。
ステップ 1. 検索バーに「コマンドプロンプト」と入力し、管理者としてコマンドプロンプトを実行します。
ステップ 2. 「manage-bde -status」を入力し、Enterキーを押します。そして各ドライブの状態が表示されます。そこでBitLockerの有効か無効かを確認します。
このコマンドを使うと、各ドライブの暗号化の状態や進行状況(例えば、暗号化中、完了、保留など)、そしてパーセンテージが表示されます。 もし状態が「暗号化中」や「保留中」になっていたら、システムの何かの理由で進行が一時的に止まっているかもしれません。
方法2. 暗号化を一時停止して再開する
BitLockerの状態が一時的にフリーズしている場合は、暗号化処理を一時停止し、再開することで復旧できることがあります。
ステップ 1. スタートボタン右側にある「検索バー」で「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックします。表示されたメニューの中から「管理者として実行」を選択します。
ステップ 2. 以下のコマンドを順番に実行してください。
▶ 一時停止:manage-bde -pause C:
▶ 再開:manage-bde -resume C:
※「C:」は暗号化対象のドライブレターに置き換えてください。
この操作により、BitLockerが再度暗号化を開始するよう促され、止まっていた処理が進行する可能性があります。
方法3. ディスクエラーのスキャンと修復
物理的または論理的なディスクエラーが原因の場合は、Windows標準の「chkdsk」コマンドを使ってスキャンと修復を行うことが有効です。
ステップ 1. Windowsキー+Rキーを合わせて押し、「cmd」と入力してEnterキーを押します。管理者としてコマンドプロンプトを実行します。
ステップ 2.その後、コマンドプロンプトが表示され、「chkdsk C: /f /r」と入力してEnterキーを押します。※「C:」は対象のドライブに置き換えてください。
この操作では、破損セクタの検出・修復を行い、BitLocker暗号化が正常に完了できる環境を整えます。再起動が必要な場合がありますので、案内に従って進めてください。
上述の方法はHDDエラーチェックに十分ですが、一部のユーザーは、CHKDSKが10%で停止するエラー、やWindows 10でドライブのスキャン、修復が進まないエラーに遭ったことがあるでしょう。こういう時、専門的なサードパーティ製のツールを使ってHDDエラーをチェックできます。AOMEI Partition Assistantはパーティション管理ソフトで、パーティションとディスク両方をチェックできます。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを起動し、スキャンしたいディスクを選択し、ツールバーの「テスト」をクリックし、ドロップダウンメニューから「不良セクタをチェック」を選択します。これはほとんどの場合、指定されたディスクの不良セクタをチェックします。
ステップ 2. 「開始」をクリックし、不良セクタをチェックします。速い検査を実行したい場合、「高速チェック」チェックボックスにチェックを入れてください。
方法4. サードパーティツールを使う
コマンド操作が苦手な方や、もっと直感的に状況を把握したい方は、AOMEI Partition Assistantなどのサードパーティツールを活用するのも手です。このソフトにはBitLocker暗号化管理機能が搭載されており、暗号化状態の確認や中断/再開などの操作をGUI上で簡単に行うことができます。
AOMEI Partition Assistantに搭載されている「BitLocker」機能を使用すれば、より迅速かつ簡単にBitLockerドライブ暗号化を有効または無効にしたり、管理(「回復キーをバックアップ」「パスワードを変更」「ドライブをロック」......)することができます。暗号化はデータ漏えいの防止に役立ちます。企業のデバイスが紛失したり盗まれたりしても、その内容が暗号化されていればデータは保護されます。


- 簡素化されたBitLocker管理
- Windows10・11のHome版でも対応
- 安心なデータ保護
- 簡単な暗号化
- 強力なセキュリティ管理
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして開きます。「ツール」タブに移動し、「BitLocker」を選択します。
ステップ 2. すべてのドライブ(オペレーティングシステムドライブ、固定データドライブ、リムーバブルドライブなど)が表示されたら、暗号化したいドライブを見つけ、「BitLockerを有効化」をクリックします(この例ではDドライブを選択して暗号化します)。
ステップ 3. ドライブを暗号化するためのパスワードを設定・入力してから確認し、「次へ」をクリックします。
ステップ 4. 回復キーをバックアップする方法「ファイルに保存」または「回復キーを印刷」を選択します。
ステップ 5. ドライブの暗号化プロセスには時間がかかる場合があります。プロセスが完了するまで、プログラムを中断したり、ドライブを取り外したり、電源を切ったりしないでください。暗号化プロセスが完了したら、「完了」をクリックしてください。
まとめ
BitLockerの暗号化が途中で止まってしまう場合、その原因としては、ディスクのエラー、スリープや休止モードの影響、セキュリティソフトの干渉、またはバックグラウンドで動いているプロセスの干渉などが考えられます。このような場合、まずはシステムを再起動して再試行し、暗号化の状態を「manage-bde -status」コマンドで確認します。もしディスクエラーが原因なら、「chkdsk」コマンドを使ってエラーチェックと修復を行い、その後再度BitLockerを有効にすることで、暗号化の問題が解決することがあります。
それでも問題が解消しない場合、BitLockerの暗号化を一時的に停止し、再度暗号化を開始してみる方法があります。また、AOMEI Partition Assistantなどのツールを使ってBitlocker暗号化を試みることも一つの手です。
AOMEI Partition Assistantは、暗号化ソフトに限らず、強力なディスククローンソフトですので、将来のデータ損失を防ぐためのバックアップとしてディスクをクローンすることができます。データの復元に加えて、起動可能なUSBの作成、空き領域の割り当て、ディスクの消去、インストールされたアプリの移動などにも使用できます。ぜひダウンロードしてお試しください~ヽ(〃'▽'〃)ノ☆!
よくある質問(FAQ)
1. BitLocker暗号化を無理に中断してはいけないのはなぜですか?
BitLockerの暗号化プロセスを無理に中断することは非常に危険です。暗号化はディスク全体のデータを一貫して保護するため、途中で停止してしまうと、データが部分的に暗号化された状態になる可能性があります。この場合、データが完全にアクセスできなくなったり、ファイルの一部が壊れるリスクが高くなります。
さらに、暗号化処理中に中断したことで、Windowsが起動できなくなったり、ドライブが破損してしまうこともあります。そのため、処理が完了するまで待つことが最も安全で、BitLockerの回復キーが必要になる可能性もあるため、事前にバックアップしておくことが重要です。
2. BitLockerの暗号化の解除が終わらない時の対処法は?
もしBitLockerの暗号化解除が進行しない場合、いくつかの対処法があります:
- 時間を置いてみる
- 再起動してみる
- コマンド「manage-bde -status C:」で進行状況を確認
- BitLocker回復キーの確認
3. 暗号化中にPCを再起動しても大丈夫?
基本的に、BitLockerの暗号化中にPCを再起動することは推奨されません。再起動によって暗号化が途中で中断され、最悪の場合、データが破損する可能性があります。しかし、場合によっては再起動をしても暗号化処理が再開されることがあります。
再起動しても処理が再開しない場合や、異常が発生した場合には、上記で紹介した方法で進行状況を確認し、必要に応じて回復キーを入力してリカバリを行うことが求められることもあります。
4. 「暗号化中」が表示されたままフリーズしたらどうすればいい?
暗号化中にPCがフリーズする場合、以下の対処法を試すことができます:
- 待機する
- 再起動
- BitLocker回復キーを入力
- 専門的なサポートを求める