Windows標準の「Hyper-V」を使って、パソコンの中にもう一台の仮想パソコン(VM)を作成する方法を初心者向けに分かりやすく説明します。必要な事前準備から、具体的な作成手順、起動方法まで迷わずできるステップでご紹介します。
①Windows 11/10の中にもう一つWindowsを立ち上げて、安全にソフトのテストをしてみたい
②Linuxなど、普段使っていない別のOSを勉強のために動かしてみたい
- ユーザー事例
そんなときに便利なのが、パソコンの中にソフトウェアで再現された仮想のパソコンを作る「仮想マシン(VM:Virtual Machine)の作成」です。
Windowsには、「Hyper-V(ハイパーブイ)」という優秀な仮想化ツールが標準で備わっているため、高価なソフトを新しく買わなくても、誰でも無料でもう一台のパソコン環境を構築できます。
この記事では、パソコンに詳しくない初心者の方でもスムーズにHyper-Vで仮想マシンを作成できるように、準備から設定手順まで分かりやすく説明します。
仮想マシン(VM)とは、いま使っているパソコン(ホストOS)の上で、アプリのように動く「仮想的なパソコン(ゲストOS)」のことです。今使っているWindowsの画面の中に、もう一つのWindowsや、別のOS(Linuxなど)の画面を起動させることができます。
仮想マシンの中でどれだけ設定を変更したり、怪しいファイルをダウンロードしたりしても、元のパソコンには一切影響がありません。そのため、システムの実験や、古いソフトを動かす場所として非常に役立ちます。
Hyper-VはMicrosoftが開発したタイプ1ハイパーバイザーです。OSの上で動作するタイプ2仮想化ソフトと異なり、より高いパフォーマンスと安定性を実現しています。
■ Hyper-Vが使える条件を確認しよう
Hyper-VはWindowsの標準機能ですが、以下のエディションでしか使えない点に注意が必要です。
スタートボタンを右クリックして「システム」を開き、Windowsの仕様の「エディション」欄が「Pro」等になっているか確認してみましょう。
実際に作成を始める前に、2つの準備をしておきます。
初期状態ではHyper-Vはオフになっています。
1. スタートメニューの検索窓に「Windowsの機能」と入力し、「Windowsの機能の有効化または無効化」を開きます。
2. 一覧にある「Hyper-V」にチェックを入れます。
3. 「OK」をクリックし、画面の指示に従ってパソコンを再起動します。
仮想マシンに入れるOS(WindowsやLinuxなど)のインストーラーデータ(ISOファイル)を、あらかじめ公式サイトなどからダウンロードしてパソコンに保存しておきます。
準備ができたら、いよいよ仮想マシンの作成(VM作成)に入ります。
ステップ 1. Hyper-Vマネージャーを起動する
スタートメニューから「Hyper-Vマネージャー」を検索して開きます。
ステップ 2. 新規作成ウィザードを開く
画面右側にある操作パネルから、「新規」>「仮想マシン」の順にクリックします。
「開始する前に」という画面が出たら「次へ」を押します。
ステップ 3. 名前と場所を決める
仮想マシンの名前(例:「Windows11_Test」など)を入力します。保存場所は標準のままで問題ありませんが、Cドライブの容量を節約したい場合は別のドライブを指定することも可能です。
ステップ 4. 世代の指定(重要)
「この仮想マシンの世代を選択します。」では、「第2世代」を選択します。「次へ」をクリックします。
第1世代:古いOS(32bitのWindowsなど)を入れる場合
第2世代:最近のOS(Windows 11や最新のLinuxなど)を入れる場合 現在のパソコンであれば、基本的には「第2世代」を選んでおけば間違いありません。相違点についてはMicrosoftの説明をご覧ください。
ステップ 5. メモリの割り当て
仮想マシンに割り当てるメモリの量を決めます。お使いのパソコンの搭載メモリにもよりますが、快適に動かすなら「4096MB(4GB)」以上が目安です。
ステップ 6. ネットワークの構成
インターネットに繋ぐために、接続方法のプルダウンから「Default Switch(デフォルトスイッチ)」を選択します。
ステップ 7. 仮想ハードディスクの接続
仮想マシン専用の「仮想のハードディスク」をパソコン内に作ります。容量(サイズ)は、実験用なら「60GB〜127GB」程度あれば十分です。後から増やすこともできます。
ステップ 8. インストールオプション
「ブートイメージファイルからオペレーティングシステムをインストールする」にチェックを入れ、事前準備でダウンロードしておいたOSの「ISOファイル」を選択します。
最後に「完了」をクリックすれば、仮想マシンの箱(器)が完成します。
作成した仮想マシンを起動してOSをインストールする
仮想マシンの作成が終わったら、最後に中身(OS)を動かします。
1. Hyper-Vマネージャーの中央に、先ほど名前をつけた仮想マシンが表示されているので、右クリックして「接続」を選びます。
2. 画面が表示されたら、上のメニューにある緑色の「開始(電源ボタン)」をクリックします。または中央の「起動」をクリックします。
3. 画面に「Press any key to boot from CD or DVD...」と表示されたら、キーボードの何かキー(スペースキーなど)をポンと叩きます。※コンソール画面の内部を一度クリックしてから実行してください。それでも反応しなければ、コンソール上部の「Ctrl+Alt+Del」をクリックしてリセットしましょう。
4. 通常のパソコンと同じようにOSのインストール画面が立ち上がるので、画面の指示に従ってセットアップを完了させましょう。
Windows(Pro版など)には、最初から「Hyper-V」という仮想マシン作成ツールが組み込まれています。これを使えば、追加のソフトを入れずにシステムを作ることができます。しかし、パソコン初心者にとって、Hyper-Vにはいくつかの大きな「壁」があります。
「もっと簡単に、ゲームのインストール感覚でVM作成ができる方法はないの?」と思いますよね。
そこで今、素晴らしい代替案として注目されているのが、ディスク管理ソフトでおなじみの「AOMEI Partition Assistant」です。
なんと、最新の新機能として「仮想マシン作成・管理」というツールが登場しました!
この機能のすごいところは、今までパーティションを区切るように簡単におこなっていた操作感のまま、ボタンを数回ポチポチと押すだけで仮想マシンの作成から管理までをすべて1つのソフトで完結できる点です。
1. AOMEI Partition Assistantを開き、「仮想マシン管理」→「仮想マシンを作成」を選択します。
2. ソフトは、パソコンにHyper-Vサービスがインストールされているかどうかを検出します。インストールされている場合、「インストール」ボタンをクリックして、Hyper-Vサービスのインストールを開始します。
3. Hyper-Vサービスが正常にインストールされたら、マシンを再起動した後にVMを作成できます。「再起動」ボタンをクリックして、すぐにPCを再起動します。
4. 「参照」ボタンをクリックして、VMを作成するためのWindowsシステムISOイメージファイルを選択します。ISOが選択されたら、「次へ」をクリックして続行します。
5. その後、VMの名前や配置場所などを設定できます。設定が完了したら、「次へ」をクリックして、仮想マシンの作成を開始します。
処理が正常に完了すると、成功したことを示すポップアップが表示されます。「仮想マシンを管理」オプションをクリックすると、Hyper-Vマネージャーが開き、Hyper-V上の仮想マシンを確認したり管理したりできます。
使い終わったら、普通のパソコンと同じようにシャットダウンすればウィンドウが閉じるだけ。これならパニックになることもありませんね。
難しそうに思える「仮想マシン(VM)の作成」ですが、Windowsの標準機能であるHyper-Vのウィザードを使えば、設定項目を一つずつ埋めていくだけで、初心者でもあっという間に作成できます。また、代替案のAOMEI Partition Assistantの新機能「仮想マシン作成」なら、初心者でもクリックだけで安全にVMを作成・管理できます。
パソコンのメイン環境を汚さずに新しいアプリを試したり、異なるOSの操作を練習したりできる便利な機能ですので、ぜひこの記事を参考に自分だけの仮想パソコンを作ってみてくださいね!