仮想ディスクを作成してシステムをバックアップする簡単な方法
Windowsでは、VHD/VHDX形式の仮想ディスクを作成し、その中にフファイルを保存することができます。本記事では、Windowsで仮想ディスクを作成してシステムをバックアップする方法を説明します。
はじめに
Windowsを安定して使ったり、トラブルが起きたときにすぐに復旧するためには、「システムのバックアップ」を取ることがとても大事です。 特に、OS環境をまるごと保存できる方法として注目されているのが、仮想ディスク(VHD/VHDX)を使ったバックアップです。
仮想ディスクは普通の物理ディスクと同じように使え、必要なときだけマウントして利用できます。 実際のドライブを分けたり、外付けストレージを用意しなくてもいいので、データ管理が簡単で、バックアップ環境を柔軟に作れるのが大きなメリットです。
この記事では、AOMEI Partition Assistantを使って仮想ディスクを作り、その中にシステムをクローンしてバックアップする手順を、わかりやすく説明します。
仮想ディスクを作成してシステムをバックアップする方法(AOMEI Partition Assistant)
AOMEI Partition Assistantはパーティション操作(リサイズ/結合/分割/拡張)だけでなく、仮想ディスクの作成・接続・管理、そしてシステムクローンにも対応した多機能ツールです。このソフトを使えば、物理的な外付けドライブを用意せずに、PC内部にバックアップ環境を簡単に整えることができます。仮想ディスクにシステムをクローンしておけば、万が一システムが起動しなくなった場合でも安心です。仮想ディスクをマウントすることで内容を確認したり、復旧作業に活用できます。以下では、その手順を3つのステップに分けて詳しく紹介します。
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ステップ1. 仮想ディスクを作成する
まず最初のステップは、バックアップ先となる仮想ディスク(VHD/VHDX)の作成です。
1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードしてインストールします。「仮想ディスク」タブをクリックした後、「VHDの作成」オプションを選択します。
2. 仮想ディスクの場所とサイズを指定できます。「参照」をクリックして、VHDを作成する場所を選択します。仮想ディスクのファイル名を入力し、「保存」をクリックしてください。
オプションで、「詳細設定」オプションをクリックして、仮想ハードディスクのフォーマットと種類を設定することもできます。(デフォルトでは、VHDX形式と「可変容量」タイプが選択されています。)
3. 仮想ディスクの場所とサイズを設定したら、「OK」をクリックしてVHDの作成を開始します。
4. リロードプロセスが完了すると、VHDが正常に作成されたことが表示されます。VHDは自動的に接続されます。
ステップ2. 仮想ディスクを接続する
仮想ディスクを作成したら、次に行うのはそのディスクをシステムに接続(マウント)する操作です。
▶ AOMEI Partition Assistantで仮想ディスクをマウントする
1. 「仮想ディスク」タブをクリックした後、「VHDの接続」オプションを選択します。
2. 「参照」をクリックし、.vhdまたは.vhdxファイルが保存されている場所を指定します。添付する.vhdまたは.vhdxファイルを選択し、「開く」をクリックして添付します。
3. 仮想ファイルを選択したら、「OK」をクリックしてVHDの接続を開始します。
▶ AOMEI Partition Assistantで仮想ディスクを初期化する
接続後、未割り当て領域として表示されるため、必要に応じて初期化します。
1. 仮想ディスクを右クリックし、ポップアップメニューから「ディスクを初期化」を選択します。
2. ディスクを初期化する際に、MBR形式かGPT形式かを選択して「はい」をクリックします。
3. ツールバーにある「適用」をクリックし、操作を確認し、問題なければ「続行」をクリックして、ディスクの初期化を実行します。
▶ AOMEI Partition Assistantで仮想ディスクにパーティションを作成する
その後パーティションを作成して、仮想ディスクが実際のストレージと同じように利用できる状態になります。
1. 未割り当て領域を右クリックしてドロップダウンメニューから「パーティションを作成」を選択します(未割り当て領域がない場合、方法2に移動してください)。
2. ポップアップウィンドウでパーティションサイズ、ドライブ文字、ファイルシステムを指定できます。更に、「詳細」をクリックして、パーティションラベル、パーティションタイプなども設定できます。そして「はい」をクリックして続行します。
3. ツールバーの「適用」をクリックして新規パーティションの作成を実行します。
この準備が完了すれば、次のステップでシステムを仮想ディスクにクローンする作業へと進めます。
ステップ3. システムを仮想ディスクにクローンする
仮想ディスクが使用可能な状態になったら、いよいよシステムのクローン作成です。AOMEI Partition Assistantでは「OSを移行」または「ディスククローン」機能を使って、現在のWindowsシステム環境を仮想ディスクに丸ごとコピーできます。
クローンウィザードでは、コピー元のシステムドライブを選択し、コピー先に先ほどマウントした仮想ディスクを指定します。クローン中はシステム構成ファイル、ブート関連データ、設定、アプリケーションなどが余すことなく複製されるため、バックアップとして非常に信頼性が高い仕上がりになります。クローン後は仮想ディスクを必要に応じて切断して保管することもでき、バックアップ内容を確認したいときだけ再度マウントするという使い方も可能です。
1. AOMEI Partition Assistantを起動します。クローンを作成するハードディスクを右クリックし、「ディスクをクローン」をクリックします。
2. クローン先のディスクを選択し、「次へ」をクリックします。
3. すると、クローン元のディスクとクローン先のディスクが表示されます。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。そして「設定」をクリックし、ディスクのレイアウトを編集します。
- パーティションのサイズを変更せずにクローン:ソースパーティションのサイズを維持します。
- コピー先に合わせる:ターゲットディスク全体に合わせてパーティションのサイズを自動的に調整します。
- 手動で編集する:ターゲットディスク上のパーティションのサイズを手動で調整します。
4. 問題がなければ「確認」ボタンをクリックします。
5. ツールバーの「適用」をクリックし、「続行」をクリックます。
まとめ
仮想ディスクを使ったバックアップは、物理的なディスクを増やさずに安全な復元ポイントを確保できるとても便利な方法です。 AOMEI Partition Assistantを使うと、仮想ディスクの作成や接続、システムのクローン作成を直感的に操作してスムーズに終わらせることができます。 特に、可変容量のVHDX形式を使うことで、ストレージの無駄を避けながら効率的にバックアップを管理できるのが大きな利点です。 万が一Windowsが起動しなくなった場合でも、仮想ディスクに保存したシステムを使って復旧作業ができるので、トラブル対策としてとても役立ちます。 定期的なバックアップの一環として、仮想ディスクを使ったシステム保護をぜひ試してみてください。