Windowsの標準ツール「ディスクの管理」で簡単にパーティション変更が可能。手順に従って、シンプルにパーティションのサイズ変更や再配置を行えます。
パソコンを長く使っていると、ディスクの容量が足りなくなったり、動作が遅くなることがあります。そんな時は、ハードディスクのパーティションを変更することで、パソコンの性能を向上させたり、データを効率よく管理できます。しかし、パーティションの変更は少し不安に感じるかもしれません。今回は、初心者でも簡単にできるハードディスクのパーティション変更の方法を、ステップごとにわかりやすく説明します。
ハードディスクは物理的には1つのドライブですが、パーティションを分けることで複数の領域に分けることができます。これにより、システムデータと個人データを別々に管理したり、異なるファイルシステムを使ったりできます。パーティションを変更する主な理由は以下の通りです。
パフォーマンスの向上:パーティションを変更することで、システムのパフォーマンスが向上することがあります。特にCドライブ(Windowsのシステムドライブ)がいっぱいになると、パソコンが遅くなることがあります。これはハードディスクが満杯になり、ファイルの読み書きが遅くなるためです。
データ管理の効率化:パーティションを分けることで、データ管理がより効率的になります。例えば、システムファイル(Windows OS)と個人データを別々のパーティションに保存することで、システムがクラッシュしてもデータが失われるリスクを減らせます。また、OSを再インストールする必要があっても、データには影響がありません。
容量の有効活用:ハードディスクの容量を最大限に使うためには、パーティションの変更が必要です。特に、複数のドライブや大きなハードディスクを使っている場合、パーティションを調整することで、未使用のスペースを他のドライブに振り分けることができます。これにより、容量を無駄にせず、ディスクを効率的に利用できます。また、古いデータや使わないアプリを特定のパーティションに移動することで、ディスクを整理できます。これにより、必要なファイルを見つけやすくなります。
パーティションを適切に管理することで、作業の効率が向上し、パソコンの動作が安定することがあります。
パーティション変更の準備(バックアップの実施):パーティションを変更する際に予期しないトラブルが起こると、データが失われる可能性があります。大切なファイルは必ず外部ストレージやクラウドにバックアップしておきましょう。
それでは、実際にパーティションを変更する手順を説明します。
ここでは、Windowsの「ディスクの管理」ツールを使った基本的な手順を説明します。これに従えば、パーティションを縮小したり、拡張したりすることができます。
ステップ 1. デスクトップの左下隅にあるスタートボタンを右クリックして、メニューの中から「ディスクの管理」を選択します。或いは、デスクトップの「コンピューター」または「PC」アイコンを右クリックして「管理」>「記憶域」>「ディスクの管理」を選択します。
ステップ 2. これで、ハードディスクのパーティション情報が見えます。
ステップ 3. ディスクの管理画面で、変更したいドライブを見つけて右クリックします。「ボリュームの拡張」を選択します。
ステップ 4. ボリューム拡張ウィザードが表示されるので、「次へ」をクリックします。
ステップ 5. Cドライブに追加する空き容量を指定し、「次へ」をクリックします。
ステップ 6. 完了をクリックし、操作が終わるまで数秒待ちます。
注意:隣接する未割り当て領域がないと、パーティションを拡張するオプションは使えません。この場合、Cドライブの後ろにある連続したパーティション(例えばDパーティション)を削除して、未割り当て領域を作る必要があります。ただし、削除するとデータが失われるので、事前にバックアップを取ることが大切です。
ここでは、「ディスクの管理」ツールよりも簡単に、ワンクリックでパーティションを調整する方法を紹介します。おすすめは、AOMEI Partition Assistantという優れたパーティション管理ソフトです。「ワンクリックで空き領域を調整」機能を使えば、ドラッグするだけでパーティションのサイズを簡単に変更できます。この機能を使えば、複雑な設定をせずにディスクのレイアウトを調整できるので、初心者でも安心です。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを開き、変更したいパーティション(例:Cドライブ)を右クリックして、「ワンクリックで空き領域を調整」を選びます。
ステップ 2. DドライブのスペースをCドライブに追加したい場合、Dドライブの先頭にあるドラッグポイントを後ろに引っ張って縮小し、その空き領域をCドライブに割り当てます。そして「OK」をクリックします。
ステップ 3. 「保留中の操作」を表示して、操作内容を確認できます。実行するには、「適用」と「続行」をクリックしてください。
ステップ 4. 処理が始まり、進行状況を確認できます(Cドライブの場合は直接再起動します)。
ディスクの管理ツールを使うと、追加のソフトウェアなしでパーティションを変更できます。このツールは、パーティションの拡張や縮小が簡単にできるので、初心者にも適しています。ただし、ディスクに未割り当ての領域が足りない場合やシステムパーティションを変更する際には注意が必要です。AOMEI Partition Assistantを使うと、さらに高度なパーティション管理ができます。このパーティションマネージャーは、パーティションの拡張や複数のドライブの統合が簡単にでき、操作も直感的でわかりやすいです。
Q1:パーティションのサイズを変更した後、元に戻すことはできますか?
A1:サイズを変更した後でも元に戻すことは可能ですが、リスクがあります。ディスク管理ツールを使ってサイズを変更した後、元のサイズに戻すには再フォーマットが必要なことがあります。また、サイズ変更によって新しく作成したパーティションやそのデータが消える可能性があるため、注意が必要です。
Q2:パーティションを変更すると、OSのインストールが影響を受けますか?
A2:パーティションを変更しても、通常はOSには影響しません。ただし、システムパーティション(通常はCドライブ)のサイズを変更すると、OSのブート設定や起動に影響を与えることがあります。特に、パーティションを縮小してシステムファイルが影響を受けると、PCが起動しなくなることもあります。
Q3:複数のパーティションを一つにまとめたい場合、どうすればいいですか?
A3:複数のパーティションをまとめるには、まず不要なパーティションを削除し、その後、隣接する未使用の領域を使って既存のパーティションを拡張します。削除するパーティションにデータがある場合は、事前にバックアップを取ることを忘れないでください。これで、複数のパーティションを一つの大きなパーティションにまとめることができます。また、AOMEI Partition Assistantの「パーティションを結合」機能を利用することもできます。
Q4:パーティションを変更した後、ドライブ文字(C:、D:など)を変更できますか?
A4:はい、ドライブ文字を変更することはできます。ディスクの管理ツールやAOMEI Partition Assistantを使って、パーティションのドライブ文字を変更できます。ただし、C:ドライブ(システムドライブ)のドライブ文字は変更できません。システムドライブ以外のドライブであれば、ディスクの管理ツールで右クリックし「ドライブ文字の変更」を選ぶことで簡単に変更できます。また、AOMEI Partition Assistantで「詳細処理」>「ドライブ文字を変更」を選ぶこともできます。