SSDの原因不明の容量不足を解消する7つの方法

SSDの容量が突然不足し、「空き容量が足りません」「ディスクの空き容量が不足しています」といった警告が出ることがあります。この問題は、一時ファイルやキャッシュの蓄積、隠れたシステムファイル、仮想メモリの肥大化などが原因で発生します。本記事では、SSDの容量不足の原因と、その解決方法を詳しく説明します。

ひとみ

投稿者:ひとみ/更新日:2025年03月17日

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SSDの容量不足の主な原因

SSDの容量が不足する主な原因は、長期間使用するうちに不要なファイルやアプリケーションが蓄積されることや、システムの一時ファイルが増加することにあります。特に、Windows Updateのキャッシュや復元ポイント、不要な一時ファイルが増えることで、知らないうちにストレージの空き容量が減少することがあります。

また、大容量のゲームや動画編集ソフト、3D設計ソフトなどのアプリケーションをインストールすると、それに伴うデータファイルやキャッシュも増え、SSDの空き容量を圧迫します。さらに、仮想メモリ(ページファイル)や休止状態のためのファイル(hiberfil.sys)もSSD上に大きな領域を占有することがあり、容量不足を引き起こす要因の一つとなります。

  • システムファイル・Windows Updateの肥大化
  • キャッシュや一時ファイルの蓄積
  • 大容量プログラムのインストール
  • 仮想メモリ(ページファイル)や休止状態ファイル

SSDの容量不足は、パソコンの動作に大きな影響を与える可能性があります。空き容量が極端に少なくなると、システムのパフォーマンスが低下し、アプリケーションの動作が重くなったり、フリーズが頻発したりすることがあります。特に、Windowsの更新やインストールが正常に行えなくなると、セキュリティ上のリスクも高まります。そのため、定期的にストレージの使用状況を確認し、適切な管理を行うことが重要です。

原因不明でSSDの空き容量が不足している場合の対処法7選

SSDの空き容量が急に減少した場合、具体的な原因を特定し、適切な方法で対処する必要があります。以下の方法を試して、SSDの空き容量を増やしましょう。

方法1. SSDの容量を拡張

SSDのCドライブの容量が不足している場合は、SSD上の別のドライブからCドライブに空き容量を移動してCドライブを拡張することができます。また、SSDを大容量のものに交換することもできます。

1. Dドライブの空き容量をSSDに移す

SSDの空き容量を増やすために、Dドライブの未使用領域をCドライブ(SSD)に移すことが可能です。AOMEI Partition Assistantのようなパーティション管理ツールを使用すると、簡単にDドライブの空き容量をCドライブに統合できます。これにより、データを削除せずにSSDの使用可能領域を増やすことができます。

AOMEI Partition Assistant

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ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードして起動し、調整したいパーティションを右クリックして、「ワンクリックで空き領域を調整」を選択します。

ワンクリックで空き領域を調整

※注意:この機能はパーティションスペースの調整だけなので、未割り当てスペースを選択して調整することはできません。未割り当て領域があり、隣接する未割り当て領域を使ってパーティションを調整したい場合、「パーティションをリサイズ/移動」機能をご利用ください。

ステップ 2. Cドライブを選択し、ドラッグポイントをドラッグしてパーティションサイズを変更します。そして 「はい」をクリックします。

ドラッグ

ステップ 3. 「保留中の操作」を表示することで、操作をプレビューすることができます。保留されている操作を実行するには、「適用」と「続行」をクリックしてください。

適用

ステップ 4. 処理が開始され、進行状況を確認できます(Cドライブの場合は直接再起動します)。処理が完了するまで時間がかかる場合があります。

2. SSDを大容量のものに交換

現在使用しているSSDの容量が128GBや256GBなどの小容量の場合、アプリやデータの増加によりすぐに空き容量が不足することがあります。その場合、より大容量のSSD(500GB以上)に交換するのが最も効果的な解決策です。SSDの交換時には、クローン作成ソフトを使用してデータを移行すれば、システムを再インストールせずにスムーズに移行できます。

(☞゚ヮ゚)☞関連記事:Windows 10/11でSSDからSSDへ換装する方法(完全ガイド)

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ここでは、AOMEI Partition Assistantを使ってSSDからSSDへクローンする方法を紹介します。

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを公式サイトからダウンロードしてインストールします。クローン元のディスクを右クリックして、「ディスクをクローン」を選択します。

ディスクをクローン

ステップ 2. クローン先のディスクを選択して、「次へ」をクリックします。

クローン先のディスク

ステップ 3. 確認画面に移動して、クローン元のディスクとクローン先のディスクを確認します。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。問題なければ「確認」ボタンをクリックして、続行します。

確認画面

「セクタ単位のクローン」にチェックを入れることができます:
チェックを入れる場合、「セクタ単位のクローン」を実行します。使用済みセクタと未使用セクタをすべてクローンするため、より長い時間がかかります。ターゲットディスクのサイズはソースディスクのサイズに等しいかそれより大きくなければなりません(ソースディスクはMBR形式の場合、ターゲットディスクもMBR形式になっています)。
チェックを入れない場合、「ディスクの高速クローン」を実行します。ソースディスク上の使用済み領域だけをクローンするため、大容量のソースディスクを小容量のターゲットディスクにクローンすることができます(ターゲットディスクの空き容量はソースディスクの使用済み容量より大きいか等しい必要があります)。クローン中にターゲットディスク上の各パーティションのサイズを調整することができます。
「設定」をクリックして、ターゲットディスク上のパーティションを編集することができます:
パーティションのサイズを変更せずにクローン:ソースパーティションのサイズを維持します。
コピー先に合わせる:ターゲットディスク全体に合わせてパーティションのサイズを自動的に調整します。
手動で編集する:ターゲットディスク上のパーティションのサイズを手動で調整します。

設定

ステップ 4. 「適用」⇒「続行」をクリックして、この操作を実行します。

適用

方法2. ディスククリーンアップを実行

Windowsには、不要な一時ファイルやキャッシュを削除する「ディスククリーンアップ」機能があります。この機能を使うことで、SSDの空き容量を増やすことができます。方法としては、「Windowsキー + R」を押して「cleanmgr」と入力し、Cドライブを選択して削除するファイルを選びます。特に「Windows Updateのクリーンアップ」や「一時ファイル」、「ごみ箱」などを削除すると、数GB以上の空き容量を確保できることがあります。

ステップ 1. 「スタート」をクリックし、検索ボックスに「ディスク」と入力して、「ディスクのクリーンアップ」を選択します。

ステップ 2. クリーンアップしたいドライブ(例えば、Cドライブ)を選択し、「OK」を選択します。

ステップ 3. 「削除するファイル」欄の下で、削除したいファイルを選択し、「OK」をクリックします。

ディスク クリーンアップ

もっとディスク領域を解放する必要な場合、「システムファイルのクリーンアップ」を選択して、古いシステムファイルを削除することもできます。このオプションをクリックして、コンピューター上のすべての不要なファイル(一時ファイル、インターネットキャッシュファイル等)に加え、以前のWindowsのインストールなど不要なシステムファイルを検索し、削除することができます。

システムファイルのクリーンアップ

方法3. 不要なアプリをアンインストール

長期間使っていないアプリケーションがSSDを圧迫している可能性があります。「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」から、不要なアプリを確認し、アンインストールすることで空き容量を増やせます。特に、ゲームや動画編集ソフトなどは数十GBのストレージを消費することがあるため、使用しないものは削除すると効果的です。

(☞゚ヮ゚)☞関連記事:Windows 10でアプリをアンインストールして空き容量を増やす方法

ステップ 1. 「Windows+I」キーを押して、「設定」を開きます。

ステップ 2. 「アプリ」を選択し、「アプリと機能」を選択します。セクションの下にある「オプション機能」をクリックします。

オプション機能

ステップ 3. アンインストールしたいアプリを選択し、「アンインストール」をクリックします。

アンインストール

方法4. 「ダウンロード」フォルダや「ごみ箱」を整理

「ダウンロード」フォルダには、インターネットからダウンロードしたファイルが大量に蓄積されることがあり、それがSSDの容量を圧迫していることがあります。また、「ごみ箱」にファイルが残っていると、削除したつもりでもSSDの空き容量を占有したままになります。定期的に「ダウンロード」フォルダを確認し、不要なファイルを削除するとともに、「ごみ箱」を空にすることで、SSDの空き容量を増やせます。

ゴミ箱を空にする

方法5. 休止状態(hiberfil.sys)を無効化

Windowsの休止状態を有効にしていると、「hiberfil.sys」というファイルがSSD上に作成され、数GB〜数十GBのストレージを占有します。休止状態を使わない場合は、以下の手順で無効化することで、このファイルを削除できます。

ステップ 1. 「Windowsキー + R」を押し、「ファイル名を指定して実行」ダイアログに「cmd」と入力して、Enterキーを押します。「コマンドプロンプト(管理者)」を開きます。

ステップ 2. 「powercfg -h off」と入力し、Enterキーを押します。

このコマンドを実行すると、hiberfil.sysが削除され、SSDの空き容量が増えます。

方法6. 仮想メモリ(ページファイル)を調整

Windowsは、物理メモリ(RAM)が不足した場合に、仮想メモリ(ページファイル)を使用します。この仮想メモリのサイズは自動設定されていますが、SSDの容量を節約するために手動で調整することも可能です。「設定」→「システム」→「詳細情報」→「システムの詳細設定」→「パフォーマンスの設定」→「詳細設定」→「仮想メモリ」から、ページファイルのサイズを適切に設定できます。

変更

方法7. 不要な大容量ファイルを削除

ストレージの使用状況を確認し、大容量の不要なファイルを特定して削除することも有効です。「設定」→「システム」→「記憶域」から、どの種類のデータがSSDを圧迫しているのかを確認し、不要な動画、ISOファイル、古いバックアップファイルなどを削除することで、SSDの空き容量を大幅に増やすことができます。

AOMEI Partition Assistantの「大容量ファイルを削除」機能は、自動的にディスクとフォルダの両方をスキャンでき、16MBを超えるすべてのファイルを一覧表示します。いくつかのファイルは赤でマークされ、取り扱いには注意が必要です。「今すぐ削除」をクリックすれば、簡単に削除できます。ちなみに、ジャンクファイルを削除してスペースを解放したい場合は、「PCクリーナー」を使用してタスクを完了させることもできます。

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ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードして開き、メイン画面の上部にある「空間を解放」をクリックしてから、「大容量ファイルを削除」をクリックします。

大容量ファイルを削除

ステップ 2. 新しいインターフェイスでは、すべてのパーティションが一覧表示されます。ターゲットパーティションにチェックマークを付けて、「スキャン開始」をクリックする必要があります(デフォルトでは、システムディスクのみにチェックを入れているが、パーティションにチェックを入れずに「スキャンの開始」をクリックすると、「スキャンするフォルダまたはパーティションを少なくとも1つ選択してください」というプロンプトが表示されます)。

スキャン開始

ステップ 3. スキャンが完了すると、すべての大容量ファイが表示されます。注意すべき重要な大容量ファイは赤でマークされます。削除したい大容量ファイにチェックを入れ、「削除」ボタンをクリックします。

削除

ステップ 4. 新しいウィンドウに、すべてのターゲット大容量ファイルの情報が表示され、それらを削除するとどのくらいのスペースが得られるかを確認することができます。「今すぐ削除」をクリックすると、すべてのターゲットファイルが削除されます。

今すぐ削除

まとめ

SSDの容量が原因不明で不足する問題は、システムの一時ファイルやキャッシュの蓄積、仮想メモリの肥大化、休止状態ファイル(hiberfil.sys)の存在など、さまざまな要因で発生します。 これらの不要なファイルや設定を見直すことで、SSDの空き容量を回復し、システムのパフォーマンスを維持することが可能です。

具体的な対処法として、以下の方法が有効です。まず、Windowsの「ディスククリーンアップ」機能を使用して不要なファイルを削除します。次に、使用していないアプリケーションをアンインストールし、「ダウンロード」フォルダや「ごみ箱」を整理します。さらに、休止状態を無効化し、仮想メモリの設定を調整することで、システムファイルによる容量占有を減らすことができます。また、AOMEI Partition Assistantのようなパーティション管理ツールを使用して、他のドライブの空き領域をCドライブに割り当てることで、SSDの容量を拡張することも可能です。

よくある質問

1. Cドライブがいっぱいになったら何を消せばいいですか?

Cドライブの空き容量が不足すると、Windowsの動作が遅くなったり、アップデートができなくなったりすることがあります。不要なファイルを削除することで、Cドライブの容量を確保できます。

  • 一時ファイル(Tempファイル)

  • ダウンロードフォルダのファイル

  • ゴミ箱

  • Windows Updateの古いデータ

  • 大容量の動画・画像・音楽ファイル

  • 使っていないアプリケーション

2. CドライブからDドライブへゲーム移動するには?

ゲームのインストールフォルダをDドライブに移動することで、Cドライブの空き容量を増やすことができます。移動方法は、ゲームの種類によって異なります。

方法1:Windowsの「アプリの移動」機能を使う(Microsoft Storeアプリ)

「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開き、 移動したいゲームを選択し、「移動」ボタンをクリック、Dドライブを選択して移動します。

方法2:Steamのゲームを移動する

  • Steamを開き、「設定」→「ストレージ」へ移動。

  • 「+」ボタンを押して、Dドライブに新しい「ライブラリフォルダ」を作成。

  • 「ライブラリフォルダ」の管理画面で、Cドライブにあるゲームを選択し、「フォルダを移動」オプションを使ってDドライブに移動。

方法3:コピー&ペーストで移動する(非推奨)

3. CドライブからDドライブへ移動していいものは?

Cドライブの空き容量を増やすために、以下のデータはDドライブに移動しても問題ありません。

  • 個人データ(ドキュメント、画像、動画、音楽など)

  • ダウンロードファイル

  • ゲームのデータ(Steam、Epic Gamesなど)

  • 仮想マシン(VMwareやVirtualBoxのディスクイメージ)

注意:以下のものは移動しない方が良い

  • Windowsのシステムファイル(C:\Windowsフォルダ)

  • 「Program Files」や「Program Files (x86)」フォルダ(アプリの正常動作に影響)

  • システムの仮想メモリ(pagefile.sys)や休止状態ファイル(hiberfil.sys)

4. 一時ファイルは削除しても大丈夫?

はい、一時ファイル(Tempファイル)は削除しても問題ありません。一時ファイルは、アプリやシステムが一時的に使用するデータであり、削除してもPCの動作には影響しません。

「エクスプローラー」でCドライブを右クリックし、「プロパティ」→「ディスククリーンアップ」を選択し、「一時ファイル」や「Windows Updateの一時ファイル」などをチェックして削除します。

ひとみ
ひとみ・編集者
ひとみは、パソコンに関わるヘルプドキュメント、基礎知識、リソースなどを書いています。そのほか、バックアップ&復元、クローン、ディスク&パーティションの管理などの記事もたくさん持っています。分かりやすく、手順が追いやすい文章を心がけ、ユーザーがトラブルをスムーズに解決できるように工夫しています。専門用語を適切に解説し、異なる知識レベルの読者にも理解しやすい文章を心がけています。信頼性の高い情報を見極め、最新のトレンドやテクノロジー動向にも常に注意を払っています。