【初心者向け】USBブートディスクを作成してWindowsを修復する方法

PCが起動しない?USBブートディスクを作成して簡単に修復!初心者でもできる作成手順とトラブル解決方法を詳しく解説。

カオル

投稿者:カオル/更新日:2025年03月05日

シェア: instagram reddit

Windowsが起動しない!」そんなトラブルに遭遇したことはありませんか?

突然のエラーでPCが動かなくなると、仕事やプライベートに大きな影響を与えます。そんなときに役立つのがUSBブートディスクです。USBブートディスクがあれば、Windowsが正常に起動しない場合でもシステムを修復し、復旧できる可能性があります。

この記事では、初心者の方でも簡単にできるUSBブートディスクの作成方法と、実際にWindowsを修復する手順を分かりやすく解説します。

USBブートディスク

USBブートディスクとは?

ブートBOOT)」とは、コンピューターを起動するプロセスのことを指します。PCの電源を入れたとき、ハードウェアを動作させ、OS(WindowsやLinuxなど)を読み込む一連の流れを「ブート」と呼びます。

USBブートディスクは、PCが正常に起動しないときに、USBメモリを使ってPCを起動し、システムの修復やOSの再インストールを行うためのツールです。通常、WindowsはHDDやSSDから起動しますが、システムが破損した場合、USBブートディスクが役立ちます。

USBブートディスクには、以下のような重要な役割があります。

①PCが起動しない時に使ってWindowsを修復(主な役割

Windowsが正常に起動しない場合、USBブートディスクを使うことで「Windows回復環境(Windows RE)」を起動できます。

②OSの新規インストール・再インストール

USBブートディスクは、Windowsを新規インストールしたり、破損したWindowsを再インストールしたりするのにも使えます。

③別のOSを起動する(Linux・Windows PEなど)

USBブートディスクは、Windows以外のOSを起動することも可能です。

④データ復旧やパーティション管理

USBブートディスクを使えば、Windowsが起動しなくてもデータを復旧したり、パーティションを管理したりできます。

USBブートディスクのメリット:

✅ システムが起動しなくても修復・復旧ができる

✅ 持ち運びが可能で、複数のPCで使用できる

✅ 初心者でも作成が簡単(専用ツールを使えば数クリックで完了)

USBブートディスクを作成しておけば、緊急時に素早く対応できるため、PCのトラブル対策として非常に重要です。

USBブートディスクの作成方法

ここでは、Windows公式ツールを使う方法を詳しく解説します。

ヒント:USBブートディスクを作成する前に、以下のものを用意しましょう。

✅ USBメモリ(8GB以上推奨、16GB以上推奨の場合もあり)

✅ インターネット接続(Windowsのインストールファイルをダウンロードするため)

✅ Windows PC(USBブートディスクを作成するためのPC)

ステップ 1. PCにてMicrosoftの公式ウェブサイトから「メディア作成ツール(MediaCreationTool.exe)」をダウンロードします。

Windows 10:https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10

Windows 11:https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11

ステップ 2. ダウンロードした「MediaCreationTool.exe」をダブルクリックして実行し、USBメモリを接続します。

ステップ 3. 「実行する操作を選んでください」という画面が表示されたら、「他のPC用にインストールメディアを作る」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。

実行する操作を選んでください

ステップ 4. この段階で、「言語」を「日本語」、「エディション」を「Windows 10」、「アーキテクチャ」を「64ビット (x64)」に設定します。「アーキテクチャ」は32ビットまたは64ビット、またはその両方を選択可能ですが、両方を選ぶとファイルサイズが約6GBになります。

ステップ 5. 「使用するメディアを選択してください」という画面が表示されたら、「USBフラッシュドライブ」を選択し、「次へ」をクリックします。

使用するメディアを選択してください

ステップ 6. 次の画面では、書き込み可能なリムーバブルドライブがリストアップされるため、適切なドライブ(8GB以上のUSBメモリ)を選択し、「次へ」をクリックします。

ステップ 7. ダウンロードが開始され、メディアの作成が行われます。

メディアが作成され

ステップ 8. 「USBフラッシュドライブの準備ができました」と表示されたら、「完了」を押してください。

USBブートを使ってWindowsを修復する方法

Windowsが正常に起動しない場合、USBブートディスクを使ってシステムを修復することができます。ここでは、USBブートの設定方法から修復手順までを詳しく解説します。

ヒント:修復する前に、以下のものを用意しましょう。

✅ 作成済みのUSBブートディスク

✅ 修復が必要なPC

BIOS/UEFIの設定変更方法を把握しておく(USBブートの優先順位を変更する必要があるため)

ステップ 1. USBメモリを修復を希望するパソコンに接続します。パソコンの電源を入れた後、すぐにBIOSまたはUEFIの設定画面に入ります。アクセスするためのキーは、製造元によって異なります。

一般的なBIOS/UEFIのキー:
F2(DELL、ASUS、Acer、Sony)
F12(Lenovo、DELLの一部機種)
ESC(HP)
Delete(自作PCやASUSの一部)

ステップ 2. 「Boot」メニューを選択し、「Boot」または「Boot Order」と記載された項目を見つけます。このリストは起動の優先順位を示しており、最上部にあるドライブが現在の起動ディスクです。ここでUSBメモリを最優先に設定します。

Bootメニュー

ステップ 3. 設定を保存し、パソコンを再起動します。「Press any key to boot from USB…」というメッセージが表示されたら、Enterキーを押してUSBメモリから起動します。

ステップ 4. 言語や時刻などの設定を選択し、「次へ」をクリックします。

ステップ 5. 「コンピューターを修復する」を選択し、「トラブルシューティング」から「詳細オプション」を経て「スタートアップ修復」を実行します。これにより、修復プロセスが開始され、問題が自動的に解決されます。

コンピューターを修復する

スタートアップ修復

ステップ 6. スタートアップ修復が失敗した場合は、「詳細オプション」を選び、コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。

コマンドプロンプト

DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth

sfc /scannow

bootrec /fixmbr

bootrec /fixboot

bootrec /scanos

bootrec /rebuildbcd

ステップ 7. 修復が完了したら、「exit」と入力し、Enterキーを押してコマンドプロンプトを終了します。

ステップ 8. それでも問題が解決しない場合は、システムの復元を選択し、「システムファイルの設定の復元」画面の指示に従ってシステムの復元を試みてください。

システムの復元

数クリックでUSBブートディスクを作成→Windowsを修復する方法👍

手動で修復を行う際には、コマンドを入力したり、複雑な手順を踏む必要がありますが、より簡単な方法が存在します。AOMEI Partition Assistantは、数回のクリックでWindowsの起動に関する問題を容易に解決できる便利なツールです。「ブート修復」機能は、Windows 11、10、8/8.1、7の起動トラブルや、更新後の問題、マルチブートの競合、ブートセクタの損傷に対して効果を発揮します。

無料ダウンロードWin 11/10/8.1/8/7対応
安全かつ快適
Windows Serverユーザーであれば、Server版を使用することをおすすめします。

ステップ 1. USBメモリを別の動作中のPCに接続し、AOMEI Partition Assistantを実行し、開いて「復元」→「ブート修復」を選択します。

ブート修復

ステップ 2. 「ブータブルディスクを作成」をクリックして、修復用のディスクを作成します。

ブータブルディスクを作成

ステップ 3. 作成したシステム修復ディスクを使って、問題のあるPCを起動します。ブート修復ツールが自動で起動し、スキャンが始まり、修復可能なブートエントリが表示されます。

「詳細オプション」をクリックして、修復されたブートエントリを保存する場所を選択します。
現在のディスクに修復:システムは現在のディスクから起動し、ブートファイルが完全で正常に動作するように修復します。(デフォルト)
別のディスクに修復:この操作は、システムが選択したディスクから起動できるように、システムブートエントリーを修復または新規作成します。

詳細オプション

ステップ 4. 修復したいエントリを選び、「修復」をクリックしてブート修復を開始します。修復が終わるまで待ちます。成功すると「修復に成功しました」と表示されます。

修復に成功しました

ステップ 5. 修復が完了したら、USBメモリを取り外し、元のシステムドライブからWindowsを再起動します。

まとめ

Windowsが正常に起動しなくなった場合、USBブートディスクを使えばシステムを修復できます。今回紹介した方法を参考に、事前にUSBブートディスクを作成しておけば、トラブル時も安心です。特に、初心者向けの簡単な作成方法や数クリックで作れるツールを活用すれば、より手軽に準備ができます。万が一のPCトラブルに備え、今すぐUSBブートディスクを作成しておきましょう!

よくある質問(FAQ)

Q1. USBブートディスクとは何ですか?

A. USBブートディスクとは、USBメモリを使ってWindowsを起動・修復できるツールです。PCが正常に起動しない場合でも、USBブートディスクを使えばWindowsの修復や再インストールが可能になります。

Q2. USBブートディスクの作成にはどれくらい時間がかかりますか?

A. 一般的に、USBブートディスクの作成には10~30分程度かかります。使用するツールやUSBメモリの速度によって異なりますが、最新のUSB 3.0を使えば短時間で作成できます。

Q3. USBブートディスクを作成するにはどんなUSBメモリが必要ですか?

A. 8GB以上のUSBメモリが必要ですが、Windows 11の場合は16GB以上を推奨します。フォーマット形式はFAT32またはNTFSが一般的です。

Q4. USBブートディスクを使ってWindowsを修復するとデータは消えますか?

A. スタートアップ修復やシステムの復元ではデータは消えませんが、Windowsを再インストールするとデータが消える可能性があります。重要なファイルは事前にバックアップを取ることを推奨します。

Q5. USBブートディスクが起動しない場合はどうすればいいですか?

A. 以下の対処法を試してください:

USBポートを変更してみる(別のUSB端子に挿す)

BIOS/UEFI設定を確認し、USBブートの優先順位を上げる

「セキュアブート」を無効化して試す

USBメモリを再作成し、作成ミスがないか確認

Q6. USBブートディスクを作成した後、普通のUSBメモリとして使えますか?

A. はい、可能ですが、USBブートディスクとして使うには中のデータを維持する必要があります。フォーマットするとブート機能が失われるため、修復用として残しておくのが安全です。

Q7. USBブートディスクはどのくらいの頻度で更新すべきですか?

A. Windowsのアップデートによって修復ツールのバージョンが変わるため、半年~1年に1回程度、新しいUSBブートディスクを作成することをおすすめします。

カオル
カオル・編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。