パーティションを賢く割り当て!Windowsの最適な設定

パーティションを賢く管理すれば、データ整理やPCの動作改善が可能!Windowsでの最適なパーティション設定と変更方法をわかりやすく紹介します。

カオル

投稿者:カオル/更新日:2025年03月07日

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Cドライブの容量がすぐに足りなくなる…」「データを整理しやすくしたい!」そんな悩みを抱えていませんか?

Windowsではストレージを適切にパーティション分割することで、システムの安定性を保ちつつ、データ管理を効率化できます。

本記事では、Windowsに最適なパーティションの割合や設定方法について詳しく解説します。さらに、安全にパーティションを変更・割り当てる方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください!

パーティションを割り当てるメリットとは?

パーティションを適切に設定すると、PCのパフォーマンス向上やデータ管理の効率化が期待できます。特に以下のようなメリットがあります。

システムの安定性が向上する

Windowsのシステムファイル(Cドライブ)とデータファイル(Dドライブなど)を分けることで、PCの安定性が向上します。

理由:Cドライブに余裕を持たせることで、Windowsの動作がスムーズになり、不具合が起きにくくなります。

具体例:Cドライブの空き容量が不足すると、Windows Updateの失敗やシステムクラッシュの原因になることがあります。

データの安全性が向上する

OSやアプリケーションのエラーでCドライブが破損しても、Dドライブに保存したデータは影響を受けにくくなります。

理由:システム障害時にOSを再インストールしても、Dドライブに保存したデータが失われません。

具体例:万が一、Windowsが起動しなくなった場合でも、Dドライブに保存している重要なドキュメントや写真はそのまま残ります。

バックアップやリカバリーが簡単になる

パーティションを分けておくことで、システムとデータのバックアップを個別に行えるため、効率的な復元が可能になります。

理由:Cドライブのみバックアップを取れば、OSやアプリの復元が簡単にできる。Dドライブは定期的なデータバックアップを取るだけでOKです。

具体例:Cドライブのイメージバックアップを作成しておけば、システムトラブル時に短時間で復元できます。

パフォーマンス向上につながる

SSDとHDDを組み合わせた環境では、パーティションを最適に割り当てることで読み書きの速度を向上させられます。

理由:OSやよく使うアプリをSSD(Cドライブ)に、データファイルをHDD(Dドライブ)に保存することで、動作が快適になります。

具体例:ゲームのロード時間を短縮したい場合、ゲーム専用パーティションをSSDに割り当てると効果的です。

Windowsにおける最適なパーティションの割合とは?

パーティションの設定は、PCの用途やストレージ容量によって最適なバランスが変わります。ここでは、一般的な使用ケースごとに適切なパーティションの割合を紹介します。

①一般的な家庭用PC(Web閲覧・Office作業向け)

用途:Web閲覧、メール、Microsoft Officeの使用、軽い画像編集

推奨ストレージ:500GB~1TBのSSD/HDD

ドライブ 割り当て容量(500GB) 割り当て容量(1TB) 用途
Cドライブ(システム) 150GB 200GB OS・アプリケーション
Dドライブ(データ) 350GB 800GB 文書・写真・動画・音楽

ポイント:

CドライブはWindows Updateやアプリの増加を考慮し、最低100GB以上確保します。

Dドライブにはドキュメントや写真を保存し、定期的にバックアップを取ります。

②ゲーミングPC(ゲーム専用機)

用途:Steam、Epic Games、ゲームプレイ、配信

推奨ストレージ:1TB~2TBのSSD(ロード時間短縮)+追加HDD

ドライブ 割り当て容量(1TB) 割り当て容量(2TB) 用途
Cドライブ(システム) 200GB 250GB OS・ゲームランチャー
Dドライブ(ゲーム専用) 500GB 1TB ゲームのインストール
Eドライブ(録画・スクリーンショット) 300GB 750GB ゲーム配信データ

ポイント:

CドライブにはOSとSteamなどのランチャーのみを入れ、ゲームデータはDドライブへ保存します。

録画・配信を行う場合、専用のEドライブを用意すると管理が楽になります。

SSDとHDDを併用し、OSとゲームはSSD、録画データはHDDへ保存すると快適です。

③クリエイター向けPC(動画編集・写真編集・3D制作)

用途:Adobe Premiere Pro、Photoshop、Blender、CADなどの高負荷作業

推奨ストレージ:2TB~4TBのSSD+HDDの組み合わせ

ドライブ 割り当て容量(2TB) 割り当て容量(4TB) 用途
Cドライブ(システム) 250GB 300GB OS・アプリ
Dドライブ(作業用) 500GB 1TB プロジェクトファイル
Eドライブ(素材データ) 750GB 1.5TB RAWデータ・動画素材
Fドライブ(バックアップ) 500GB 1.2TB 完成データの保存

ポイント:

作業中のファイルはDドライブに配置し、別のEドライブに素材を保存することで快適に動作します。

最終的なバックアップ用にFドライブを設け、データ消失リスクを減らします。

可能ならSSDをDドライブに設定し、作業速度を向上させるとよいでしょう。

④ビジネスPC(企業・オフィス用)

用途:文書作成、会計ソフト、リモートワーク、VPN接続

推奨ストレージ:500GB~1TBのSSD

ドライブ 割り当て容量(500GB) 割り当て容量(1TB) 用途
Cドライブ(システム) 200GB 250GB OS・業務アプリ
Dドライブ(業務データ) 250GB
500GB
ドキュメント・PDF
Eドライブ(機密データ) 50GB 250GB 暗号化ファイル

ポイント:

機密データをEドライブに保存し、BitLockerや暗号化ツールでセキュリティを強化します。

Dドライブに業務データを保存し、定期的にバックアップを取ります。

システムの安定性を重視し、Cドライブの空き容量は常に50GB以上確保します。

パーティションを変更・割り当てる方法

パーティションの変更や割り当ては、Windowsの標準機能を使う方法と、専門のパーティション管理ソフトを使う方法の2つがあります。それぞれの手順を詳しく解説します。

方法1:Windows標準の「ディスクの管理」を使う

Windowsには「ディスクの管理」というツールがあり、基本的なパーティションの作成・削除・拡張・縮小が可能です。

Cドライブを分割して新しいパーティションを作成する手順

ステップ 1. 「Win + X」キーを押すか、スタートボタンを右クリックして「ディスクの管理」を選びます。変更したいディスクが表示されます。

ステップ 2. Cドライブを右クリックし、「ボリュームの縮小」を選択します。

ボリュームの縮小

ステップ 3. 縮小するサイズをMB単位で入力し、「縮小」をクリックします。未割り当ての領域が現れます。

入力

ステップ 4. 未割り当ての領域を右クリックし、「新しいシンプルボリューム」を選びます。

新しいシンプルボリューム

ステップ 5. 作成するパーティションのサイズを設定し、「次へ」をクリックします。

ステップ 6. ドライブ文字(例:Dドライブ)を指定し、「次へ」をクリックします。

ドライブ文字を指定

ステップ 7. ファイルシステム(NTFS推奨)を選び、「フォーマット」を実行します。

ステップ 8. 「完了」をクリックすると、Cドライブが分割されて新しいパーティションが作成されます。

既存のCドライブとDドライブの割合を変更する手順

ステップ 1. 「Win + X」キーを押すか、スタートボタンを右クリックして「ディスクの管理」を選びます。

ステップ 2. ディスク管理でDドライブを右クリックし、「ボリュームの縮小」を選択します。

ボリュームの縮小

ステップ 3. 縮小するサイズをMB単位で入力し、「縮小」をクリックします。未割り当ての領域が表示されます。

ステップ 4. Cドライブを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選びます。

ボリュームの拡張

ステップ 5. ウィザードが開くので「次へ」をクリックし、拡張するサイズをMBで入力して「次へ」→「完了」をクリックします。

ディスクの管理でパーティションを拡張するには、拡張するパーティションの後ろに未割り当てのスペースが必要です。未割り当てのスペースがないと、「ボリュームの拡張」オプションが選べなくなります。また、FAT32形式のパーティションには対応していません(NTFSのみ対応)。

方法2:パーティション管理ソフトを使う(より柔軟な管理)

Windowsの「ディスクの管理」は基本的なパーティション操作ができますが、未割り当て領域が隣にないと拡張できなかったり、縮小できるサイズに制限があったりします。もっと自由にパーティションサイズを調整したいなら、専用のパーティション管理ソフトを使うのが簡単でおすすめです。AOMEI Partition Assistantを使えば、ワンクリックでCドライブを拡張したり、空き領域を他のパーティションに割り当てたりできます。

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Cドライブを分割して新しいパーティションを作成する手順

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして実行します。Cドライブを右クリックし、「パーティションを分割」を選択します。

パーティションを分割

ステップ 2. ドライブのサイズを調整するためにボタンをドラッグするか、ドライブのサイズ(GB)を入力できます。そして、「はい」をクリックして続行します。

サイズ調整

ステップ 3. 内容を確認し、「適用」、「続行」をクリックし、PCを再起動します。

再起動

既存のCドライブとDドライブの割合を変更する手順

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを開き、Cドライブを右クリックして、「ワンクリックで空き領域を調整」を選びます。

ワンクリックで空き領域を調整

ステップ 2. DドライブのスペースをCドライブに追加したい場合、Dドライブの先頭にあるドラッグポイントを後ろに引っ張って縮小し、その空き領域をCドライブに割り当てます。そして「OK」をクリックします。

ドラッグ

ステップ 3. 内容を確認し、「適用」、「続行」をクリックし、PCを再起動します。

再起動

パーティションの設定で注意すべきポイント

パーティションを適切に設定することで、PCのパフォーマンスを向上させ、データの管理をスムーズに行うことができます。しかし、誤った設定をすると、ストレージの無駄遣いやシステムトラブルにつながる可能性もあります。ここでは、パーティションを設定する際に注意すべきポイントを詳しく解説します。

1. Cドライブの容量を十分に確保する

間違った例:Cドライブが小さすぎる

Cドライブ(システムドライブ)が小さいと、「ディスク容量が不足しています」 という警告が出て、Windowsの更新やソフトのインストール時に容量不足が発生し、PCの動作が重くなる原因になります。

注意:アプリをDドライブなどにインストールできるが、一部のソフトはCドライブにしかインストールできません。

推奨するCドライブのサイズ:

Windows 10/11 のみ使用 → 最低100GB以上(推奨150GB~200GB)

アプリやゲームもインストール → 最低200GB~500GB

動画編集やデザイン作業 → 500GB以上推奨

2. パーティション形式(MBR / GPT)を確認する

パーティション形式には「MBR(Master Boot Record)」と「GPT(GUID Partition Table)」の2種類があり、誤った形式を選ぶと、PCの起動やストレージの認識に問題が発生する可能性があります。

どちらを選ぶべき?

パーティション形式 特徴 使うべき場面
MBR 最大2TBまでしか認識できない / 4つのプライマリパーティションまで 古いPCやレガシーBIOS搭載PC
GPT 2TB以上のストレージ対応 / 128個までパーティション作成可能 Windows 10/11 / UEFI搭載PC

確認方法:

「Win + X」キーを押して「ディスクの管理」を開き、ディスクを右クリックして「プロパティ」を選びます。「ボリューム」タブをクリックして「パーティションスタイル」を確認します。

3. 「未割り当て領域」を放置しない

ディスクの管理をしていると、「未割り当て領域」が発生することがあります。この領域は、パーティションとして認識されていないため、ストレージが無駄になってしまいます。

未割り当て領域を既存のドライブに統合することを忘れないように。

まとめ

パーティションを適切に割り当てることで、Windowsのパフォーマンス向上やデータ管理の効率化が期待できます。Cドライブの容量は最低100GB以上確保し、Dドライブなどにデータを分けるとシステムの安定性が向上します。また、パーティション変更時にはバックアップを忘れずに行い、安全な操作を心がけましょう。未割り当て領域を放置せず、ストレージを無駄なく活用することも大切です。この記事を参考に、自分のPC環境に合ったパーティション設定を行いましょう!

カオル
カオル・編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。