SSDデータ復旧は自分で可能?できる範囲を徹底解説

自分でのSSDデータ復旧はなぜ難しい?原因から復旧方法、注意点まで、専門家に頼る前に知っておきたい情報を網羅!大切なデータを守るための対策も解説しています。

カオル

更新者: カオル / 2024年11月25日

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SSDのデータが突然消えてしまった…」そんな経験をしたことはありませんか?この記事では、SSDデータ復旧を自分で行う方法や、自分でできる範囲について徹底解説します。簡単なトラブルであれば、自宅での作業でデータを取り戻せる可能性があります。まずは原因を確認し、適切な対策を講じましょう。

SSD

1. SSDデータが消える原因を知ろう

データが消える原因を把握することで、復旧の可否や適切な対応方法がわかります。

論理障害自分で対応可能

物理障害専門業者への依頼が必要

  • 電源が入らない
  • 基盤の損傷やフラッシュメモリの故障

自分で対応できるのは、主に「論理障害」の場合です。

2. SSD特有の復旧の難しさ

SSDはHDDと異なり、「TRIM機能」がデータ復旧に影響を及ぼします。TRIM機能が有効な場合、削除されたデータが即座に上書きされるため、復旧が難しくなることがあります。

TRIM機能の影響:SSDの「TRIM機能」は、データ復旧の最大の障壁です。この機能は、不要になったデータをOSが自動的に削除し、ストレージを効率的に使うために設計されています。

TRIMの仕組み:ファイルを削除すると、TRIMによってデータが即座に上書き可能な状態になります。これにより、従来のHDDのように「見かけ上は削除されてもデータは残っている」状態がほとんど発生しません。

復旧への影響:TRIMが有効になっていると、削除されたデータが物理的に消去されるため、復旧ソフトを使ってもスキャン結果に表示されない場合が多いです。

事前にTRIMを無効化することは可能です。TRIMが無効化されている場合、HDD同様に復旧ソフトでデータを取り戻せる可能性があります。

3. 自分でできるSSDデータ復旧の方法

自分で復旧を試みる際に注意点はあります。

復旧ソフトを使用する前に:SSDがまだ認識されているか確認してください。物理障害の場合は復旧ソフトが無意味になるため、業者への依頼を検討してください。

復旧中はSSDへの書き込みを避ける:データ上書きのリスクを避けるため、復旧作業は別のPCやストレージで行うのが理想です。

まず:状況を確認する

まず第一歩は、SSDがPCで認識されているかどうかを確認しましょう。

デバイスマネージャーを確認

ステップ 1. キーボードの「Windowsキー + X」を押し、「デバイスマネージャー」を選択。します。

ステップ 2. 「ディスクドライブ」を展開し、接続されているドライブが一覧に表示されます。SSDが表示されていれば、PCが認識しています。

ディスクの管理を確認

ステップ 1. キーボードの「Windowsキー + X」を押し、「ディスクの管理」を選択。

ステップ 2. 認識されたディスクが一覧に表示されます。SSDが表示されていれば、認識されていますが、「未割り当て」と表示されている場合はフォーマットが必要です。

注意:データがある場合はフォーマットしないでください。

そして、SSDに物理的な異常(発熱や異音)がないかチェックしましょう。

専用ツールを使って温度を確認する

ステップ 1. 温度は専用ツールで確認できます。「CrystalDiskInfo」などのツールをインストールしてインストールします。

ステップ 2. 起動すると、接続されたドライブの情報が表示されます。「温度」セクションで現在の温度を確認します(通常、30~50℃が適切な範囲です)。

注意:温度が60℃を超える場合、冷却環境を改善するか、SSDの内部異常を疑います。

Windowsのタスクマネージャーで温度を確認する

ステップ 1. 「Ctrl + Shift + Esc」でタスクマネージャーを開きます。

ステップ 2. 「パフォーマンス」タブを選択します。SSDが表示されていれば、その温度が確認できる場合があります(ただし、対応SSDのみ)。

異音を確認する

SSDは基本的に静音ですが、異音が発生している場合は以下を確認します。

ステップ 1. PCの電源を切り、ケースを開きます。

ステップ 2. 電源を再投入して動作中にどの部品から音が出ているか確認します。

SSDから直接異音がする場合は、即座に使用を中止し、メーカーに相談してください。

発熱や接続部の状態を確認する

ステップ 1. SSDがPC内でしっかり固定されているかをチェックします。

ステップ 2. ケーブルが正しく接続されているかを確認します。

ステップ 3. 電源をオフにし、SSD本体が極端に熱くないか手で触れて確認します。

メーカーの診断ツールを使用

ツール例:

Samsung: Samsung Magician

Crucial: Crucial Storage Executive

Western Digital: WD SSD Dashboard

Kingston: Kingston SSD Manager

そして:データ復旧ソフトを試す

SSDのデータ復旧は自分でできると判断した場合、或いは試してみたい場合は、AOMEI FastRecoveryにような専門のデータ復元ソフトが役に立ちます。

✎AOMEI FastRecoveyをおすすめする理由:
写真、音声、ビデオ、PPT/PPTX、Word、Excel、PDF、メール、動画など1000以上のファイルタイプをサポートします。
内蔵・外付けHDD/SSD、SDカード、USBドライブなど、様々なストレージデバイスに対応します。
誤削除、ごみ箱の削除、フォーマット、上書き、設定ミスなどのデータ損失のシナリオから復元できます。
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3ステップでデータ復旧:

ステップ 1. AOMEI FastRecoveryをインストールして起動します。データが失われたパーティションやディスク(ここではC:を例に)を選択し、「スキャン」をクリックします。

スキャンをクリック

ステップ 2. 「クイックスキャン」で消したデータを迅速に検出し、その後「ディープスキャン」で他の失われたデータを検索します。スキャンが完了すると、削除されたファイルや紛失したファイルが表示されます。復元したいファイルを選択し、プレビューすることができ、「復旧」をクリックします。

プレビューと復旧

ステップ 3. 「フォルダーの選択」ボタンをクリックして、復元したファイルを保存するパスを選択します。

ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。

フォルダーを選択

4. 自分で復旧が難しい場合の判断基準

次の場合は、専門業者に依頼するのがベストです。

1. SSDが認識されない場合

状況:

PCや外部ケースに接続しても、ディスク管理ツールやBIOSにSSDが表示されない。接続しても動作音やLEDランプの反応がない。

2. SSDから異常な音や発熱がある場合

状況:

SSDが使用中に異常な発熱を感じる。接続時にクリック音や異音が発生する。

業者に依頼する際のヒント

料金体系を確認:無料診断を提供している業者を選ぶと、リスクを最小限に抑えられます。

実績を調査:高度な復旧技術や実績を持つ業者に依頼することが重要です。

データのプライバシーを確認:セキュリティ対策が十分な業者を選びましょう。

5. データ損失を防ぐためにできること

SSDのデータ損失は、予防措置を講じることで大幅にリスクを減らせます。以下に、日常的にできる具体的な対策を詳しく説明します。

1. 定期的なバックアップの実施

データ損失を防ぐ最も効果的な方法は、定期的なバックアップです。

外付けHDD/SSDへのバックアップ:手軽でコストも抑えられる方法。定期的に手動で重要ファイルをコピーするだけでも十分効果があります。

クラウドストレージの活用:Google Drive、Dropbox、OneDriveなどを活用すると、デバイスの故障に左右されず安全にデータを保管可能。自動同期機能があるため、バックアップを忘れる心配もありません。

バックアップソフト:特定のフォルダを自動でバックアップするソフトを使います。自動化機能はクラウドストレージと同じ便利です。

推奨ソフト:重要なデータを守るために、AOMEI Backupperという無料のバックアップソフトを使って、事前にバックアップを取ることをおすすめします。

2. SSDのメンテナンスを定期的に行う

SSDは消耗品です。適切にメンテナンスを行うことで寿命を延ばし、データ損失のリスクを軽減できます。

空き容量を確保する:SSDは常に10〜20%程度の空き容量を維持することで、書き込み速度が低下しにくくなり、寿命が延びます。空き容量が少ないと、ウェアレベリング(書き込みの分散化)が正常に機能せず、特定のメモリセルが劣化しやすくなります。

ファームウェアの更新:SSDメーカーが提供する最新のファームウェアを適用することで、性能や安定性が向上します。メーカーの公式サイトで確認し、定期的に更新しましょう。

不要なデータの削除:長期間使用しないファイルや重複データを整理することで、SSDの性能を最適化できます。

3. TRIM機能を適切に管理

SSDのTRIM機能は性能維持に重要ですが、データ損失のリスクを伴う場合もあります。復旧の可能性を重視したい場合は、TRIMを無効化することを検討してください。

TRIM機能の確認と設定方法は以下の通り。

ステップ 1. 検索バーに「cmd」と入力し、検索結果に表示される 「コマンドプロンプト」をクリックし、コマンドプロンプトで以下のコマンドを入力して、TRIMが有効か確認できます。

fsutil behavior query DisableDeleteNotify

確認

ステップ 2. 結果が DisableDeleteNotify = 0 の場合、TRIMが有効です。無効化するには以下のコマンドを入力します。

fsutil behavior set DisableDeleteNotify 1

4. 電源管理を適切に行う

不適切な電源操作は、SSDのデータ損失や故障につながることがあります。

安全な電源オフの実施:PCをシャットダウンする際は、必ずOSのシャットダウンプロセスを正しく実行してください。突然の電源断は、データ損失やSSDの故障を引き起こすことがあります。

安定した電源供給の確保:ノートPCの場合はバッテリー切れに注意し、デスクトップPCにはUPS(無停電電源装置)を導入して電源トラブルを防ぎましょう。

まとめ

SSDのデータ復旧は決して簡単ではありませんが、正しい知識と手順で一部の問題は自力で解決可能です。この記事で紹介した方法を試しつつ、判断基準を参考にして、必要に応じて専門業者に相談してください。最も重要なのは、普段からバックアップを徹底し、データ損失のリスクを最小限に抑えることです。

よくある質問(FAQ)

Q1. SSDのデータが消える主な原因は何ですか?

A1. SSDのデータが消える主な原因は以下の通りです:

  • 物理障害:電源サージや過熱、部品の劣化などで発生
  • 論理障害:ファイルシステムの破損やウイルス感染
  • 操作ミス:誤ってファイルを削除したり、フォーマットしてしまう
  • TRIM機能:データ削除後、SSDが空き領域を上書き可能にする仕組み

Q2. SSDのデータ復旧はHDDと何が違うのですか?

A2. SSDとHDDの違いは以下の通りです:

SSDには回転ディスクがなく、フラッシュメモリを使用しているため、物理的な損傷が少ないですが、論理障害やコントローラーの故障が発生しやすいです。

TRIM機能の影響で、削除されたデータが完全に消去される可能性が高く、HDDより復旧が難しい場合があります。

Q3. SSDが認識されない場合、自分でできる対処法はありますか?

A3. SSDが認識されない場合、以下を試してみてください:

  • 別のケーブルやポートで接続してみる
  • 外付けケースを使って接続を確認する
  • 別のPCに接続して問題を切り分ける

ただし、これらを試しても認識されない場合は物理障害の可能性が高く、専門業者に相談するのが安全です。

Q4. SSDのデータを失わないために普段からできることは何ですか?

A4. SSDのデータ損失を防ぐには、以下の対策を習慣化することが重要です:

  • 定期的にバックアップを取る
  • SSDの空き容量を10〜20%程度維持する
  • 適切な電源管理を行い、不意のシャットダウンを避ける
  • SSDメーカーが提供するファームウェアを最新状態に保つ
カオル
カオル・編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。