HDDの容量表示が少ない原因と簡単解決法!

本記事では、HDDの容量が少ないと感じた時、問題を解消する具体的な方法をわかりやすく説明。ストレージを最大限に活用できるよう、すぐに実践できる対策を紹介します。

投稿者 @カオル 2024年09月23日 @カオル 最後の更新 2024年09月23日

外付けHDDが実際の容量を表示しない理由

 

ユーザー事例:Seagateの500GB外付けHDDが32GBしか認識されない

最近、友人からSeagateの500GB外付けHDDをもらいました。Windows 10を使っているラップトップにデータを移したいのですが、接続後にWindowsファイルエクスプローラーで32GBしか表示されません。実際には500GBのはずなのに、どうしてでしょうか?外付けHDDをフル容量に戻す方法はありますか?

- Yahooからの質問

外付けHDDの容量表示がおかしい理由はいくつかありますが、主なものは以下の通りです。

1.パーティションの問題

HDDの容量が正しく表示されない最も一般的な理由は、パーティション設定に問題がある場合です。新しいHDDや再フォーマットされたHDDでは、すべての領域がパーティションとして割り当てられていないことがあり、その場合、未割り当ての部分は認識されず、表示されません。

2.フォーマットの違い

HDDが異なるファイルシステム(例:NTFS、exFAT、FAT32)でフォーマットされている場合、OSが一部の容量しか認識しないことがあります。特に、FAT32では32GB以上のパーティションを作成できないため、これが原因で容量が少なく見えることがあります。

3.MBRとGPTの違い

HDDが古いMBR(マスターブートレコード)方式でフォーマットされている場合、最大容量が2TBまでしか対応していません。これに対して、GPT(GUIDパーティションテーブル)方式は2TB以上の大容量HDDにも対応しているため、MBRのままでは大容量ディスクが制限されることがあります。

📍関連記事:MBRとGPTの違い、確認・変換方法、どっちがいい?

4.ディスクの不良セクタ

HDDに不良セクタが存在すると、使用できない領域が増え、容量が少なく表示されることがあります。ディスクチェックを行い、不良セクタが原因かどうかを確認することが重要です。

📝補足:不良セクタ(bad sector)とはハードディスクまたはフラッシュメモリなどの記憶媒体において、何らかの障害によって利用できなくなったセクタのことです。基本的には、ハードディスク(HDD)でデータの読み書きがうまく出来なくなったセクタが不良セクタということになります。

5.ディスクの初期化や設定ミス

新しいHDDや別のデバイスで使用されていたHDDをパソコンに接続した際、ディスクが初期化されていない、またはパーティション設定が誤っていると、容量が正常に認識されないことがあります。これらの原因のいずれかが考えられますので、まずはディスク管理ツールなどを使って、HDDのパーティションやフォーマットの状態を確認するのが良いでしょう。

外付けHDDのフル容量を戻すための3つの方法

外付けHDDが違う容量に表示されている理由がわかったら、次の3つの方法を試してみてください。

方法1.パーティションを拡張する

まず、ディスクの管理を開いて外付けHDDのプロパティを確認します。もし32GBのパーティションがあり、残りのスペースが未割り当てとして表示されている場合、その未割り当て領域を使ってパーティションを拡張することで、外付けHDDの全容量を利用できるようになります。

📝補足:ディスクの管理はMicrosoft Windows標準のパーティション管理ツールです。ディスクの管理を起動する方法は、「コンピューター」または「PC」を右クリック→「管理」を選び、左側の「ディスクの管理」を選びます。

ステップ 1. 未割り当て領域がある場合は、パーティションを右クリックして「ボリュームの拡張」を選択します。

拡張するボリュームはNTFSまたはRAWファイルシステムでなければなりません。パーティションがFAT32形式の場合、ディスクの管理では拡張できません。そのため、AOMEI Partition Assistantを使うことをお勧めします。このツールを使えば、FAT32パーティションを簡単に拡張または縮小できます。FAT32パーティションを手軽に無料でダウンロードし、以下の手順に従ってください。

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ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして起動します。FAT32パーティションを右クリックして、「パーティションをリサイズ/移動」を選択します。

ステップ 2. ポップアップウィンドウで、右にドラッグしてパーティションを拡張します。次に、「はい」をクリックします。

ステップ 3. ツールバーの「適用」をクリックし、「続行」をクリックます。

方法2.HDDを再フォーマットする

未割り当て領域がないのに32GBしか表示されない場合、Diskpartユーティリティを使って外付けHDDを再フォーマットできます。この方法では外付けHDDのすべてのデータが消えるので、事前にデータをバックアップしておくことが大切です。次の手順を確認してください。

ステップ 1. キーボードで「Windows + R」を同時に押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開き、「Diskpart」と入力して「OK」をクリックします。

ステップ 2. Diskpartは、コマンドプロンプトウィンドウで開きます。そして、以下のコマンドを順番に入力してください。

list volume
select volume X(Xはフォーマットするパーティション番号です)
format fs=ntfs quick label=test(NTFSにフォーマットします)

32GBを超えるHDDをFAT32にフォーマットする場合は、「ボリュームサイズが大きすぎます」というエラーメッセージが表示されます。これは32GB以上のドライブをFAT32にフォーマットできない制限があるからです。HDDをFAT32にフォーマットする方法は、AOMEI Partition Assistantを使うことです。

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantのメインインターフェイスで、フォーマットしたいパーティションを右クリックして「パーティションをフォーマット」を選択します。

ステップ 2. ファイルシステム欄に「FAT32」を選択してから「はい」をクリックします。

ステップ 3. メインインターフェイスに戻って「適用」をクリックしてフォーマットを始めます。

方法3.パーティションを削除し、新しいパーティションを作成する

Diskpartユーティリティは、外付けHDDの容量がいっぱいになる問題を解決するのに役立ちますが、初心者は間違いを犯しやすいです。例えば、誤って別のディスクを選ぶと、データが失われることがあります(コマンドでの操作は取り消せません)。この場合、AOMEI Partition Assistantを使えば、外付けHDDの容量の問題を簡単に修正できます。直感的で使いやすいグラフィックユーザーインターフェイスがあるので、操作も簡単です。具体的な手順は以下の通りです。

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantのメインインターフェイスで、削除したいパーティションを見つけて右クリックし、「パーティションを削除」を選択します。

ステップ 2. ポップアップウィンドウで「パーティションの高速削除」を選択し、「はい」をクリックして次のステップに進みます。

ステップ 3. 「未割り当て」領域を右クリックして「パーティションを作成」を選択します。

ステップ 4. ポップアップウィンドウで、新しいパーティションのサイズや位置などを編集してから、「はい」をクリックしてメイン画面に戻ります。

ステップ 5. 「適用」をクリックして実行します。

▪AOMEI Partition Assistantには、以上の内容に示した機能以外にも多くの便利な機能があります。例えば、フォルダやインストール済みプログラムの移動、ブータブルUSB/CDの作成、空き領域の割り当て、紛失したデータの復元、重複ファイルの検索&削除などです。 ▪AOMEI Partition Assistantは、Windows 11、10、8、7で使用できます。Windows Serverでパーティションのサイズ変更や削除を行う必要がある場合は、サーバー版を利用してください。

まとめ

ほとんどのケースで、前に述べた方法で外付けHDDの容量表示がおかしい問題を解決できます。それでも外付けHDDの容量が正しく表示されない場合は、ウイルス対策ソフトを使ってスキャンすることができます。