SSDが認識しないという体験はないでしょうか?新しく購入したSSDがフォーマットされていない場合、使用前に「初期化」を実行する必要があります。また、何らかのトラブルで、SSDが認識されなくなってしまった場合の解決方法のひとつとして「初期化」があります。初期化によって、不調となったSSDがよみがえるかもしれません。ここではWindows 11、10、8、7でのSSDの初期化方法をご紹介していきましょう。
SSDはSolid State Drive(ソリッド・ステート・ドライブ)の略で、HDDと同じように使える記憶装置です。HDDは回転する円盤に磁気でデータを読み書きしていますが、SSDはUSBメモリーと同じように内蔵しているメモリーチップにデータの読み書きをしています。
初期化は、新しい機器や装置、ソフトウェアなどを利用可能な状態にすることです。また、既に利用しているものについて、工場出荷状態(初期状態)に戻す(リセットする)ことです。
フォーマットと初期化は同義語として捉えられることがありますが、厳密には異なります。それぞれの違いを簡単に説明します。
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一般に初期化はSSDを使用するために一番初めに行う作業になります。SSD換装時にSSDを初期化する目的は、パソコンがSSDを認識できるようにするためです。初期化されていないSSDをパソコンに組み込んでもパソコンがSSDの存在を認識することができません。
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そして、データ等を保存できる(書き込める)まっさらな状態にするために、初期化したSSDをフォーマットする必要があります。フォーマットされていないまたはフォーマット形式が不適切な場合は適切にデータを保存することができません。
SSDの初期化では一般的にGPT形式かMBR形式を選ぶことがあります。このGPT/MBRというのはパーティションの形式になり、これを指定しつつSSDを初期化します。
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🍓クローン作成によりSSD換装を行う場合はパーティションの形式を間違うとクローン後に正常にOSが起動しなくなるリスクが高まるので注意が必要です。ポイントはパーティション形式を一致させること:初期化時のパーティション形式は2種類ありますが、ポイントはソースディスク(クローンしたい元ディスク・ストレージ)のパーティション形式と同じ形式に設定することです。ソースディスクがGPT形式の場合はSSD初期化時にGPTを選んで、ソースディスクがMBR形式の場合はSSD初期化時にMBRを指定します。
🎯クローンをしない場合は初期化作業を始める前に、BIOSモードを確認してください。SSDを使うPCのBIOSモードが「レガシ(BIOS)」か「UEFI」を調べておく必要があります。「レガシ(BIOS)」の場合、MBRを選んで、「UEFI」の場合GPTを指定します。
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初期化中はコンピューターやSSDの電源を切らないでください。Windowsを終了しないでください。また、接続中のSSDやケーブルを取り外さないように注意しましょう。
初期化したいSSDをセカンダリドライブとして接続し、既存のドライブからWindowsを読み込む(起動する)必要があります。
新品・中古品に関係なく、購入したSSDを初めてパソコンに接続する際は、初期化を行う必要があります。
ステップ 1. 初期化したいSSDをパソコンに接続して、画面左下のスタートボタンのところで右クリック⇒メニュー内の「ディスクの管理」をクリック⇒「ディスクの管理」を起動します。
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ステップ2. 初期化されていないSSDがあると、「ディスクの初期化」画面が表示されます。「ディスクの初期化」が表示されない場合は、未初期化のSSDを右クリックして、「ディスクの初期化」を選択します。
ステップ 3. 「ディスクの初期化」で、SSDの用途によってパーティションスタイルを選択して、「OK」を押します。
「ディスクの管理」に戻ります。SSDの初期化が完了した段階で、先ほど「不明」「初期化されていません」と表示されていた場所が「ベーシック」「オンライン」と表示されます。
SSD初期化できたら、パーティションを作成して、SSDのフォーマットを実行しましょう。
ステップ 1. 「未割り当て」と表示されているところで右クリック⇒メニュー内の「新しいシンプルボリューム」をクリックします。
ステップ 2. 「新しいシンプルボリュームウィザード」が表示されたら、「次へ」をクリックします。
ステップ 3. 「ボリュームサイズの指定」が表示されたら、最大ディスク領域(デフォルト値)を指定して、「次へ」を押します。
ステップ 4. 「ドライブ文字またはパスの割り当て」は後から変更可能なので、初期値のままで「次へ」を押します。
ステップ 5. 「パーティションのフォーマット」で「このボリュームを次の設定でフォーマットする」を選択します。設定が終わったら(基本的には初期状態のままで問題ない)「次へ」を押します。
「新しいシンプルボリュームウィザードの完了」で「完了」を押すと、SSDのフォーマットが始まります。フォーマット完了後は、エクスプローラーで「ボリューム名(ドライブ名)」としてSSDが認識されていれば、フォーマットは問題なく行われています。
パソコン初心者でも簡単に使えるディスクパーティション管理ソフトAOMEI Partition Assistantは、SSD/HDDの初期化やフォーマットをより効率的かつ効果的に実行することができます。
テップ 1. 初期化したいSSDをパソコンに接続して、サードパーティ製のSSD初期化ソフトAOMEI Partition Assistantをダウンロード、インストール、起動します。
ステップ 2. 初期化されていないSSDを右クリックして、メニュー内の「ディスクを初期化」を選択します。
ステップ 3. パーティションスタイル(MBR形式かGPT形式か)を選択して、「はい」をクリックします。
ステップ 4. ツールバーにある「適用」をクリックし、操作を確認し、問題なければ「続行」をクリックして、SSDの初期化を実行します。
ステップ 1. 「未割り当て」と表示されているところで右クリック⇒メニュー内の「パーティションを作成」をクリックします。
ステップ 2. ポップアップウィンドウで、パーティションサイズ、ドライブ文字、ファイルシステムを設定することができます。「詳細」をクリックして、パーティションラベル、パーティションタイプなども設定可能です。基本的には初期値のままで「はい」をクリックします。
ステップ 3. ツールバーにある「適用」をクリックして、パーティションを作成したり、SSDのフォーマットを実行します。
「ディスクの管理」でOSが入ってるSSDを初期化できない場合も、次の方法で初期化することができます。
これは、Windows PCでOSがインストールされたSSDを「diskpart.exe」(ディスクを管理するためのCUIツール)を使って初期化する方法です。コマンドプロンプトからコマンドを入力していく作業になります。
以下の手順で、Diskpartコマンドを使ってSSDを初期化してフォーマットすることができます。
ステップ 1. タスクバーの検索ボックスに「コマンドプロンプト」と入力して、右クリックから「管理者として実行」を選択します。
ステップ 2. 「コマンドプロンプト」が起動したら、「diskpart」と入力して、Enterキーを押します。
ステップ 3. diskpart.exeが起動したら、「list disk」と入力して、Enterキーを押します。
ステップ 4. 初期化したいSSDを選び「select disk *」と入力して、Enterキーを押します。
ステップ 5. 「ディスク 1 が選択されました。」と表示されたら、「clean」と入力して、Enterキーを押します。
比較項目 | clean | clean all |
---|---|---|
削除対象 | 一部のみ | ディスク全体を0で上書き |
削除にかかる時間 | 数十秒 | 数時間 |
復元 | 可能 | 難しい |
使用用途 | 自分で使う | 破棄・他人に譲る |
「DiskPart はディスクを正常にクリーンな状態にしました。」メッセージが表示されたら、SSDのデータが完全に消去されます。このSSDは、未初期化状態になり、このまま使うことはできません。
DISKPART画面で「convert gpt」と入力して、Enterキーを押します。
「DiskPart は選択されたディスクを GPT フォーマットに正常に変換しました。」メッセージが表示されたら、SSDの初期化は完了です。
ステップ 1. DISKPART画面で「list disk」と入力して、Enterキーを押します。
ステップ 2. 「create partition primary」と入力して、Enterキーを押します。
ステップ 3. 「format fs=ntfs quick」と入力して、Enterキーを押します。
「DiskPart は、ボリュームのフォーマットを完了しました。」と表示されたら、SSDのフォーマットは完了です。「exit」と入力して、Enterキーを押します。
AOMEI Partition Assistantは、優れたSSD初期化ツールだけでなく、強力なデータ消去ソフトでもあります。AOMEI Partition Assistantの「SSDの完全消去」機能を利用して、既にデータの入っているSSDを初期化することができます。
ステップ 1. SSDをセカンダリドライブとしてWindows 7搭載パソコンに接続して、AOMEI Partition Assistantをダウンロード、インストール、起動します。
ステップ 2. ツールバーにある「消去」タブ⇒「SSDの完全消去」をクリックして、「次へ」をクリックします。
ステップ 3. 初期化したいSSDを選択して、「次へ」をクリックします。
ステップ 4. データを完全に消去した後、回復は不可能なので、誤ったSSDを選択しないように、SSDの識別情報をダブルチェックしてください。
※この例では、SSDはフリーズ状態であることが分かります。続行のために、ホットスワップを実行する必要があります。
ステップ 5. 「次へ」をクリックして、SSDの完全消去が始まります。
完全消去が完了した後、SSDは1つの未割り当て領域として表示されます。つまり、SSDの状態を購入時(工場出荷時)の状態に戻すことです。
そして、AOMEI Partition Assistantの「ディスクを初期化」機能を利用して、未初期化のSSDを初期化することができます。もちろん、「ディスクの管理」で未初期化のSSDを初期化することもできます。
多くの人々は、SSDの初期化を実行する際に様々な問題が出るかもしれません。関連フォーラムへの投稿は多くありますが、その中から2つのケースを選んでここに載せたいです。
【事例①】
私は、オンラインストアでADATA 2.5インチ 内蔵SSD SU800シリーズ 256GB 3D NANDという商品を購入しました。このSSDをWindows 7に取り付けた後、なかなか表示しません。「ディスクの管理」を開くと、そのディスクの状態は「不明 初期化されていません」です。それで、私はSSD初期化を実行しようと思いますが、「指定されたファイルが見つかりません」というエラーメッセージが表示されます。この問題をどのように解決しますか?
【事例②】
私は、SSDをパソコンにインストールした後、「PC」(右クリック)⇒「管理」⇒「ディスクの管理」を開くと、SSDの初期化を促すポップアップウィンドウが出てきます。しかし、「OK」後1時間経っても何も変わりません。ディスクの管理を再起動したら、その提示が二度と表示されません。SSDはまだコンピューターに現れません。どういうことですか?
SSD初期化がうまくいかない原因と対処法を以下に挙げます。
外付けSSDの場合は、ケーブルが正しく接続されているか確認しましょう。ケーブルや端子に破損がないかも確認して、異常があればケーブルを取り替えてください。換装・交換の場合は、ディスクの取り付け状態を確認します。
上述したSSD初期化手順に従って、「ディスクの管理」や「コマンドプロンプト」「AOMEI Partition Assistant」でディスクを再度初期化してください。
ディスクの破損など物理的な不具合や故障が考えられるため、メーカーに問い合わせることをおすすめします。
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パソコンのオペレーティングシステムでTRIMがサポートされている場合、これを有効にすると、パソコンはSSDに保存されたデータが適切に管理されるよう自動的に作動します。
再フォーマットおよびTRIMの有効化は、テクノロジーは異なりますが、ハードディスクの最適化と同様に考えることができます。これにより、不要になった保存済みファイルを削除するという同じ結果が得られます。SSDでは最適化は必要ありません。TRIMコマンドによって同様の結果が得られます。
SSDを再フォーマットする場合、セルが「1」と「0」で埋められて、元のデータを置き換えます。その後、別のコマンドであるTRIMが、この情報は実データではないことをドライブコントローラに通知します。このように、「ダミー」のデータが残っている間、SSDはこの情報を利用可能なスペースとして読み取ります。
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ハードディスクドライブ(HDD)のフォーマットに慣れている場合、SSDのフォーマットはこれとはやや異なることに気が付くでしょう。SSDにはHDDと異なるテクノロジーが使用されているため、フォーマット機能のプロセスも異なります。
したがって、Quick Formatのチェックボックスを必ずオンにしてからSSDのフォーマットを行うことが重要です。チェックしなかった場合、パソコンはFull Format(フルフォーマット)を実行します。これはHDDにとっては安全ですが、パソコンが読み込み/書き出しの全サイクルを実行するため、SSDの寿命が短くなる恐れがあります。
AOMEI Partition Assistantは、ディスクの初期化だけでなく、パーティションのチェック/フォーマット/作成/リサイズ/削除などもできます。また、アプリ引っ越し、パーティションアライメント、パーティションの分割/消去、MBRの再構築、MBRディスクとGPTディスク間での変換、失われたデータ/パーティションの復元など、もっと高度な機能を使用することができます。
SSD初期化を実行した後、AOMEI Partition Assistantを使用すると、SSD上のパーティションをうまく管理し、SSDの速度を上げることができます。SSDを二度と使用したくない場合でも、「SSDの完全消去」機能でSSDの寿命を縮めずにSSD上のすべてのデータを完全に削除して工場出荷時の状態に戻すことができます。Windows Server 2022/2019/2016/2012などのサーバーユーザーの場合、AOMEI Partition Assistant Server版を使用してください。
Q1:SSDの初期化は何ですか?
A1:SSDの初期化は、Solid State Drive(SSD)を初めて使用するか、データを完全に削除して再利用するためのプロセスです。初期化を行うと、SSD内のすべてのデータが消去され、ストレージ領域がクリアされます。
Q2:なぜSSDを初期化する必要がありますか?
A2:SSDを初期化する主な理由は、新しいデバイスを使用する際に、以前のデータを消去し、クリーンな状態で利用するためです。また、データを完全に削除して再利用する際にも、SSDの初期化が必要です。
Q3:SSDを初期化する方法は?
A3:SSDを初期化する方法は、主に2つあります。一つは、オペレーティングシステムのディスクユーティリティを使用して初期化する方法で、もう一つは、専用のソフトウェアを使用して初期化する方法です。
Q4:初期化するとデータは復元できますか?
A4:SSDを初期化すると、データは完全に削除され、復元することはできません。そのため、初期化を行う前に、重要なデータはバックアップしておくことが重要です。
Q5:初期化するとSSDに何か影響がありますか?
A5:初期化は通常、SSDに影響を与えることはありません。ただし、定期的な初期化を行いすぎると、SSDの寿命が短くなる可能性があるので、必要以上に行わないように注意してください。
Q6:初期化の前に注意すべきことはありますか?
A6:初期化を行う前に、重要なデータをバックアップしておくことが重要です。また、SSDの初期化方法については、正しい手順を確認してから実行することが大切です。
Q7:初期化後にパフォーマンスが向上しますか?
A7:一般的に、SSDを初期化してもパフォーマンスは向上しません。ただし、以前のデータが消去されることで、ストレージ領域がクリーンになるため、データの書き込みや読み取りの速度にわずかな改善が見られる場合があります。
初期化はWindows 11/10/8/7でSSDを認識できる状態にするために行います。SSDがHDDのようにパソコンに自動認識されないため、初期化が必要なケースが多いです。今回紹介した手順でSSDを初期化しましょう。なお、新品や中古品ではなく使用中のSSDを初期化する場合、まずはSSDを未初期化状態にリセットする必要があるため、SSD上のデータが完全に消去されてしまいます。事前にSSDをバックアップしておきましょう。
うまく初期化ができない場合は、物理的な接続の問題、もしくは、SSDのドライブ自体の不具合などが考えられます。一度、USBなどのデバイスケーブルを抜き、接続し直してみましょう。それでも、うまくフォーマットできない場合は、ドライブ自体の不具合の可能性もあります。早めに、製品の技術的なお問合せ先やサポート窓口へ相談することをおすすめします。