CドライブのクローンでSSDへの移行やバックアップを簡単に!初心者でも安心の手順と、クローン後の最適化設定を詳しく解説。
パソコンのストレージを新しいSSDやHDDに交換する際には、OSやデータをそのまま移行できる「Cドライブのクローン」が非常に便利です。この方法を利用すれば、クリーンインストールを行うことなく、既存の環境をそのまま引き継ぐことができるため、時間を大幅に節約できます。
本記事では、WindowsのCドライブを簡単にクローンする手順をわかりやすく説明します。初心者の方でも安心して作業できるように、事前の準備からクローン後の最適化、さらには起動トラブルへの対処法まで、詳細に解説します。
Cドライブのクローン作成とは、Windowsのオペレーティングシステム、アプリケーション、個人データを含むドライブ全体を別のストレージデバイスにコピーすることを指します。これは単なるデータのバックアップとは異なり、新しいストレージ上でも元の状態で機能することが特徴です。
Cドライブをクローンする前の準備は以下の通り:
▸必要なもの:
新しいSSDまたはHDD(クローン先)
USB-SATA変換アダプタ(必要に応じて)
▸チェックすべきポイント:
新しいストレージの容量がクローン元より大きいか確認
BIOSのブートモード(MBR/GPT)をチェック
万が一に備えて重要データをバックアップ
▌ブートモードをチェックする方法:
ステップ 1. スタートバーの検索ボックスに「システム情報」と入力し、Enterキーを押してください。
ステップ 2. 表示されたウィンドウ内で、「項目」のセクションにある「BIOSモード」を探し、「レガシー」または「UEFI」を確認することができます。
Cドライブをクローンする際には、初心者にも扱いやすいクローンソフトを使用することが最も安全で簡便です。特に、複雑なコマンドを必要とせず、数回のクリックでクローンを作成できるソフトを選ぶことをお勧めします。特に推奨するのはAOMEI Partition Assistantです。このソフトには、誰でも簡単に利用できる「ディスクをクローン」機能が備わっており、以下のような特徴があります。
ステップ 1. 新しいHDD/SSDをパソコンに接続します。AOMEI Partition Assistantをインストール、実行します。Cドライブを右クリックして「ディスクをクローン」を選びます。
ステップ 2. クローン先のディスク(新しいHDD/SSD)を選択し、「次へ」をクリックします。
ステップ 3. クローン元のディスクとクローン先のディスクが表示されます。クローン先のディスクがSSDの場合、「4Kアライメント」にチェックを入れます。
ステップ 4. 問題がなければ「確認」ボタンをクリックします。ツールバーの「適用」をクリックし、「続行」をクリックます。
Cドライブのクローン作成が終了した後は、円滑に機能させるための設定や最適化が不可欠です。以下の手順に従って、クローン後のストレージを最適な状態に整えましょう。
① 新しいストレージから起動する(BIOS設定)
クローンしたストレージを正しく認識させるために、PCのBIOS(UEFI)設定を確認することが重要です。
ステップ 1. コンピュータを再起動し、起動時にF2、F12、DELなどのキーを押すことで、BIOS(UEFI)設定画面にアクセスします。
ステップ 2. ブートメニューに進み、クローンしたディスクを最優先の起動ドライブとして設定します。
ステップ 3. 設定を保存して再起動し、新しいストレージから正常に起動できるかを確認します。
② 古いHDD(元のCドライブ)をフォーマット(必要に応じて)
クローン作業後に元のCドライブがPCに残っている場合、そのままでは不要なデータが残存し、混乱を招く可能性があります。データストレージとして再利用する際には、フォーマットを実施する必要があります。
ステップ 1. WindowsキーとXキーを同時に押して「ディスクの管理」を開きます。
ステップ 2. 古いCドライブ(元のストレージ)を右クリックし、「ボリュームの削除」を選択します。
ステップ 3. 「新しいシンプルボリューム」を作成し、用途に応じて「NTFS」または「exFAT」でフォーマットします。
ステップ 4. ストレージ名(例:「データ用HDD」など)を設定し、作業を完了させます。
☛ 或いは、AOMEI Partition Assistantを使ってフォーマットを行います。
③ SSDに最適な設定をする(SSDにクローンした場合)
HDDからSSDに移行した際には、SSDの性能を最大限に引き出すための最適化が求められます。まず、SSDの寿命を延ばすために、Windowsの「TRIM」機能を有効にする必要があります。
ステップ 1. WindowsキーとSキーを同時に押し、「コマンドプロンプト」を検索し、「管理者として実行」を選択します。
ステップ 2. 次に、以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。結果が0であればTRIMは有効、1であれば無効です。
fsutil behavior query DisableDeleteNotify
ステップ 3. 有効の場合は、以下のコマンドを使用してTRIMを無効にします。
fsutil behavior set DisableDeleteNotify 1
●次に、SSDはデフラグを必要としないため、自動デフラグ機能を無効にすることをお勧めします。
ステップ 1. コンピューターをダブルクリックしてWindowsエクスプローラーを起動します。SSDを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
ステップ 2. 「プロパティ」ウィンドウが表示されたら、「ツール」タブを選択します。「ドライブの最適化とデフラグ」セクションにある「最適化」ボタンをクリックします。
ステップ 3. 「設定の変更」ボタンをクリックし、「スケジュールに従って実行する」のチェックを外して「OK」をクリックします。
●最後は、SSDの起動速度を最大限に引き出すために、高速起動オプションを有効にします。
ステップ 1. 「コントロールパネル」を開き、右上の「表示方法」が「カテゴリ」に設定されていることを確認した後、「システムとセキュリティ」から「電源オプション」を選択します。
ステップ 2. 表示されたリストから「高パフォーマンス」を選びます。
Cドライブのクローン作成は、オペレーティングシステムやデータをそのまま移行するための非常に便利な手段です。特に、HDDからSSDへの移行やシステムのバックアップに適しています。本記事では、初心者でも簡単に実施できるクローン作成の方法を紹介しています。推奨されるクローンソフトを使用すれば、数回のクリックで安全に作業を進めることが可能です。また、クローン作成後にはBIOSの設定やSSDの最適化を行うことで、パフォーマンスを最大限に引き出すことができます。手順に従って進めることで、トラブルなく快適なPC環境を維持できるでしょう。