ディスクの管理でMBRをGPTに変換できない理由とその対処法

MBRからGPTへの変換がWindowsディスクの管理ツールではできない理由と、その解決策を徹底解説。GPT形式が推奨される理由を理解した上で、ディスク管理ツールでの変換トラブルを回避し、安全に変換する方法を紹介します。データを失わずにMBRをGPTに変換できる方法も詳述。

カオル

投稿者:カオル/更新日:2025年01月10日

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はじめに:MBRとGPTの違いと変換の重要性

ディスクのパーティション形式には、主にMBR(Master Boot Record)GPT(GUID Partition Table)の2つの方式があります。それぞれに特徴があり、使用するシーンや用途によって選択肢が異なりますが、最近ではGPTが主流になりつつあります。特に大容量ディスクを使用する場合や、最新のPCでの運用においては、GPTへの変換が推奨されることが多いです。

MBRとGPT

MBR(Master Boot Record)とは?

MBRは、古くから使われてきたディスクパーティションスタイルです。1980年代から1990年代初頭のコンピュータシステムにおいて広く使用されていました。MBRの主な特徴は以下の通りです:

  • 最大ディスク容量:MBR形式では、1つのディスクの容量が最大2TBまでしか対応できません。2TBを超えるディスク容量を使用する場合、MBRではパーティションを分割しなければならないため、非常に手間がかかります。
  • パーティション数:MBRでは最大で4つのプライマリパーティションしか作成できません。これ以上のパーティションを作成するには、拡張パーティションという特殊な形式を利用する必要があります。
  • ブート方式:MBRは、BIOS(Basic Input/Output System)を使用した古いブート方式に基づいています。これにより、OSの起動やハードウェアの初期化が行われますが、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)の機能を活用できません。

MBRは古い規格であり、近年のコンピュータ環境では制限が多く、特に大容量ディスクや最新のPCにおいては不便に感じることが多いです。

GPT(GUID Partition Table)とは?

GPTは、MBRの後継として登場した新しいディスクパーティションスタイルで、より多くの機能と利便性を提供します。GPTの主な特徴は以下の通りです:

  • 最大ディスク容量:GPTでは、最大18.4TBのディスク容量に対応可能です。これにより、数TB以上の大容量ディスクを使用する際に、MBRよりも遥かに多くのデータを扱うことができます。
  • パーティション数:GPTでは、ディスク上に最大128個のパーティションを作成できます。MBRで制限されていた4つのパーティションという制限がなくなり、複数のパーティションを自由に作成できるようになります。
  • ブート方式:GPTは、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)に対応したブート方式を使用します。UEFIは、従来のBIOSよりも多くの機能を提供し、より高速でセキュアな起動が可能です。例えば、UEFIはセキュアブートや高速な起動、ハードウェアの拡張性に優れています。
  • データの安全性:GPTには、ディスクのパーティションテーブルを複数の場所にバックアップする仕組みが備わっており、MBRよりもデータ損失や破損のリスクが低くなっています。万が一、GPTのパーティションテーブルが破損しても、バックアップ領域に保存された情報から復旧できる可能性があります。

GPTは、特に新しいハードウェアや大容量ディスク、最新のオペレーティングシステムに最適なパーティション方式として広く採用されています。

GPTへの変換が推奨される理由とは?

大容量ディスクへの対応

最も重要な理由の一つは、大容量ディスクへの対応です。現在、2TBを超えるディスクが主流になりつつあり、特に動画編集やゲーム、データ解析など大容量データを取り扱う分野では、3TB、5TB、さらにはそれ以上のディスク容量が必要とされる場面が増えています。MBRでは、最大容量が2TBに制限されているため、それ以上の容量を持つディスクを使うことができません。GPTに変換することで、ディスク容量をフルに活用でき、効率的なデータ管理が可能になります。

複数のパーティションの作成

MBRでは最大4つのパーティションしか作れませんが、GPTでは最大128個のパーティションを作成できます。複数のディスク領域を管理したい場合、例えば複数のOSをインストールしたい、データ領域を分けたいなどのシナリオにおいて、GPTの柔軟性は非常に便利です。特にサーバーや開発環境では、複数のパーティションを管理する必要が多いため、GPTは強力な選択肢となります。

セキュアブートとUEFIサポート

GPTは、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface) をサポートしており、セキュアブート機能や高速ブートが可能です。これにより、OSの起動速度が向上するほか、悪意のあるコードがOS起動時に実行されるのを防ぐことができます。特に最新のWindows 10やWindows 11では、UEFIとGPTを前提とした設計となっているため、これらのOSをインストールする場合にはGPTが必須です。

データの信頼性と安全性

GPTには、複数のパーティションテーブルのバックアップが存在し、万が一ディスクのパーティションテーブルが破損した場合でも、バックアップから復元することができます。これにより、データ損失のリスクを最小限に抑えることができ、システムの信頼性が向上します。

将来的な互換性の確保

MBRは古い技術であり、今後の新しいテクノロジーや大容量ディスクの進化には対応しきれない可能性があります。一方で、GPTは今後も新しい技術に対応していくことが期待されているため、将来的な互換性を確保する意味でも、GPTへの変換は推奨されます。

したがって、もしまだMBR形式を使用している場合は、GPTへの変換を検討する価値があります。この変換によって、より柔軟で安全、効率的なディスクの管理が可能になるため、特に大容量ディスクを利用している場合や最新のOSを利用する際には、変換を検討することを強くお勧めします。

ディスクの管理ツールでMBRをGPTに変換できない理由

Windowsの「ディスクの管理」ツールを使用してMBR(Master Boot Record)からGPT(GUID Partition Table)に変換しようとすると、いくつかの理由で変換ができないことがあります。これらの理由は、ディスクの状態や設定によって異なります。以下では、ディスクの管理ツールでMBRをGPTに変換できない一般的な理由について、詳細に説明します。

1. ディスクがシステムディスクまたはブートディスクである場合

システムディスクとは、オペレーティングシステム(OS)がインストールされているディスクのことです。Windowsがインストールされているディスクは通常、システムディスクとして認識されます。また、ブートディスクは、OSを起動するために必要なディスクです。これらのディスクをGPTに変換する際に問題が発生する理由は以下の通りです:

システムディスクの制約:Windowsのディスクの管理ツールは、システムディスクをGPTに変換する前に、そのディスクを一度オフラインにする必要があります。OSが使用しているディスクを変換するには、OSを別の場所に移すか、またはOSのインストールを一時的に停止させる必要があるため、通常の操作では変換ができません。

ブートディスクの制限:ブートディスクがMBR形式であると、BIOS(Basic Input/Output System)を使用してOSを起動している場合、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)モードでブートする必要があります。しかし、BIOSモードとUEFIモードは互換性がないため、MBR形式のディスクをGPTに変換すると、ブートできなくなります。UEFIモードを使用するには、GPT形式でディスクを初期化する必要があります。

2. ディスクにパーティションが存在する場合

Windowsのディスクの管理ツールでMBRからGPTに変換する場合、ディスクに既存のパーティションがあると、変換を実行することができません。理由としては以下の通りです:

パーティションの削除が必要:ディスクのパーティションが存在する場合、そのパーティションを削除しない限り、変換操作が行えません。パーティションを削除することで、ディスク全体が空になり、GPT形式に初期化することができます。

データ損失のリスク:パーティションを削除すると、そのパーティションに保存されているすべてのデータが消去されます。このため、データをバックアップしない限り、変換操作ができません。

3. ディスクが使用中またはロックされている場合

ディスクが他のプロセスやサービスによって使用中の場合、Windowsのディスクの管理ツールはそのディスクをGPTに変換することができません。以下のような状況でディスクが使用中になることがあります:

仮想メモリやページファイル:システムがスワップファイル(ページファイル)や仮想メモリをディスクに配置している場合、そのディスクは使用中として扱われます。これにより、ディスクを変更することができません。

バックグラウンドプロセス:他のアプリケーションやプロセス(例えば、アンチウイルスソフトやバックアップソフト)がディスクを使用している場合も、ディスクの管理ツールが操作できなくなります。

4. ディスクのエラーや不正な状態

ディスクにエラーや不正な領域が存在すると、Windowsのディスクの管理ツールでMBRからGPTへの変換が失敗することがあります。これには以下のような原因があります:

ディスクの不正セクターや破損:ディスクに不正なセクターや破損がある場合、ディスクの管理ツールはそのディスクを正常に扱えないことがあります。

パーティションテーブルの破損:MBRが破損している場合や不正なパーティションテーブルが存在する場合、変換操作が実行できません。

ディスクがマウントされている場合:外部ドライブやネットワークドライブがマウントされていると、それらが「使用中」として認識されることがあります。

ディスクの管理ツールでMBRをGPTに変換できない問題の修正方法(データ損失なし)

AOMEI Partition Assistantは、Windowsのディスクの管理ツールでは実行できない制限を回避し、より簡単に、スムーズにディスクのパーティション形式を変換できる強力なソフトです。システムディスクや大容量ディスク、データを失いたくないディスクでも、安全かつ迅速に変換を行えます。

ディスクの管理ツールで変換できない場合や、ディスク上のボリュームを削除したくない場合は、サードパーティのこのパーティションマネージャーAOMEI Partition Assistantを利用できます。

✎主な特徴:
システムディスクもサポート
データを保持したまま変換
簡単操作で初心者でも安心
エラーチェック機能
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無料ダウンロードWin 11/10/8.1/8/7対応
安全かつ快適

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantをダウンロードし、インストールし、起動します。そして、変換したいMBRディスクを右クリックして「GPTディスクに変換」を選択します。

GPTディスクに変換

ステップ 2. ポップアップウィンドウで、「はい」をクリックして続行します。

はい

システムディスクの場合は、以下のメッセージが出ます。よく読んで、「はい」をクリックします。

メッセージ

ステップ 3. 「適用」をクリックして操作を実行します。すると、ディスクはGPTパーティションスタイルに変更されます。

適用

ヒント:

同じ方法によってGPTディスクからMBRディスクへの変換も可能です。

システムディスクをGPTに変換した後、Legacy BIOSをUEFIブートモードに切り替えて起動する必要があります。

おまけ:エラーチェック機能でエラーをチェックする方法

ディスクにエラーや不正な領域が存在すると、Windowsのディスクの管理ツールでMBRからGPTへの変換が失敗することがあります。AOMEI Partition Assistantのエラーチェック機能を利用してエラーを修正することもできます。

ステップ 1. AOMEI Partition Assistantを起動し、対象のディスクを選択し、ツールバーの「テスト」をクリックし、ドロップダウンメニューから「不良セクタをチェック」を選択します。

不良セクタをチェック

ステップ 2. エラーをチェックする方式を選択します。

チェック

ステップ 3. ポップアップウィンドウで「開始」ボタンをクリックして不良セクタのチェックを実行します。

開始

まとめ

ディスク管理ツールでMBRをGPTに変換できない原因として、システムディスクや既存のパーティション、ディスクの使用状況などがあります。これらの問題を解決するためには、事前にバックアップを取ったり、ディスクの状態を確認したりする必要があります。また、AOMEI Partition Assistantを使用することで、これらの制限を簡単に回避し、安全に変換作業を行うことができます。

カオル
カオル・編集者
カオルはパソコンの基礎知識や、各ソフトに関することなど、幅広く紹介します。わかりやすく、初心者やパソコンに苦手の方でも分かるように工夫をして、IT業界に対しても深い興味を持っています。パーティション管理に関する問題に関心があり、同じ問題に遭遇したユーザーは是非ともブログを参照してください。